マッハさん、高1さん

[掲示板: 〈過去ログ〉SSS めざせ100万語 交流の広場 -- 最新メッセージID: 9999 // 時刻: 2024/11/26(10:35)]

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907. マッハさん、高1さん

お名前: 柴田武史
投稿日: 2002/3/11(17:54)

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何週間か前の書き込みを再掲します。高1さんへの回答として書いたものです。

〉ただ、文通とかは、自分で知っている英文しか書けないと思うんですけど、
〉それで本当に表現がよくなるんですか?
〉やはり、英語をしゃべれるようになるには、インプットがないと
〉アウトプットもできないので、ひたすら読む(覚える)しかないんですよね。

ひたすら読むということと暗記するということは必ずしも同じことでは
ありません。私は、英語を読むことは大事だけれど、それだけでは
必ずしも英語がすらすら書けるようにはならないのではないかと
思っています。読むだけでは受身の理解はできるようになっても、発信する
ための回路が十分に頭に開かないからです。

私たちが日本語で楽に読めるレベルの文章を黙読して内容が十分に理解
できたとします。その直後にその文章を見ないで、その内容をできるだけ
詳しく書き出しなさいとか言いなさいとか言われたらどうでしょう?
もちろんそんなことは日本語を母語として使う私たちにとっては
非常に簡単なことで、誰にでもできるはずです。普段私たちは日本語を
しゃべり、書いているからです。

ところが、同じことを英語でやろうとするとそれはとても難しいことだと
すぐにわかります。例えば、Graded readerの一番やさしいレベルの本を読み
その直後にその本の内容をできるだけ詳しく英語で書こうとしても、
四苦八苦する人が多かろうと思われます。

これはなぜでしょうか。読めるのになぜ書けないのでしょうか。
これは漢字の読み書きに似ていると思います。私たちは、難しい漢字が
たくさん読めても、それを全部書けるわけではありませんね。
読めるだけでは、書くときにその漢字が頭に浮かんでこないことがあります。
漢字を書くためには、その文字の形を正確に記憶していなければなりません。
鉛筆を持って、書く練習をしていなければ、そういう記憶はできにくいと
思います。

それと同様に、英語を多読していても、書くことにつながる作業を欠いては
英語を書く力はなかなかつかないと思います。その作業は人によって
違うかもしれませんが、とにかくただひたすら読むということだけでは
不十分です。ただし、多読がないときちんとした英語を書くことは
できません。ですから、多読は英語を書く、そして話す力をつけるのに
必要な前提条件です。このことは強調しておきます。

多読に加えて何をすれば英語が書けるようになるのかについては前回少々
書きました。あれに付け加えて、音読や暗記のことなどについてもお話し
したいと思っているのですが、今は時間が取れませんので、またあとで
回答します。

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ここからが今回の書き込みです。

上の文章がマッハさんの質問↓に対する回答にある程度はなっているのでは
ないでしょうか。

>たくさん英語を読めば英語を書くこともできるようになりますか?
>英文の暗唱を学校でやらされているのですが、退屈でしょうがありません。

たくさん読まなければ上手な英文を書くことはできないけれど、読むだけでは
だめではないかというのが私の意見です。SSS英語学習法を指導する方たちも
英語を読むだけですべてのことができるようになるとは言っていませんね。
SSS英語学習方のご案内のページには次のように書いてあります。

>外国語学習の初期段階においては、多読を中心とする学習法だけが外国語を
>自然に楽しく学べる学習法であると確信しています。

>多読を1年間続ければ、1年間で50万語から200万語の英語を読むことになります。
>100万語を超えてくると、英語が自然に身についてきます。その段階で、
>文法・語法を学べば、さらに洗練された英語が書けるようになります。

100万語を超えた段階で文法・語法を学びなさいと説いているわけです。
多読による学習では複雑な英文を読むことができるようにならないと主張する
人たちは、あたかも多読擁護者が文法学習を否定しているように言うことが
あるようですが、決してそうではないのですよね。

ただ、私は自らが英語学習者として英語を学んできた経験と、20年以上学校で
英語を教えてきた経験から、音読と暗唱(暗記)の重要性とその前提となる
英語の発音訓練の必要性を強く感じています。いくら多読が音声を発しない
黙読であろうとも、英語の発音(個々の音と音のつながり)が身についていない
学習者は、そうでない人に比べて大きなハンディを背負っていると思います。

英語を書いたり話したりできるようになるためには、頭の中に英語のストックが
必要です。英語を英語として発音できる人は、黙読で読書したものの中から
単語やフレーズや構文を英語の音とともに自分の頭の中の英語のスペースへと
移し変えることができますが、英語を発音できない学習者は、カタカナ発音で
英語を処理するため、その英語は脳では英語として認知されず、あくまで
カタカナ=日本語を処理する領域に送り込まれるのではないかと思います。

中学生以上の年齢の人が、英語の音声を学習する、あるいは練習するには、
不自然であろうが、個々の音の出し方を日本語で説明したものを読んだり聞いたり
して、機械的な練習を積み重ねていく必要があると思います。それはあたかも
スポーツの基礎練習(ラケットの素振りなど)のごとく、時には単調で、時間が
かかるものかもしれませんが、絶対に必要なことではないでしょうか。

私の学校では中学入学からずっとNHKの英語講座を聞くことを生徒に義務付けて
いますが、放送をただ聞くだけでは、ほとんどの生徒は英語の音を身に付ける
ことができないままであり、カタカナに毛の生えた程度のえせ英語発音しか
身につかないのです。ところが、生徒たちにきちんと音の出し方を教えて、練習を
繰り返させると驚くように英語が読めるようになります。それも音読だけでは
なく、黙読のスピードも上がるのです。同時に聞き取りの能力も向上します。

私たちがものを覚えようとするときには声を出すことがよくありますよね。
例えば、電話帳を見て電話番号を覚えて電話のところまで歩くときに、その番号を
忘れないよう、声に出して唱えながら行ったりしませんか。それと同様に英語を
勉強するときに音読を繰り返して、自然と頭の中に英語を染み込ませるような
練習はぜひやる必要があると言う人は多いし、私もそう考えています。

以前書き込んだことがあるのですが、シュリーマンの勉強法はSSS学習法の多読
とは違い、小説などを音読を繰り返して、寝る間も惜しんで必死で暗記し、覚えた
文を利用してたくさん自由作文(エッセイやお話)を書き、それを、ネイティブの
先生に添削してもらって、それもまた丸暗記して暗唱するというやり方でした。

ロシア語を勉強したときは先生が見つからず、独学でしたが、人をやとって毎日
2時間来てもらい、彼の音読(暗唱)を聞いてもらったと自伝に書いています。
(ところが雇われて彼のロシア語を聞かされたユダヤ人学生はロシア語がさっぱり
わからなかったそうです) そして覚えたロシア語を使って短い話をたくさん
書いて練習した結果、ロシア語で手紙を書き、ロシア人商人と会話もできるように
なり、その後勤めていた商社からロシアに派遣され、ロシア語を駆使してビジネス
に成功しました。そしてロシア人女性と結婚もしました(のちに離婚)。

のちに古典ギリシャ語と現代ギリシャ語をを勉強したときも、大量の音読と本の
暗記を元にギリシャ語を書く練習をして、自由自在に書き、かつ話せるように
なったそうです。ちなみに彼の再婚相手はギリシャ人女性でした。

彼が音読して暗記したのは短文のリストではなくて、物語丸ごとでした。彼は
こう書いています。

「もしだれかが、お前のギリシャ語に間違いがあると言えば、私は暗記している
古典ギリシャ語の一節を暗唱して、その用法がどこにあったのかを証明する
ことができる」

結論です。私はどなたにも強く次のことを勧めます。
1.発音の勉強
2.多読
3.多量の音読(同じものを何十回でも読むこと)
4.音読の結果としてのパッセージの暗唱
5.暗唱したものの暗写(見ないで書く)
6.暗記した英語や読書して出会った表現を利用して、興味のあることについて
  エッセイを書き、それを暗唱する。間違いを訂正してくれる指導者がいれば
  なおよいが、いなくても気にしないこと。
7.テープなどを利用して英語の書き取り練習をする。

このような勉強をすれば、相当上手に英語を書き、話すことができるようになる
はずです。


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922. 英語でエッセイを書く

お名前: 柴田武史
投稿日: 2002/3/11(23:22)

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「英語でエッセイを書く」などというとえらく難しいことをするように
聞こえるかもしれませんが、思ったことを自分が知っている英語で書けば
よいのです。長いものである必要はありません。ただし、日本語で文を
考えてからそれを英訳しようなどとしてはいけません。最初から英語で
書かないとだめです。また、書けないことを無理に書こうとするのも
いけません。気軽に、今の自分の英語のストックを利用して書けることを
書けばよいのです。日記を付けるというのはどなたにもお勧めの勉強法です。
毎日英語を書いていれば、必ず上達します。

先週、私が教えている中学3年生の定期考査に次の問題を出しました。
「イギリスでホームステイ中にホストファミリーから"Tell us all about
your school. What is it like? What are your teachers like?"と
言われました。さて何と答えますか。英語でできるだけたくさん書きなさい」

私の生徒たちは1年近く英語で日記を書くという練習をさせられてきて
いますので、中にはかなり書けるようになった生徒もいるのですが、
テスト中の限られた時間であわてて書くのはやはり大変です。しかし、
なかなか上手に書いている人もいましたよ。彼らは多読指導は受けて
いませんが、発音訓練・大量の音読・パッセージの暗唱と暗写の練習は
相当やってきましたので、頭の中の英語のストックは普通の中学3年生より
多いと思います。

生徒の答案の中から比較的上手に書けているものを三つ紹介します。
十分に推敲する時間を与えられずに書いたものですから、不注意な間違いが
多く見られますが、言いたいことは十分に伝わってくると思います。

My school is far away from the center of the city. Behind it, there
are beautiful mountains. We must study very hard there day after
day, but I am enjoying my school life. And there are a lot of great
teachers at my school. Some of them are amusing, others are always
caring about us. My school is very far away from my home, but I'm
not missing my family. Now they aren't, too. My heart has been
stronger since I came there. So I like there very much.
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I'm in the third year at **** Junior High School. Our school is
connected with **** High. So most of us are studying for going to
university, not for going to high school. Of course, entering
university is not all our purposes. The teachers are really really
nice. They really care about us. Since we live in a dormitory, we
can't watch TV a lot. I think it may be good for us, but I'm a
little unhappy about it. The friendship among us is really strong.
We sometimes have fight, but that's because we are best friends.
I'm sure that there's not better school than our school.
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My school is a male school. And we live in dormitory. Teachers
in this dormitory are very strict. But we enjoy the life in the
dormitory. Our school is in a lot of trees. So we can breathe
fresh air. The food of the dormitory is not very good, but we can
eat it with pleasant feeling, because of talking with a lot of
friends. Our teachers are very smart. My English teacher is very
good at English and tells us how to pronouce. Our math teacher
gives us a lot of home work , but he is good at teaching. So we
can enjoy school life.

彼らがもっと英語をたくさん読めば、もっと自然な表現が身に付くだろうと
思います。これからどのように学校という場で多読指導をさせようかと今
計画を練っているところです。


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983. Re: 英語でエッセイを書く

お名前: 酒井邦秀
投稿日: 2002/3/15(01:49)

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〉先週、私が教えている中学3年生の定期考査に次の問題を出しました。
〉「イギリスでホームステイ中にホストファミリーから"Tell us all about
〉your school. What is it like? What are your teachers like?"と
〉言われました。さて何と答えますか。英語でできるだけたくさん書きなさい」

すばらしいですね。おどろくべき成果です。
この生徒さんたちは1週間にどのくらい指導を受けていて、
どのくらい勉強しているのでしょう?


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985. Re: 英語でエッセイを書く

お名前: Picky
投稿日: 2002/3/15(03:58)

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羨ましい指導内容ですね。僕も中学校のとき、そういう授業を受けてみたかった!
僕も最近、英語で日記を書こうとしていますが、文法のチェックとか、良い言い回し
を教えてくれる、第三者がいないので妙な文になってないか不安です。

でも、ただ、よく書いてよく読むだけで、英語ってうまくなるんですね。
受験英語(ぶんぽーとか)を変に気にしなくていいので、良く書き読むことを自分も続けたいです。


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1013. 私の生徒たちの英語学習

お名前: 柴田武史
投稿日: 2002/3/17(01:12)

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〉すばらしいですね。おどろくべき成果です。
〉この生徒さんたちは1週間にどのくらい指導を受けていて、
〉どのくらい勉強しているのでしょう?

お褒めをいただき、恐縮です。ご質問に対して
詳しく説明を差し上げると、とんでもない長文に
なる心配がありますし、掲示板の趣旨とも合致
しないと思われますので、簡単にお答えいたします。

彼らは週に6コマ(50分×6)の英語の授業と
週に一回の英会話の授業を受けています。英会話の
授業はイギリス人ALTが担当し、日本人教諭は補佐
しているだけです。

英語の授業は主に教科書(公立中と同じ教科書を
終えた後に高校の英語Iの教科書を学んで、
その四分の三くらいを済ませました)を使う授業を
4回と、文法・発音記号・辞書の使い方などを
学ぶ授業を週に2回受けています。

授業の多くの時間を音読の練習にあてていて、
文法の勉強も授業ではごくわずかな説明を与える
以外は例文の音読練習をしています。生徒は
文法書の説明を自分で読み、各章の章末の練習問題を
して、その答え合わせも自分でしておくのが
宿題となっています。

このやり方で、すでに中学生用の文法参考書一冊と
やさしめの高校生用の文法書一冊の勉強を終了して
いますが、もちろん全員が十分に文法事項を理解し、
習得したとは言えません。一通りざっと見てきた
だけです。4月からはGrammar in Use Intermediateを
勉強させることにしています。

4時間の授業では、教科書の文の録音を何度も聞き、
音読練習に力を注ぎます。授業中に和文英訳は一切
せず、生徒は各自で教科書ガイドを読んで、英文の
意味を確認します。いわゆる教科書の本文の部分を
よどみなく音読し、日本語訳を見て英語で書ける
ようになるよう授業で指導を受けます。

私は授業中に文法的な説明はほとんどしません。
教科書ガイドの説明と訳文を見て、自分の頭でよく
考えておきなさいと指導しています。

教科書のレッスンのうち何課かは完全に暗唱できる
まで練習させて、毎回授業の最初に教壇上で
1人か2人に暗唱をさせます。中1の教科書から
始めて、今は高1の教科書の中の課を暗唱して
いますが、一番長い課題は500語を超えます。
これまでにさせた暗唱課題は10、暗唱した語数は
3000語を超えています。

教科書と文法書以外の教材も使ってきましたが、
その中で一番時間と労力を費やしてきたのは、
高校生用の単語集です。授業でひんぱんに試験を
しますし、定期考査の範囲にも入ります。中3で
英検2級に合格したのにはこの単語集が貢献して
いると思います。

私の勤務校は私立の全寮制中高一貫校です。
生徒たちはみんな寮で毎晩3時間40分の学習
時間を使って自習をせねばなりません。その
時間に何をどう勉強するかは各自の自由ですが、
生徒は通常、数学と英語に学習時間の大半を
あてています。

寮での学習時間にNHKラジオの英語講座の放送を
流し、生徒はそれを聞いて毎日の対話部分を
ノートに書き取る練習をしています。そのノート
には週に4回英語で日記を書いて翌朝提出し、
私の点検を受けねばなりません。英文日記の
決まりは、20語以上書くこととsleepyと
tiredは禁句ということだけです。

私は日記を読み、時間があるときは英文を
添削します。日記への取り組みは生徒間に
大きな差が生じており、覚えた表現を巧みに
利用して、一生懸命に書いてくる生徒がいる
一方、It was very cold today. I played soccer
with my frieds. I didn't study hard.云々と
ほとんどつながりのない文をいくつか書いて
お茶を濁すだけの連中もいます。また何度
督促しても日記を書かない生徒もおり、書ける人と
書けない人との差が広がりつつあります。

生徒たちの8割以上が英検準2級に合格しており、
今後多読すれば相当な力を付けることが期待できる
と思うのですが、本校の図書室にはgraded readerが
ありません。これからどうやって多読をさせるかを
今真剣に思案中です。20万円くらいの図書費を
獲得できれば話は簡単なのですが・・・


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1036. Re: 私の生徒たちの英語学習

お名前: 酒井邦秀
投稿日: 2002/3/17(21:18)

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ずいぶんくわしく説明していただきました。
ありがとうございます。

まず最初に思ったことは、「うらやましい!」です。
ぼくが大学で授業をするときは、とにかくまず学生を
英語の方に向かせることからはじまります。英語が
不得意、あるいは嫌いな学生がほとんどで、入試も
終わったと・・・
社会に出たら必要なのは分かっているが、授業は
もう高校までですっかりイヤになっている、そういう
学生ばかりです。

〉英語の授業は主に教科書(公立中と同じ教科書を
〉終えた後に高校の英語Iの教科書を学んで、
〉その四分の三くらいを済ませました)を使う授業を
〉4回と、文法・発音記号・辞書の使い方などを
〉学ぶ授業を週に2回受けています。

教科書を使うというのはどんなもんでしょう。
あれだけの英作文の力がついているのだから
いまなさっていることが妥当な方法なのでしょうが、
教科書を使わなかったら、もっと伸びる可能性は
ありませんか?

〉して、その答え合わせも自分でしておくのが
〉宿題となっています。

自分でしてくるところがすごい!

〉このやり方で、すでに中学生用の文法参考書一冊と
〉やさしめの高校生用の文法書一冊の勉強を終了して
〉いますが、もちろん全員が十分に文法事項を理解し、
〉習得したとは言えません。一通りざっと見てきた
〉だけです。4月からはGrammar in Use Intermediateを
〉勉強させることにしています。

このあたりを整理して、 Grammar in Use だけに
できるとすばらしいですね。

〉せず、生徒は各自で教科書ガイドを読んで、英文の
〉意味を確認します。いわゆる教科書の本文の部分を
〉よどみなく音読し、日本語訳を見て英語で書ける
〉ようになるよう授業で指導を受けます。

教科書ガイドを使うと、he を彼としたり、現在完了を
「・・・してきた」と訳すような「英文和訳」の常識が
くっついたりしませんか?教科書ガイドは少々不安です。

〉これまでにさせた暗唱課題は10、暗唱した語数は
〉3000語を超えています。

よく暗唱してくるものだと、驚嘆します。
よほど生徒が先生に信頼を置いているのでしょう。
暗唱というのは英語の学習法の中でもとくにつらい
ものだと思います。

〉その中で一番時間と労力を費やしてきたのは、
〉高校生用の単語集です。授業でひんぱんに試験を
〉しますし、定期考査の範囲にも入ります。中3で
〉英検2級に合格したのにはこの単語集が貢献して
〉いると思います。

単語集の「一対一対応」は気になりませんか?
どうしても覚えさせる必要ありとお考えですか?
ぼくはネガティブな効果にばかり目が向いている
のかもしれませんが、どうなんでしょう?

〉寮での学習時間にNHKラジオの英語講座の放送を
〉流し、生徒はそれを聞いて毎日の対話部分を
〉ノートに書き取る練習をしています。そのノート
〉には週に4回英語で日記を書いて翌朝提出し、
〉私の点検を受けねばなりません。英文日記の
〉決まりは、20語以上書くこととsleepyと
〉tiredは禁句ということだけです。

ほんとうに、よくついてくるもんだと感心する
ばかりです。大学ではとても望めない!

ぜひ知りたいのは、従来の勉強の仕方をしている
部分がどの程度貢献していると、柴田さんは
お考えかということですね。


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925. Re: マッハさん、高1さん

お名前: satoshi
投稿日: 2002/3/12(02:38)

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〉>多読を1年間続ければ、1年間で50万語から200万語の英語を読むことになります。
〉>100万語を超えてくると、英語が自然に身についてきます。その段階で、
〉>文法・語法を学べば、さらに洗練された英語が書けるようになります。

・・正直な話、多読してもかたっぱしから忘れているような気がして自然に英語が入ってくるのか不安です。

〉英語を書いたり話したりできるようになるためには、頭の中に英語のストックが
〉必要です。英語を英語として発音できる人は、黙読で読書したものの中から
〉単語やフレーズや構文を英語の音とともに自分の頭の中の英語のスペースへと
〉移し変えることができますが、英語を発音できない学習者は、カタカナ発音で
〉英語を処理するため、その英語は脳では英語として認知されず、あくまで
〉カタカナ=日本語を処理する領域に送り込まれるのではないかと思います。
〉私たちがものを覚えようとするときには声を出すことがよくありますよね。
〉以前書き込んだことがあるのですが、シュリーマンの勉強法はSSS学習法の多読
〉とは違い、小説などを音読を繰り返して、寝る間も惜しんで必死で暗記し、覚えた
〉文を利用してたくさん自由作文(エッセイやお話)を書き、それを、ネイティブの
〉先生に添削してもらって、それもまた丸暗記して暗唱するというやり方でした。

〉彼が音読して暗記したのは短文のリストではなくて、物語丸ごとでした。彼は
〉こう書いています。

〉1.発音の勉強
・・これは独立して発音だけ勉強する時間をとるということですか?発音の勉強といってもやり方がよーくわからないのですけど。
2.多読
〉3.多量の音読(同じものを何十回でも読むこと)
PENGUINとかは長くないですか?
〉4.音読の結果としてのパッセージの暗唱
〉5.暗唱したものの暗写(見ないで書く)
〉6.暗記した英語や読書して出会った表現を利用して、興味のあることについて
〉  エッセイを書き、それを暗唱する。間違いを訂正してくれる指導者がいれば
〉  なおよいが、いなくても気にしないこと。
〉7.テープなどを利用して英語の書き取り練習をする。

〉このような勉強をすれば、相当上手に英語を書き、話すことができるようになる
〉はずです。

僕の勉強法

今までの英語勉強法

中1・・英語に出会う。最初の授業で、”明日までにこのプリントに書いてある単語(約150)覚えて来い”と言われ英語嫌いになってしまった。

中2・・英検4級不合格

中3・・定期テストで3点をとってしまった。

高1・・一学期の中旬からまず毎日文法の勉強
      ・・1行くらいの文を覚えた。そして何でこうなるか教科書で確認(やはり多少文法知識があったほうが文も覚えやすいと思う。)
1日3章(1章というのは”不定詞”とか”仮定法”だとか。)それで1ヶ月で3回全部やった。

・・学校のREADINGのテスト対策として、寝る前や暇な時に教科書のLISTENNING−TAPEを聞いたらテストの時、普段聞いている音が頭の中から出てきて、満点近くとれた。LISTENNING−TAPEはどんどん流れていくので日本語に訳す暇が無く英語を英語のまま受け入れる事ができた。
文法が終わって、冠詞についての本や、精読、多読いろいろ勉強してこの前の英検2級合格、学校の偏差値は40あがりました。

國弘正雄さんのすすめる勉強法

”スラスラ感”
英文をスラスラ言えるようになるまで、ひたすら音読。
スラスラいえる文章を100個作れば、英語は出来るようになるといっています。

”多読について”の國弘さんの意見
自分にとってやさしいものをたくさん読むのは、それはそれで結構です。ただし、同じ英文を繰り返す事を抜きにして、英語がしゃべれるようにはならない。

まとめ。シュリーマンと同じで1、音読 2、暗記

インターネットの他のサイトからの抜粋

英語をしゃべるために必要な事

1.いい文をたくさん読む
2.その文のLISTENNING。DICTATION。
3.実際に使う事。

本からの抜粋

EFN(今はAFN)の”THE ADVENTURES OF SHERLOCK HOMES”を、同じ物が聞き取れるようになるまで、何十回も聞いた。
・・・イギリスなまりまである英語を習得。

シュリーマンの単語の覚え方
ドイツ語も英語もゲルマン系の語。
語源が同じ時もあったらしい。

シュリーマンは神のような人だけど、特別な勉強法をしていたわけでもなく、英語の本などについては今のほうがたくさん市場に出ていて、情報は豊か。
英語しゃべれるようになれないこともないかもしれない。


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926. Re: マッハさん、高1さん

お名前: satoshi
投稿日: 2002/3/12(03:12)

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多読の必要性

ビジュアル英文解釈を読んだんですが、得られるものはありませんでした。
・・わざわざ訳さないで理解できたので解説がいらなかった。

理論から覚える場合(文法)・経験から覚える場合(多読)に分けられると思います。確かに、英語の決まり(ルール)から、1つ1つ理論的に導きだしていくのも数学みたいでいいとは思うんですが、僕が日本人(同級生)が英語を話している所を聞いたんですが、スピードがおそいんですよ。試験ではいいかもしれないけど実際会話の時は文法の力に頼っていると相手にわかりにくく、あまりいい印象を与えないと思います。


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934. 多読+α

お名前: 柴田武史
投稿日: 2002/3/12(10:08)

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〉・・正直な話、多読してもかたっぱしから忘れているような気がして自然に英語が入ってくるのか不安です。

片っ端から忘れるほど人間の脳の性能は悪くないと思いますが、外国語の勉強を
目的として読むのであれば、意識的な定着作業も絶対必要でしょう。朝から晩まで
多読だけで過ごすことができるような環境にいる人はまれであり、普通は
限られた時間をやりくりして英語の勉強にあてなければならないわけですからね。

〉〉1.発音の勉強
〉・・これは独立して発音だけ勉強する時間をとるということですか?発音の勉強といってもやり方がよーくわからないのですけど。

そうです。独学でやるには録音教材付きの発音教本を買って練習するしか
ありませんが。

〉〉3.多量の音読(同じものを何十回でも読むこと)
〉PENGUINとかは長くないですか?

本を一冊丸ごと何十回も音読しろというわけではありません(シュリーマンは
やったようですが)。数百語のまとまった英文で、内容が気に入っているもので
英語のレベルが自分に合っているものを音読すれば効果があるでしょう。

〉中1・・英語に出会う。最初の授業で、”明日までにこのプリントに書いてある単語(約150)覚えて来い”と言われ英語嫌いになってしまった。

それはひどい先生ですね。最初の授業で? 信じられませんが、そんなことを
言う教師もいるのですね。

〉高1・・一学期の中旬からまず毎日文法の勉強
 ・・1行くらいの文を覚えた。そして何でこうなるか教科書で確認(やはり多少文法知識があったほうが文も覚えやすいと思う。)
〉1日3章(1章というのは”不定詞”とか”仮定法”だとか。)それで1ヶ月で3回全部やった。
〉・・学校のREADINGのテスト対策として、寝る前や暇な時に教科書のLISTENNING−TAPEを聞いたらテストの時、普段聞いている音が頭の中から出てきて、満点近くとれた。LISTENNING−TAPEはどんどん流れていくので日本語に訳す暇が無く英語を英語のまま受け入れる事ができた。
〉文法が終わって、冠詞についての本や、精読、多読いろいろ勉強してこの前の英検2級合格、学校の偏差値は40あがりました。

至極まっとうな勉強法だと思います。2級合格おめでとうございます。
今何年生なのですか?

〉國弘正雄さんのすすめる勉強法

國弘先生の著書「國弘流 英語の話し方」(たちばな出版)は名著です。
英語を志す人にぜひ薦めます。この本の中ですごくいいことを書いている
清水カツゾウさんが数年前にお亡くなりになったそうです。とても残念です。

〉シュリーマンの単語の覚え方
〉ドイツ語も英語もゲルマン系の語。
〉語源が同じ時もあったらしい。

ドイツ語はよく知りませんのでつづりも間違っているかもしれませんが、
次のような比較をすると、非常に英語に近い言語だということがわかります。
Das ist ein Haus.
This is a house.

Was ist das?
What is this?

シュリーマンは母語がドイツ語ですから、彼にとってインドヨーロッパ系の
言語の学習は、私たちが英語を学ぶことに比べてはるかに容易であったことは
間違いないと思います。日本語人である私たちはやはり学習の過程のどこかで
英文法の勉強もせねば、いつまでもわからないことはわからないままという
ことになる恐れがあります。


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977. Re: 多読+α

お名前: satoshi
投稿日: 2002/3/15(01:27)

------------------------------

〉〉・・正直な話、多読してもかたっぱしから忘れているような気がして自然に英語が入ってくるのか不安です。

〉片っ端から忘れるほど人間の脳の性能は悪くないと思いますが、外国語の勉強を
〉目的として読むのであれば、意識的な定着作業も絶対必要でしょう。朝から晩まで
〉多読だけで過ごすことができるような環境にいる人はまれであり、普通は
〉限られた時間をやりくりして英語の勉強にあてなければならないわけですからね。

”忘れる”というよりは、いままで読んだ本の内容を”英語”で言えないという感じです。・・ということは意識的に定着させるべきですか?

〉〉中1・・英語に出会う。最初の授業で、”明日までにこのプリントに書いてある単語(約150)覚えて来い”と言われ英語嫌いになってしまった。

〉それはひどい先生ですね。最初の授業で? 信じられませんが、そんなことを
〉言う教師もいるのですね。

最初の授業でeggとかkingとかsunなど、new crown(中1の教科書の最初のページ)の単語+αと基礎英語の最初にある単語、sunday monday ・・等まとめたプリントを配って、・・・こんなの簡単だろって・・・。

〉今何年生なのですか?

高校1年(4月から高2です)

全く話しは変わるんですが、学校の英語の先生という職業はどうですか。
どいうところがやりがいですか?(掲示板なのにかなりパーソナルな発言ですね、すみません)
高校に入って、進路について考えるようになって、
将来就きたい仕事の中のひとつです。英語の先生以外にも文部省とかにはいって教育制度を変えたいっていうことなど色々あるんですが、なにかご意見よろしくお願います。


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[質問] 930. Re: マッハさん、高1さん

お名前: Susan
投稿日: 2002/3/12(09:18)

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 はじめまして。

〉1.発音の勉強
 これは、発音記号とかの勉強ですか。

〉3.多量の音読(同じものを何十回でも読むこと)
 現在、中学校の教科書を利用して音読を行っているのですが、中学の教科書には
 賛否両論があります。音読の素材としては、教科書、NHKラジオ講座(いろいろあり
 ますがおすすめのものがあれば教えていただきたいと思います。)GRなどいろいろ
 ありますが、何が1番ベストなのでしょうか。

〉7.テープなどを利用して英語の書き取り練習をする。
 これは、日頃音読練習したものや、暗唱してしまったものでいいのでしょうか。

 お忙しいところ申し訳ございませんが、以上3点教えていただけたらと思います。


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936. 発音の勉強と書き取り(dictation)練習について

お名前: 柴田武史
投稿日: 2002/3/12(13:59)

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〉〉1.発音の勉強
〉 これは、発音記号とかの勉強ですか。

発音記号ももちろん含みますが・・・。きちんと英語の音を出すことができる
ようになる練習をすべきだということです。例えば、次の各組を発音し分ける
ことができない人は、理論(というと大げさですが、要するに音の出し方の説明)
を知り、正しい音に耳を傾けて、声を出して練習する必要があります。

bag / bug
fast / first / fussed
road / load
boat / bought
sum / sun / sung
best / vest

さらに音と音とのつながりの練習や弱形の発音の習得も望ましいと思います。
例えば

him [him]→弱形[im]
have [haev]→弱形[v]
I might have seen him.
[ai maitv si:nim]
seen himが「スィーニム」となりますから、「アイマイトハブスィーンヒム」と
しか言えない人は聞き取りにも苦労するでしょう。

少々高価ですが、アルク社の「英語の発音パーフェクト学習事典」はお薦めの
教材です。アマゾン日本から買うことができます↓
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4757404441/ref=sr_aps_d_1_1/249-0882156-0275557

〉〉3.多量の音読(同じものを何十回でも読むこと)
〉 現在、中学校の教科書を利用して音読を行っているのですが、
  中学の教科書には賛否両論があります。音読の素材としては、教科書、
  NHKラジオ講座(いろいろありますがおすすめのものがあれば教えて
  いただきたいと思います。)GRなどいろいろありますが、何が1番ベスト
  なのでしょうか。

先ほどの書き込みに書いたことと重複しますが、数百語のまとまった内容の英文
で、自分が気に入った内容を持ち、自分のレベルに合った英語で書かれたものなら
よいのではないでしょうか。中学校3年生の教科書の英文も結構なレベルでは
ありますし、学習者自身がそれでいいと思って取り組めば効果はあると思います。
私の生徒たちは中学三年生ですから、教科書の音読しかしていません(単語集など
一部の教材は高校生用もさせていますが)けれど、先週英検2級に合格した人が
出ましたよ。彼はパッセージの音読の得点が最高点の5でした。

〉〉7.テープなどを利用して英語の書き取り練習をする。
〉 これは、日頃音読練習したものや、暗唱してしまったものでいいのでしょうか。

それも効果があります。しかし、聞き取りの力をつけるためには次のように
なさるといいと思います。

まったく練習していないもので、だいたい何の話なのかくらいは聞き取れるもので
その英文原稿が手に入るものを少しずつ何度も聞いて、できるだけ正確に書き取り、
その後答え合わせをし、録音を聞き直したあと、何度も「録音そっくりに」言える
よう、音読練習をする。

私は発音の技術的な面をおろそかにしたままで単にシャドウイングするのは
カタカナ発音を強化するだけであり、危険なことだと思っています。外国語の
勉強をするのに発音の(ある面では機械的ともいえる)練習は絶対必要だと
考えます。本当は中学1年生からきちんと学校の先生が指導すべきことなの
ですが、多くの先生は生徒の発音については「ほったらかし」にするので、
学習者自身が努力するしかないのが日本の英語教育の現状です。


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[質問] 937. Re: 発音の勉強と書き取り(dictation)練習について

お名前: まりあ
投稿日: 2002/3/12(15:32)

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柴田さん 今日は

〉私は発音の技術的な面をおろそかにしたままで単にシャドウイングするのは
〉カタカナ発音を強化するだけであり、危険なことだと思っています。外国語の
〉勉強をするのに発音の(ある面では機械的ともいえる)練習は絶対必要だと
〉考えます。本当は中学1年生からきちんと学校の先生が指導すべきことなの
〉ですが、多くの先生は生徒の発音については「ほったらかし」にするので、
〉学習者自身が努力するしかないのが日本の英語教育の現状です。

  まず最初にこれは私の個人的意見で、SSS研究会の統一見解では
ないことをお断りします。逃げているのではなく、集まるとGRの
ことで話し合うことが多すぎて、他の方の意見を聞いていないのです。

  さて、発音が英語に重要なことには何の反論もありません。
先日も、長くて何と読んで良いか判らない名前の人物が多く登場
してくると、人間関係が理解できなくなってお話のストーリーが
掴めなくなるという投書に共感者が大勢出ました。これは読み方の
判らない単語は使える程度に覚えられない、ということの証明にも
なるかと思っております。

  しかし問題は、正しい発音を指導できる教師に滅多に出会えない
(柴田先生の生徒さんは羨ましいです)というよりももっと悲惨なのが
現状で、何が正しい英語の発音か、の認識段階ですでに誤りが多い
ということです。多くの日本人がきれいな英語の発音だと思っている
ものは、正しい英語の発音ではないと思っています。たとえば日本人で
teaを正しく発音できる人は10人に1人いるでしょうか?たいがい
「ティー」と発音します。飛行機の中ではコーヒーとのチョイスなので
通じますが、メニューの豊富な店で Two cups of tea, please. と
注文したらカプチーノが1つ出てきた、などの経験談を良く聞きます。
母音の発音の聞き分け・言い分けが必要なことは言い古されていますが、
子音についても同様の練習の必要があることが認識されていません。

  学校教科書の読み上げをしたCDなどは、100〜120wpm の、連結、
同化、脱落の音変化を生じないいわゆるTeachers English のものが
多いでしょう?(5,6年前のことです、現在良くなっているなら申し訳
ない)社会人向けのものは別として、中高生用リスニング教材なども、
Teachers Englishが殆どです。あれを練習しても英米ネイティブに
通じやすい英語になるかどうかは疑問です。(東南アジアで褒められる
ようにはなります)リスニング力の向上は望めません。労力の割に
ひどく得るものが少ないので、私は時間の無駄だと考えます。

  シャドゥイングもゆっくりとした英語ですることは、ご指摘の
ようにカタカナ発音を強化する危険があるでしょう。けれども
英語らしいスピードのCD(たとえばハリーポッターのもの)を
利用すると、カタカナ発音では後がつけられません。必死で追って
いく練習をするうちに自然に不必要な母音を落とすことを覚え、
発音はかなり矯正されますし、なによりリスニング力が着きます。
日本人には上手といわれる発音にならなくても、アメリカ人には
「君の発音は普通の日本人より随分良い」と言われるように
なります。
  正しい英語の発音を知っている指導者から指導して貰えれば
最も効率的ですが、そういう人にに出会えず、自力で聞く・話すを
練習しなければならない場合にシャドウイングはセカンドベスト
ではないでしょうか。
  お勧めのアルクの教材を聞いていないので恐縮ですが、他の
2,3000円の発音教材などで、母音の似通った単語を発音区別させる
ものなど、結局自分自身が正誤の判定者にならねばならず、
無限循環ループに陥る危険がないでしょうか?コンピューターで
周波数型を示して判定するものもありますが、とても時間がかかり
ます。また数個の単語だけ正しい発音を訓練しても、その単語を
センテンスの中で使うときには、もとのカタカナ発音に戻ってしまう
場合が殆どです。正しい発音をカタカナ発音の中に混ぜることは、
一単語正しく発音するよりもさらに困難だからです。
  その点シャドウイングは、『追いつかない!』という分かり
易い指標を独学者に示してくれる長所があります。また長い
センテンスの発音全体を少しずつ向上させるので、部分的に
発音の正しいところとおかしなところが混在せずに、それなりに
自然に発話ができるのも長所かと思います。

  ただし、単語を4つ並べて母音の違うものを当てさせる
問題や、アクセントがどの音節にあるかを問う問題などの
正解率を高めるためには、「音」の発音練習の方がずっと
有効だろうとは考えています。

 
 


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952. Re: 発音の勉強と書き取り(dictation)練習について

お名前: 酒井邦秀
投稿日: 2002/3/14(00:03)

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〉また長い
〉センテンスの発音全体を少しずつ向上させるので、部分的に
〉発音の正しいところとおかしなところが混在せずに、それなりに
〉自然に発話ができるのも長所かと思います。

経験が少ないので、まだまだいろいろな人の意見を
聞く必要があると思っていますが、
これまでの音声指導の経験からすると、
まりあさんのこの点の指摘は、当たっていそうな気が
しています。

柴田さんの方法が「発音を個別に整えていく」やり方とすると、
シャドーイングの方法は、まりささんがお書きのように、
一つの文を特徴的な音から順に少しずつ向上させていく方法
だと思います。

この方法でたしかに音が英語に近づいた人は数人しか
いません。まだまだよく観察して、成果を判断していかなければ
いけません。


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975. Re: 発音の勉強と書き取り(dictation)練習について

お名前: 酒井邦秀
投稿日: 2002/3/15(00:54)

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自分で書いて、自分で返信です。

〉この方法でたしかに音が英語に近づいた人は数人しか
〉いません。まだまだよく観察して、成果を判断していかなければ
〉いけません。

きょう、社会人クラスをやってきました。
今年の1月末から本格的にシャドーイングを
始めた人たちが、そろそろ効果が出ています。
一人の人は週3,4日、15分から20分くらい
歩きながらシャドーイングをしているそうですが、
1.とぎれずにシャドーイング出来ている
 (材料はハリー・ポッターの朗読)
2.3割くらいの音が英語の音になっている。
3.子音のあとに母音がつく日本語の特徴が
 ほとんどなくなている
という変化が見られました。

ぼくはよく1日15分、3ヶ月やってみてください、
というのですが、シャドーイングは続ける人が
少なくて、成果を上げた人が少ないのが悩みです。

続ければ、たしかに効果は大だと思うのですが・・・

なお、この人たちには個別の音の指導は一切していません。


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1020. 英語の発音練習

お名前: 柴田武史
投稿日: 2002/3/17(12:07)

------------------------------

〉  さて、発音が英語に重要なことには何の反論もありません。
〉先日も、長くて何と読んで良いか判らない名前の人物が多く登場
〉してくると、人間関係が理解できなくなってお話のストーリーが
〉掴めなくなるという投書に共感者が大勢出ました。

イギリス人の同僚に、地名や人名の読み方はどうしてわかるのと
たずねたところ、「適当に読む」という答えでした。特に、外国の
固有名詞は元の発音が全然わからないので、適当に読むしかない
という答えでした。

英語母語人が「適当に読む」と言うときには、おそらく無意識に
フォニックスのルールを適用するのでしょう。しかし、日本で
英語を学ぶ学習者の多くはフォニックスを知りませんので、
見たことがないつづりの語はまったく手も足も出ないですね。

しかし、Harry Potterの中に出てくるような、著者の創造による
固有名詞の正しい発音は著者以外にはわからないということも
ありましょう。例えば、ハリーが住む学寮の名前はGryffindor
ですが、カセットブックの読み手は[GRIFF-in-der]と読んで
いますが、映画の中ではみんな[GRIFF-in-dore]と言っています。
ハリーが学用品を買う街はDiagon Alleyといいますが、テープ
では[DIE-uh-guhn]、映画では[DIE-uh-gone]と発音されています。
([uh]は逆さeの音、いわゆるあいまい母音を表しています)

〉母音の発音の聞き分け・言い分けが必要なことは言い古されていますが、
〉子音についても同様の練習の必要があることが認識されていません。

おっしゃるとおりだと思いますが、シャドウイングでその練習が
できるとお考えでしょうか? 例えば、何の説明も聞かずに
teaの[t]が出せるようになるでしょうか? 

〉学校教科書の読み上げをしたCDなどは、100〜120wpm の、連結、
〉同化、脱落の音変化を生じないいわゆるTeachers English のものが
〉多いでしょう?(5,6年前のことです、現在良くなっているなら申し訳
〉ない)社会人向けのものは別として、中高生用リスニング教材なども、
〉Teachers Englishが殆どです。あれを練習しても英米ネイティブに
〉通じやすい英語になるかどうかは疑問です。(東南アジアで褒められる
〉ようにはなります)リスニング力の向上は望めません。労力の割に
〉ひどく得るものが少ないので、私は時間の無駄だと考えます。

私の生徒の教科書の教員用録音教材は1分150語前後のものが
ありましたので、中学生用の音声教材としては十分な速度だと
思いましたし、音の変化も自然に近いものでした。

教科書の録音で発音を練習することが、英米ネイティブに通じやすい
英語になった一例が私です。中学生のときにはそういうものでしか
練習しませんでしたが、それが私の英語発音の基礎になりました。

ゆっくりとした録音を聞いてもリスニング力の強化にはあまり
つながらないというご意見には賛成です。

〉  シャドゥイングもゆっくりとした英語ですることは、ご指摘の
〉ようにカタカナ発音を強化する危険があるでしょう。けれども
〉英語らしいスピードのCD(たとえばハリーポッターのもの)を
〉利用すると、カタカナ発音では後がつけられません。必死で追って
〉いく練習をするうちに自然に不必要な母音を落とすことを覚え、
〉発音はかなり矯正されますし、なによりリスニング力が着きます。
〉日本人には上手といわれる発音にならなくても、アメリカ人には
〉「君の発音は普通の日本人より随分良い」と言われるように
〉なります。

やはり、自己満足のカタカナ発音(母音は落ちているかもしれませんが)
にとどまる可能性は大きいと思いますね。それに、SSSで勧めている
シャドウイングはgraded readerのテープを使うことが多いのでは?
あれも読む速度は決して速くありませんよね。

母音をそぎ落とすくらいの発音ならば、多くの日本人がしています。
Yes, it is.をYesu, ito izu.のように言わないことはそれほど
難しいことではありません。しかし、シャドウイングだけでf/v/th/a/u/
などの発音を習得することは非常に難しいのではないでしょうか。

私はシャドウイングを否定するものではありません。自分の生徒たちには
150wpmくらいの教科書の録音を使ってしばしば授業中に練習させて
います。しかし、彼らは個々の音の出し方や音の連結、音の変化などに
ついても知識を持ち、それをシャドウイングのときに総動員して練習
しているのです。

シャドウイングも個々の音の練習も、どちらか一方だけすればいい
というものではなく、両方必要だと思います。

指導者がいなければ、シャドウイングしか道はないと断定することも
ないのではありません。いい教本を手に入れて個別の音の練習もするし、
シャドウイングにも精を出すというのが、バランスのとれた練習法では
ないでしょうか。


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1028. 訂正

お名前: 柴田武史
投稿日: 2002/3/17(13:44)

------------------------------

〉指導者がいなければ、シャドウイングしか道はないと断定することも
〉ないのではありません。

〉指導者がいなければ、シャドウイングしか道はないと断定する必要も
〉ないと思います。


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1045. Re: 英語の発音練習

お名前: SSS学習法研究会 まりあ
投稿日: 2002/3/18(00:55)

------------------------------

〉イギリス人の同僚に、地名や人名の読み方はどうしてわかるのと
〉たずねたところ、「適当に読む」という答えでした。特に、外国の
〉固有名詞は元の発音が全然わからないので、適当に読むしかない
〉という答えでした。

〉英語母語人が「適当に読む」と言うときには、おそらく無意識に
〉フォニックスのルールを適用するのでしょう。しかし、日本で
〉英語を学ぶ学習者の多くはフォニックスを知りませんので、
〉見たことがないつづりの語はまったく手も足も出ないですね。

   お話を読むテクニックとしては、その綴り字から
連想できるカタカナ言葉か何かで自分なりに命名して、
登場人物を識別するのが手っ取り早いかと..  

〉〉母音の発音の聞き分け・言い分けが必要なことは言い古されていますが、
〉〉子音についても同様の練習の必要があることが認識されていません。

〉おっしゃるとおりだと思いますが、シャドウイングでその練習が
〉できるとお考えでしょうか? 例えば、何の説明も聞かずに
〉teaの[t]が出せるようになるでしょうか? 

   ならないでしょう。子音の問題は正しい発音についての
理解度が低いのではないか?と言いたかっただけで、適切な
発音指導者が多くはいないだろういう論拠です。

〉私の生徒の教科書の教員用録音教材は1分150語前後のものが
〉ありましたので、中学生用の音声教材としては十分な速度だと
〉思いましたし、音の変化も自然に近いものでした。

   教員用ですか、知りませんでした。これは一般人も入手可能
なのですか?

〉やはり、自己満足のカタカナ発音(母音は落ちているかもしれませんが)
〉にとどまる可能性は大きいと思いますね。それに、SSSで勧めている
〉シャドウイングはgraded readerのテープを使うことが多いのでは?
〉あれも読む速度は決して速くありませんよね。

   SEGの通学講座になっている”めざせ100万語”では
190wpm程度のハリーポッターでやっています。 

〉シャドウイングも個々の音の練習も、どちらか一方だけすればいい
〉というものではなく、両方必要だと思います。

   両方出来れば理想的ですが、時間的な制約で片方しか出来
ない場合、私個人としてはシャドウィングを優先して考えたいと
思います。これはSSS英語研究会の見解ではなく、私の個人的な
英語観なのですが、私は英語を英米豪人の母語としてでなく、
言葉の異なる各国人の共用語、コミュニケーションツールとして
学ぼうと考えています。ですから正しい発音というのは、
「自分が相手を理解できる、相手に理解させられる」発音であれば、
帰国子女と間違えられるような発音である必要はないと思うのです。
そうなると個々の発音よりもスピードの方が大切なはずだ、と考えて
いますが、これには正直それ程理論的な裏付けかある訳ではあり
ません。私のバイリンガルの友人(小学校から大学までアメリカで
教育を受けた)が、”日本人の英語の何が聞き取りにくいって遅い
のよねぇ”と言うのを信用していることや、ちょっと旅行した
ニューヨークで聞いた英語が、それぞれお国訛がひどく、それでも
皆機関銃のようにしゃべり、ゆっくり話す人はいなかった、など
まったく世俗的なことを根拠としています。ですから私自身はそう
信じていますが、他人にこの考えを押しつけるつもりはありません。

〉指導者がいなければ、シャドウイングしか道はないと断定することも
〉ないのではありません。いい教本を手に入れて個別の音の練習もするし、
〉シャドウイングにも精を出すというのが、バランスのとれた練習法では
〉ないでしょうか。
    
   
   英語の読み書きについては、同程度の知能レベル・学習環境・
意欲の生徒に一定の授業をすれば、大体同程度の効果が上がるけれども、
聞く話すの訓練の効果にはかなり個人差が出るように感じています
(私の娘と息子にはひどく落差が出ているため)。また私自身発音と
リスニング力は弱いです。この一文を書きながら、どうも聞く話すの
才能のある人は、聞く話すの練習が大事だと主張したがり、苦手な
人間はそれよりも語彙が大事だとか構文理解が大事だとか(私はそう
言いませんが)、背景文化の理解が大切だとか主張したがるのかも
知れないと思い始めました。
   それで柴田先生と私の見解の相違は、私と先生の能力差から
発しているのではないかと思い当たりました
   私は柴田先生のお考えは理想論として全く正しいと思いながら、
”1日は24時間だし、英語だけ出来るようになれば済む訳ではない
からそこまで時間がない”と感じます。それはどこかで自分の能力
から所用時間を計算しているのでしょう。そして柴田先生は又
”やれば出来る”と言う計算が成り立っているのではないでしょうか?


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1063. Re: 英語の発音練習

お名前: 柴田武史
投稿日: 2002/3/18(23:47)

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〉〉私の生徒の教科書の教員用録音教材は1分150語前後のものが
〉〉ありましたので、中学生用の音声教材としては十分な速度だと
〉〉思いましたし、音の変化も自然に近いものでした。

〉   教員用ですか、知りませんでした。これは一般人も入手可能
〉なのですか?

可能ですが、一万円以上する教授用(CDまたはカセットテープ)セットの
中の一つに「ナチュラルスピード録音」というものが入っていたので、
そのCD一つだけを買うことはできないのではないでしょうか。また、
私が使っていたのは、光村出版のColumbus English Courseという教科書
でしたが、他の教科書の録音教材に自然な速度に近い吹き込みのものが
あるのかどうかは知りません。
 
〉   英語の読み書きについては、同程度の知能レベル・学習環境・
〉意欲の生徒に一定の授業をすれば、大体同程度の効果が上がるけれども、
〉聞く話すの訓練の効果にはかなり個人差が出るように感じています。

だれもが同じように歌が上手になるわけではないし、運動能力にも大きな
個人差がありますよね。母語である日本語の発音がモゴモゴした人は
英語もモゴモゴした響きの発音しかできませんし、日本語で話し好きな
人は英語を話す練習を重ねると、英語でもおしゃべりになります。

3年間100人以上の中学生に発音の訓練を施してきて、思うことは
まりあさんの感想と同じです。上手な人は一ヶ月で急速にできるように
なり、下手な人は3年たってもそれに追いつくことはできないままです。

でも、発音が不得意な人も、訓練を受けなければ、今の水準さえ
確保できなかったと思いますので、練習した甲斐はあったのでは
ないでしょうか。また彼らは中学生であり、勉強が仕事ですから、
英語の初歩の大切な練習として発音習得に多くの時間をかけても
かまわない、いや、かけるべきですよね。


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990. Re: 発音の勉強と書き取り(dictation)練習について

お名前: a university student
投稿日: 2002/3/15(19:02)

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柴田先生;

〉私は発音の技術的な面をおろそかにしたままで単にシャドウイングするのは
〉カタカナ発音を強化するだけであり、危険なことだと思っています。外国語の
〉勉強をするのに発音の(ある面では機械的ともいえる)練習は絶対必要だと
〉考えます。本当は中学1年生からきちんと学校の先生が指導すべきことなの
〉ですが、多くの先生は生徒の発音については「ほったらかし」にするので、
〉学習者自身が努力するしかないのが日本の英語教育の現状です。

大賛成です。柴田先生のようなきちんとした先生に教えていただける生徒たちは
幸せですね。

私は大学のときに、発音矯正に特化した授業をとりました。
とても効果があったと思います。
その授業は法学部が提供する「全学部共通科目」の中にありました。

私ももっと早く発音の矯正を受けておけばよかったなあと思います。

別のネイティブの先生でTESOLの博士課程を修了済みの先生に、
「口語英語(Oral English)」という科目名の授業で、発音の特訓をお願いし
のですが、その先生はFocus on Formsにかなり反対のスタンスをとっておら
れましたので、結局発音の訓練はその授業では受けられませんでした。それは
ちょっと残念です。

自分できちんと発音できるから、きちんと聞き取れるのだと思います。
その点でも発音の訓練は重要だと思いました。
(私は時々、/r/と/l/を聞き間違えてしまうことがあります。)


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1051. 発音訓練

お名前: 柴田武史
投稿日: 2002/3/18(09:26)

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〉私は大学のときに、発音矯正に特化した授業をとりました。
〉とても効果があったと思います。
〉その授業は法学部が提供する「全学部共通科目」の中にありました。
〉私ももっと早く発音の矯正を受けておけばよかったなあと思います。

中学校にも高校にもそして大学にもこのようなコースがあればいいのに
と思いますが、現実には教えることができる人が少なすぎて無理ですね。

NHKが4月から「英会話入門」の代わりに「英語リスニング入門」なる
講座を始めますが、その前のレベルの講座「基礎英語」の三年間で
まともな発音教育は皆無に等しかったのに、突然発音記号も多用する
聞き取り講座を始めるのには違和感を感じます。

〉別のネイティブの先生でTESOLの博士課程を修了済みの先生に、
〉「口語英語(Oral English)」という科目名の授業で、発音の特訓をお願いし
〉のですが、その先生はFocus on Formsにかなり反対のスタンスをとっておら
〉れましたので、結局発音の訓練はその授業では受けられませんでした。それは
〉ちょっと残念です。

ネイティブの先生はしばしば発音には関心が薄いのです。ネイティブだから
日本人の変な発音でもかろうじて理解できることが多いし、日本人がなぜ
そんな発音間違いをするのかも、どうしたら日本人の口から英語の音を
出せるようになるかという知識もないのが普通だからだと思います。

しかし、発音をきちんと習得しないと、ことは発音が下手という問題だけ
に限定されず、聞き取りや読解にも支障が出るということを理解している
人は、日本人教師、外国人教師を問わず、音声訓練に力を入れるものです。

〉自分できちんと発音できるから、きちんと聞き取れるのだと思います。
〉その点でも発音の訓練は重要だと思いました。

賛成です。

〉(私は時々、/r/と/l/を聞き間違えてしまうことがあります。)

私もそうです。これは13歳になってからしか英語の音に触れることが
できなかった人の多く(全員ではないが)の宿命です。しかし、普通は
文脈で区別できますから、ほとんど支障はありません。


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[喜] 992. Re: 発音の勉強と書き取り(dictation)練習について

お名前: Susan
投稿日: 2002/3/15(20:08)

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 お返事ありがとうございました。お礼の言葉が遅れてしまい申し訳ございませんで
 した。

 


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