[掲示板: 100万語超 報告・交流 -- 最新メッセージID: 13567 // 時刻: 2024/11/26(06:21)]
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お名前: wkempff
投稿日: 2016/4/21(23:19)
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なにか実力か気力が落ちているのかもしれませんが、けっこう苦労しました。
・1冊、苦労して読みはじめたけれど挫折したこと(実は、挫折は、この2年間ではじめてです)
・2週間ほど外国出張に行ったこと。当然、小説を携行しましたが、疲れと忙しさで読書どころではなく、小説はスーツケースの重りにしかなりませんでした。
・インフルエンザで突如倒れたこと。時間は腐るほどありますが、体調不良ではほとんど英語は読めないことがわかりました。
ということで、不調ですが、読んだ本は面白かったので、ちょっとごしょうかい紹介します。
【頑張る老人 2冊】
Mr. Mercedes, by Stephen King
The Burning Room, by Michael Connelly
Mr. Mercedesは、引退した老刑事が、未成年の黒人の友人とメンタルに壊れかけているがITに強い中年女性をパートナーに、未解決事件を追うもの。ベンツで群衆に故意に突っ込み8人を殺した犯人は、逃げおおせて、老刑事在職中に解決できなかったのです。
2015年のエドガー賞(最優秀長編賞)受賞。
超・長編としつこい描写を特徴とするKingにしては、非常に読みやすい文章、かつ、標準的な長さで、実におもしろいのです。人物の深い描きこみは健在。なぜ、大家Kingに今更エドガー賞?と思ったのですが、納得してしまいました。
The Burning Roomは、ロス市警のローンウルフ、Harry Boschシリーズの14作目で、さしものBoschも定年延長にはいって殺人課から異動し、昔の未解決事件を再捜査する担当になっています。優秀だが心に傷をかかえる若い女性刑事を丹念に指導しながら、地道に聞き込みを重ねていく、静かな静かなスリラー。
この2冊、驚くほどテイストが似ています。
【知らなかったMcEwan】
Sweet Tooth, by Ian McEwan
大学で老教授の愛人になり、老教授にイギリスの諜報機関MI5に押し込まれた主人公は、才能ある若い作家をMI5とわからぬように援助して、反ソ連・反共産プロパガンダ小説を書かせる、Sweet Tooth作戦に動員される。彼女はさっそく若い作家に接近するが、本当にこの作家と恋に落ちてしまいます。ここまでは、実にありきたりなのですが、この後のひねり方が凝っていて、思わずうなってしまいました。
恋愛小説、スパイ小説、そして、文学や芸術とイデオロギーの関係も語られ、小説を語るメタ小説のような側面もあり、長くはないけれど複雑な作品、最後にも仕掛けが用意されています。
McEwanはブッカー賞作家で、どちらかというと純文学系に分類される作家、とのこと。恥ずかしながら、知りませんでした。
英文のレベルは高く、特に、有名な作家、詩人、音楽家や、彼らと共産主義のかかわり、そして歴史をゆるがす大スパイや二重スパイ事件が頭にはいっていないと、理解できない部分があります。
【挫折しました】
A Brief History of Seven Killings, by Marlon James
2015年ブッカー賞作品。某洋書店で大宣伝をし、1棚全部を埋めるほど大量に入荷していたので、ふらふらと買ってしまいました。
レゲエ音楽家狙撃事件を軸に、ジャマイカの血塗られた歴史を語る小説なのですが、70人近い人物がそれぞれエピソードを語る形で進行し、しばらく読むとわけがわからなくなってきます。また、ジャマイカ英語が曲者で、階級によってまったく異なる英語で、相当部分で文法無視、単語も独特でかわった省略形を使い、こちらの英語までおかしくなりそうで、あえなく断念。
もう少し英語力があれば、標準英語とジャマイカ英語の違いを楽しみながら、丹念に70人の動きを追えるのでしょうけれど。。。。だめでした。
どうか、チャレンジ精神のある方、読んで感想をお聞かせください。
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~2016.1.21 753万4千語
Tokyo Kill, by Barry Lancet 12万2千語
14th Deadly Sin (Women's Murder Club), by Jamer Patterson 8万7千語
The Burning Room, by Michael Connelly, 12万5千語
Secret Tooth, by Ian McEwan, 12万1千語
Mr. Mercedes, by Stephen King, 16万6千語
~2016.4.21 815.5万語 59冊
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お名前: Tomo
投稿日: 2016/4/22(00:00)
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wkempffさん、800万語通過おめでとうございます! Tomoと申します。
今回は大変だったようですね。それでも3か月で60万語は凄いですね。
あと、2週間の外国出張うらやましいです。私など、直近の出張はマレーシアへ1泊3日で、現地滞在時間は27時間でした。
それはともかく、wkempffさんの投稿を読んで、Mr. Mercedes を読みたくなりました。前から気になっていたのですが、エドガー賞に納得されたとのことで、背中を押してもらった感じです。
でも年内に読めるかどうかくらいなんですが。。。
それでは今後ともよろしくお願いいたします。
Tomo
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はじめまして。
コメントをありがとうございます。
Mr. Mercedesをご紹介したくて、800万語報告をさせていただいたので、この作品に興味持っていただいてうれしいです。
11/22/63を読んで以来、Kingを敬遠していたのですが、私も、読んでみてよかった思いました。
McEwanもそうですが、私には、どうやら、イギリスもののほうが難しいようです。
ただし、Jeffrey Archerは、なぜか読みやすく感じるのですが。
どうか今後ともよろしくお願いします。
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お名前: オレンジ
投稿日: 2016/4/26(20:34)
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wkempffさん、はじめまして(?)、オレンジです。
800万語おめでとうございます!毎回、様々な洋書を読んでいらっしゃっていつも感心しています。今回の洋書ではないですが、最近、過去の感想を読み返していて、7 つの習慣の原書が面白そうに思いました。だから読んでみようと思います。今回の感想のスティーブン・キングの本も興味がわきましたが、まだ僕には難しそうなので、今後読んでみたいと思います。
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お名前: wkempff
投稿日: 2016/4/27(23:57)
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お久しぶりです。
100万語からはじまって、たくさんコメントを頂戴たの、忘れませんって。
ということで、The Seven Habitsですが、英文としては、多少読みにくい部分も、正直、あるような感じがします。しかし、日本で研究やビジネスに英語を使う人で、論文、専門書などに慣れている人は、小説より読みやすいかも知れません。
ぜひ、手に取ってみてください。
Kingの超長編は、日本人にはそれなりに大変だと思いますが、Mr. Mercedesは、ストーリーラインが整理されていて、長さも標準的、それほど大変ではありません。たぶん、Michael ConnellyやJeffery Deaverと同じようなものかと思います。
ただ、しつこいKingの味はよく出ています。
主人公Hodgesの怠惰な生活を描くため「だけ」に、テレビの面白くない身の上相談番組の内容を数ページにわたって延々と記述したり、犯人のサイコパスの気色悪い生活をリアルに詳細に記述したり。
しかし、11/22/63で、ケネディ狙撃犯オズワルドの日常を100ページ以上にわたって書き込んだ粘着性に比べれば、かわいいものです。
文句なく面白いので、ペーパーバックにはじめてチャレンジしよう、という人にも、読み通せるのではないかと思います。
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お名前: オレンジ
投稿日: 2016/4/28(13:02)
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wkempffさん詳しい解説ありがとうございます!
最近Micheal ConneryのThe Lincoln Lawyerを読んだので、Kingも読めそうな気がしてきました。今、気づいたのですが、wkempffさんは、今回、Micheal Conneryの本も読んでいるんですね。読み返してみて、この本も面白そうだと思いました。とりあえず、The seven habitsを読んでみようと思います。
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13316. Re: wkempffさん、ご無沙汰してました。
お名前: wkempff
投稿日: 2016/4/30(22:46)
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Michael Connellyは、The Lincoln LawyerシリーズとHarry Boschシリーズと、かなりテイストが違うと聞きました。
本日、書店に行きまして、何冊か仕入れてきましたが、その中に、Boschシリーズもあります。
数か月以内には読みたいと考えております。
The Seven Habitsなど、また、感想をお聞かせください。