100冊、1300万語、傑作の森

[掲示板: 100万語超 報告・交流 -- 最新メッセージID: 13567 // 時刻: 2024/11/23(12:09)]

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13441. 100冊、1300万語、傑作の森

お名前: wkempff
投稿日: 2018/5/3(12:55)

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みなさまお久しぶりです。
頻繁に登場して恐縮な感じもしますが、100冊、1300万語となりましたのでレポートします。
1100~1200万語では変な本ばかり読むことになり多少疲れましたが、1200~1300万語は複数のすばらしい作品に遭遇し、たいへん快適な読書生活でした。

2013.10.11~2018.5.1
合計100冊
1302.5万語

1200~1300万語の間には、下記の7冊を読みました。

The Rooster Bar, by John Grisham 10.9万語
The Lake House, by Kate Morton 19.0万語
Everything You Want Me To Be, by Mindy Mejia 11.0万語
Turn on the Heat, by Erle Stanley Gardner 8.9万語
Last Stop Tokyo, by James Buckler 11.5万語
A Killing Frost, by R.D. Wingfield 14.7万語
The Girls, by Emma Cline 9.2万語
Before the Fall, by Noah Hawley15.2万語

この7冊の中のおすすめですが、この4年半で読んだ100冊の中でも上位にランクするであろう傑作です。

Before the Fall, by Noah Hawley
2017年エドガー賞長編賞受賞作品。いつもほとんど何も考えずに本を選んでいますが、100冊目だけは考え、結局、最新のエドガー賞作品にしました。(先週、4月26日に2018年の受賞作品が発表されましたので、厳密には最新ではありません。読み始めたときは最新でした。)
メディアの大物Bateman夫妻と二人の子供、マネーロンダリング疑惑のある金融業Kipling夫妻を乗せたプライベートジェットは、世界的に有名なリゾートであるMartha's VineyardからNew Yorkへの飛行中に突然墜落します。この飛行機には、およそExecutive一族とかけはなれた売れない画家Scottが乗り合わせていました。Scottは、Batemanの妻Maggieに誘われたのです。
墜落後、Scottは荒海に投げ出され、肩を脱臼していました。しかし、Bateman夫妻の4歳の子供JJを発見、JJを背負って荒海を10マイル以上泳ぎきり、九死に一生を得ます。
しかし、Batemanの息のかかったキャスターMilliganとFBI捜査官O'BrienはScottを快く思わず、Scott陰謀説に加担し、執拗にScottを追っていきます。Scottが、自分の絵の題材を得るために、わざと飛行機を墜落させた、等々。Scottは、妹を水難で失った過去があり、災害や事故を題材にする絵ばかりを描いていたことも疑惑を深めました。また、Scottはなぜか公衆とマスコミの前から姿を隠し、Hero扱いを拒みます。ただ一人、航行安全局(National Transport Safety Board, NSTB)の調査責任者Gusだけは冷静公平で、不眠不休で破壊された機体や遺体の調査を継続します。
物語は、ScottとJJの荒海との戦いから、Scottに対するマスコミやFBIとの戦い、JJを引き取ることになったMaggieの妹Eleanor周辺に移ります。しかし、同時に、Private Jetに乗ったBatemanやKiplingのみならず、パイロットやキャビンアテンダント、Bateman専用のガードマンの過去にさかのぼっていきます。
犠牲者の過去にはのほとんどは、墜落の原因となにも関係ない内容です。しかし、テロや犯罪を疑われるような事故の原因究明では、搭乗者の過去は普通に調査されるのでしょう。普通のミステリーのように、すべての事象がジグゾーパズルのように収斂していく、ということもありません。
このあたりが、この小説の書評を若干カラ目にしているのでしょう。
また、表現が過剰に文学的情緒的と思われる部分もあり、また、Stephen King顔負けに過剰に詳細と思われる部分もあり、墜落のミステリーと考えると、いまいち、かも知れません。しかし、私は、重厚な人間ドラマとしてはなかなかの作品と思います。上記の7冊の中では一押し。
英語はおおむね完結でスラングも少ないのですが、若干冗長に感じる部分もあり、洋書をはじめて読む方には若干チャレンジングかも知れません。

The Girls, by Emma Cline
名前から想像するには極めて重い話で、純文学に分類されるべき作品。
1986年におきたManson一味のカルト集団による無差別殺人事件は、ヒッピー文化とMansonに洗脳された中産階級の普通の少年少女たちが大量の残酷な殺人を犯したこと、スター女優シャロン テートを被害者に含むことから、全世界に衝撃を与えました。また、シャロン テートは、カルトのターゲットではなく、単なる人違いで惨殺されたのです。
この小説は、名前こそ変えてありますが、Manson事件をかなり忠実になぞっており、無差別殺人直前に集団から離れたEvieというキャラクターを挿入することで、リアリティを増しています。
裕福な家庭の14歳の少女Evieが、父母の離婚、母親の恋愛遍歴に耐えられなくなり、学校の交友関係もうまくいかなくなり、偶然の遭遇から、カルト集団に徐々にからめ取られていきます。カルト集団の少年少女たちがドラッグとセックスで教祖に支配されていく様子、不潔な集団生活を送るだけで無害と思われたカルトが突然凶悪な連続殺人を犯すまでの過程、そして少年少女をからめ取っていくさまも忠実に描かれます。
小説は、Evieの現代と1986年を往復し、一見裕福な家庭の少年少女の満たされない承認要求や深層心理を暴いていきます。
実に重くいたたまれない小説ですが、多くの方に読んでいただきたいです。

A Killing Frost, by R.D. Wingfield
今回の「このミステリーがすごい!洋書部門」一位(フロスト始末)。しかし、この作品は2008年に出版されています。
作者Wingfieldは本作を執筆後に癌でなくなり、Frost警のシリーズの最終作になりました。
Frost刑事シリーズは5作しかありませんが、ホームズでもマーロウでもコロンボでもない新鮮な刑事像をつくりあげ、現在も輝いています。
Frostはロンドン郊外のDenton署の刑事ですが、直感に頼る捜査はなかなか的中せずに犯人を取り逃がし、彼自身は領収書を改竄して小銭を稼ぐ、など、小物感満載です。
しかし、人手不足の中不眠不休で働き、なんとなく事件を解決してしまいます。
この作品では、少年少女失踪事件がメインになりますが、児童ポルノ犯罪、女性のバラバラ殺人、食品ストア恐喝、と事件満載で、Frostと同僚部下は不眠不休で多くの事件にあたりますが、所長と主任刑事は手柄は横取り、捜査の失敗はすべて部下の責任とし、あまつさえ、Frostを放逐しようと策動します。
事件自体は相当にグロテスクですが、Frostの下品なジョークに笑いながら、Frostのペーソスも感じることができます。
英語としては難しくありませんが、スラングやDirty Jokeを理解しないと面白さが半減するので、多少はミステリーなど読みなれている人向き、でしょうか。

The Lake House, by Kate Morton
Kate Mortonの2年ぶりの新作。彼女のいつもの作品のとおり、いくつかの時代を往復し視点が変わる複雑な小説で、ミステリー、大河ドラマ(family saga)、恋愛もの、という多くの顔を持つ長編です。
過剰捜査で謹慎中のロンドン市警の女性刑事は、Cornwall地方の祖父の家に逗留していますが、偶然、打ち捨てられた城(豪邸?)を発見し、その歴史に興味を持ちます。その屋敷Lake Houseは、幸せな一家が住んでいましたが、盛夏のパーティ当日に生まれたばかりの長男が失踪し、未解決のまま、傷心の一家は屋敷を打ち捨てて移住して今居ました。
現在の持ち主Aliceは老齢でミステリーの大御所になっていましたが、なぜか、XXXの再三の依頼にもかかわらず、屋敷の再調査を拒み続けます。
Aliceと家族の人生、そして女性刑事XXXXの忘れがたい過去の傷も交錯していきます。

Mortonには珍しくハッピーエンドに近い終わり方で、読後感が良い小説です。しかし、長く、語彙レベルは高く、それなりにチャレンジ精神のある方におすすめします。

Everything You Want Me To Be, by Mindy Mejia
これは、ミネソタの田舎の濃密な人間関係の中で、普通の少女Hatie周囲を巻き込みながら悲劇に近づいていく物語。ミステリーの要素もありますが、上に紹介したThe Girlsと同様、少女の満たされない承認要求がテーマになっていて、新人の作品とは思えない重い小説。流れるような英文です。

ということで、長くなりました。私としては、多読は一区切り、新しいラウンドにはいる気分です。

次に、独断と偏見に基づきますが、はじめてNative大人用の洋書を読む方に読みやすいと思われる小説をピックアップしてみます。


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13442. 100冊通過記念、読みやすい本、読みにくい本

お名前: wkempff
投稿日: 2018/5/3(12:58)

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ということで、100冊を祈念し? Gradedでない洋書に最初にチャレンジする方におすすめの小説をあげてみます。
いずれも、英米本国でも評判の高い傑作です。

ついでに、こりゃいかん、という難読(もちろん、私にとって、です)も紹介しますので、チャレンジャーの方はぜひお読みになってください。

読みやすさベスト1
The Lock Artist, by Steve Hamilton
エドガー賞長編賞、バリー賞ダブル受賞の傑作。
幼少期のトラウマから声を失った青年が、恋人と家族を救うために、凄腕の金庫破りになり、犯罪を重ねていきます。
クライムものでありながら青春小説のようにさわやかな気分になります。
Big Words を使わず、短文を畳み掛ける独特の文体ですが、日本人には非常に読みやすいです。

読みやすさベスト2
Ordinary Grace, by William Kent Klueger
これもエドガー賞受賞作品。
ミネソタの田舎に暮らす牧師一家をを襲う悲劇と、家族愛隣人愛で悲劇を乗り越える人々を描く、涙なしに語れない感動的な作品。悲劇の原因を追うミステリーの要素もありますが、むしろ純文学と考えたほうがいいでしょう。
ヘミングウェイのような流れる英文で、流れに乗ると非常に読みやすいです。13歳の少年の視点で描かれており、語彙レベルは高くありませんが、自然描写が豊富なので、この点だけは多少の慣れが必要です。

読みやすさベスト3
Not A Penny More, Not A Penny Less, by Jeffrey Archer
現代を代表するストーリーテラーArcherのデビュー作。北海油田詐欺にひっかかって大金を失った、数学者、医師、画商、貴族の4人が、詐欺師の頭目をだまし返し、大金をそっくり取り戻そうとします。悪党を含め登場人物がみな人間的であり、結果として不幸になる人間も生じず、騙しあいにはらはらどきどきしながら安心して読めます。
Archerの英文は変に凝ったり持って回ったところが無く、また正統的Queens Englishですので、たいへん読みやすいです。またこの小説は長さも適当で一気読みにも最適です。
多読を推奨している評論家、文筆家の渡辺由加里さんは、この本で多読や一気読みに目覚めたそうです。

読みやすさベスト4
The Girl on the Train, by Paula Hawkins
アル中でヨレヨレ、友人宅に身を寄せる中年女性は、見栄から、ロンドンへの通勤を装って毎日電車に乗っていました。ある日、美男美女夫婦がすむ線路脇の家で浮気現場を目撃することから、主人公は徐々に犯罪に巻き込まれていきます。アルコールで記憶が飛び、自分が何をやったのか、犯罪を犯したのかもよくわからない、という恐怖が主人公に迫ります。
大ヒットのサイコスリラーで映画化されました。ストーリーは複雑ですが、英語は信じられないほど簡単で、Graded Readerを読んでいる感覚を覚えます。

読みやすさベスト5
The Firm, by John Grisham
これは、多読を志す人の必読書のようになっていますね。ハーバードの秀才ルーキーが高給高待遇に目がくらんでマフィアの手先の法律事務所にはいってしまい、奇想天外な方法で脱出をはかります。法廷シーンはありませんが、マネーロンダリングのプロセスなどベーシックな法律用語が必要となるところがあります。

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さて、読みにくさ編です。最初の2作は、たぶん、誰が読んでも(Nativeが読んでも)読みにくいでしょう。あとの作品は普通に教養あるNativeならなんということはない作品です。

読みにくさベスト1
A Brief History of Seven Killings, by Marlon James
ブッカー賞受賞作品。私は、ついに読めずに放り出しました。ジャマイカの国民的英雄であるレゲエ歌手の殺人未遂事件を軸に、ジャマイカの血塗られた歴史を語っていきます。語り手の数は50人を超え、それぞれ、本筋に関係あるのかないのかわからない長広舌がグダグダと続きます。また、基本的にジャマイカ英語ですので、正しい英文法で書かれた部分はほとんどないと言っていいでしょう。(ジャマイカ人から言わせると、英米の文法教科書の文法が正しいと誰が決めたんだ、ということになるのかも知れませんが)。ジャマイカでは英語は独自の発展をとげ、正統的な英語とはずいぶん異なる英語になっています。しすて、それぞれの語り手のバックグラウンドを反映してそれぞれに別のジャマイカ英語になっています。
ブッカー賞史上歴史に残る大傑作、という評価もあるようなので、チャレンジャーは是非。もし読まれた方がおられたら、感想を聞かせていただきたく。

読みにくさベスト2
The Luminaries, by Eleanor Catton
これもブッカー賞受賞作品です。超長編ですが、私は、意地で読み通しました。1850年代、ほんの数年続いた、ニュージーランド南島の漁村Hokitikaの喧騒と人間模様。Hokitikaは人口500人程度の静かな漁村でしたが、たちまちに5000人に膨れ上がりました。
12人の人物(それぞれ星座に対応づけられています)がHokitikaの3つの事件について語り、それぞれ虚実織り交ぜ、時系列もバラバラ、何が本当で何が嘘か、読者はまったくわからなくなってきます。そして、後半には、マジックリアリズム的な超常現象も現れる。
ビクトリア朝の小説を模した大仰に回りくどい表現で、古語がふんだんに使われ、読みにくいことこの上ないです。しかし、最後にすべてのピースがぴたりとはまるように構成された、驚くほど複雑に精密に設計された小説です。その構成の人工臭と読みにくい英文で、しばしば酷評にさらされています。
私は、苦労したけれど、結構楽しんだんですよね。ゴールドラッシュ、ニュージーランドの入植者とNativeとの関係、入植者の仲の貴族(似非貴族?)と華僑との関係、など、個人的に興味があるので。

ここからは、作品のせいではなく、単純に私の英語力の問題で読みにくかっただけです。

読みにくさベスト3
Atonement, by Ian McEwan
イギリス現代文学史に残る傑作といわれます。
ロンドン郊外、1930年代に開催されたパーティで少女がついた些細な嘘が、その後の一家の運命を大きく変えていきます。少女の贖罪とは?
登場人物にいまひとつ共感できなかったことも、読みにくく感じた一因でしょう。

読みにくさベスト4
Farewell My Lovely, by Raymond Chandler
1940年の作品。現代ではあまり使われない表現が多く見られます。また、Chandlerは記述が直接的でないことが多く、禅問答のような会話から話を展開するようなところがあるんですね。ハードボイルドの人間像をつくりあげたともいえるPhilip Marloweの原型があります。文句無くおすすめします。

読みにくさベスト5
Live by Night, by Dennis Lehane
Mystic RiverやShutter Islandなどで有名なLehaneのギャングもの。禁酒法時代(1929年~)を舞台にしているので、現代では見かけない単語も多く使われます。しかし、ギャングの会話はダイレクトな表現が少なく、これが理解を難しくしています。Lehaneは名文家の誉れ高いのですが、その他の作品も若干難しく感じます。


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13443. Re: 100冊、1300万語、ダブルで突破おめでとうございます♪

お名前: 柊
投稿日: 2018/5/7(09:36)

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"wkempff"さんは[url:kb:13441]で書きました:
〉みなさまお久しぶりです。
〉頻繁に登場して恐縮な感じもしますが、100冊、1300万語となりましたのでレポートします。
〉1100~1200万語では変な本ばかり読むことになり多少疲れましたが、1200~1300万語は複数のすばらしい作品に遭遇し、たいへん快適な読書生活でした。

wkempffさん、お久しぶりです。柊です。最近、どの板もそこまで動きがないので、しょっちゅう登場という風に見えてしまいますが、気にしなくていいと思いますよ。1度は誰かが20対80の法則をもとに、「2割の常連投稿者が8割の投稿をしている」という仮説を立てていました。

ともあれ、100冊と1300万語の突破、おめでとうございます。素敵な本が沢山読めたそうで、そちらもおめでとうございます。

〉2013.10.11~2018.5.1
〉合計100冊
〉1302.5万語

〉1200~1300万語の間には、下記の7冊を読みました。

〉The Rooster Bar, by John Grisham 10.9万語
〉The Lake House, by Kate Morton 19.0万語
〉Everything You Want Me To Be, by Mindy Mejia 11.0万語
〉Turn on the Heat, by Erle Stanley Gardner 8.9万語
〉Last Stop Tokyo, by James Buckler 11.5万語
〉A Killing Frost, by R.D. Wingfield 14.7万語
〉The Girls, by Emma Cline 9.2万語
〉Before the Fall, by Noah Hawley15.2万語

冊数と語数からも想像がつきましたが、やっぱりかなり長い本を読んでらっしゃいますね。いや、英語圏は合本だの分冊しないだのが主流なので、長い本と言ったらもっとずっと長いのがありますけど(50万語一冊勝負とか)、児童書みたいに1万語ないものだとか、5万語くらいのスリムな本とか、あまり読まれないんですね。

あとはチョキチョキしましたが、きちんと読みました。とりあえず、Girlsをポチりました。他の本もいずれ。本当に読んでいるものがかぶらないので、wkempffさんの感想は参考になります。

〉ということで、長くなりました。私としては、多読は一区切り、新しいラウンドにはいる気分です。

おお、何か新しいステージというか、考えてらっしゃるのでしょうか。それとも、レベルアップの予感?

〉次に、独断と偏見に基づきますが、はじめてNative大人用の洋書を読む方に読みやすいと思われる小説をピックアップしてみます。

こちらも、面白く読ませていただきました。いつもありがとうございます。

では〜。


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13444. 柊さんありがとうございます。

お名前: wkempff
投稿日: 2018/5/8(18:01)

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柊さん
返信ありがとうございます。

もうお気づきと思いますが児童書の類はあまり好きでなく、スリラー/ミステリー中心に読みますので、10万~15万語くらいの小説を読むことが多くなります。
Michael Connellyのように、10万語前後でテンポよく進む小説がいちばん読みやすいように感じています。
これがJames Pattersonになるとちょっと内容が浅すぎる(それでも面白く読みますが)。
短編は読み飛ばせないので逆に疲れます。たとえば、私の好きな短編にLigeiaという作品があります(Edgar Alan Poeの1838年の作品)が、この読みにくいこと。9000語くらいです。
そして、トラウマになるくらい怖いです。

逆に長編ですが、正直、Kate Morton程度になるとちょっと疲れます。話の展開が遅いせいもありますが。。。。

一般に長い小説というと、War and Peaceが挙げられるようです。Gillian FlynnのサイコスリラーGone Girlの中に、夫が失業して暇つぶしにWar and Peaceを読んだ、というくだりがあり、そういう皮肉にも使われるのだと。

世間一般に長いといわれている小説の語数の目安。

プルースト 失われた時を求めて 300万語 (フランス語の本のページ数から推定)。現在、世界最長の小説としてギネス認定されています。(異論はあるようですが、他の長編は、未完などの理由により認定されていません)

以外、長編の概略の語数
トルストイ 戦争と平和 60万語 (英訳版)
キング IT 39万語
キング 11/22/63 27万語 ←読みました
Luminaries (Catton) 27万語 ←読みました。
モーム 人間の絆 25万語

私が読んだ小説の中でいちばん長いのは、ゲーテの、ウィルヘルム マイスターの徒弟時代&修業時代 と思っていましたが、どうも、長さとしてはたいしたことはないようです。これ、教養小説の代表でけっこう散漫なので、ものすごく永井かと思っていました。

100冊を超え、新しいステージといっても、好き勝手にそのときに興味が沸く本を読んでいく、というスタイルで行くつもりでおります。

ときに、柊さん、
A brief story of seven killings
読みません?


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13445. 100冊、1300万語、おめでとうございます

お名前: 杏樹
投稿日: 2018/5/8(22:44)

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wkempffさん、こんにちは。

〉みなさまお久しぶりです。
〉頻繁に登場して恐縮な感じもしますが、100冊、1300万語となりましたのでレポートします。
〉1100~1200万語では変な本ばかり読むことになり多少疲れましたが、1200~1300万語は複数のすばらしい作品に遭遇し、たいへん快適な読書生活でした。

100冊と1300万語おめでとうございます。
報告が続くのは、順調に読めている証拠です。すでに多読とか考えないで普通に読みたい本を読んでいるという感じですね。

ところで、100万語通過の掲示板の投稿ですが、レスが付いていないと削除できます。ご自分でレスを付けたので元投稿は削除できなくなっていると思いますが、最新のレスから順番に削除して、レスがない状態にすると元投稿も削除できます。

私とは読みたい本の傾向が全く違うので、「こういう本があるのかー」という感じで報告を読ませていただきました。
GRを卒業した場合の最初のおすすめ本などは読んでみたくなります。今はフランス語に集中していますし、英語はファンタジーや児童書の未読本も積んであるのでなかなかそこまで手が回らなさそうですけれど。

さて、「長い小説」といえば、アレクサンドル・デュマの「ダルタニヤン物語」が思い浮かびます。「失われた時を求めて」の方が長いんでしょうか。
ヴィルヘルム・マイスターは二つ合わせてもこの2作ほど長くはありませんが、内容が深くて読むのが大変です。最初に読んだときはかなりわかりにくく感じました。「修業時代(訳によっては「徒弟時代」)は年月を置いて読み直したらよくわかりました。「遍歴時代」も読み直そうと思いながら果たせていません。
「戦争と平和」もそこまで長くはありませんがやはり難しいです。オードリー・ヘプバーン主演の映画がありますので、これを見てから読んだらわかりやすくなります。

話がそれていきましたが、また新しいステージの報告も楽しみにしています。
それではHappy Reading!


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13446. Re杏樹さまありがとうございます。

お名前: wkempff
投稿日: 2018/5/9(20:22)

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杏樹さま
返信をありがとうございます。

100万語の板に誤って投稿したものは削除させていただきました。

しかし、ウィルヘルム マイスターに反応くださる方がいらっしゃるのには驚きです。
さすが、読書家でいらっしゃる。
いろいろな情報を得られ、ありがたいです。

さて、フランス語とのこと、前回「変な本」でご紹介した、

Elle, by Phyllippe Djian

のフランス語版(というか原語版) フランス語原題 "Oh..." はいかがでしょう。
ちょっと変わったテイストの作品ですが、しゃれたパリの風景は目に浮かんできます。

戦争と平和は、日本語で読んでいますが、ちょっと懲りた感じもあり、たぶん英語で読むことはないでしょう。
ウィルヘルム マイスターも、有名な「君よ知るや南の国」のくだりだけが印象に残っている、というなさけない本読みです。

これからも気楽な本を気楽に読んでいきますので、またよろしくお願いします。


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