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お名前: ワタナベ
投稿日: 2002/2/14(22:06)
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こんばんは。はじめまして。そしてごぶさたしております。 K子さん、 成績の悪い学生からのメッセージでございます。 >語彙力のなさ なかなかいい方法ってないようです。こっちこそ教えていただきたいくらいで。 ですから、ご参考になるかわかりませんが、個人的に思うところを書いてみます。 語彙を増やすための方法、ひとつは、 好きな作家のシリーズものを複数読んでみることでしょうか。 何冊か読むと、たとえば、ずっと船に乗る場面が続いたりで、 (すぐに覚えなくても)なんとなく船に詳しくなったり、 作者の気にいった形容詞が何回も出てきたり、 この文のかたち前も見た、と思ったり、そういう経験ができます。 特定の作家やシリーズものでなくても(飽きちゃいますから)、 好きな作風やテーマの作品をずっとお読みになっていれば、 そういうタイプの作品によく出てくる一連の語彙には親しくなれるはずです。 作家には飽きても、好きな作風を飽きることってあまりないですよね。 で、芋づる式に自然にその作風の系統の作家を読んでいけます。 そのうちたぶんそこによく出てくる言葉が記憶にひっかかるでしょう。 たとえば冒険物語がお好きなかたなら、剣とか船とかに関係する単語は 無理しなくてもだいたいわかるようになると思うのですけど。 そうやって好きな作品を読んでいくうちに、ある本の主人公が鳥だったら、 鳥や空についての単語が少しわかるようになるでしょうし、 風景描写のきれいな作品なら、山とか川とかについてわかるようになるでしょうし、 ときどき以前読んだ本と似たような場面が出てきたりして、そんなふうにして、 少しずつ語彙の理解も深まり身についていくのではないかなあと思います。 しかし、のんきすぎかもしれません。 あ、それから語彙に偏りができてしまう気もします。 ただ好きな作品を楽しむぶんには、それでもかまわないかなあと僕は思います。 次に文体についてです。グレーデッドリーダーズの編集の方針がわかりませんが、 単純に考えて語彙や文法が制限されれば、それだけ原作者の文体は壊されるわけで、 その意味でそんなに重視されてはいないのでしょう。 なので、文体好きの読み手には、グレーデッドリーダーズはちとつらい、かも、 と思います。僕自身がそうです。で、どうしているかといいますと、ふつうの児童書 (薄いもの)を読んでます。たとえば「クマのプーさん」(この本をお読みになる と悩みも何もかも笑いすぎて忘れちゃえるかもしれません)とか。最近では、 Puffin Chaptersの、Margaret Mahy作、The Five Sistersという本が面白かったです。 こういうふつうの児童書だと、言葉づかいに遊び心が感じられるようなところが けっこうあって楽しいと思うのですが。 楽しいが一番ですから、あまりグレーデッドリーダーズにこだわらず、 特に低いレベルのそれの替わりに(またはそれに加えて)絵本を読んだり、 Puffin Books のやさしいのを読んだり、 そういうことがもっとあっていいと思うのですけど。 少なくともグレーデッドリーダーズとそれ以外、という意識は こうすることで薄れると思います。それに、レベルで見れば低い作品でも、 読んでよかったと思える児童書ってきっとあると思います。 逆に語彙が難しい作品でも、面白い作品であれば、 ちょっとやそっとわからない語が出てきても、そんなのどおってことない、 とも思います。日本語の小説でもそうではないでしょうか。 最後に「語彙がたりない」というふうに、語彙一般について不安感をいだかれると、 しんどいのではないかと思われます。そこで「困難は分割せよ」の言葉にしたがい、 意識の上で語彙を分けてみると少し楽になれるかもしれません。 辞書に載ってる星印のついた単語以外は、しばらく無視してあげるとか、 わかってたまるかと思ってあげるとか(笑)、星二つまでしか今は覚えない、とか、 助動詞と前置詞だけに力を入れてみるとか、勝手に何かの目標を決めちゃうのです。 以上です。長文失礼いたしました。
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ワタナベさん、はじめまして。
こういう場所であんまり「困ったよぉ」とか「辛いよぉ」
なんてことを書くのもどうかなぁなどと思いつつ、
意を決して恥じをさらしたのですが、今ではこんなに
いろいろなアドバイスが返ってきたり、勇気を貰えたりして
迷惑なことかもしれないけど、良かったなぁと思ってます。
同じように行き詰まった人たちがたくさんのことを得てくれて
いれば尚いいのですが・・・。
〉語彙を増やすための方法、ひとつは、
〉好きな作家のシリーズものを複数読んでみることでしょうか。
〉何冊か読むと、たとえば、ずっと船に乗る場面が続いたりで、
〉(すぐに覚えなくても)なんとなく船に詳しくなったり、
〉作者の気にいった形容詞が何回も出てきたり、
〉この文のかたち前も見た、と思ったり、そういう経験ができます。
あ、これ、わかります。といっても、日本語の本から考えてのことですが。
今、Graded Readerやってて、やはりレベルを上げると似たような
単語が「増えたもの」として何度も出てきたりするので、そういう
意味では多少ずつは語彙を増やしてはいます。でも、すぐ知らない
単語がなくなってしまうので、だいたいそういう時に私はレベルを
上げていました。
でも、早く英語で書かれた書物の「言葉の気分」を感じられるくらい
になりたいものです。
同じ作家の本をたくさん読むのはいいかもしれません。楽しそうですね。
好きな(読みやすい)作家を早く見つけなくては。読みやすいジャンルも。
〉次に文体についてです。グレーデッドリーダーズの編集の方針がわかりませんが、
〉単純に考えて語彙や文法が制限されれば、それだけ原作者の文体は壊されるわけで、
〉その意味でそんなに重視されてはいないのでしょう。
〉なので、文体好きの読み手には、グレーデッドリーダーズはちとつらい、かも、
〉と思います。僕自身がそうです。で、どうしているかといいますと、ふつうの児童書
〉(薄いもの)を読んでます。たとえば「クマのプーさん」(この本をお読みになる
〉と悩みも何もかも笑いすぎて忘れちゃえるかもしれません)とか。
別項で書きましたが、プーさんは私の永遠の友人です(笑)。確かに
なごみます。あのイラストを眺めているだけでも。クリストファーロビンも!
(彼の後頭部が好き(笑))
今はまだ始めて3か月くらいで、やっと書く人によって違うものだという
ことが多少わかりつつある程度です。GRでも、リライトする人によって、
あるいは元の原稿によってかもしれませんが読みやすかったり、
そうでなかったりはしますね。ただ、美しいうんぬんまではまだ
自分自身語れない程度だし、GRしか読んでいないという純粋培養状態
なので、きっと他に目を向けはじめたらワタナベさんと同じような感想を
持つかもしれませんね。
それくらい、早く熟練したいものです。
〉最後に「語彙がたりない」というふうに、語彙一般について不安感をいだかれると、
〉しんどいのではないかと思われます。そこで「困難は分割せよ」の言葉にしたがい、
〉意識の上で語彙を分けてみると少し楽になれるかもしれません。
〉辞書に載ってる星印のついた単語以外は、しばらく無視してあげるとか、
〉わかってたまるかと思ってあげるとか(笑)、星二つまでしか今は覚えない、とか、
〉助動詞と前置詞だけに力を入れてみるとか、勝手に何かの目標を決めちゃうのです。
とってもわがままなのですが、そういった「学習」的なことや「暗記」
なんてことが大の苦手で、多読に手を出したのもそういった理由があります。
それなのに「語彙が増えない」とわめいているなんて、ホント、勝手です(苦笑)。アマゾンで買った「Vocabulary in use」が今日届いたので、まずは
これからやってみようと思います。なんだか楽しそうに見える本ですよ。
ワタナベさん、ありがとうございました。
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SSS研究会の酒井です。
ワタナベさん、お見事です。
まったくおっしゃるとおりだと思います。
K子さん、よいアドバイスだと思いますよ。
ぜひお考えを!