Re: 多読1周年&400万語通過おめでとうございます

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13117. Re: 多読1周年&400万語通過おめでとうございます

お名前: 柊
投稿日: 2014/10/24(10:46)

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"wkempff"さんは[url:kb:13115]で書きました:

wkempffさん、こんにちは。柊です。

〉多読を開始して約1年、ようやく400万語に到達しました。

多読開始1周年と400万語通過おめでとうございます。かなり速いスピードですね。

〉350万語〜400万語の間は、エドガー賞受賞作品を集中して読みましたが、最後に読んだ、Dennis LehaneのLive by Nightに思いのほか時間がかかりました。

それも、ずいぶん難しそうなものに挑戦されているようで。私はエドガー賞はDavid Handlerしか読んだことがないのでよくわかりませんが。

ちょっきん。

〉★とにかく長かった作品
〉The Luminaries, Eleanor Catton著 27万3千語
〉11/22/63、Steven King著 27万語

確かに長いですね。そりゃあ、読みにくかったでしょう。

〉★とにかく読みにくかった作品
〉The Luminaries, Eleanor Catton著:ブッカー賞審査員も混乱させる複雑怪奇な長編。
〉Live by Night, Dennis Lehane著:暗喩に富み人間の心をえぐる情緒的名文。

暗喩に名文ですか。それは読みにくそうですね。

〉●英語力の変化
〉【語彙力】
〉ほんの少し、上がった。なんとなく、わからない単語が減少してきたように思います。もちろん、作家の文体や作風に強く依存します。だいたい、鳥頭なので、何度調べても覚えない単語、というのが出てくるんですよね。これ、相当にフラストレーションたまります。

一度で覚える単語と、そうでない単語というのはありますね。人間の記憶は野生動物の時の「命に関わるかどうか」で覚えるかどうかを仕分けしているらしいので、その作品の中で中で重要かどうか、かなにかで決まっているのではないでしょうか。

私の祖父がアルツハイマーでかなり進んだ頃、祖父の好きな寺尾関改めしころ山親方の弟子の豊真将関が出てきたので、「寺尾の弟子」と十回ぐらい教えましたが、結局覚えてくれませんでした。一方、「豊真将は私のひいき」というのは一度で覚えてくれました。記憶の優先度ってすごいです。

何が言いたいのかわからなくなってきましたが、覚えられないからといってあまり気になさらなくても、良いのでは? どうしても覚えたいというのであれば、池谷先生の「受験脳の作り方」がお薦めです。

〉【読むスピード】
〉かえって落ちてきた。わからない単語が少なってきたせいか、なんとなく、読み飛ばせなくなってきました。それで、頻繁に辞書を引いたり、よくわからないところを読み返したりして、決して、読書スピードは上がっていません。150WPM〜200WPMの低位安定と思われます。

却ってスピードが落ちる時期というのはありますね。私は英語のあと、フランス語とスペイン語でも経験しました。理解が深まったときに起きました。その後、とんでもなく速くなりましたから、大丈夫だと思いますよ。

〉【リスニング】
〉徐々に上がってきた。AFNなら、ゆっくり聞こえるようになってきました。映画は、まだまだ、ですね。

私はリスニングがあまりできていないのでうらやましいです。映画は、あまりクリアな音声じゃないですからね。

〉【読解力】
〉上がった、らしい。。。。

実感できれば心強いですね。

〉たいていの現代小説は、アバウトな読み方でよければ、読み通せる自信がついた、というのは、大きいかな、と思います。

それは相当な実力なのでは?

〉しかし、最後に読んだ、Dennis Lehaneの、Live by Nigtは、非常に苦労しました。
〉超難解な、Eleanor CattonのThe Luminariesは、覚悟の上で読んでいますし、ビクトリア風の、ややこしくもってまわった表現を楽しんでいるところもあるんですね。Live by Nightは、あまり難解と予測しなかっただけに、名文をスムーズに読めず、実力不足を思い知らされました。

歴史物は歴史的背景もありますから、それで難しかったのかもしれませんね。伏兵は、警戒していないだけにショックが大きいですよね。

〉稀代の名文家であり、人の心の奥をえぐるような小説を書くLehaneですが、今回のものは、前に読んだMystic Riverより、大変でした。このくらいのものを、文章を味わいながら、ちゃんと読めるようにならないといけないですね。

すぐに味わいながら読めるようになりますよ。この調子なら。

〉ここのところ、エドガー賞受賞作品を集中して読んだので、エドガー賞について、もう一本、記事を書かせてください。

そちらの記事も読んでみましたが、感情的に引き込まれる推理小説の苦手な私には、向かなそうです。なぜか、シリアリストだけ間違えて買って持っていましたが。何かと間違えて買ったんですよね、多分。念のために聞きますが、怖い話ですか? 怖かったら手放そうと思うんですが。

最後リクエストになってしまいましたが、ともあれ、1周年で400万語通過というスピード通過、おめでとうございます。私も今なら根性入れれば1年で400万語読めると思いますが、1周年でというのがすごいですね。


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13118. 柊様、コメントありがとうございます。

お名前: wkempff
投稿日: 2014/10/25(15:35)

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柊様

コメントをありがとうございます。

たいへん励まされました。

英文を読む速度が上がらない、むしろ遅くなる、という現象は、私だけではないのですね。非常に安心しました。
まだまだ、集中力が途切れると理解できなくなるレベルなので、さらに精進します。

さて、ご質問いただいた、The Serialistですが、べつに怖くもなんともないです。
ただ、おすすめかというと。。。。。
相当に猟奇的な女性連続殺人事件がテーマで、主人公の売れない小説家が巻き込まれていく話です。しかしながら、グロいとは思っても、記述が平板で、ちっとも怖くない。謎解きも凡庸です。
しいて言えば、立派な学歴に似合わず、偽名でポルノや吸血鬼小説を書いて糊口をしのいでいる主人公のペーソスや、これに絡んでくる勝気な女子高校生やストリッパーとの不思議な関係がみどころでしょうか。
作中に、主人公の数血鬼小説など挿入されますが、べつに、重要な伏線になるわけでもありません。そして、文体。関係代名詞、接続詞、カンマ、コロンなどを多用し、ずるずると長い文なんですね。一文300語超え、などもあります。だらだらしているだけで、名文とも思えません。

ということで、まあ、捨てるよりは、ちょっと読んでみたほうが、という程度です。

それよりも、Ordinary GraceやSycamore Rowなどをぜひお読みください。The Luminariesも、いいかと思います。

ひとつだけコメントしますと、読みにくかった、と書いた、The Luminariesは、ニュージーランドのゴールドラッシュ、という背景知識のない舞台設定、ヴィクトリア朝の英文を模した大仰で過剰装飾の文体、に加え、複雑で斬新な構造に挑戦する、という、実験小説のような側面もあります。
下記、2013年度のブッカー賞を受賞した直後の、イギリスの書評です。
A ship made of matchsticks in a bottle is a feat of construction but not necessarily a great work of art.
The Luminaries sold 2,970 copies after being Booker shortlisted. Since winning, Catton’s publisher, Granta, has printed 100,000 more. How many of those that are bought will be read to the end? One out of 10?
超、意訳すると、「複雑ならいいっちゅうもんじゃないんだよ。ブッカー賞に調子こいて10万部も増刷したけれど、大丈夫なのかね。買っても、10人に一人も、最後まで行かないよ。」
でも、いい小説なんですよ。ぜひ、手に取ってみてください。幸い、まだ、大手の書店には並んでいます。


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