[掲示板: 〈過去ログ〉本のこと何でも -- 最新メッセージID: 3237 // 時刻: 2024/11/24(09:51)]
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2642. 実話系の面白い本、ご存じないでしょうか?(読書相談させてください)
お名前: バナナ http://nanaobaba.blog60.fc2.com/
投稿日: 2008/6/10(19:33)
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バナナこと馬場七尾です。
読書相談させてください。
私、ノンフィクションというか、実話物が好きです。
自分の想像を超えた体験や実話を読むと、ぞくぞくする感じがたまらないのです。そういう本を、今年は読んでいきたいと思っているのですが、なかなかうまいキーワードがわからず、うまく検索できないのです。
ひとつだけ見つけたのは、本の雑誌のノンジャンルベスト10
[url:http://www.webdokusho.com/kikaku/best10-bn-t.html]
を、しこしこ探す方法。
他にこういうキーワードで引けばあるよとか、
もっとダイレクトに、この本が面白かったとか
あれば、お教えいただけないでしょうか?
ちなみに私が好きな実話ものは以下のようなものです
=====================
The Long Walk: The True Story of a Trek to Freedom
・第二次大戦後、シベリアの収容所から脱出し、徒歩で、インドまで歩いて、脱出したという話
The Lighthouse Stevensons
・あの文豪スティーブンソンの父・祖父・曾祖父は、家業が燈台建設だったようです。で、スコットランドにいっぱい燈台を作りました。その話が書いてあります。
Longitude by Dava Sobel
・大航海時代、経度を調べるためにかけられた懸賞金をめぐり、一時計職人が精巧な時計を作成する話
Guinea Pig Scientists
・自分の体を実験台にして、いろいろな実験をした、科学者(医学者)の話
The Evolution of Useful Things
・orks, paper clips, zippersなどが、もともとどういう形で、それがどういう経緯で現在の形になったのか?を発明史・文化史的観点から記述したもの(この要約、いいかげんです、なんつったって、買ったけどまだ読んでないのです)
=====================
科学史とか文化史とかと絡めた実話がけっこう好きなのかな?同好の方がいらっしゃたら、情報交換させてください。
よろしくお願いします。
バナナ こと 馬場七尾
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2643. 伝記はいかがですか? ちょっとジャンルが違いますかねえ?
お名前: tsumugi
投稿日: 2008/6/10(23:54)
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バナナさんこんにちは
tsumugiともうします。
ちょっとジャンルは違いますが、伝記はいかがですか?
(基本的にノンフィクションのはず…)
こないだ、娘のカナダの偉人を知ろうという宿題を手伝って読んだDr.Banting(インスリンを発見して糖尿病治療に貢献したノーベル賞受賞学者)の伝記が結構読み応えがありました。
個人的にはノーベル医学賞受賞の功績の中でも、十指にはいる功績ではないかと思います。しかも現代のように分析機器が発達した時代ではなく、アナログでこの発見をしたというのは奇蹟だと思います。
開拓者の家族に生まれた苦労話や、ちょうど戦争の時期に活動していた科学者なので戦争関連のエピソードもあったり、なかなか波瀾万丈でした。
UNLOCKING THE SECRET OF SIENCE
Frederick Banting and the Discovery of Insulin
大人向けの本ももっているのですが、子ども向けしか読み切っていないのですが、結構読みやすく、科学としての内容も頷ける内容でした。
amazonに名前を入れると何冊か伝記がでてくると思います。
このシリーズで何冊か読もうかと思っています。
(ハードカバーなのでお値段がちょっと高いのが玉に瑕)
後はnational Giographicsの子供版を読んでいます。
大人版も結構いけるのですが…あんまり関心持てないジャンルの特集やわかんない言葉が多すぎる回もあり…
隙間に雑誌に載っている自伝的インタヴューなどはどうでしょう。
著名人のBiograpyはネットにも良く転がってるし。wikipediaにもそれなりの記事が見つかることも…。
雑誌の特集記事は大体数千語なので病院の待合いとかで結構ぱぱっと読んでふむふむとおもえるのが良いなと思いました。
印象に残ったのは、Mother Teresaの記事(昨年、自筆の手紙が見つかり、一大センセーションになりました。確かNews Weekだったとおもいます)と、先月のMORE掲載の女優Helen Mirren の特集号はいけました。
今はJulie Andrewsの伝記とご本人の朗読CD(13時間)がセットでツンドクされています。(来月ちょっと時間ができるのでお楽しみにとって置いてあります。)
では Happy reading!
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2646. Re: 伝記はいかがですか? この作者が書いてる伝記、読みたいですね
お名前: バナナ http://nanaobaba.blog60.fc2.com/
投稿日: 2008/6/12(20:03)
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"tsumugi"さんは[url:kb:2643]で書きました:
〉バナナさんこんにちは
〉tsumugiともうします。
tsumugiさん、こんにちは
伝記はちょっとなー、と正直なところ思ったのですが、
紹介された本の作者名でAmazon.comを検索すると
ぞろぞろとBiographyが出てきました。
・コルデコットとか
・デューク・エリントンとか
・フレミングとか
・スコット・ジョプリンとか
・ラドクリフとか
・マイケルJフォックスとか
けっこうおもしろそうですねー。
これは、よさそうです!
どうもありがとうございました。
#他の人に、本を勧めてもらうと、自分の意図しなかった分野で
おもしろそうなのに巡り合えますね!
ではでは
〉ちょっとジャンルは違いますが、伝記はいかがですか?
〉(基本的にノンフィクションのはず…)
〉こないだ、娘のカナダの偉人を知ろうという宿題を手伝って読んだDr.Banting(インスリンを発見して糖尿病治療に貢献したノーベル賞受賞学者)の伝記が結構読み応えがありました。
〉個人的にはノーベル医学賞受賞の功績の中でも、十指にはいる功績ではないかと思います。しかも現代のように分析機器が発達した時代ではなく、アナログでこの発見をしたというのは奇蹟だと思います。
〉開拓者の家族に生まれた苦労話や、ちょうど戦争の時期に活動していた科学者なので戦争関連のエピソードもあったり、なかなか波瀾万丈でした。
〉UNLOCKING THE SECRET OF SIENCE
〉Frederick Banting and the Discovery of Insulin
〉大人向けの本ももっているのですが、子ども向けしか読み切っていないのですが、結構読みやすく、科学としての内容も頷ける内容でした。
〉amazonに名前を入れると何冊か伝記がでてくると思います。
〉このシリーズで何冊か読もうかと思っています。
〉(ハードカバーなのでお値段がちょっと高いのが玉に瑕)
〉後はnational Giographicsの子供版を読んでいます。
〉大人版も結構いけるのですが…あんまり関心持てないジャンルの特集やわかんない言葉が多すぎる回もあり…
〉隙間に雑誌に載っている自伝的インタヴューなどはどうでしょう。
〉著名人のBiograpyはネットにも良く転がってるし。wikipediaにもそれなりの記事が見つかることも…。
〉雑誌の特集記事は大体数千語なので病院の待合いとかで結構ぱぱっと読んでふむふむとおもえるのが良いなと思いました。
〉印象に残ったのは、Mother Teresaの記事(昨年、自筆の手紙が見つかり、一大センセーションになりました。確かNews Weekだったとおもいます)と、先月のMORE掲載の女優Helen Mirren の特集号はいけました。
〉今はJulie Andrewsの伝記とご本人の朗読CD(13時間)がセットでツンドクされています。(来月ちょっと時間ができるのでお楽しみにとって置いてあります。)
〉では Happy reading!
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2644. Re: 実話系の面白い本、ご存じないでしょうか?(読書相談させてください)
お名前: 杏樹
投稿日: 2008/6/11(01:45)
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バナナさん、こんにちは。
「英語で趣味を楽しむ」掲示板はごらんになりましたか。
理科クラブで面白そうな本が紹介されています。
世界史クラブでもいくつかシリーズものを紹介していますので、その中から興味のあるものが見つかるかもしれません。
シリーズや著者で気に入ったものがあったらそれをキーワードに検索すれば広がっていくんじゃないかと思います。
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2645. Re: 実話系の面白い本、ご存じないでしょうか?(読書相談させてください)
お名前: バナナ http://nanaobaba.blog60.fc2.com/
投稿日: 2008/6/11(20:18)
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"杏樹"さんは[url:kb:2644]で書きました:
〉バナナさん、こんにちは。
杏樹さん、こんにちは
〉「英語で趣味を楽しむ」掲示板はごらんになりましたか。
〉理科クラブで面白そうな本が紹介されています。
〉世界史クラブでもいくつかシリーズものを紹介していますので、その中から興味のあるものが見つかるかもしれません。
〉シリーズや著者で気に入ったものがあったらそれをキーワードに検索すれば広がっていくんじゃないかと思います。
最近、「本のことなんでも」以外の掲示板はほとんど見てなくて、気が付きませんでした。
「ツングステンおじさん」と同じ著者の他の本はおもしろそうですね!
さっそく、アマゾンでチェックしておきました。
どうもありがとうございました。
ではでは
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2648. Re: 実話系の面白い本、ご存じないでしょうか?(読書相談させてください)
お名前: こるも
投稿日: 2008/6/11(22:40)
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バナナさん、杏樹さん、お久しぶりです。
こるも@理科クラブです。
杏樹さん、理科クラブのご紹介をありがとうございました!
さっすが科学史係!
〉〉「英語で趣味を楽しむ」掲示板はごらんになりましたか。
〉〉理科クラブで面白そうな本が紹介されています。
〉〉世界史クラブでもいくつかシリーズものを紹介していますので、その中から興味のあるものが見つかるかもしれません。
〉〉シリーズや著者で気に入ったものがあったらそれをキーワードに検索すれば広がっていくんじゃないかと思います。
〉最近、「本のことなんでも」以外の掲示板はほとんど見てなくて、気が付きませんでした。
〉「ツングステンおじさん」と同じ著者の他の本はおもしろそうですね!
〉さっそく、アマゾンでチェックしておきました。
サックス先生の本は、面白いですよー!
「火星の人類学者」は、超おすすめです!
(邦訳しか読んでいませんが)
では〜。
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2651. サックス先生の本チェックしました+科学史 村上陽一郎 の本について
お名前: バナナ http://nanaobaba.blog60.fc2.com/
投稿日: 2008/6/12(20:04)
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"こるも"さんは[url:kb:2648]で書きました:
〉バナナさん、杏樹さん、お久しぶりです。
〉こるも@理科クラブです。
こるもさん、こんにちは
〉杏樹さん、理科クラブのご紹介をありがとうございました!
〉さっすが科学史係!
じつはですね、私、科学史って大好きなんですね。
科学史の村上陽一郎っていう方がいるのですが、
その方が書いた本は、わかりやすくって刺激的です。
一番すきなのは「ペスト」(たぶん岩波新書)です。
科学史の本ではないのですが、とても面白かったです。
〉〉「ツングステンおじさん」と同じ著者の他の本はおもしろそうですね!
〉〉さっそく、アマゾンでチェックしておきました。
〉サックス先生の本は、面白いですよー!
〉「火星の人類学者」は、超おすすめです!
〉(邦訳しか読んでいませんが)
おおお、さっそくチェックします。ご紹介ありがとうございました。
〉では〜。
ではでは
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2647. Re: 実話系の面白い本、ご存じないでしょうか?(読書相談させてください)
お名前: ドラちゃん http://dorataoku.blog37.fc2.com/
投稿日: 2008/6/11(21:13)
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バナナさん、こんばんは〜!ドラです。
うぅーんと…大分ハズしているかもしれませんが…
一つ面白かったのは、Chicoさん(Cheersさん?)が以前にお勧めしていた
The Freedom Writers Diaryという本。
私もまだ途中なんですが、YLは5.5程度と思います。語数は89,075です。
内容は…90年代のロス(サンフランシスコだったか?)では、街の青少年
達は白人・黒人・ヒスパニック・アジアンなどの民族毎のギャングに分かれて、
町中で抗争を繰り返していたらしいんですが、Erin GruwellというHigh School
の教師が、そうした抗争に巻き込まれて落ちこぼれた子ども達に、本を読む
喜びを教え、自分と対立するサイドにも自分と同じ様な人達がいることを教え、
そうして、子ども達は変わっていったという記録です。
この子ども達は、自分たちが何かを出来る存在であることに気付く訳ですが、
その中でアンネの日記を読んだ事から、アンネ・フランクを実際にかくまって
いた人物とコンタクトを取って、その本人をアメリカに招待したりしたらしいのです!
この本の面白いところは、その落ちこぼれの子ども達に、Erin Gruwellが
日記を書くように言った訳なんですが、その日記を書いた子ども達自身が
その日記を集めて、この本を編纂したっていう点ですかね。
あと思いつくのは…バナナさんはクラシック音楽も好きなようなので、
作曲家の伝記なんてどうでしょうか?
これは私も(英語での読書では)未開拓分野なのですけども…
ちなみに、バッハはあまりこういう目的には向かないと思います。
この人の人生自体が地味なのと、教会サイドからの軋轢に対する我慢の
繰り返しの人生であったこと、あと、正確な記録があまり残っていないので、
学者毎の考察・推測の幅が大きいことなどが主な理由としてあげられます。
ブラームスはそういう点では面白いかもしれません。
彼は若い頃はシューマンの弟子でしたが、彼の奥さんであるクララ(この人も当時
有名なピアニスト)に横恋慕してしまい、後年はウィーンでの各種の音楽論争
の親玉ともいうべき存在に祭り上げられてしまった人で、(細かい事は忘れて
しまいましたが)色々と面白いエピソードがあります。
# 事実無根なエピソードも相当あるようですけどね。
ただ、この当時の楽壇の色々な関係者を多少なりとも知らないと、面白くない
かもしれませんね。主なところでは、リスト,ワーグナー,ハンス・フォン・ビューロー,
ブルックナーなどが上げられます。
もし、その他の作曲家などで興味がある人がいましたら、教えてもらえれば、
分かる範囲で、楽しい読書に対する向き・不向きは言えると思います。
あまりお役に立っていない様な気がしますが…(汗々)
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2652. 芸術家や学者等の 交流の「場」の歴史的変遷 っておもしろそうです
お名前: バナナ http://nanaobaba.blog60.fc2.com/
投稿日: 2008/6/12(12:24)
------------------------------
"ドラちゃん"さんは[url:kb:2647]で書きました:
〉 バナナさん、こんばんは〜!ドラです。
ドラちゃん、こんにちは
〉 うぅーんと…大分ハズしているかもしれませんが…
〉 一つ面白かったのは、Chicoさん(Cheersさん?)が以前にお勧めしていた
〉The Freedom Writers Diaryという本。
(中略)
〉 この子ども達は、自分たちが何かを出来る存在であることに気付く訳ですが、
〉その中でアンネの日記を読んだ事から、アンネ・フランクを実際にかくまって
〉いた人物とコンタクトを取って、その本人をアメリカに招待したりしたらしいのです!
うーむ、これはおもしろそうです。さっそくチェックします。
〉 あと思いつくのは…バナナさんはクラシック音楽も好きなようなので、
〉作曲家の伝記なんてどうでしょうか?
おお、けっこうよさそうですね。
〉 もし、その他の作曲家などで興味がある人がいましたら、教えてもらえれば、
〉分かる範囲で、楽しい読書に対する向き・不向きは言えると思います。
〉 あまりお役に立っていない様な気がしますが…(汗々)
私好きなのは、現代音楽初期(ストラビンスキーやベルクなど)のあたりなのですね。
そういえば、数学とか音楽とか絵画とか文学とか、それぞれの歴史はそれぞれの枠の中で整理・説明されてるじゃないですか。そういうふうに高校でも習ってきたし。
しかし、同じ時代に生きていた人達は、なんらかの交流があったはず。
たとえば、それはある時期のパリのサロンだったり、古い時代は宮廷だったり、もっと古いと教会だったり。
それぞれの時代の、音楽家・画家・数学家・作家 などの交流の話などあれば面白そうですねー。
あるいは、
芸術家や学者等の 交流の「場」の歴史的変遷
とかいう話もいいかなー。
ちょっと探してみようかな。
ではでは
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お名前: ドラちゃん http://dorataoku.blog37.fc2.com/
投稿日: 2008/6/14(03:38)
------------------------------
バナナさん、こんばんは〜!ドラです。
お返事ありがとうございます♪
バナナさんが書かれていた『芸術家や学者等の交流の「場」の歴史的変遷』
っていうのは、とても面白いテーマだと思います。
ただ、この領域は主に文化史・芸術史・音楽史の学者の領分だったりする
んですが、私が思うに、彼らの著作は学術的には意味があると思うんですけども、
その「場」の空気・雰囲気といったものを伝えてくれる様な本はなかなか
無いように思います。
# たまに、伝記を書いている対象の作曲家などに
# 明らかに惚れ込んで・傾倒して、書いているのが
# 伝わってくる様な本もあったのですが、ホントに
# そういう本は希でした。
その「場」の空気・雰囲気を伝えるという点で、私が読んだ中で一冊面白かった
記憶があるのは、作曲家Mahlerの奥さんだったAlma Mahler-Werfelが書いたMahler
の伝記でした。
[url:http://www.amazon.co.jp/dp/0719518202]
# 私が読んだのは邦訳ですけどね。
この本は、一部事実をねじ曲げて書かれている(確か、旦那の看病に疲れた彼女
が、浮気をしてしまうシーン辺り)という事で、一部では痛烈に批判されている
んですが、彼女は幼い頃からウィーンのブルジョア達と親交があって、とても年上の
Mahlerと電撃結婚する直前までは、やはりとても年上でかつ自分の作曲の師匠でも
あった作曲家のツェムリンスキーと交際していた事もあって、この本は、没落しかけて
いた時期とはいえ、1900年代初頭のウィーンの芸術家達の交際の雰囲気を伝えてくれる
いい本だと私は思いました。
ちなみに、Mahlerはシェーンベルグとも親交があったため、若き日のアルバン・
ベルクもこの本には登場します。但し、ちょっとだけですけどね。
私がそうした本をよく読んでいた時期に思ったのは、そういう目的のためには、
こういう当時のサロンや芸術家達のコミュニティに溶け込んでいる人で、文筆に
長けた人を探してその人の日記や伝記といったものを読むのがいいのではないかと。
伝記にも、その人自身が書いた日記などが引用される事がありますから。
たとえば、ショパンと交際していたジョルジュ・サンドとか。
# とはいえ、私もまだ、この人に関する本は
# あまり読んでいませんが…
あと、ノンフィクションという点からはズレてしまうのですが、一時期売れていた
本として、資料が乏しいバッハの生涯を脚色して、フィクションとして人間バッハ像
を描いた人がいました。
[url:http://www.amazon.co.jp/dp/4886790585/]
私もこれは読んだのですが、なかなかそれらしい説得力があって面白かったです。
まっ、これは余談ですけども。
〉私好きなのは、現代音楽初期(ストラビンスキーやベルクなど)のあたりなのですね。
ベルクの人生はまた地味ですねぇ…この人の音楽自体は私も好きですが。
私が思うに、この人の場合、奥さんが気位だけは非常に高い人だったせいで、
彼の死語も日記など十分な資料が公開されず、そのせいで十分な研究が進んでいない
様に感じています。
ストラヴィンスキーに関しては、残念ながら私はあまり勉強していません。
# 音楽自体は聞いてますけどね。
ただ、この人の代表作である火の鳥,ペトルーシュカ,春の祭典などがディアギレフ
のロシア・バレエ団によりパリで発表された時期(1910年代)は、ラヴェルやドビュッシー
などが活躍している時期とも重なり、彼らの伝記を読んだ限りだと、ストラヴィンスキー
自身も、パリの芸術家達との親交はあったらしいです。
しかし、この時期のパリの芸術家達のコミュニティの印象は、好きなもの同士・気の
合うもの同士が、連れだってどこかのお店に遊びに行ったり、誰かの家に勝手に集まって、
パーティーまがいの状態になったり、といった感じで、それ以前の時代のサロンのような、
求心力を持った・中心的存在と言えるような人物がなかなかいない様な印象を受けました。
# よく名前が出て来る人は、何人か
# いたと思いますけどもね。
まぁ、こんな感じでとりとめないですが、多少の参考にでもなれば。
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2657. 自分の好きな人の伝記とか、話を読むのは、楽しそうですねー。
お名前: バナナ http://nanaobaba.blog60.fc2.com/
投稿日: 2008/6/16(08:11)
------------------------------
"ドラちゃん"さんは[url:kb:2656]で書きました:
〉 バナナさん、こんばんは〜!ドラです。
〉 お返事ありがとうございます♪
ドラちゃん、おはようございます。
〉 バナナさんが書かれていた『芸術家や学者等の交流の「場」の歴史的変遷』
〉っていうのは、とても面白いテーマだと思います。
ですよねー。
〉 その「場」の空気・雰囲気を伝えるという点で、私が読んだ中で一冊面白かった
〉記憶があるのは、作曲家Mahlerの奥さんだったAlma Mahler-Werfelが書いたMahler
〉の伝記でした。
〉 [url:http://www.amazon.co.jp/dp/0719518202]
〉# 私が読んだのは邦訳ですけどね。
うむ、私も邦訳トライしてみます!
〉 この本は、一部事実をねじ曲げて書かれている(確か、旦那の看病に疲れた彼女
〉が、浮気をしてしまうシーン辺り)という事で、一部では痛烈に批判されている
〉んですが、彼女は幼い頃からウィーンのブルジョア達と親交があって、とても年上の
〉Mahlerと電撃結婚する直前までは、やはりとても年上でかつ自分の作曲の師匠でも
〉あった作曲家のツェムリンスキーと交際していた事もあって、この本は、没落しかけて
〉いた時期とはいえ、1900年代初頭のウィーンの芸術家達の交際の雰囲気を伝えてくれる
〉いい本だと私は思いました。
おもしろそうですねー
〉 あと、ノンフィクションという点からはズレてしまうのですが、一時期売れていた
〉本として、資料が乏しいバッハの生涯を脚色して、フィクションとして人間バッハ像
〉を描いた人がいました。
〉 [url:http://www.amazon.co.jp/dp/4886790585/]
〉 私もこれは読んだのですが、なかなかそれらしい説得力があって面白かったです。
〉 まっ、これは余談ですけども。
これも、おもしろそうですねー
〉〉私好きなのは、現代音楽初期(ストラビンスキーやベルクなど)のあたりなのですね。
〉 ベルクの人生はまた地味ですねぇ…この人の音楽自体は私も好きですが。
〉 私が思うに、この人の場合、奥さんが気位だけは非常に高い人だったせいで、
〉彼の死語も日記など十分な資料が公開されず、そのせいで十分な研究が進んでいない
〉様に感じています。
〉 ストラヴィンスキーに関しては、残念ながら私はあまり勉強していません。
〉# 音楽自体は聞いてますけどね。
〉 ただ、この人の代表作である火の鳥,ペトルーシュカ,春の祭典などがディアギレフ
〉のロシア・バレエ団によりパリで発表された時期(1910年代)は、ラヴェルやドビュッシー
〉などが活躍している時期とも重なり、彼らの伝記を読んだ限りだと、ストラヴィンスキー
〉自身も、パリの芸術家達との親交はあったらしいです。
〉 しかし、この時期のパリの芸術家達のコミュニティの印象は、好きなもの同士・気の
〉合うもの同士が、連れだってどこかのお店に遊びに行ったり、誰かの家に勝手に集まって、
〉パーティーまがいの状態になったり、といった感じで、それ以前の時代のサロンのような、
〉求心力を持った・中心的存在と言えるような人物がなかなかいない様な印象を受けました。
〉# よく名前が出て来る人は、何人か
〉# いたと思いますけどもね。
〉 まぁ、こんな感じでとりとめないですが、多少の参考にでもなれば。
ドラちゃん、詳しいですねー。
そうそう、私、ストラビンスキーは偏愛的に好きなのですが、彼は作風が2,3転してるんですよね。なんでこんなふうに変転したのか?
自分の好きな人の伝記とか、話を読むのは、楽しそうですねー。
いや、話をしてると、いろいろおもしろそうなテーマが上がってきました。
どうもありがとうございます。これからもよろしく
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2649. Re: 実話系の面白い本、ご存じないでしょうか?(読書相談させてください)
お名前: カイ http://takuton.jugem.jp/
投稿日: 2008/6/12(01:03)
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バナナさん こんにちは カイです。
ちょっとバナナさんが選ばれた本と傾向が違うのですが1件だけご紹介させてください。
Soul sufer
[url:http://www.amazon.co.jp/Soul-Surfer-Story-Family-Fighting/dp/1416503463/sss-22/]
サーフィンを愛している14歳の少女、Bethany Hamilton の実話です。
とある朝、普段と同じようにサーフィンを楽しもうとしていたのに、それは悪夢に変ります。
サメが襲ってきたのです。
彼女の左腕はサメにもぎ取られてしまいます。
奇跡的に助かったBethanyは、その後海へ戻っていきます。
再びサーフィンをする為に。
最近購入したばかりで、まだ読んでいません。
(それを紹介してすみません!)
とつとつとした、少女らしい筆致の本。
YL5-6ぐらいでは?と予想します。
こういう強さを持った人に惹かれてしまうカイなのでした。
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2650. Re: 実話系の面白い本、ご存じないでしょうか?(読書相談させてください)
お名前: 古川@SSS http://www.seg.co.jp
投稿日: 2008/6/12(01:31)
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バナナさん
こんにちは。
山で遭難して帰還する話ですが、
Touching the Void (MMR,SCE)
は面白いです。
実話ではないですが、実話っぽくつくってある
Billy Elliot (PGR)
も面白かったです。
あと、実話ではないけど、
Macmillan Mactrac
という Macmillan Africa のリーダは
きっとバナナさんの趣味にあうと思います。
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2654. Touching the Void いいですねー! アマゾンで中古で300円だったので、買ってしまいました
お名前: バナナ http://nanaobaba.blog60.fc2.com/
投稿日: 2008/6/12(20:05)
------------------------------
"古川@SSS"さんは[url:kb:2650]で書きました:
〉バナナさん
古川さん、こんにちは。お久しぶりです。
Touching the Void
これまた、おもしろそうです!
うーむ、おこづかいがどんどん減っていきそうです。
そういや、岩に手をはさまれて、自分で手を切って脱出した人がニュースになってたと思います。その人かしら?
Macmillan Mactrac
興味あります。でもAmazonにはなかったなー。
今度新宿行った時にでも、ブッククラブでのぞいてみたいです。
ではでは
〉こんにちは。
〉山で遭難して帰還する話ですが、
〉Touching the Void (MMR,SCE)
〉は面白いです。
〉実話ではないですが、実話っぽくつくってある
〉Billy Elliot (PGR)
〉も面白かったです。
〉あと、実話ではないけど、
〉Macmillan Mactrac
〉という Macmillan Africa のリーダは
〉きっとバナナさんの趣味にあうと思います。
上へ | 前のメッセージへ | 次のメッセージへ | ここから後の返答を全表示 | 返答を書き込む | 訂正する | 削除する
2655. Re: Touching the Void いいですねー! アマゾンで中古で300円だったので、買ってしまいました
お名前: 古川@SSS http://www.seg.co.jp
投稿日: 2008/6/13(14:05)
------------------------------
"バナナ"さんは[url:kb:2654]で書きました:
〉"古川@SSS"さんは[url:kb:2650]で書きました:
〉〉バナナさん
〉古川さん、こんにちは。お久しぶりです。
〉Touching the Void
〉これまた、おもしろそうです!
〉うーむ、おこづかいがどんどん減っていきそうです。
〉そういや、岩に手をはさまれて、自分で手を切って脱出した人がニュースになってたと思います。その人かしら?
多分そうです。
〉Macmillan Mactrac
〉興味あります。でもAmazonにはなかったなー。
〉今度新宿行った時にでも、ブッククラブでのぞいてみたいです。
ブッククラブにいれておきますね。
〉ではでは
〉〉こんにちは。
〉〉山で遭難して帰還する話ですが、
〉〉Touching the Void (MMR,SCE)
〉〉は面白いです。
〉〉実話ではないですが、実話っぽくつくってある
〉〉Billy Elliot (PGR)
〉〉も面白かったです。
〉〉あと、実話ではないけど、
〉〉Macmillan Mactrac
〉〉という Macmillan Africa のリーダは
〉〉きっとバナナさんの趣味にあうと思います。
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2653. Soul sufer ビンゴ!です! ご紹介ありがとうございます!
お名前: バナナ http://nanaobaba.blog60.fc2.com/
投稿日: 2008/6/12(12:28)
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"カイ"さんは[url:kb:2649]で書きました:
〉バナナさん こんにちは カイです。
カイさん、こんにちは
これは、すっごく、おもしろそうです。
読みたいです。
ビンゴ!でした。
とてもおもしろそうな本紹介いただいて、ありがとうございます!
Amazonで本の表紙を見て、「おおおおおおお、読みたい」と思いました。
ではでは
〉ちょっとバナナさんが選ばれた本と傾向が違うのですが1件だけご紹介させてください。
〉Soul sufer
〉[url:http://www.amazon.co.jp/Soul-Surfer-Story-Family-Fighting/dp/1416503463/sss-22/]
〉サーフィンを愛している14歳の少女、Bethany Hamilton の実話です。
〉とある朝、普段と同じようにサーフィンを楽しもうとしていたのに、それは悪夢に変ります。
〉サメが襲ってきたのです。
〉彼女の左腕はサメにもぎ取られてしまいます。
〉奇跡的に助かったBethanyは、その後海へ戻っていきます。
〉再びサーフィンをする為に。
〉最近購入したばかりで、まだ読んでいません。
〉(それを紹介してすみません!)
〉とつとつとした、少女らしい筆致の本。
〉YL5-6ぐらいでは?と予想します。
〉こういう強さを持った人に惹かれてしまうカイなのでした。
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2659. Re: 実話系の面白い本、ご存じないでしょうか?(読書相談させてください)
お名前: 主観の新茶
投稿日: 2008/6/19(09:07)
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バナナさん、はじめまして
(主観の)新茶です。
1 伝記ではない実話ものとして,アフリカのスーダンの12歳の少女が20歳でイギリスにて自由の身になるまでの奴隷生活の実話,SLAVEがあります。
私は,最近,この本を洋書で読んだばかりです。
2004年に出版されています。
値段は,約3,000円です。
約9万7000語です。
利発ではあるが,その後教育を受けなかった少女らしい,語り口だと思います。
拉致される前,少し英語教育を受けたのみの少女が,なぜ,このような英語の文章を書けたかについては,末尾に,少女の言葉を,ともにすごして,英語にしたライターの話があることで納得できました。
私は,最後は,休日の午前3時までかかりましたが,約1日半で,約5万語読めたように,関係代名詞などは多用されていない,極めて読みやすい文章です。
翻訳書は,出ていますが,見ていません。
2 また,同じような境遇のアフリカの少女の読み物として,民族浄化ethnic cleansingに関し,アフリカのルワンダのフツ族の少女の実話Left toTellがあります。
ツチ族が,フツ族の皆殺しをもくろんだものです。
こちらは,和書でしか,読んでいませんし,洋書は,持っていません。
3 前著であるSlaveは,少女が,アフリカの故郷から首都を経由しイギリスまで,奴隷のまま過ごす間に,継続的に肉体的・精神的加虐を受けるという意味で,動的な展開であり,後著は,少女が,約90日狭い空間に潜み,劇的に痩せた後,意を決して戸外に出て,援軍に救助されるという意味で,比較的静的な展開です。
しかし,後者においても,潜伏中危うく発見されて殺害されそうになっていること,救助される前に殺害側と道路で遭遇して対峙し殺されかねない危ない目にあっていること,父母は,最初の襲撃時に,目の前で惨殺されていること,理系で敬愛していた優秀な兄は,潜伏中に,頭の中を見てみたいという方法で惨殺されたと知らされたこと,同じく潜伏中,ツチ族の彼氏の態度の変化を知って心が深く傷つき別れたことなど,外形的に比較的静的な生活と異なり,内面的な心の動的な動きが,刻々と述べられています。
これに対し,前者Slaveは,後者に比し,孤立無援な中での隷従と圧迫に加え,年齢が12歳と若年であったため,村で1,2を争う優秀な学業成績を収めていたとはいえ,未熟な精神状態であったため,その外形の動的展開に比し,内面は,比較的,静的であります。
少女は,女主人をMASTERと呼ぶことを強いられ,自分は,名前で呼ばれず,奴隷と呼ばれ,徹底的に精神的に従属させられていたうちは,自殺しようという意識はなかったが,途中,主人が替わり,また,ふとした手違いから,自由の状況を少し経験したり,かいま見たりするに至って,かえって終生継続するであろう奴隷としての自分の将来を悲観し,自殺しようと決意した心理には,象徴的なものがあります。
4 Slaveを読むと,表面的には,誘拐し性的に加虐し人身売買する醜業に従事するアラブの男達に怒りを感じるかもしれません。
しかし,この人身売買の本質は,スーダンに居住するアラブの裕福な一般家庭の既婚女性が,奴隷に家政のほとんど全てを就業させ,自分は遊んで暮らしたいという需要に基づくものであり,人身売買された後,少女に肉体的に暴力を加え,あるいは,精神的に絶望感を抱かせるのは,この主人たる女性であることがわかります。
女主人は,作中,夫に対してさえも,強力な発言権があります。
あらためて,人身売買をはじめとして,民族浄化の紛争などについて,背後で実質的に支援しているのは,誰かを考えざるを得ません。
この話の場合,アラブの裕福な主婦の女性が,家事及び育児をほとんど全くせず楽をしたいという欲望を遂げるために,別の民族の少女の人生すべてを奪っているわけです。
そして,この女性の少女に対する会話を検討すると,この女性は,少女の略奪された身の上を熟知しながら,加虐に扱うことについて,何ら良心的呵責を感じていないばかりか,かえって,公的には奴隷を略奪し無償で働かせていることが発覚するとまずいことから,少女に対し,平気であらゆる嘘を信じ込ませ,また,人間以下の存在であると洗脳します。
このアラブの富裕層の主婦は,少女に対し,家族とはあらゆる面で異なる人間以下の扱いをしながら,同じ階層に所属する主婦らに対し,少女が家事育児を従順に完璧にこなす存在であるなどと自慢しますが,これは,逆に,少女の能力が極めて高いことを認めていることになります。
少女は,一家の子供からも母親と同じ扱いを受けながら,やさしく育児をすることによって,子供の信望を取得します。
少女は,たまたま奴隷のまま渡航することになった先のイギリスで自由の身になった今,かえって選択の自由に悩まされていると告白しているのも,象徴的です。
少女の優しい父母が,近隣部族の惨状を知りながら,このような事件の発生を防止できなかったところに,牧歌的な時代は去り,世界的なリスク管理社会の時代到来を感じさせます。
また,襲撃者は,ルワンダの場合と異なり,父母を殺害するなどして部族を全滅させていませんが,これは,人身売買の供給源を絶やさないようにしているだけというにすぎないと思われますし,反撃しない性質の民族を舐めきった行動といえるでしょう。
5 ときあたかも,2008年5月28日から30日まで,横浜で,第4回アフリカ会議(TICAD)が開催され,40カ国参加し,横浜宣言が採択されました。
横浜宣言では,内政干渉を嫌うのか,人身売買などの人権侵害の改善には触れていないようです。
日本は,アフリカのrare metalに着目していますが,中国に先を越されていますから,大変です。
スーダンは,2003年2月以来,アラブ系と非アラブ系の民族紛争が再燃し,殺人を始めとする暴行加虐は,予断を許さない情勢のようです。
ただし,もし,アフリカの秩序が改善され,日本など先進国と同じような勤労形態及び社会生活が営まれたら,もちろんそれは,彼らにとって望ましいことではあるが,それは,アフリカの自然も,ヨーロッパやアメリカ,日本並みになっているということであり,資源は限られている以上,世界の人々の生活水準は,平均化していると考えなければならないでしょうし,その平均化の状況は,日本人の平均層にとって,不満の多いもののであるかもしれません。
今現実に起こっている日本の生活水準の変化は,世界の疑似平和的・勤勉的人々の生活水準への平均化にすぎないともいえるでしょう。
私は,昨今マスコミで話題となっている日本の現状を前提とし,ルワンダの場合も含め,スーダンのSlaveを読むと,彼らが日本を見たら,幸せな人々とは評さないかもしれないが,なんと恵まれているだろう,幸せな人はともかく,不幸せな人は,現状に満足せず,いくらでも別の生き方ができるではないか,なぜそのリスクを取る勇気がないのか,と語るのが目に見えていると思います。
ただし,日本の現状は,甘えているように見えても,そこに漬かってしまうと,抜け出せないものだ,といえるのかもしれません。
あたかも、この少女の8年間のように。
6 このような本は,お気に召さないかもしれませんが,紹介しました。
短くまとめるつもりが,長くなってしまって,恐縮です。
それでは,Happy Reading !
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2660. Re: 実話系の面白い本、ご存じないでしょうか?(読書相談させてください)
お名前: バナナ http://nanaobaba.blog60.fc2.com/
投稿日: 2008/6/19(22:35)
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"主観の新茶"さんは[url:kb:2659]で書きました:
〉 バナナさん、はじめまして
〉 (主観の)新茶です。
こんばんは、バナナです。
2番目の話は、どこかで聞いた覚えがあります。そのことに関する本があるのは初めて知りました。
重いですが、興味わきました。どうもありがとうございます。
さっそく、チェックしてみます。
「ガツン」と来そうな本ですね。
ご紹介ありがとうございました。
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2661. Re: 実話系の面白い本、ご存じないでしょうか?(読書相談させてください)
お名前: 主観の新茶
投稿日: 2008/6/20(22:13)
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バナナさんへ、主観の新茶です。
一連の中で述べておられる「村上陽一郎」さんの本のようなノンフィクションについて、誰も触れておられないようなので、書きます。
バナナさんの求める趣旨も、やや不明確なので、以下のような切り口で、返答します。
できるだけ、手短に述べるつもりです。
村上さんの専門は、幅広いが、おそらく主は安全学であり、著書は、専門レポート、概説書、啓蒙書に分かれると思いますが、私が読んだことのあるのは、啓蒙書である集英社新書の「安全と安心の科学」です。
フィクション、ノンフィクションのほかに、専門書の分野があるので、村上さんの著書は、啓蒙書以外は、ノンフィクションとはいえないかもしれませんが、フィクション以外という趣旨で述べます。
あらためて、本などを見て話すのではなく、主に記憶で対処するので、ご了解ください。
上の啓蒙書では、to err is human を前提とし、fool proof(馬鹿でもわかる)、fail safe(間違えても安全)などのシステムを目指します。
fool proofとfail safeは、近時、かなり多くの人に知られるようになった概念です。
論理的帰結として、たとえば、航空機事故が起きても、その原因究明及び新たな事故未然防止が最優先され、原則として、関係者の責任を問うことはしない、という主張になります。
私は、この見解に、個人的には、基本的に賛成です。
しかし、日本の多くの国民は、これに納得しないと言われています。
また、損害賠償及び刑事の実務は、村上さんの見解を、たとえ好意的に受け取ったとしても、少なくとも時期尚早と考えていると思われます。
村上さんの主張は、人間は、努力を尽くしても、どういう場合に失敗するかを考えますから、畑村洋太郎さんの「失敗学」にも結びつきます。村上さんは、畑村さんを援用しています。
畑村さんの「失敗学」は、いくつか啓蒙書が出ていて、私も、読んでいます。
ここからが、本題ですが、お二人の主張は、リスクをどう考えるかということを前提とします。
リスクに関するノンフィクション系となると、多くなるはずです。
リスクは、客観的リスクと、リスク認識に分かれます。
リスクは、リスク認識とは異なる概念だという言い方もします。
リスクは、リスクeventの大きさ × 発生確率probability です。
リスク認識は、客観的リスクをどう受け取るかという 主観的な問題です。
このうちのどの場合をどういう切り口で読みたいかによって、異なります。必ずしも、読みたくないものを紹介するおそれがあります。
一つのエピソードを手に汗を握って、ドキドキして読む、という本もあるかと思いますが、この種の本は、少なくとも、いくつかのエピソードを読むという方が普通の気がしますし、啓蒙書、それから、概説書といった本になっていくのだと思います。
そうなると、ドキドキとは、少し違います。
たとえば、啓蒙書で、同じ集英社新書の「リスクセンス」は、翻訳物です。
英文の題名は、リスクセンスではありませんが、原著を取り寄せて読むことができます。
それでは、また