[掲示板: 〈過去ログ〉本のこと何でも -- 最新メッセージID: 3237 // 時刻: 2024/11/23(23:16)]
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お名前: 杏樹
投稿日: 2007/1/12(00:56)
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Julieさん、Ryotasan、こんばんは。
〉〉〉「尼寺へ行け!」て、恋人になんて酷いことを言うんだろうと
〉〉〉思っていましたが、ケネス・ブラナーが監督した『ハムレット』を観たら、
〉〉〉緊迫感の漂う凄い演出で・・・。あの人天才ですねー。
〉〉〉狂人のフリをしている台詞と、思わず本音が出かかった台詞と、
〉〉〉政敵が立ち聞きしてるのに気がついてまた狂人のフリになるのと、
〉〉〉このタイミングで、こういう演出で気がつくのか〜
〉〉〉と鳥肌が立ちました。ご覧になりましたか。
〉〉観ていません。ああくやしい(T-T;)。
〉〉1988年に多読の方法で Hamlet (Penguin Shakespeare) を読み、それから詳しい注釈書 (Arden版) を読みました。
〉Ryotasan、すごいー!
〉Arden版って1ページの半分くらい注釈のやつですよね。
〉それであの映画を観てないのは、うーん、わたしもくやしい〜(笑)。
〉そして、もっとくやしがらせちゃうかもですが(爆)、
〉立ち聞きされている気配に気付いたからという解釈は、
〉この映画が初めてじゃないでしょうか。(違ったらごめんなさい)
初めて、とはいえないでしょう。むしろ今ではその解釈の方が一般的だと思います。映画だからより細かい表情に焦点を当てた見せ方をしたのでしょう。
と、いいますのは、ハムレットは、父の復讐を果たすのに本心を隠すために頭がおかしくなったフリをしています。しかしオフィーリアに声をかける前に例の有名な「To be, or not to be」から始まる独白がずーっとあって、ハムレットが悩んでいることがわかります。
そこでオフィーリアに声をかけますが、ほとんど一人芝居と言うほど一方的にしゃべりまくり、行き過ぎと思えるほどの狂人ぶりを発揮します。少なくともオフィーリアだけに話しかけるにしては行きすぎです。さっきの悩みはどこへやら?というほどです。これはやはり立ち聞きしているクローディアス王とポローニアスにわざと聞かせるため、と考えるほうが自然です。
この映画は「ハムレット」がどんなお芝居か、ということを余すところなく伝えてくれる素晴らしいできばえだと思います。ただ、ケネス・ブラナーはちょっとおじさんがはいってて「二枚目度」が足りないのが、私には残念に思うところですが…。
「二枚目度」というなら、ローレンス・オリビエはかなりの二枚目ですが、映画を撮ったときは少々お年を召していたのがこれまた残念です。といってもおじさんくさく感じるほどの年寄りではありませんが。落ち着きのある年齢に見えてしまうんです。もっと若いときに撮影できなかったのかと思います。
私はハムレットは若くて突っ走ってあらぬところへ行ってしまうような勢いがあるような演じ方の方が合うように思います。やってることはけっこうムチャクチャだし、脈絡ないし、マザコンだし…。
こういう話になると、つい熱く語って止まらなくなってしまいます。
ではこのへんで…。
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お名前: Julie http://paperback.blog10.fc2.com/
投稿日: 2007/1/12(02:32)
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杏樹さん、みなさん、こんばんはー。
〉初めて、とはいえないでしょう。むしろ今ではその解釈の方が一般的だと思います。映画だからより細かい表情に焦点を当てた見せ方をしたのでしょう。
うん、今ではその解釈のほうが一般的だけど、あのときは強烈だった。
あの映画のちょっと前に観た蜷川のハムレット(真田広之と松たか子のやつ)では、そんな解釈してなかったもん。
〉と、いいますのは、ハムレットは、父の復讐を果たすのに本心を隠すために頭がおかしくなったフリをしています。しかしオフィーリアに声をかける前に例の有名な「To be, or not to be」から始まる独白がずーっとあって、ハムレットが悩んでいることがわかります。
〉そこでオフィーリアに声をかけますが、ほとんど一人芝居と言うほど一方的にしゃべりまくり、行き過ぎと思えるほどの狂人ぶりを発揮します。少なくともオフィーリアだけに話しかけるにしては行きすぎです。さっきの悩みはどこへやら?というほどです。これはやはり立ち聞きしているクローディアス王とポローニアスにわざと聞かせるため、と考えるほうが自然です。
そうそう! そうだよねー!
〉この映画は「ハムレット」がどんなお芝居か、ということを余すところなく伝えてくれる素晴らしいできばえだと思います。ただ、ケネス・ブラナーはちょっとおじさんがはいってて「二枚目度」が足りないのが、私には残念に思うところですが…。
同感です。できればもっと若いうちにやってほしかった。
それをごまかすために髭を生やしたのかもしれませんが、
かえっておじさんにみえる…。
その後の、ハリー・ポッターと秘密の部屋のほうが
新任の「二枚目度」の高い先生役で、生き生きと感じました。
〉「二枚目度」というなら、ローレンス・オリビエはかなりの二枚目ですが、映画を撮ったときは少々お年を召していたのがこれまた残念です。といってもおじさんくさく感じるほどの年寄りではありませんが。落ち着きのある年齢に見えてしまうんです。もっと若いときに撮影できなかったのかと思います。
ああ、わたし、オリビエのはまだ観てないんです。
(そんなんでハムレットを語っていいのかとおもいつつ・・)
それだけ役者として経験を積まないと難しい役なんでしょうか。
舞台だと遠目にみるのでまだ平気ですが、
映画だとアップになりますから大変ですねー。
〉私はハムレットは若くて突っ走ってあらぬところへ行ってしまうような勢いがあるような演じ方の方が合うように思います。やってることはけっこうムチャクチャだし、脈絡ないし、マザコンだし…。
そういう演じ方も面白そう〜。
従来的なハムレットだとムチャクチャな印象が強いから、
そういう演じ方のほうが合うかもねー。
私はブラナーのハムレットをみてから、
こいつ結構フツーの人間だったじゃんと思いました。
意外と脈絡あったのねって。
頭がよくて考えすぎて行動に移せないタイプ。
あだ討ちをするチャンスもあったのに、いざとなるとできない…。
常識があるから幽霊の話を信じるわけにいかないし、
「To be, or not to be」と悩むのかも??
でも、できれば若い方が、というのには賛成です(爆)。
〉こういう話になると、つい熱く語って止まらなくなってしまいます。
〉ではこのへんで…。
わたしも熱く語りたかったので、うれしかったです。
ありがとう!