SSS●Learning SSS英語多読研究会

英語初心者に対するSSS英語学習法の多読法

ここでは、英語が得意ではない中学2年生〜中学3年生、あるいは高校時代英語が全く不得意だった大学生、大昔英語を勉強したものの、今はほとんど忘れている社会人に対するSSS英語学習法を簡単に解説します。

次の英文を読んでわかる程度の英語力があれば十分です。

I have a pen. /  I love you. / This is my pencil.

ただし、初心者に対しては、わからない基本単語について適切な助言(注1)をする教師(=コーディネイタ)の存在が不可欠です。また、基本単語100語から200語の絵本を多数教材として揃えることも必要です。したがって、個人的に全く自習で学ぶのはちょっと困難です。しかし、教材が豊富にあり、適切な教師がいれば、上記程度の英語の知識から、300時間程度の読書でやさしい一般書が読める程度の英語力がつくようになります。

1. 1頁に2〜3語の絵本から読む

まず、最初は、Oxford Reading Treeを中心とする1頁に2〜3語の単語・短文しかないの絵本から読みはじめます。これらの本では、絵の内容から、容易に文章の内容を推定することができます。ごく最初の段階から、日本語に訳すのではなく、英語としてなんとなく意味がわかることを重視して読んで行きます。辞書は引きません。1冊読んで、意味を知りたい言葉があった場合には、教師に質問します。教師は、絵から推定できそうであれば、ヒントをさします。それが、難しそうな場合には、対話をしながら、基本的な語義を日本語で言います。たとえば、こんな感じです。

生徒
「"Look at the ball."の look ってなんですか?」
教師
「この子はボールをどうしているように見える?」
生徒
「眺めている?見てる?かな?」
教師
「look というのはね、『眼を向ける』っていう意味なんだよ。それでつじつまは合うかい?」

などという感じでしょうか。指導者がいない場合には、そういうわけにはいかないので、「実際の教室」よりも さらにたくさんの本を読むことが必要になるでしょう。でも、その方がかえって効果は高いのです。 易しい本をたくさん読むなかで、同じ表現に何度も何度も触れるので、必ず意味は自ずからわかるようになります。
※自習する場合、1冊につき3語程度までなら辞書をひいても良いでしょう。

2. できるだけ『音』にも慣れる

初心者用の教材には、CDがついているものも多いので、実際の授業では、一緒にCDを聞いたり、あるいは個別にヘッドホンで音を聞きます。生徒が多少、英語の音に慣れてきたら、シャドウイングも行い、英語の音を出す練習も平行します。しかし、英語の音を出すには非常な抵抗を感じる人もたくさんいますので、無理して強制することはしません。 SSS英語学習法は、英語を学ぶことよりも、”英語でお話を楽しむ”、”英語でわくわくする話を楽しむ”、”英語の本を読んで感動する”ことを重視しています。

3. ゆっくりとレベルを上げていく

英語について苦手意識をもっている方の中には、英語について強い恐怖感・嫌悪感をもっている方もいますので、英語に対する恐怖感が再現しないよう、一人一人の様子を見てレベルをちょっとずつ上げていきます。SSS方式の良いところは、基本的に個別指導なので、ゆっくりやりたい子がおいてきぼりにされたり、早く進みたい子が我慢して同じことをやらされたりすることがありません。個人の進みに合わせて、本のレベルを進めたり、戻したり、混合させたりしてゆっくりと前へ進んでいきます。 速く進んだ子が自然に遅い子の手助けをするようなクラスの雰囲気作りをします。

実際に何から始めればよいのか?

 Oxford Reading Tree の Stage 3 からはじめて、Stage 4,5,6,7,8,9 と徐々にレベルをあげていって下さい。 Stage 9 が読めるようになれば、Penguin Easystarts, Oxford Starter は読めるようになっています。 Stage 3 でも難しい方は、Stage 1 から始めて下さい。
 
 なお、実際の学習法の詳細については、「100万語多読入門」(コスモピア社)をご覧下さい。 

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