[掲示板: 〈過去ログ〉音のこと何でも -- 最新メッセージID: 3373 // 時刻: 2024/11/24(14:59)]
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お名前: 杏樹
投稿日: 2004/1/17(00:48)
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KYOさん、こんにちは。
投稿興味深く読ませていただきました。
〉英語教師として、学習者の人が何ができないのか、何に悩んでいるのか少しもわかっていなかった!!
これに気がついてよかったですね。
だいたい、先生と言うものは、その科目ができるから、好きだから先生になれるんですね。だから「できない」人のことがわからないということは、往々にしてあります。
KYOさんは本当に英語が好きなんだと思います。基礎英語や英会話番組でしっかり勉強していたんですから。テレビやラジオの語学講座は、4月号のテキストだけ買ってあとは挫折する、が一般常識ですから。私もセサミストリートを見たことがありますが、わからないのでぜんぜんおもしろくなくてすぐやめました。興味を持たない人、できない人に教えるのはとても難しいと思います。
〉こう考えてくると、カタカナ英語を身につけた大人がそれを「洗いすすぎ」する方法はよくわからなくても、これから英語をやる子供たちをカタカナ英語や訳読の弊害から守る処方箋は書けると思います。
〉 1. 英語の音になじませて、英語の音を聞きとれる耳を作る
〉 2. 英語を英語のままで理解する回路を作る
〉もうすでにSSS多読による経験や具体的なやり方がちゃんと積み上げられているので、これは十分可能なはずです。学校英語に触れてしまう以前に、子供たちに、最初はORTなどを使って読み聞かせたりCDの音を聞かせたりして、英語の生の音に十分なじませながら、SSS多読をすすめていけばいいんです。そうすれば英語を聞き取る耳も英語回路もできる。そしてこの二つがちゃんとできていれば、学校英語の弊害からはちゃんと身を守れます。最低でも英語嫌いにはならないし、さらに本人が自覚的にinputを積めば英語が得意になるはずです。この方法なら、英語が苦手な親でも可能です。多読本をそろえるお金と最初に子供を誘う手間はかかるかもしれませんが、中学生になって塾にお金を払うことを考えればコスト的にもぜったいこちらのほうが有利です。
そうですね。やはり音の蓄積を作らないと。
私の場合は、「イベントの広場」の方に書いたことですが、中学の時に行った塾で教えてもらったことが有効でした。発音記号の読み方をきちんと習ったこと、子音のみの音があるなど、日本語の音と全く違うこと。ですから私は発音記号に従って読むようにしていました。中学の教科書には新出単語には発音記号がついてましたから。中学生以上になると、単に音を聞くだけでなく理論、理屈を知ると理解を進める助けにもなると思います。
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お名前: KYO
投稿日: 2004/1/17(05:46)
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杏樹さん、レスをありがとうございます!
杏樹さんが書いてくださったことで、私はホントに大事なことに気づくことができました。杏樹さんは私の大恩人です。ありがとう、ほんとうにありがとう!
〉これに気がついてよかったですね。
〉だいたい、先生と言うものは、その科目ができるから、好きだから先生になれるんですね。だから「できない」人のことがわからないということは、往々にしてあります。
昨日、英語教師をしている友人が帰省して久しぶりにあったんですが(彼女も英検1級とか持っていて翻訳等もやる人です)
私が英語回路とカタカナ英語の話をしたら、彼女も「そういうのでは私は悩んだことなかったなあ」って言ってました。
そうなんです。英語が好きで英語教師になった人の大半は英語が苦手な人の悩みがわかってないんですよ。
〉そうですね。やはり音の蓄積を作らないと。
〉私の場合は、「イベントの広場」の方に書いたことですが、中学の時に行った塾で教えてもらったことが有効でした。
それはとってもうらやましいことです。発音記号をちゃんと教えられる人、
つまり英語の母音子音の作り方がわかっていて自分でも発音し分けられる人は、
英語教師でもそんなに多くないように思います。
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お名前: 杏樹
投稿日: 2004/1/17(23:09)
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KYOさん、こんにちは。
〉杏樹さん、レスをありがとうございます!
〉杏樹さんが書いてくださったことで、私はホントに大事なことに気づくことができました。杏樹さんは私の大恩人です。ありがとう、ほんとうにありがとう!
こんなに言われると恐縮してしまって恐れ多いです。今読み返してみると、なんかエラそうで失礼だったかなーと反省しております。下のリスニングの大変化も読みました。こんなすごい方だったんだと驚きました。
多読と言うのは、英語学習に挫折した人、英語が苦手な人がたどり着いた最後の砦のようなものです。今までも「多読」を勧める先生はいましたが、その薦める本と言うのが英語難民にはとても読めないものでした。英語ができる人にはそんな本はきっと本当に簡単でやさしいんでしょう。そのあたりからも、英語の先生と英語ができない人の間には深い溝があることがわかります。ですから多読を始めてからは特に今までの英語教育ってまずかったなあと思いますし、変わっていって欲しいと思うんです。
〉それはとってもうらやましいことです。発音記号をちゃんと教えられる人、
〉つまり英語の母音子音の作り方がわかっていて自分でも発音し分けられる人は、
〉英語教師でもそんなに多くないように思います。
そうなんですか。発音記号といっても、私もそれほど勉強が熱心だったわけではなくて完璧に覚えたわけではありません。ただ、日本語はかなで表記しますので、子音+母音という組み合わせがあるとか、子音のみの音があることがわかりません。それを知るだけでも発音に対する理解が大きく深まったと思います。その後フランス語と中国語を習った時も、カタカナに頼らないで発音を習得しようと言う心がけを作るのに役立ったと思います。中国語はローマ字による表記法が定まっていますし、フランス語もつづりと発音が対応しますので、英語よりもずっと発音の仕組みがわかりやすかったです。
それで、KYOさんにはとても比べ物にはなりませんが、私も英語の発音がある程度わかって、通じる程度には発音できると思っていました。かなり低レベルの「通じる」ですけれど。(そもそもたいした内容がしゃべれない)。しかし英語が聞き取れるようになりたいと思ってヒアリングの教材を集めてヒアリングをしてみると、どれだけできていなかったかが良くわかりました。英語の発音は本当に難しいと思います。
ところで、私はちんげん斎さんが「カタカナ英語の壁その3.(中級編)」で書いていることと逆現象です。ちゃんとした英語を組み立てることができないので、フォーマルな会話はできません。そのかわり知ってる言葉を寄せ集めてムチャクチャしゃべって無理矢理通じさせる、のなら少々。海外旅行でそういうことをやってきました。ムチャクチャしゃべっているので、自分でも何を言ったのか、なぜ通じたのかわからないままだったり。フォーマルな会話ができるのにくだけた会話ができないということは、日本人はしゃべろうとする意志にも問題があるのではないでしょうか。
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1007. Re: カタカナ英語から身を守るには(ちゃうねん、杏樹さん)
お名前: ちんげん斎
投稿日: 2004/1/18(00:12)
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杏樹さん、
なんか、わたしが言いたくて変な方向に走ってしまったところを
きっちり説明してもらったと言う感じです。
ありがとう。
〉ところで、私はちんげん斎さんが「カタカナ英語の壁その3.(中級編)」で書いていることと逆現象です。ちゃんとした英語を組み立てることができないので、フォーマルな会話はできません。そのかわり知ってる言葉を寄せ集めてムチャクチャしゃべって無理矢理通じさせる、のなら少々。海外旅行でそういうことをやってきました。ムチャクチャしゃべっているので、自分でも何を言ったのか、なぜ通じたのかわからないままだったり。フォーマルな会話ができるのにくだけた会話ができないということは、日本人はしゃべろうとする意志にも問題があるのではないでしょうか。
ちゃうねん。ちゃうねん。
それは、リスニングのことだけやねん。
きちんと喋ってくれないとわからへん云うことやねん。
しゃべるほうは、キッチリ話そうとするとこのレベルでは
かえって喋れへんようになると思うで。
わしも、話す方はテリブルなもんよ。最初の質問だけ、ちとましなだけで。
こないだ海外でバスツアーに電話で申し込んだときも
最初は、「Would you 〜?」とか言うとるけど、ちょっと話が込み入ってくると
「We are three!、Three person is OK? or Not OK?」とか
もう酷いもんよ。
でも中級レベルやったら、単語並べるだけとか、
あうあう言いながら手を振り回すほうが通じるときは通じるねん。
もちろんカタカナ英語でも!
イザと言うとき、そこまで自分を落とせる方が実際には強いねん。
と思います。
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杏樹さん、レスをありがとうございます!
〉多読と言うのは、英語学習に挫折した人、英語が苦手な人がたどり着いた最後の砦のようなものです。今までも「多読」を勧める先生はいましたが、その薦める本と言うのが英語難民にはとても読めないものでした。英語ができる人にはそんな本はきっと本当に簡単でやさしいんでしょう。そのあたりからも、英語の先生と英語ができない人の間には深い溝があることがわかります。ですから多読を始めてからは特に今までの英語教育ってまずかったなあと思いますし、変わっていって欲しいと思うんです。
ほんとにその通り! だから私は英語の先生たちにSSSを知って欲しいです。真摯に生徒や学生が伸びることを考えてる先生だったら、SSSのすごさに気づくはずだと思います。私が酒井先生の書かれたご本を読んで一番感動したのは、「多読を始めて学生が伸びるということを初めて経験した」と書かれていた部分(文はそのままじゃないです)で、ものすごくうらやましかったです。
〉ところで、私はちんげん斎さんが「カタカナ英語の壁その3.(中級編)」で書いていることと逆現象です。ちゃんとした英語を組み立てることができないので、フォーマルな会話はできません。そのかわり知ってる言葉を寄せ集めてムチャクチャしゃべって無理矢理通じさせる、のなら少々。海外旅行でそういうことをやってきました。ムチャクチャしゃべっているので、自分でも何を言ったのか、なぜ通じたのかわからないままだったり。フォーマルな会話ができるのにくだけた会話ができないということは、日本人はしゃべろうとする意志にも問題があるのではないでしょうか。
これはちんげん斎さん自身も書いてらっしゃるけど、ネイティブが内輪で話してるときってわからないと言うことだと思います。通訳とかやっていて、会議ではちゃんと話しているのは何とかわかっても(わからないと仕事にならんのですが)ごはんとか食べるときにラフに英語ネイティブ同士が会話してるのはわからないというか、わかるようにしゃべってくれてないんで、できるだけ私は聞かないようにします。クライアントさんが何言ってるの?って聞いても、「さあ」とか曖昧に答えて。だって、通訳やるときはすごく集中しないと聞けないんですよ、無駄などうでもいい会話を聞いたらその分集中力がもったいない。「夫のジョンが新しい車を買ってね……」とか「ホテルに帰ったらシャツにアイロン掛けなきゃ」とかわからなくていいことですもん。
英語ネイティブが日本語ネイティブに話しかけるときはあっちの側にも「わかってもらえてるかな」っていう緊張があります。英語をしゃべってるときは、あっちのほうがネイティブなんですから、彼らがわが易しくゆっくり表現を選んで話せばいいんです。話さないときは、「そういうふうに話せよ」とこっちから要求する。(それは英語でいえるようにしておきます)「ネイティブスピーカーのほうが、そういう言い方のコントロールは巧みにできるんだから、当たり前でしょ。そっちが気づかってね」と今は思います。乏しい通訳体験で得た知恵ですかね。日本語のノンネイティブと日本語で話すときは、わかりやすい言い方になってるかなって自分でも気を使ってます。
杏樹さんは、いろんな言語をやってらして、ホントにすごいですよね!外国語と言うものを相対化してみられて、やっぱりいろんな見方ができるんじゃないかとうらやましいです。私もいつか中国語をやりたいと思ってたんですが、大好きだったレスリー・チャン(彼の口から聞く広東語がわかりたかった)が去年のエイプリルフールに飛び降り自殺したので、ちょっとめげてます。ではでは。