Re: 7周年になりました

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11770. Re: 7周年になりました

お名前: 極楽トンボ http://d.hatena.ne.jp/gokuraku-beijing/
投稿日: 2009/11/3(12:36)

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"杏樹"さんは[url:kb:11765]で書きました:
〉11月2日で7周年になりました。

杏樹せんぱい!7周年おめでとうございます!極楽トンボです!

〉フランス語はちょうどスラスラ読めるレベルの本が少なすぎて、少し無理をしながら読んでいるので時間がかかります。1年経っても100万語にたどり着きません。おまけに英語と中国語の本が積んであるので気になって、時々英語と中国語の本も読んでいます。しかも本が積んであるのに新しく買ってしまう…。

  そのときの気分で買ったり読んだりしていたら、
  エリエールが増えるばっかりじゃありませんか!
  多国語多読ならなおさら!これって宿命?

  いま、わたし英語も中国語も聴き読みにはまっています。
  中国語はラジオの朗読番組ばっかりチェックしています。
  英語は主にLivlivoxなんだけど、たまたまいま
  BBCのBigToeでDahlのWitchesをやっているのに気がついたんで、
  もう本を買いに行きたくて仕方なくなっています。
  きっとほかにもいろいろ買って、エリエールが増えちゃうんだよ。
  いま単身赴任先なので荷物を増やしたくないんだけど。

〉ということで、現時点での語数は
〉英語…920万語
〉中国語…507万字
〉フランス語…879,155語

  この数字の群れ、すごいですー。

〉★英語
〉むしろ英語に対する感覚がコロっと変わったのが一番大きいです。勉強とか文法とかじゃなくて、英語の感覚がつかめる、英語が「勉強」じゃなくて「言葉」になった実感がつかめたことです。

   英語に対する感覚がコロッとねー。あこがれちゃうなー。

〉途中、万年レベル3とか、英語の基礎がないから読めるようになるのも限界があるのではないかと思ったりもしました。でも読んでいれば読めるようになる、と思えるようになりました。

   わたし、いま万年レベル3真っ最中!
   いままさに英語の基礎を作っているところです。
   せめて600万語通過時点までに万年レベル4に移行したいです。

〉また、辞書引き実験をしたとき以降何度か言っていますが、単語を調べても文章が読めるようになるわけではありません。文章が読めるようになるには、文章をたくさん読むことです。「読めば読むほど読めるようになる」というのも実感として感じられるようになりました。

   知らない単語など全然ないのにわからない英文の群れ!
   まずこれをなんとかしたいです。語彙を増強するより前に。

〉特に英語を使う用事もないので本を読む以外のことはしていません。
〉でも先日amazon.comから本が届いた時のことです。前に注文していたものが、入荷が1冊だけ遅れていたのです。やっと届いたー!と喜んで箱を開けると、全く違う本が入っていました。これは交換してもらわなくては!と返品・交換のページを探しました。そしてページにしたがって進み、間違って入っていた本のタイトルを入れて受付が完了した…らしい。全部英語なのでいまいちピンと来ないこともありましたが、多分これでいいだろうと思いました。
〉そうしたらメールが来ました。どうやら正しい本は実は入荷の見込みがないらしく、本代を返金しますとのこと。そして届けた本は送料がかかるので送り返す必要なし…?本代と送料があまり変わらないからでしょうか。しかしただでさえ未読本が積みあがっているのに、これ以上余分な本は置いておきたくありません。それで「本は要らないから送り返したい」という主旨のメールを送ってみました。そうしたら承知したらしいメールが来て、発送したら連絡して欲しい…らしい。ですから本を送ってメールで連絡しました。本を発送したこと、一番安い船便で送ったので1ヶ月ぐらいかかるということを伝えました。

   気楽に英語で用を足すことが出来ようになるわけですね。
   それにしても杏樹さん、まめですねー。

〉ふだん英語を書く機会は全然ないのですが、思いがけないことで英語を書くことになりました。「どうやって書いたらいいのかな」と思いながら試しに書き出してみますと、英文和訳ではなく英語のままの表現で言葉が出てきます。なんとなく「こんな感じでいいかな」といったふうに、知っている言葉の中からそれらしい言い回しが浮かんでくるので、その中から選んでいくような感じです。難しいことは書けないので、シンプルに言いたいことが伝わるように書きました。

  よーし、500万語で万年レベル3脱出、600万語で万年レベル4脱出、
  900万語で樽から溢れる英作文!これ目標にしよ。

〉これはやはり英語の蓄積がそれだけたまっていたんだろうなと思います。
  
  杏樹せんぱいの軌跡はとっても参考になります。

〉★中国語
〉中国語はもともとかなり勉強していたのが、どうしても頭打ち状態で行き詰っていました。勉強していない英語が読めるようになっているのに、勉強してきた中国語を追い抜いてしまうー!とあせったことがあります。でもやさしい本をたくさん読んでいたら読めるようになるのは早かったです。500万字でかなり一般書が読めるようになってきたので、勉強してきた分効果が出るのは早かったみたいです。
〉ですから、多分英語の勉強をしてきた人も、勉強したなりに多読も上達できるんじゃないかと思います。学校英語や試験勉強でunlearnが必要で手間取る人もいるようですが…。

   さまよえる中級人という言葉があるくらいですもんね、
   中国語の世界には。それでわたしも多読に目をつけたわけさ。
 
   わたしも一時期、英語に中国語が抜かれちゃうんじゃないかと
   焦ったけど、杞憂でした。英語って、知らない単語がなくても
   読めるようにならないし、耳で聞いてわかる単語ばっかりでも
   言ってることがわかるようになんないんだもん。
   
   その点、中国語は漢字で書いてあるから、一目でわかっちゃう
   ところがいいです。リスニングは難しいけれども。

〉★フランス語
〉さて、フランス語は…。
〉昔勉強しましたが、昔過ぎて忘れ果ててます。全然レベルが上がりません。フランス語語数報告で子ども向けの「J'aime lire」というシリーズを紹介していますが、ずっとこればかり読んでいます。冊数が多いので読んでも読んでもなくならないのはありがたいですが、理解度はなかなか上がりません。
〉でも何十万語か読んでいると、フランス語になじんできます。よく見かける言葉も増えてきて、ニュアンスがつかめるようになっていきます。とにかく「読んでいれば読めるようになる」ことを信じて、レベル上げをあせらないで読めるものを読んでいけば、そのうちレベルも上がっていくことを期待しています。

〉でも今は注文したフランス語の本がなかなか届かないのと、久しぶりにフランス語のGRを読んだらやっぱりスラスラ読めなくて疲れたので英語の本を読むことにしました。某さんにすすめられた「The Graveyard Book」が突然読みたくなって読みました。(上記の語数にカウント済み)。そうしたらYLがよくわかりません。ダレン・シャンよりずっと読みやすいのですが、それほどYLが低いとも思えません。これは自分のレベルが上がったのか…?
〉で、読み終わったのですがフランス語の本が1週間後ぐらいで届くことがわかったので、それまで「Going Solo」を読むことにしました。ダールの最後の未読本です。読み始めたばかりですが、未知単語の出現度が高いなあと思いますが、あまり難しくは感じません。やっぱりレベルが上がっているんでしょうか?900万語通過時のロマンス本はかなり読むのが大変だったのですが、書評的にはレベルにそれほど落差はないようなのに…?
〉未読本も多いし、このまま英語の本に突入してしまいそうになりますが、やはりフランス語100万語にはたどり着きたいです。本が届いたら英語の未読本は見ないようにしてフランス語に集中したいです。

  わたしにも第三の外国語に手を出すときが来るのだろうか?
  英語がもうちょっと何とかなんないとなー。

〉それではみなさま、Happy Reading!

  杏樹せんぱいも、多読愉快!


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11777. 極楽トンボさん、ありがとうございます

お名前: 杏樹
投稿日: 2009/11/3(22:43)

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極楽トンボさん、こんにちは。

〉 杏樹せんぱい!7周年おめでとうございます!極楽トンボです!

ありがとうございます!

〉〉フランス語はちょうどスラスラ読めるレベルの本が少なすぎて、少し無理をしながら読んでいるので時間がかかります。1年経っても100万語にたどり着きません。おまけに英語と中国語の本が積んであるので気になって、時々英語と中国語の本も読んでいます。しかも本が積んであるのに新しく買ってしまう…。

〉  そのときの気分で買ったり読んだりしていたら、
〉  エリエールが増えるばっかりじゃありませんか!
〉  多国語多読ならなおさら!これって宿命?

いやー、本当に宿命ですね。おもしろい本を紹介して誘う人もいますし、危険がいっぱいです。

〉  いま、わたし英語も中国語も聴き読みにはまっています。
〉  中国語はラジオの朗読番組ばっかりチェックしています。
〉  英語は主にLivlivoxなんだけど、たまたまいま
〉  BBCのBigToeでDahlのWitchesをやっているのに気がついたんで、
〉  もう本を買いに行きたくて仕方なくなっています。
〉  きっとほかにもいろいろ買って、エリエールが増えちゃうんだよ。
〉  いま単身赴任先なので荷物を増やしたくないんだけど。

果敢に素材を開発する極楽トンボさん、偉いです。ダールも見つけてしまいましたか。ダールはおもしろいですね。どこまで買わずにすむか…自分との戦いかもしれません?

〉〉ということで、現時点での語数は
〉〉英語…920万語
〉〉中国語…507万字
〉〉フランス語…879,155語

〉  この数字の群れ、すごいですー。

どれもちゅーとはんぱ、ですけど…。

〉〉★英語
〉〉むしろ英語に対する感覚がコロっと変わったのが一番大きいです。勉強とか文法とかじゃなくて、英語の感覚がつかめる、英語が「勉強」じゃなくて「言葉」になった実感がつかめたことです。

〉   英語に対する感覚がコロッとねー。あこがれちゃうなー。

極楽トンボさんも気が付かないうちに変わって行ってるんじゃないでしょうか?

〉〉途中、万年レベル3とか、英語の基礎がないから読めるようになるのも限界があるのではないかと思ったりもしました。でも読んでいれば読めるようになる、と思えるようになりました。

〉   わたし、いま万年レベル3真っ最中!
〉   いままさに英語の基礎を作っているところです。
〉   せめて600万語通過時点までに万年レベル4に移行したいです。

多読では目標を決めてもあまり意味がないんですよ…。レベル3にこだわらないでパンダ読み、キリン読みなどいろいろレベルを行き来して読んでください。読んでたらそのうち「あれ?ここまで来た?」ということに気が付くんです。

〉〉また、辞書引き実験をしたとき以降何度か言っていますが、単語を調べても文章が読めるようになるわけではありません。文章が読めるようになるには、文章をたくさん読むことです。「読めば読むほど読めるようになる」というのも実感として感じられるようになりました。

〉   知らない単語など全然ないのにわからない英文の群れ!
〉   まずこれをなんとかしたいです。語彙を増強するより前に。

でしょう?これはもうたくさん読むしかないんですよ。それも興味のある本、おもしろいと思える本を。最近は特にやさしくてスラスラ読める本って大切だなーと思います。英語900万語以降の中に「Little Perar」とその続編が入っています。今の私にはとてもやさしくてスラスラ読める本ですが、ほのぼのしてとても気に入って熟読しています。

〉   気楽に英語で用を足すことが出来ようになるわけですね。
〉   それにしても杏樹さん、まめですねー。

アクシデントなので何とかしないといけなかったんです。気楽というよりチャレンジしたー、という感じです。

〉〉ふだん英語を書く機会は全然ないのですが、思いがけないことで英語を書くことになりました。「どうやって書いたらいいのかな」と思いながら試しに書き出してみますと、英文和訳ではなく英語のままの表現で言葉が出てきます。なんとなく「こんな感じでいいかな」といったふうに、知っている言葉の中からそれらしい言い回しが浮かんでくるので、その中から選んでいくような感じです。難しいことは書けないので、シンプルに言いたいことが伝わるように書きました。

〉  よーし、500万語で万年レベル3脱出、600万語で万年レベル4脱出、
〉  900万語で樽から溢れる英作文!これ目標にしよ。

目標は立ててもムダ…いつも思います。目標を立てるより「自分の気持ちに正直になる」ことが大切だということが、語数を重ねるたびに実感します。目標もはげみになるなら意義はありますけれど。

〉〉これはやはり英語の蓄積がそれだけたまっていたんだろうなと思います。
〉  
〉  杏樹せんぱいの軌跡はとっても参考になります。

〉〉★中国語
〉〉中国語はもともとかなり勉強していたのが、どうしても頭打ち状態で行き詰っていました。勉強していない英語が読めるようになっているのに、勉強してきた中国語を追い抜いてしまうー!とあせったことがあります。でもやさしい本をたくさん読んでいたら読めるようになるのは早かったです。500万字でかなり一般書が読めるようになってきたので、勉強してきた分効果が出るのは早かったみたいです。
〉〉ですから、多分英語の勉強をしてきた人も、勉強したなりに多読も上達できるんじゃないかと思います。学校英語や試験勉強でunlearnが必要で手間取る人もいるようですが…。

〉   さまよえる中級人という言葉があるくらいですもんね、
〉   中国語の世界には。それでわたしも多読に目をつけたわけさ。

言いますね、「さまよえる中級人」。勉強してもしてもしても上がれませんでした。
〉 
〉   わたしも一時期、英語に中国語が抜かれちゃうんじゃないかと
〉   焦ったけど、杞憂でした。英語って、知らない単語がなくても
〉   読めるようにならないし、耳で聞いてわかる単語ばっかりでも
〉   言ってることがわかるようになんないんだもん。
〉   
〉   その点、中国語は漢字で書いてあるから、一目でわかっちゃう
〉   ところがいいです。リスニングは難しいけれども。

漢字は便利ですね。未知単語でも想像がつきます。

〉  わたしにも第三の外国語に手を出すときが来るのだろうか?
〉  英語がもうちょっと何とかなんないとなー。

この言葉がわかるようになりたい!と思ったら…ですね。「三ヶ国語勉強しよう」なんて思ったら挫折の元です。フランス語はどこまで行けるか全くわかりません。フランス語は特に「これ!」といった目標本がないので。では一体何が目標なのかといいますと、フランスに一人で旅行して何とかなるぐらいフランス語が使えたらなーと。中国へは一人で行ったらけっこうなんとかなるようになりましたので。あとはフランスが好きなので、フランスの本や映画を見てフランスの雰囲気に浸りたい。

〉〉それではみなさま、Happy Reading!

〉  杏樹せんぱいも、多読愉快!

極楽トンボさん、Happy Reading & listening!


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11780. 「Little Pear」のこと

お名前: 極楽トンボ http://d.hatena.ne.jp/gokuraku-beijing/
投稿日: 2009/11/4(01:50)

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極楽トンボです!

〉英語900万語以降の中に「Little Pear」とその続編が入っています。今の私にはとてもやさしくてスラスラ読める本ですが、ほのぼのしてとても気に入って熟読しています。

 きっと杏樹さんが気に入るに違いないと思っていました。この本は、ガイドブックに頼らず自分で探し当てた記念すべき最初の多読本です。わたしにとっても思い出深いいちばんのお気に入り本です。

「Little Pear」のこと気に入ってくださってうれしいです!


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11781. Re: 「Little Pear」のこと

お名前: 杏樹
投稿日: 2009/11/6(02:07)

------------------------------

極楽トンボさん、こんにちは。

〉 きっと杏樹さんが気に入るに違いないと思っていました。この本は、ガイドブックに頼らず自分で探し当てた記念すべき最初の多読本です。わたしにとっても思い出深いいちばんのお気に入り本です。

〉「Little Pear」のこと気に入ってくださってうれしいです!

こちらこそ、教えてくれて感謝、感謝です。どうやって見つけたんですか?日本語訳などはないのですか?それにしてもこの人、当時の中国の生活の様子をよく見ていますね。絵も西洋人が描いたとは思えないぐらい違和感がありません。この作者の本は他にないか探してみましたが、入手困難のようです。


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11782. Re: 「Little Pear」のこと

お名前: 極楽トンボ http://d.hatena.ne.jp/gokuraku-beijing/
投稿日: 2009/11/6(16:53)

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"杏樹"さんは[url:kb:11781]で書きました:
〉極楽トンボさん、こんにちは。

〉〉 きっと杏樹さんが気に入るに違いないと思っていました。この本は、ガイドブックに頼らず自分で探し当てた記念すべき最初の多読本です。わたしにとっても思い出深いいちばんのお気に入り本です。

〉〉「Little Pear」のこと気に入ってくださってうれしいです!

〉こちらこそ、教えてくれて感謝、感謝です。どうやって見つけたんですか?

   高田馬場駅前のブックオフでたまたま見つけました。

〉日本語訳などはないのですか?
   
   「Little Pear」の邦訳はありませんが、
   平凡社の東洋文庫に「トルキスタンの再会」
   という紀行文が入っています

〉それにしてもこの人、当時の中国の生活の様子をよく見ていますね。絵も西洋人が描いたとは思えないぐらい違和感がありません。

   宣教師の娘さんですからね。パール・バックと同じです。
   絵がまたいいんですよね。これ、版画でしょうか?
   作者は上海出身なので、作品の舞台は上海なんでしょうか?
   なんとなく北方の感じがするので天津かも?
   こういう本にめぐり合っちゃうと、多読はやめられませんね。


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11783. Re: 「Little Pear」のこと

お名前: 杏樹
投稿日: 2009/11/6(20:57)

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極楽トンボさん、こんにちは。

〉〉こちらこそ、教えてくれて感謝、感謝です。どうやって見つけたんですか?

〉   高田馬場駅前のブックオフでたまたま見つけました。

それはすごい!!すごい偶然ですね。

〉〉日本語訳などはないのですか?
〉   
〉   「Little Pear」の邦訳はありませんが、
〉   平凡社の東洋文庫に「トルキスタンの再会」
〉   という紀行文が入っています

実は私は中央アジア史が好きなので、この本は知っていました。読んでませんけど…。まず「エリノア・ラティモア」を調べようとしたら見つかったのがこの本です。それで中国で生まれた作者が東洋学者になったのかと思いました。

しかしエリノアのことをよく調べてみますと、「トルキスタンの再会」のエリノア・ラティモアと「Little Pear」の作者は別人なのです。
英語のwikipediaを調べたらわかりました。
「トルキスタンの再会」の作者は東洋学者オーウェン・ラティモアの妻です。「トルキスタンの再会」は、二人が新婚旅行で中国からインドへ行くのに、別行動でトルキスタン、つまり現在の中国の新疆ウイグル自治区に入ってそこで落ち合ったいきさつを書いた本です。
オーウェン・ラティモアの項目にこういう記述があります。

Owen Lattimore
[url:http://en.wikipedia.org/wiki/Owen_Lattimore]

The managers of his firm, however, saw no advantage in subsidizing his travels, though they did send him to spend a year in Peking as government liaison. During the year he spent there before departing on his expedition, he met his wife, Eleanor Holgate. For their honeymoon they planned to travel from Peking to India, he overland, she by rail across Siberia, a mammoth feat in the first half of the 20th century, but in the event the plans were disrupted and she had to travel alone by horse drawn sled for four hundred miles in February to find him. She described her journey in Turkestan Reunion (1934), he in The Desert Road to Turkestan (1928) and High Tartary (1930). This trip laid the ground for his life-long interest in all matters related to the Mongols and other peoples of the Silk Road.

太字はこちらでつけたものです。Eleanor Holgate Lattimoreで検索したら生年も違っていて別人だということがはっきりわかりました。
そしてさらにややこしい事実が見つかりました。

Eleanor Frances Lattimore
[url:http://en.wikipedia.org/wiki/Eleanor_Lattimore]

ここには

She was the sister of poet and classics translator Richmond Lattimore and China expert Owen Lattimore

と書いてあります。
つまり、こちらのエリノア・ラティモアはオーウェン・ラティモアの妹ということになります。では、オーウェン・ラティモアは妹と同じ名前の女性と結婚したことになります。
歴史好きなのでつい検証してしまいました。わずらわしかったらすみません。

〉〉それにしてもこの人、当時の中国の生活の様子をよく見ていますね。絵も西洋人が描いたとは思えないぐらい違和感がありません。

〉   宣教師の娘さんですからね。パール・バックと同じです。
〉   絵がまたいいんですよね。これ、版画でしょうか?
〉   作者は上海出身なので、作品の舞台は上海なんでしょうか?
〉   なんとなく北方の感じがするので天津かも?
〉   こういう本にめぐり合っちゃうと、多読はやめられませんね。

内容を見ますと北方のようです。池でスケートができるのも、家の中にオンドルがあるのも寒い地方のようです。出てくる地名を見ても見当がつきませんが、かなりの田舎なのかもしれません。


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11785. ご指摘ありがとうございます

お名前: 極楽トンボ http://d.hatena.ne.jp/gokuraku-beijing/
投稿日: 2009/11/7(03:39)

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   杏樹さん、重要なご指摘ありがとうございます!
   わたしはいまのいままで「Little Pear」の作者は
   オーエン・ラティモアの妻だと思っていました。
   
〉〉   「Little Pear」の邦訳はありませんが、
〉〉   平凡社の東洋文庫に「トルキスタンの再会」
〉〉   という紀行文が入っています

〉実は私は中央アジア史が好きなので、この本は知っていました。読んでませんけど…。まず「エリノア・ラティモア」を調べようとしたら見つかったのがこの本です。それで中国で生まれた作者が東洋学者になったのかと思いました。

   「エリノア・ラティモア」で検索するとまずこれが出てきます。
   それで、「Little Pear」の作者と「トルキスタンの再会」の作者は
   同一人物だと思いこんでいました。

〉しかしエリノアのことをよく調べてみますと、「トルキスタンの再会」のエリノア・ラティモアと「Little Pear」の作者は別人なのです。

   えー、本当ですか!

〉英語のwikipediaを調べたらわかりました。
〉「トルキスタンの再会」の作者は東洋学者オーウェン・ラティモアの妻です。「トルキスタンの再会」は、二人が新婚旅行で中国からインドへ行くのに、別行動でトルキスタン、つまり現在の中国の新疆ウイグル自治区に入ってそこで落ち合ったいきさつを書いた本です。
〉オーウェン・ラティモアの項目にこういう記述があります。

〉Owen Lattimore
[url:http://en.wikipedia.org/wiki/Owen_Lattimore]

〉The managers of his firm, however, saw no advantage in subsidizing his travels, though they did send him to spend a year in Peking as government liaison. During the year he spent there before departing on his expedition, he met his wife, Eleanor Holgate. For their honeymoon they planned to travel from Peking to India, he overland, she by rail across Siberia, a mammoth feat in the first half of the 20th century, but in the event the plans were disrupted and she had to travel alone by horse drawn sled for four hundred miles in February to find him. She described her journey in Turkestan Reunion (1934), he in The Desert Road to Turkestan (1928) and High Tartary (1930). This trip laid the ground for his life-long interest in all matters related to the Mongols and other peoples of the Silk Road.

〉太字はこちらでつけたものです。Eleanor Holgate Lattimoreで検索したら生年も違っていて別人だということがはっきりわかりました。
〉そしてさらにややこしい事実が見つかりました。

   オーエン・ラティモアの妻は「Little Pear」の作者ではない!
   

〉Eleanor Frances Lattimore
[url:http://en.wikipedia.org/wiki/Eleanor_Lattimore]

〉ここには

〉She was the sister of poet and classics translator Richmond Lattimore and China expert Owen Lattimore

〉と書いてあります。
〉つまり、こちらのエリノア・ラティモアはオーウェン・ラティモアの妹ということになります。では、オーウェン・ラティモアは妹と同じ名前の女性と結婚したことになります。
〉歴史好きなのでつい検証してしまいました。わずらわしかったらすみません。

   「Little Pear」の作者はオーエン・ラティモアの妹!
   オーエン・ラティモアの妻と妹は名前が同じ!

   いま、あわてて米国議会図書館の検索をかけてみました。

   Turkestan reunion
   [by] Eleanor Holgate Lattimore
   ; decorations by Eleanor Frances Lattimore

   確かにエリノア・フランシス・ラティモアは「トルキスタンの再会」
   の作者ではありません。あー、びっくり。

   この人は「トルキスタンの再会」のdecorationsを担当しています。
   decorationsて何でしょう?兄嫁の本の制作を手伝っていたのですね。

   これまでの多読本で一番気に入っている本の作者なのに
   重大な勘違いをしておりました。

   杏樹さんが考証してくださらなかったら、わたしは
   一生この間違いに気がつかなかったかもしれません。
   ありがとうございました!
   
   検索のついで調べてみたら、「Little Pear」は
 「Little Pear and his friends」のほかにも続作がある
   ことがわかりました。以下の二作です。
  
   Main Title: Little Pear and the rabbits.
   Published/Created: New York, Morrow [1956]

   Main Title: More about Little Pear.
   Written and illustrated by Eleanor Frances Lattimore.
   Published/Created: New York, W. Morrow [1971]

   ほかにも中国にかんする子供の本をいっぱい手がけています。
   検索ページに載っている本のSummaryを見ると、
   その本を本当に読みたくなってきます。
   あ、物欲が…。

   
   
〉〉〉それにしてもこの人、当時の中国の生活の様子をよく見ていますね。絵も西洋人が描いたとは思えないぐらい違和感がありません。

〉〉   宣教師の娘さんですからね。パール・バックと同じです。
〉〉   絵がまたいいんですよね。これ、版画でしょうか?
〉〉   作者は上海出身なので、作品の舞台は上海なんでしょうか?
〉〉   なんとなく北方の感じがするので天津かも?
〉〉   こういう本にめぐり合っちゃうと、多読はやめられませんね。

〉内容を見ますと北方のようです。池でスケートができるのも、家の中にオンドルがあるのも寒い地方のようです。出てくる地名を見ても見当がつきませんが、かなりの田舎なのかもしれません。

    
   宣教師の娘と思い込んでいました。お父さんが
   大学の中国語教員として中国に赴任していたので、
   本人は上海で生まれて16歳まで暮らしていたのですね。

   南ミシシッピ大学のChildren's Literature Collectionによると、
   米国の子供たちはEleanor Frances Lattimoreの本を通して
   中国を知ったのだそうです。かなりリアルだもんね。
   きっとそうだったんだろーなーと思います。
  http://www.lib.usm.edu/~degrum/html/research/findaids/DG0590f.html
   
   Little Pearは毎日、運河を通って港から外洋へ出てゆく
   大きな汽船を見て中国の外の世界にあこがれていたわけですから、
   港のある町の郊外に住んでいたと思われます。北方なら天津だよね。
   なんで上海じゃないのかな?

   いやーん、どうしよ、おもしろいじゃーん。
   ますます深みにはまってゆくー、杏樹阿姨、救命!救命!
   
   ぶくぶく。
   


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11789. どういたしまして

お名前: 杏樹
投稿日: 2009/11/7(23:03)

------------------------------

極楽トンボさん、こんにちは。

〉   杏樹さん、重要なご指摘ありがとうございます!
〉   わたしはいまのいままで「Little Pear」の作者は
〉   オーエン・ラティモアの妻だと思っていました。

まぎらわしいですよね。

〉   「Little Pear」の作者はオーエン・ラティモアの妹!
〉   オーエン・ラティモアの妻と妹は名前が同じ!

〉   いま、あわてて米国議会図書館の検索をかけてみました。

〉   Turkestan reunion
〉   [by] Eleanor Holgate Lattimore
〉   ; decorations by Eleanor Frances Lattimore

〉   確かにエリノア・フランシス・ラティモアは「トルキスタンの再会」
〉   の作者ではありません。あー、びっくり。

〉   この人は「トルキスタンの再会」のdecorationsを担当しています。
〉   decorationsて何でしょう?兄嫁の本の制作を手伝っていたのですね。

装丁でしょうか?絵がうまいのでそういったデザインもできたのかもしれません。美術学校にも行っていたようですし。

〉   これまでの多読本で一番気に入っている本の作者なのに
〉   重大な勘違いをしておりました。

〉   杏樹さんが考証してくださらなかったら、わたしは
〉   一生この間違いに気がつかなかったかもしれません。
〉   ありがとうございました!

私も気が付いてよかったです。

〉   
〉   検索のついで調べてみたら、「Little Pear」は
〉  「Little Pear and his friends」のほかにも続作がある
〉   ことがわかりました。以下の二作です。
〉  
〉   Main Title: Little Pear and the rabbits.
〉   Published/Created: New York, Morrow [1956]

〉   Main Title: More about Little Pear.
〉   Written and illustrated by Eleanor Frances Lattimore.
〉   Published/Created: New York, W. Morrow [1971]

〉   ほかにも中国にかんする子供の本をいっぱい手がけています。
〉   検索ページに載っている本のSummaryを見ると、
〉   その本を本当に読みたくなってきます。
〉   あ、物欲が…。

おお〜、まだ続編が!読みたいです…が、入手は難しそう…。

〉    
〉   宣教師の娘と思い込んでいました。お父さんが
〉   大学の中国語教員として中国に赴任していたので、
〉   本人は上海で生まれて16歳まで暮らしていたのですね。

〉   南ミシシッピ大学のChildren's Literature Collectionによると、
〉   米国の子供たちはEleanor Frances Lattimoreの本を通して
〉   中国を知ったのだそうです。かなりリアルだもんね。
〉   きっとそうだったんだろーなーと思います。

この本で中国のことを知るのはいいですね。西洋人が描く中国人ってヘンなことが多いですから…。
 
〉   Little Pearは毎日、運河を通って港から外洋へ出てゆく
〉   大きな汽船を見て中国の外の世界にあこがれていたわけですから、
〉   港のある町の郊外に住んでいたと思われます。北方なら天津だよね。
〉   なんで上海じゃないのかな?

天津とは限らないと思います。中国、広いですし。
北方にもいたことがあるんでしょうか。上海の話なんかは書いてないのか気になります。

〉   いやーん、どうしよ、おもしろいじゃーん。
〉   ますます深みにはまってゆくー、杏樹阿姨、救命!救命!
〉   
〉   ぶくぶく。

阿姨は子どもがおかあさんや幼稚園の先生ぐらいの女の人を呼ぶ言葉なのでやめてください…。
うっかり足を突っ込んだ深みにはまっておぼれていくのは多読の宿命です。「こんなはずじゃなかった!」と思いつつ、どんどん抜けられなくなっていくのです。


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11790. 多読は趣味じゃないもん!

お名前: 極楽トンボ http://d.hatena.ne.jp/gokuraku-beijing/
投稿日: 2009/11/8(00:08)

------------------------------

杏樹さん、こんばんは。

〉〉   
〉〉   検索のついで調べてみたら、「Little Pear」は
〉〉  「Little Pear and his friends」のほかにも続作がある
〉〉   ことがわかりました。以下の二作です。
〉〉  
〉〉   Main Title: Little Pear and the rabbits.
〉〉   Published/Created: New York, Morrow [1956]

〉〉   Main Title: More about Little Pear.
〉〉   Written and illustrated by Eleanor Frances Lattimore.
〉〉   Published/Created: New York, W. Morrow [1971]

〉〉   ほかにも中国にかんする子供の本をいっぱい手がけています。
〉〉   検索ページに載っている本のSummaryを見ると、
〉〉   その本を本当に読みたくなってきます。
〉〉   あ、物欲が…。

〉おお〜、まだ続編が!読みたいです…が、入手は難しそう…。

   洋書の古本ってどうやって探すのかなあ?
   やみくもに古本屋めぐりすりゃいいってもんじゃないよね。
   誰か教えてください!

〉この本で中国のことを知るのはいいですね。西洋人が描く中国人ってヘンなことが多いですから…。

   外国人の記録って大変貴重だと思いますよ。
   同時代の中国人、豊子凱の子供の絵なんかと比べると面白いかも。
   うわー、どうしよ、豊子凱の画文集まで欲しくなってきちゃったー。

 
〉〉   Little Pearは毎日、運河を通って港から外洋へ出てゆく
〉〉   大きな汽船を見て中国の外の世界にあこがれていたわけですから、
〉〉   港のある町の郊外に住んでいたと思われます。北方なら天津よね。
〉〉   なんで上海じゃないのかな?

〉天津とは限らないと思います。中国、広いですし。
〉北方にもいたことがあるんでしょうか。上海の話なんかは書いてないのか気になります。

  ほらー、どんどん深みにはまってゆくでしょ?

〉〉   いやーん、どうしよ、おもしろいじゃーん。
〉〉   ますます深みにはまってゆくー、杏樹阿姨、救命!救命!
〉〉   
〉〉   ぶくぶく。

〉阿姨は子どもがおかあさんや幼稚園の先生ぐらいの女の人を呼ぶ言葉なのでやめてください…。

   以前、北京の頤和園に行ったときに、中国の子供が
   22歳の知人女性に「阿姨」と話しかけていたので、
   ふさわしいんじゃないかと思って使ってみたんだけど
   やっぱ違和感ありますか?

   え?そうじゃないって?極楽トンボみたいな中年オヤジに
   「阿姨」なんて声かけられたくないって?
   確かにわたしが5歳くらいの子供になりかわったりするのは
   無理があります。たいへん失礼いたしました。申し訳ありません。

〉うっかり足を突っ込んだ深みにはまっておぼれていくのは多読の宿命です。「こんなはずじゃなかった!」と思いつつ、どんどん抜けられなくなっていくのです。

   違うもん、わたしがLittle Pearの続編欲しいのは、
   Little Pearの続編がないと英語の勉強ができないからだもん!
   


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11795. Re: 多読は趣味じゃないもん!

お名前: 杏樹
投稿日: 2009/11/8(22:17)

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極楽トンボさん、こんにちは。

〉   洋書の古本ってどうやって探すのかなあ?
〉   やみくもに古本屋めぐりすりゃいいってもんじゃないよね。
〉   誰か教えてください!

うーん。今ならネット古書店なんかあるかもしれませんけど…。アメリカの古書店で買い物するのはハードルが高そう。

〉   外国人の記録って大変貴重だと思いますよ。
〉   同時代の中国人、豊子凱の子供の絵なんかと比べると面白いかも。
〉   うわー、どうしよ、豊子凱の画文集まで欲しくなってきちゃったー。

あ、また落とし穴が。

〉   以前、北京の頤和園に行ったときに、中国の子供が
〉   22歳の知人女性に「阿姨」と話しかけていたので、
〉   ふさわしいんじゃないかと思って使ってみたんだけど
〉   やっぱ違和感ありますか?

〉   え?そうじゃないって?極楽トンボみたいな中年オヤジに
〉   「阿姨」なんて声かけられたくないって?
〉   確かにわたしが5歳くらいの子供になりかわったりするのは
〉   無理があります。たいへん失礼いたしました。申し訳ありません。

自己解決しちゃったみたいですね。
「阿姨」って子どもが使う言葉、という印象があります。「おばちゃん」って呼びかけるような。5歳の子どもが20代の女性に「おばちゃん」って呼ぶのはアリだと思います。

〉〉うっかり足を突っ込んだ深みにはまっておぼれていくのは多読の宿命です。「こんなはずじゃなかった!」と思いつつ、どんどん抜けられなくなっていくのです。

〉   違うもん、わたしがLittle Pearの続編欲しいのは、
〉   Little Pearの続編がないと英語の勉強ができないからだもん!
〉   

じゃあ、本を探して「勉強」しないといけませんね。もっともっとおもしろい本を見つけてどんどん「勉強」しましょう。英語にも中国語にも落とし穴があちこちにあると思いますよ。


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