2008 SEG

多読本科クラスの英語運用能力テストACEの結果について(2)

SEGの多読コースでは、英語の力は「初見の英文をどう理解できるか?」で判定されるべきだと考えています。授業内容に沿った試験で良い点をとっても、授業でやったことのない英文が理解できないのでは、本当の実力とはいえないからです。この試験ポリシーに沿って、年2回、外部試験を全受講生対象に実施し、伸びを測定し、弱点が発見されればカリキュラムを微調整しています。

ACEは、英語運用能力評価協会(ELPA)が主催する、高校生・大学生対象の900点満点のTOEIC形式(英問英答記号式)の英語力判定試験です。前期・後期と年2回受験可能で、毎回1万人以上の高校生が受験しています。英検での取得級との対応は、ほぼ次の様になっています。
英検の級 2級 準2級 3級 4級 5級
ACE受験者の英検取得者の平均点 692 547 486 441 430
全国の受験者全員および上位33%(いわゆる進学校の英語が平均以上の生徒に相当)の学年別平均点は次の通りです。
(試験番号 A0307 ) 高1全体 高1上位 高2全体 高2上位 高3全体 高3上位
総合(900) 441 523 481 577 527 667
語彙(150) 72 80 80 94 92 116
文法(150) 68 79 73 85 76 92
リーディング(300) 143 175 158 198 176 232
リスニング(300) 160 186 170 200 185 226
高3の得点と、SEG中3英語多読クラス(8月試験)、SEG高1英語(非多読・6月試験)クラスの得点を、成績の下位1/3、中位1/3、下位1/3の各々で比較すると、 下記の様にどの階層でも、SEG中3英語多読クラスが高得点となっており、多読が英語習得に効果的であることがわかります。
(試験番号 A0307 ) 全国
高3
下位1/3
SEG
高1英語
下位1/3
SEG
中3多読

下位1/3
全国
高3
中位1/3
SEG
高1英語
中位1/3
SEG
中3多読

中位1/3
全国
高3
上位1/3
SEG
高1英語

上位1/3
SEG
中3多読
上位1/3
総合(900) 392 488 516 523 588 620 667 714 732
語彙(150) 67 80 77 93 93 93 116 108 101
文法(150) 58 74 78 78 92 85 92 100 99
リーディング(300) 124 156 166 180 196 220 232 254 261
リスニング(300) 147 178 195 182 212 223 226 252 270
※SEGの中3、高1クラスは、飛級の生徒および英語を学校で選択していない生徒を除きます。

下位、中位、上位で、高3の点数を各々100%として、とSEGの中3多読クラスの得点の比率をとると
(試験番号 A0307 ) 全国
高3
下位1/3
SEG
中3多読

下位1/3
全国
高3
中位1/3
SEG
中3多読

中位1/3
全国
高3
上位1/3
SEG
中3多読
上位1/3
総合(900) 100% 131% 100% 119% 100% 110%
語彙(150) 100% 114% 100% 99% 100% 87%
文法(150) 100% 134% 100% 109% 100% 108%
リーディング(300) 100% 129% 100% 129% 100% 113%
リスニング(300) 100% 122% 100% 122% 100% 119%

総合点で、上位・中位・下位どの層でも、SEG中3生の方が10%〜30%高いスコアを出しています。

リスニング・リーディングは、上位、中位、下位いずれでも、高3生をはるかに上回るスコアとなりました。
また、、多読で苦手とされる文法も、高3生にほぼ匹敵する成果を出しています。
語彙が上位層になると受験勉強をしている高3生にやや劣る得点となっていますが、この点については、高校生になってから必要に応じて補強する予定です。 受験まで、まだ3年以上ある現段階では全く心配無いと思っています。

多読で、読める本のレベルが上がり、速く読めるようになるだけでなく、内容理解もより正確となることが、2008年2月のACE試験 に引き続き、2008年8月の試験でも示されました。多読クラスを本格的に中1から開講した初年度である、現中3生がこれからどれだけ力を伸ばすかが楽しみです。

(2008/09/19 文責 古川昭夫)

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