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1320. SSS多読通信 第290号 (2011/7/14)
お名前: acha758 http://acha758office.seesaa.net/
投稿日: 2011/7/14(10:57)
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ SSS多読通信 第290号 (2011/7/14) 〜読める本、読みたい本をお気楽に〜 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【1】100万語通過報告 (6/19-7/10) 【2】今号のお薦め本 「Eric Carleさんの絵本」 (acha758) 【3】SSSコラム (古川昭夫) 【4】SSSニュース (SSS英語多読研究会) 【5】編集後記 編集:acha758 ─────────────────────────────────── 【1】100万語通過報告 (6/19-7/10) ─────────────────────────────────── この期間の100万語通過報告は3名でした。おめでとうございます! …………………………………………………………………………………………… ■ 100万語通過はBoxcar Children わかさん …………………………………………………………………………………………… 忙しいながらも通勤時間を利用して、およそ2ヶ月で快調に100万語通過!の わかさん。「YLというよりも、読みたい物を読む。読み始めて、ちょっと意味 がわからないかな?と思うと積読に回す。そんな感じで、あまり何も考えずに 読み進めています。」とのことで、読書の達人を感じさせるコメントですね。 また、「飽き性なので、シリーズをだっと読むこともしないで、くるくるロー テーションを組んでいます(笑)」とのこと。お気に入りのシリーズにも沢山 めぐりあえて紹介して下さっています。2周目も楽しんで下さいね♪ [url:http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-million&c=e&id=7665] …………………………………………………………………………………………… ■ 本日、100万語通過しました! nao51さん …………………………………………………………………………………………… 「好きなスポーツ選手のインタビューやらニュースの中身を知りたい一心で 始めた50の手習いの英語学習の一環でした。」とおっしゃるnao51さん。 「中学生のころから、ずっと苦手意識を持っていた英語でしたが、こんな形で 日常の中で楽しむことが出来るようになり嬉しく思っています。苦手だった けど嫌いにならなく本当に良かったと思います。」という言葉に共感している 方、またその言葉に勇気づけられた方が、全国にたくさんいらっしゃると思い ます。これからも楽しく続けて、一歩ずつ夢に近づいていきましょう〜♪ [url:http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-million&c=e&id=7670] …………………………………………………………………………………………… ■ 100万語通過は、McCall Smith ♪ yukaffeさん …………………………………………………………………………………………… 児童書350冊、GR92冊とたくさんの本を読まれて100万語通過のyukaffeさん。 「お気に入りの作家さんは、Alexandar McCall Smith、Jacqueline Wilson、 Jeremy Strong。シリーズ物としては、Mercy Watson、Rainbow Magic、Tashi、 Magic Tree House、Marvin Redpost、A to Z Mysteries」とのことです。 確かにLevel2の児童書はおもしろいものがたくさん!またいい作品を開拓して 掲示板や書評で紹介して下さいね!息子さんと共にこれからもHappy Reading♪ [url:http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-million&c=e&id=7673] ─────────────────────────────────── 【2】今号のお薦め本 「Eric Carleさんの絵本」 (acha758) ─────────────────────────────────── 鮮やかな色彩のコラージュが印象的なEric Carleさんの作品は、みなさんも 一度は読んだことがあるのではないでしょうか。もうすぐ夏休みのこの季節、 Carleさんの絵本の世界に誘われ、豊かな自然の中へ飛び出してみてはいかが でしょうか。何度読み返しても楽しい、私のお気に入りの作品を、作品背景も 織り交ぜながらご紹介したいと思います。 …………………………………………………………………………………………… ■ Brown Bear, Brown Bear, What Do You See? YL0.5 193語 …………………………………………………………………………………………… くまさんくまさんなにみてるの?とその視線の先を追っていくと、カラフル な動物たちが次々に登場します。リズムのよいBill Martin Jrさんの文章に、 Carleさんがイラストをつけたデビュー作。「クリエイティブで楽しいことを しながら自由に学べる」というコンセプトのこの作品を手がけたことによって、 Carleさんの子ども向け絵本の創作意欲に火がついたそうです。 [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000001823] また、同じシリーズで、Polar Bear、Panda Bear、Baby Bearも出ています。 [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000002963] [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000009393] [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000021230] このシリーズは、JYBooksから出版されている歌CDがとっても楽しくてイチオシ です!Brown Bear、Polar Bearの歌CD付本がありますが、まだCDがでていない Panda Bear、Baby Bearも同じメロディーに乗せて歌えます♪ …………………………………………………………………………………………… ■ 1,2,3 To the Zoo: A Counting Book YL0.0 6語 …………………………………………………………………………………………… 汽車がひっぱる貨車には、1頭のゾウ、2頭のカバ、3頭のキリン・・・と、 いろんな動物が乗っています。そして汽車はたーくさんの動物たちを連れて、 動物園へ。字のない絵本ですが、動物たちは表情豊かで、各ページにいる小さな ネズミがアクセントとなり、イメージがふくらみます。Eric Carle自身による 初めての絵本でボローニア国際児童図書展グラフィック大賞を受賞しています。 [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000021229] …………………………………………………………………………………………… ■ The Very Hungry Caterpillar YL0.3〜0.6 224語 …………………………………………………………………………………………… 日曜日の朝生まれたちっちゃなあおむしくんは、おなかがぺこぺこで、毎日 いろんなものを食べて、1週間後にはおなかを壊してしまいますが・・・。 Carleさんが初めて文もイラストもつくった作品にして、彼の代表作となった この作品は、紙にパンチで穴をたくさんあけている時に思いついたそうです。 コストのかかる変形絵本は、出版するのに苦労したそうですが、ボードブック だと立体感も増し、ページをめくるときのわくわく感がたまりません。 [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000001856] …………………………………………………………………………………………… ■ The Very Busy Spider YL0.5 260語 …………………………………………………………………………………………… 太陽が顔を出す頃、一匹のクモが巣を作りはじめました。いろんな動物たちが 遊ぼうよ!と誘ってきますが、クモは返事もしないで働き続けます・・・。 強靭な精神力の持ち主だからこそ、満足した気分で一日の終わりを迎えられる のですね。しかけ絵本になっていて、動物をめくると、盛り上がるインクで 表現されたクモの巣が少しずつ完成していきます。(ペーパーバックの場合、 盛り上がるインクではないことがあるので、買う前に確認して下さいね。) [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000004091] …………………………………………………………………………………………… ■ Little Cloud YL0.5 170語 …………………………………………………………………………………………… 空の雲を見上げて、何に見えるかな?と想像をふくらませることがあります よね。そのイメージは、私たちが考えているつもりでも、ひょっとしたら雲が 私たちに見せているものかもしれません。この絵本に出てくるちいさな雲は、 仲間と離れた隙にこっそりいろんな形に変身します。やりたい放題やった後、 仲間が戻ってくると、何事もなかったかのような顔をして戻っていくのです。 [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000004092] …………………………………………………………………………………………… ■ Papa, please get the moon for me YL1.0〜1.5 490語 …………………………………………………………………………………………… 娘に「お月さまとって」と言われたパパ。驚きの方法で娘の願いを叶えます。 これはCarleさんが絵本作家になる前、お嬢さんが3、4歳のときに実際言われた 言葉で、Carleさんは「月の本」を描いてあげたそうです。その後、これを思い 出したお嬢さんからの手紙がきっかけとなって、この絵本は出版されました。 しかけ絵本になっていて、横にのびーーたり、縦にのびーーたりしながら、 突っ込みどころ満載で楽しいです。でも一番感動するのは、満月のシーン。 この絵本はいろいろなサイズが出ていますが、お月様の大きさを感じるのは、 ハードカバーが一番です。Carleさんの他の絵本にも登場するお月様です。 [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000002292] …………………………………………………………………………………………… ■ Slowly, Slowly, Slowly Said The Sloth YL0.5 507語 …………………………………………………………………………………………… Slothというのはナマケモノのこと。彼らを見ていると、「なんでそんなに のろいの?」って言いたくなりますよね。でも彼らには彼らなりの生き方が あるのです。つい忙しくして心を亡くしかけているときに、ちょっと眺めて みるだけでも、全く動かないSlothが私たちの肩の力を抜いてくれる絵本です。 Carleさん自身、美術館設立の準備で大変だった時期、スタジオに鍵をかけて 描き、3回やり直して出来上がった作品だということです。 [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000013042] …………………………………………………………………………………………… ■ Mister Seahorse YL0.5〜1.0 495語 …………………………………………………………………………………………… タツノオトシゴはメスがオスのおなかのポケットに卵を産み、オスが「出産」 する魚です。そんな育メンな魚は、実は他にもいろいろいるのです。海の中を タツノオトシゴのお父さんと一緒に散歩しながら、海草やサンゴに隠れている 他の魚たちを探してみませんか。透明フィルムを使ったり、従来とはちょっと 違った染色方法をしていたり、Carleさんの作風の変化も楽しめます。 [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000005350] ─────────────────────────────────── 【3】SSSコラム (古川昭夫) ─────────────────────────────────── 英語母語話者の英語教師を中心とする、多読による英語教育のメイリングリ ストがあり、そこで、時々、論争があります。多読が英語学習において重用と いう点では、当然ながら意見が一致しているのですが、「テスト」と「多読 に使う素材」の2点において、私達SSS派と、現在の世界の英語教師達の主 流派の間にはまだまだ、残念ながらおおきなギャップがあります。最近も、 「読書理解テスト」と「多読素材としての児童書」の2つのテーマで、大きな 論争がありました。 ●読後テストは全く不要! 多くの英語の先生達は、多読の後に、理解度テストが必要だといまだに思っ ているのです。生徒の理解を確かめるために、あるいは、レベルをチェックす るために、たまに理解度テストを行うということならば十分理解できますし、 私自身も行っています。しかし、「1冊ごとに、読んだかどうかの理解度チェ ックテストが必要だ」という先生方がまだまだ非常に多いのです。テスト派の 主張は、明快で、「テストをしなければ、生徒は読まない」、「テスト無しに、 どうやって生徒が分かっているかどうか教師が知るのか?」ということの様で す。私の考えは、全く逆です。「テストをするから、生徒はテスト対策しかし なくなる」のであり、「テストを止めれば、純粋に楽しみのために読むように なる」からです。それは、豊田高専やSEGの多読授業の結果でも明らかなこ とです。自分個人の例でいえば、最近、CER5 の Forget to Remember を読み ました。惚け老人の介護の話で、主人公の母の老人が海辺で歌を歌い、そこに 群衆が集まってきて合唱するシーンは、涙無しでは読めませんでした。 そういう感動の後に、もし、「理解度確認テスト」を受けなければいけないと したら、感動が台無しになってしまうでしょう。 読書の原動力は感動なのに、どうしてそれが分からない先生がこんなに多い のか不思議でなりません。 「生徒が分かっているかどうか」は、生徒とさりげない会話を30秒でもすれ ば、(確率9割で)分かります。それで十分だと思っています。9割を99%に するために、わざわざテストをする理由は無いのではないでしょうか? ●素材は多ければ多いほど良い! 多読の素材は多ければ多いほど良く、もともと、一般洋書を読めるようにな るために行う多読ですから、最初から、やさしい一般洋書(つまり、絵本や児 童書)と英語学習者用段階別読み物(Graded Readers)を併用して読んでいくの は、SSS的には全くあたり前のことなのですし、これは、誰からも賛同を得 られると思っていたのですが、英語教育界の重鎮の中には、Graded Readers のみで多読をすすめるべきだと信じている人が意外に多いのです。その理由は、 1) ORTのような児童書は、幼稚で中高生や社会人に向かない 2) 児童書の語彙は、学習者には難し過ぎる 3) 理解度チェックテストをするためには、教師が読まないといけないので、 児童書に範囲を広げたら、理解度チェックテストが作れなくなる の3点の様です。しかし、私は、次の様に反論しています。 1) 幼稚かどうかを決めるのは、教師でなく、学習者自身であるべきであり、 教師側はできるだけ多様な本を用意すべき 2) 児童書に読みやすさレベル(YL)をつけ、無理ないものをすすめればよい 3) 色々な本を読むのは、多読指導者の責務。そもそも、テストが用意できない という理由で生徒に読ませる本を制限するのは本末転倒 ORTから始め、Graded Readers を多用しながらも、George, Putter, Nate や Magic Tree House, Rainbow Magic などを軸としてレベルを上げていくSSS 方式は、日本以外では、奇異に思われているようです。 私達は、国内でも国外でもまだまだ少数派ですが、多数派の間にも徐々に 認知が進み、私達の主張を擁護する外国人教師もちょっとずつですが、増えて きています。 今年の9月に開かれる、第1回多読教育国際会議 [url:http://www.erfoundation.org/erwc1/] では、半信半疑の人達に私達の主張の正 しさを理解してもらい、私達の主張に全く否定的な人達を、何とか半信半疑に もっていきたいと思っています。 多読通信の読者からも、みなさんの経験をもとに、上記2点について意見を いただけばありがたいです。 May good fortune rule over you and the stars watch over you. ─────────────────────────────────── 【4】SSSニュース (SSS英語多読研究会) ─────────────────────────────────── ■多読関連図書、新聞、雑誌情報の紹介 …………………………………………………………………………………………… ●朝日小学生新聞『Special Occasions』 (アプリコット出版) …………………………………………………………………………………………… 朝日小学生新聞では、毎月1回第4木曜日に、C'mon Tadokids コーナーで、 やさしい絵本を紹介しています。絵本の内容と音声は、朝日小学生新聞の Web pageでもアクセスすることができます。 [url:http://www.asagaku.com/tado_kids/tado_index.htm] 今月は、アプリコット出版のLearn-Abouts Level 2 より、ノンフィクションの 絵本、『Special Occasions』を紹介しています …………………………………………………………………………………………… ■講演会・セミナーのお知らせ …………………………………………………………………………………………… 8/7(日) 日本多読学会新人セミナー 新宿 日本多読学会 9/3(土)日本多読学会年会 京都 日本多読学会 9/4-5 Extensive Reading Congress 京都 国際多読教育協会 ※申込み方法等、詳しくは [url:http://www.seg.co.jp/sss/seminar/index.html] をご覧ください。 ─────────────────────────────────── 【5】編集後記 (acha758) ─────────────────────────────────── 人気のある作品は、いろいろな版のものが出版されていて、ハードカバーは 高くて重いけど、頑丈で色彩がいい、とか、ペーパーバックは安くて軽くて省 スペースだけど壊れやすい、とか、ボードブックはかさばるけど、赤ちゃんが 投げても壊れない、とか、それぞれ特徴があります。私は原則ペーパーバック を買ってカバーをつける派、なのですが、絵本によっては、作品の良さが激減 してしまうものもあるので、これは、というものはハードカバーを買います。 特にネットで本を買うときは、うっかり安い版を選んだらミニ本だった! なんてこともよくあるので、サイズもよく見て下さいね。そしてやっぱり、 本屋さんで手に取って眺めること、これが一番確実です。 ─────────────────────────────────── 多読通信、次号もお楽しみに! 今 週 も H a p p y R e a d i n g ! ─────────────────────────────────── 多読通信に関するみなさまのご意見・感想などをお待ちしております。 ・掲示板への投稿 [url:http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-event&c=e&id=2108] ・多読通信アンケートフォーム [url:http://www.seg.co.jp/sss/information/formmail.html] ※アンケートフォームでいただいた質問に対するお返事を掲示板上で行う 場合があります。ご了承ください。 ─────────────────────────────────── ※このメールマガジンは『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/を利用して 発行しています。配信申込・中止・アドレス変更はこちらへ [url:http://www.mag2.com/m/0000118505.html] ─────────────────────────────────── 発行:SSS英語多読研究会( http://www.seg.co.jp/sss/) ───────────────────────────────────
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1321. SSS多読通信 第290号 (2011/7/14) 発行データ(発行部数8,049部)
お名前: acha758 http://acha758office.seesaa.net/
投稿日: 2011/7/14(11:01)
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●マガジンタイトル
SSS多読通信
●件名
SSS多読通信第290号(2011/7/14)
●発行部数
8,049部