こんなのあり?!いきなりフランス語4万語読んじゃった!

[掲示板: 〈過去ログ〉英語以外で多読を楽しむ掲示板 -- 最新メッセージID: 3292 // 時刻: 2024/6/26(08:59)]

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884. こんなのあり?!いきなりフランス語4万語読んじゃった!

お名前: 杏樹
投稿日: 2005/5/12(00:17)

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英語以外の多読をしている人も、していない人も、みなさま、こんにちは。

まったくの予定外で、突然フランス語を一気に読んでしまいました。いきなり44000語超えてしまったんです!
フランス語は1000語未満の絵本を数冊読んだだけで止まっていたんです。
英語と中国語に忙しいので読んでいる余裕がなかったということもありますが、何よりも「読んでもわからない」というところがネックだったんですよ。なにしろわかる本を集めるのが大変で、それならばマンガを検討してみましたが、検討しているだけで延ばし延ばし…。

だったのに!!!

それがなぜ突然読み始めたのかというと…
それは紀伊国屋書店をウロついていた時。本屋さんへ寄るのは危険だからやめようと思いながら、時間が空いていたのでついフラフラと…。空いているといっても少しだけなのでちょっと寄ってすぐ出るだけのつもりが…。
洋書コーナーをブラブラして「英語以外」の洋書のところに来ました。フランス語の本が並んでいます。とても読めそうにありません。「無理だよな〜」と思いつつ、薄い児童書らしきものを手にとって見ます。やっぱり無理…。しかしそこに「Le Petit Nicolas」(プチ・ニコラ)があるのを見つけました。プチ・ニコラは確か昔授業で紹介してもらったお話です。日本語訳も出てたはず。フランスの小学生の男の子を主人公にした短いお話を集めたものです。そして最初2〜3行を見てみると、何が書いてあるか、だいたいわかったんです。そしてふと思いました。絵本は語数が少ないとかえって1〜2行わからないと内容がわからなくなってしまいます。でももっと長いお話だったら、1行や2行、いや、もっと何行も飛ばしても、おおまかなお話がつかめるということがあるかも…、と。英語も短い絵本はむしろ難しかったりしますから。それで思い切ってそのプチ・ニコラと、もう一冊近くにあった薄い児童書らしき本を手に取りレジへ向かってしまったのです。
やっぱり危険です、本屋さんは。

そして「プチ・ニコラ」を冒頭2〜3行がわかった勢いで読み始めました。…でもそこから先はさっぱりわかりませんでした。なのに!?何が書いてあるかわからないのに最初の1話を読んでしまったのです。そして更に次のお話に進みました。やっぱりわかりません。1ページあたりの認識語彙は数語程度、イラストが多いので理解の助けにはなりますが、ごくおおまかなことしかわかりません。それでも読みました。わからないのに?!??なぜか読んでしまうんです?!?!?

そしてすっかり「フランス語読みたい」モードになり、連休を利用して積んでいたフランス語の絵本を引っ張り出して…一気に読んでしまったのです!

まずSEGの多読セット。これは一番やさしいはずなんですが、それでも読みきれずに残っていたものです。それを一気に読みました。わからないところもありましたが、よく知っている童話でもあり、けっこうわかった気になって読めました。

「リサとガスパール」の未読分も一気に読みました。わからないところは多かったですが、それでも目は通しました。

「マドレーヌ」「がまくんとかえるくん」は、英語で読んでいたのでわかりやすかったです。
しかし、「がまくんとかえるくん」は多読を始めてわりあい早い時期に購入していたのですが、2ページほどで挫折してたんです。いくら英語で読んでよくわかっているとはいえ、そのままフランス語もわかるというわけには行かなかったんです。なのに、今読んだらすら〜っと読んでしまいました。一体どういうことでしょう?!?理解度がそれほど上がっているとは思えないのに。

そして未読の絵本で字の少ないもの。絵の助けを借りて読んでしまいました。

それから「Le Roi Arthur et chevailiers de la Table Ronde」
アーサー王と円卓の騎士です。絵が多くて子ども向けかフランス語学習者向けらしく、文法のページや練習問題もある薄い本です。CDもついてます。CDをかけながら聞き読みしました。その速度は私の読む速度にちょうど合っていました。練習問題の部分は朗読なしなので、そのまま飛ばしました。これが文章や単語の理解度は低いんですが、予備知識があるせいかかなりわかりました。

あとは字の多い絵本が数冊で、むずかしそうなのでやめました。
そしてプチ・ニコラの続きに突入しました。(絵本より難しいんじゃないか?)
それが進む、進む。わからないのにどんどん読んでしまう。いや、こんなにわからなくて「読んだ」といっていいものかどうかとは思うのですが。

とりあえずなぜかを考えてみました。
まず、プチ・ニコラは内容もイラストもフランスのエスプリとか独特のユーモアを感じさせ、わからなくてもその雰囲気だけで気に入ってしまった、ということがあるかもしれません。やっぱり私はフランスが好き。
そして、フランス語はつづりを見れば発音がわかるので、脳内音読がスムーズに進む。
そしてこれは一話ごと、最初の2〜3行がけっこうわかりやすいんです。もともと雑誌に発表されたものらしく、登場人物もそのつど説明してくれます。絵の助けも借りて、ぼんやりと、なんとなく、どういうシチュエーションかつかめます。
…ぐらいでしょうか。もしフランスの雰囲気だけでその気になったとしたら、これもまた多読にしばしば画期的な効果を発揮する「愛」というヤツでしょうか?

さらに、英語多読も役に立っています。
多読を始める前、私は英文を読むと前置詞や関係代名詞が出てくると行き詰まりました。ひっくりかえさないとわからない、でもひっくり返し続けると文のつながりがわからなくなって混乱してしまう。しかし多読をしたら文章が語順のまま理解できるようになり、関係代名詞にも前置詞にも引っかからなくなりました。
フランス語も前置詞も関係代名詞もあります。しかし英語多読のおかげで語順のままずんずん読み進めることができました。わらかなくても進むことができたのは、そういった引っ掛かりがなかったからだとも言えます。

あと、私がフランス語をそこそこ勉強していた、ということは注釈しておくべきでしょう。テレビで始めて、大学の第一外国語で2年、そしてラジオの応用編。基本は一通りやってたわけです。しかし長年のブランクで、語数の少ない絵本も読めないぐらいサビついていたのは事実。それがここに来て急に活性化したのでしょうか。文法や単語も出てきたら思い出すものがあり、読みながら何度もでてきた用法は実感が湧くようになってきました。
そうしたら、たくさん読んだら、今は何が書いてあるかわからない本もそのうちわかるようになってくるのでしょうか?「わからないけど読み続ける」というのも「大量インプット」として効果があるのでしょうか?プチ・ニコラ1冊32000語読んだだけではまだ理解度が目に見えて進んだりはしてないのですが。

慈幻さんが言うところの「言語獲得装置」というもがあるかもしれません。
仮説としては、まずおおまかな点がポツリ、ポツリとあって、大量インプットを続けるとその点が増えてきて、そのうち点と点を結ぶシナプスが発生して点と点とを結び始め、それが広がって理解度が上がっていくのではないかという気がします。

実は、私は多読を始める少し前にフランス語のやり直し勉強をしかけていました。しかし多読でフランス語を始めようかと思った時点では「長いブランク」のため「すっかりサビつき忘れ果てていた」ことになっていました。なぜそうなっていたかといいますと。
その時私がやりかけたのは外国語学習の「トレーニングペーパー」というシリーズのフランス語読解編でした。多分その前にフランスへ行って買ってきた本を読みたいと思って、読む勉強をしようと思ったのでしょう。ちなみにフランスへ行ったのは2001年5月、多読を始めたのは2002年11月ですから、その間にやってたことになります。
そのトレーニングペーパーは初歩の文章、それこそ「これは何ですか」みたいな会話から始まって、33課でサガンの「悲しみよこんにちは」、カミュの「異邦人」までたどり着く、という無謀なものでした。しかしやさしいところから少しずつ積み重ねて難しい文章を読んでいく、という方法なので、順番にやっていけばたどり着けるのかな〜と思いました。
そしてかなり進みましたが、どんどんわからなくなり、結局最後までたどり着きませんでした。
これが自分のフランス語学習歴としてあまり意識に残らないで「忘れ果てた」という認識になったのは、「挫折した」からだと思います。そしてやさしい絵本も読めないぐらいの語学力になっていて、何か身についたという実感が生まれなかったからだと思います。

今回フランス語一気読みに突入するに当たり、このテキストも引っ張り出してどれぐらい読めるか見直してみました。やっぱり読めるのは最初だけ。少し進むと難しくてわかりません。しかし、レッスンごとにザクザク出てくる新出単語を覚えるコーナーではびっしり書き込んであり、チェックシートにマメにチェックを入れてどこまで覚えたか確認し、テキストの内容を書く問題文もびっしりと書き込んであります。ずいぶん勉強をしたように見えます。こんなに単語覚えたっけ?と、自分でびっくりするほどです。本文も従来型の訳読法でそうとう四苦八苦して読んで、学習を進めていたようです。こんなに勉強したように見えるのに、ちっとも役に立っていなかった?

これは、英語でいろいろな勉強をしたけど効果がなかった、挫折ばかりしていた、といって多読に流れ込んでくる人にも同じようなことが言えるのではないでしょうか。
今までの勉強法では、これだけやっても本も読めない、映画も字幕なしで見られない、スムーズに会話をすることもできません。テキストを最後までやり遂げられなかったという挫折感だけが残ります。それを乗り越えて、がんばってやり遂げ、勉強を継続した人だけが「語学ができる」という境地に達することができるのです。ちょっとやそっと勉強したぐらいでは勉強したことにならない、役に立たないという認識にしかならないんです。

従来型の学習の考え方では、言葉はわかるか、わからないか、のどちらかしかありません。「わかる」状態にならないと、全て「わからない」に分類されます。そしてその「わかる」境地に達するのはとっても大変なことです。
しかし多読をしてみると、なんとなく、ぼんやり、わかるような、わからないような、という状態もアリだということがわかってきます。よく報告でもわかってくると霧が晴れたような、とか、ピントが合ってきた、という表現を見ます。ではその霧がかかった、ピントの合わない状態でも、その状態のままウロウロしていればいつかは晴れていくということです。その、霧の中をウロウロしている状態というのは意外と大切なのかもしれません。ウロウロしているうちに言語感覚が身についていくのかもしれません。

ついでに、その教材では新出単語がどんどん出てきて一生懸命覚えたらしいんですが、詰め込み丸暗記はやっぱりだめですね。時間がたったら忘れた、ということもありますが、訳語を詰め込んで覚えただけではテキストの本文がすぐわかるようにはならないということです。一生懸命訳読しようと試みた形跡はあるんですが、なかなか読めるようにはなりませんでした。
多読前に英語で辞書引き読書をした経験から今までも何度か言って来ましたが、単語を調べただけでは文章がわかるようにはなりません。いくら単語を丸暗記しても文章が読めるようになるわけではないんです。

多読を知らない人は、辞書なしで読むというと、そんなバカな、と思います。辞書がないと外国語を理解することはできない、と。しかし、単語を調べても文章が読めるようにならないのは確かです。逆に、単語を知らなくても文章に慣れる読めるようになっていくというこごはありかもしれません。外国語の本を読むのに必要なのは、単語ではなくて文章を捉える力だと思います。

しかし、これから一体どうしようか困っています。フランス語は全く予定外で、中国語も英語も読もうと思った本が積んであって、やっと両方バランスよく読んでいけるかな〜と思っていたところなのに。この勢いでフランス語をどんどん読んでいくべきか…。ホント、人生何が起こるかわかりません。

○おまけの本情報
プチ・ニコラは日本のアマゾンでも買えます。シリーズになっていて何冊かあります。
ロアルド・ダールのフランス語版の本もいくつかあります。
また、マジック・ツリーハウスのフランス語版があることもわかりました。こちらはアマゾン・フランスでないと手に入らないようです。


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885. Re: あり!

お名前: ako
投稿日: 2005/5/12(13:27)

------------------------------

杏樹さん、アナタはほんと凄い。
掛け値無し。テライ無し。スカシ無し。自意識過剰無し。
掲示板学習、ネット社会の王道を生きてる。尊敬します。

引用して、上記につき、きちんとした説明したい欲望にもかられましたが、
何だかそれはしてはいけないような気がして完全に取りやめました。

akoも、大学第二外国語はフランス語でした。
いわゆる勉強しか経験ないので、忘れ具合も同程度かと思います。
勉強のわりには上達感がない、という思いはずっと昔から持っています。
一度、そういったオミソのついてしまった言語では、
いくら全部忘れたといっても、もうダメだと思ったので、
学生時代にはまったく縁のなかったドイツ語だけ、
かなり違う経路で自分実験をした経験があります。
だから、杏樹さんの言うウロウロ期間の意義の話、
とってもとーーーーーーーっても納得できるものがあるんです。

とりあえずは英語という部分でSSSに出会ってしまった(?!)ので、
今は英語以外は完全中断状態ですが、
いずれは「英語以外」についてもSSS方式で、という気持ちを持っています。

英語多読がもっと進んだら、いつか後を追います。
いえ、追わさせてください。
akoはSSSで杏樹さんっていう宝石を見つけたよ。


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887. Re: あり!がとうございます

お名前: 杏樹
投稿日: 2005/5/14(14:56)

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akoさん、こんにちは。

明快なタイトルでのお返事ありがとうございます。

〉引用して、上記につき、きちんとした説明したい欲望にもかられましたが、
〉何だかそれはしてはいけないような気がして完全に取りやめました。

え〜〜〜?どうして「してはいけない」んですか?
akoさんの濃いお返事、聞きたいな〜。
忙しくてゆっくりカキコミしてるヒマがないなら仕方がありませんが。

〉akoも、大学第二外国語はフランス語でした。
〉いわゆる勉強しか経験ないので、忘れ具合も同程度かと思います。
〉勉強のわりには上達感がない、という思いはずっと昔から持っています。
〉一度、そういったオミソのついてしまった言語では、
〉いくら全部忘れたといっても、もうダメだと思ったので、
〉学生時代にはまったく縁のなかったドイツ語だけ、
〉かなり違う経路で自分実験をした経験があります。
〉だから、杏樹さんの言うウロウロ期間の意義の話、
〉とってもとーーーーーーーっても納得できるものがあるんです。

大学でも外国語は学校英語とあまり変わりなかったなと思います。
学校の勉強ができなくて、結局コンプレックスになって終わり、というところも同じようですね。
むしろ私はテレビとラジオのほうがよほどフランス語習得に役に立ちました。
もしakoさんがやり直しをしたいなら、できなかったことは忘れて新たな気持ちでやり直してみればいいのでは。

〉とりあえずは英語という部分でSSSに出会ってしまった(?!)ので、
〉今は英語以外は完全中断状態ですが、
〉いずれは「英語以外」についてもSSS方式で、という気持ちを持っています。

複数の言葉をやると、どうしても比重がどちらかに傾きます。
さっきアマゾンから世界史クラブ用に注文した本が届いてしまいました。一体いつ読めるのか見当がつきません。フランス語を読む予定じゃなかったのに〜。

〉英語多読がもっと進んだら、いつか後を追います。
〉いえ、追わさせてください。
〉akoはSSSで杏樹さんっていう宝石を見つけたよ。

楽しみにお待ちしています。フランス語かな?ドイツ語かな?それともいきなり全く違う言葉にはまったりして。


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886. 多読技能の「般化」?

お名前: 慈幻 http://mayavin.txt-nifty.com/labotadoku/
投稿日: 2005/5/13(22:54)

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どうも慈幻です。

〉まったくの予定外で、突然フランス語を一気に読んでしまいました。
〉いきなり44000語超えてしまったんです!
(中略)
〉そして「プチ・ニコラ」を冒頭2〜3行がわかった勢いで読み始めま
〉した。…でもそこから先はさっぱりわかりませんでした。なのに!?
〉何が書いてあるかわからないのに最初の1話を読んでしまったのです。
〉そして更に次のお話に進みました。やっぱりわかりません。1ページ
〉あたりの認識語彙は数語程度、イラストが多いので理解の助けにはな
〉りますが、ごくおおまかなことしかわかりません。それでも読みまし
〉た。わからないのに?!??なぜか読んでしまうんです?!?!?

突然、私が西語が読めるようになったのと似たような現象で、とても
興味深い報告です。

〉とりあえずなぜかを考えてみました。
〉まず、プチ・ニコラは内容もイラストもフランスのエスプリとか独
〉特のユーモアを感じさせ、わからなくてもその雰囲気だけで気に入っ
〉てしまった、ということがあるかもしれません。やっぱり私はフラ
〉ンスが好き。

まず、"affective filter"が発生してないということが挙げられるで
しょう。

〉そして、フランス語はつづりを見れば発音がわかるので、脳内音読
〉がスムーズに進む。

次に、黙読するのに不自由ない程度には、文字と音が対応していると
いうことが挙げられます。

〉そしてこれは一話ごと、最初の2〜3行がけっこうわかりやすいん
〉です。もともと雑誌に発表されたものらしく、登場人物もそのつど
〉説明してくれます。絵の助けも借りて、ぼんやりと、なんとなく、
〉どういうシチュエーションかつかめます。

僅かであれ、「物語」を把握できていることが挙げられます。

〉…ぐらいでしょうか。もしフランスの雰囲気だけでその気になった
〉としたら、これもまた多読にしばしば画期的な効果を発揮する「愛」
〉というヤツでしょうか?

「愛」は重要でしょう。特に、導入期には、必須かもしれません(笑)

〉さらに、英語多読も役に立っています。
〉多読を始める前、私は英文を読むと前置詞や関係代名詞が出てくると
〉行き詰まりました。ひっくりかえさないとわからない、でもひっくり
〉返し続けると文のつながりがわからなくなって混乱してしまう。しか
〉し多読をしたら文章が語順のまま理解できるようになり、関係代名詞
〉にも前置詞にも引っかからなくなりました。
〉フランス語も前置詞も関係代名詞もあります。しかし英語多読のおか
〉げで語順のままずんずん読み進めることができました。わらかなくて
〉も進むことができたのは、そういった引っ掛かりがなかったからだと
〉も言えます。

英語多読の仏語多読へのフィードバック、学習理論で言う所の「般化」
が起こっていると考えるべきかと思われます。

〉慈幻さんが言うところの「言語獲得装置」というもがあるかもしれま
〉せん。
〉仮説としては、まずおおまかな点がポツリ、ポツリとあって、大量イ
〉ンプットを続けるとその点が増えてきて、そのうち点と点を結ぶシナ
〉プスが発生して点と点とを結び始め、それが広がって理解度が上がっ
〉ていくのではないかという気がします。

上記のイメージは面白いですね。最初は部分的だった対応が、自己組織
化されることにより、相転移が起こり、飛躍的に理解度が向上するとい
うのは、理論的にも興味深いモデルではないかと。

〉従来型の学習の考え方では、言葉はわかるか、わからないか、の
〉どちらかしかありません。「わかる」状態にならないと、全て
〉「わからない」に分類されます。そしてその「わかる」境地に達
〉するのはとっても大変なことです。
〉しかし多読をしてみると、なんとなく、ぼんやり、わかるような、
〉わからないような、という状態もアリだということがわかってき
〉ます。よく報告でもわかってくると霧が晴れたような、とか、ピ
〉ントが合ってきた、という表現を見ます。ではその霧がかかった、
〉ピントの合わない状態でも、その状態のままウロウロしていれば
〉いつかは晴れていくということです。その、霧の中をウロウロし
〉ている状態というのは意外と大切なのかもしれません。ウロウロ
〉しているうちに言語感覚が身についていくのかもしれません。

この、「分かる」でも「分からない」でもない中間状態が「鍵」か
もしれません。この状態で挫折せずに、「楽しく続けられる」方法
論が必要なのではないかと。

以上、用件のみですが、今回はこれで失礼します。


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888. Re: 多読技能の「般化」?

お名前: 杏樹
投稿日: 2005/5/14(15:14)

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慈幻さん、こんにちは。

きっちり理論化したお返事、ありがとうございます。

〉突然、私が西語が読めるようになったのと似たような現象で、とても
〉興味深い報告です。

あ〜、慈幻さんも同じような経験を…。

〉〉とりあえずなぜかを考えてみました。
〉〉まず、プチ・ニコラは内容もイラストもフランスのエスプリとか独
〉〉特のユーモアを感じさせ、わからなくてもその雰囲気だけで気に入っ
〉〉てしまった、ということがあるかもしれません。やっぱり私はフラ
〉〉ンスが好き。

〉まず、"affective filter"が発生してないということが挙げられるで
〉しょう。

わかったような、わからないような。

〉〉そして、フランス語はつづりを見れば発音がわかるので、脳内音読
〉〉がスムーズに進む。

〉次に、黙読するのに不自由ない程度には、文字と音が対応していると
〉いうことが挙げられます。

それは確かに大きな助けになっています。つづりで発音がわかる言葉はありがたいです。

〉英語多読の仏語多読へのフィードバック、学習理論で言う所の「般化」
〉が起こっていると考えるべきかと思われます。

「般化」というのはよくわかりませんが、そういう理論があるのですね。
もう一つ書き忘れていましたが、英語とフランス語の共通語彙が時々出てきます。つづりがフランス語風になっていますが、英語のこの言葉、というふうにわかることがあります。

〉〉慈幻さんが言うところの「言語獲得装置」というもがあるかもしれま
〉〉せん。
〉〉仮説としては、まずおおまかな点がポツリ、ポツリとあって、大量イ
〉〉ンプットを続けるとその点が増えてきて、そのうち点と点を結ぶシナ
〉〉プスが発生して点と点とを結び始め、それが広がって理解度が上がっ
〉〉ていくのではないかという気がします。

〉上記のイメージは面白いですね。最初は部分的だった対応が、自己組織
〉化されることにより、相転移が起こり、飛躍的に理解度が向上するとい
〉うのは、理論的にも興味深いモデルではないかと。

すごい理論化…。なるほど。
今まで外国語の理解というとローラー作戦みたいに最初から順番に知らない単語を調べて文章を一つずつ解釈して…ということになっていましたが、点を増やしていけばそのうちつながってわかるようになるんじゃないかと思いました。ですから突然わかった、ということが起こるのではないかと思いました。フランス語はそこまで「わかる」境地に飛躍していませんが、最初は知っている単語が出てきても文章そのものがわからないということが多くて、結局何が書いてあるかわからない、という状態だったのが、少し文章の認識力が上がってきたような気がします。

〉〉従来型の学習の考え方では、言葉はわかるか、わからないか、の
〉〉どちらかしかありません。「わかる」状態にならないと、全て
〉〉「わからない」に分類されます。そしてその「わかる」境地に達
〉〉するのはとっても大変なことです。
〉〉しかし多読をしてみると、なんとなく、ぼんやり、わかるような、
〉〉わからないような、という状態もアリだということがわかってき
〉〉ます。よく報告でもわかってくると霧が晴れたような、とか、ピ
〉〉ントが合ってきた、という表現を見ます。ではその霧がかかった、
〉〉ピントの合わない状態でも、その状態のままウロウロしていれば
〉〉いつかは晴れていくということです。その、霧の中をウロウロし
〉〉ている状態というのは意外と大切なのかもしれません。ウロウロ
〉〉しているうちに言語感覚が身についていくのかもしれません。

〉この、「分かる」でも「分からない」でもない中間状態が「鍵」か
〉もしれません。この状態で挫折せずに、「楽しく続けられる」方法
〉論が必要なのではないかと。

そうですね。わからないとおもしろくなくて投げ出してしまう確率が高いですね。英語はまだレベルの低い本がたくさんありますから、「わかっておもしろい」本で語数を重ねていくことができますが、それ以外の言葉だと分からない時にどうするか、というのが課題になるかもしれません。
以前もまず音を用意して聞き読みすることから始めるということとを提案したことがあります。自力で読むよりはやりやすいのではないかと思うのですが。

[url:kb:254]

〉以上、用件のみですが、今回はこれで失礼します。

それでは…。


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893. 聞き読み=LR=オーバーラッピングが可能になる条件

お名前: 慈幻 http://mayavin.txt-nifty.com/labotadoku/
投稿日: 2005/5/16(23:01)

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どうも慈幻です。

〉慈幻さん、こんにちは。
〉きっちり理論化したお返事、ありがとうございます。

いえ、理屈付けたくなるのは私の性分というか、業みたいなものですの
で…(苦笑)

〉〉突然、私が西語が読めるようになったのと似たような現象で、とても
〉〉興味深い報告です。

〉あ〜、慈幻さんも同じような経験を…。

そうです。私だけかと思ってたら、杏樹さんも同じような経験をされた
と聞いて、これも多読の効果の一つなのではないかと考えてます。後は、
何方か二言語以上で100万語読まれた方が、更に別の言語に挑戦された
場合に、この現象が起きるかどうか、気長に報告を待ちたいと思います。

〉〉〉とりあえずなぜかを考えてみました。
〉〉〉まず、プチ・ニコラは内容もイラストもフランスのエスプリとか独
〉〉〉特のユーモアを感じさせ、わからなくてもその雰囲気だけで気に入っ
〉〉〉てしまった、ということがあるかもしれません。やっぱり私はフラ
〉〉〉ンスが好き。

〉〉まず、"affective filter"が発生してないということが挙げられるで
〉〉しょう。

〉わかったような、わからないような。

"affective filter"とは、教育理論で使われる言葉で、「学習者の対象
言語に対する心理的障壁」のことです。学習しようとしている言語に対
して恐怖や不安を感じていると、極端な場合には、心理的抵抗感によっ
て、学習効果が全く現れないということもあるようです。

〉〉〉そして、フランス語はつづりを見れば発音がわかるので、脳内音読
〉〉〉がスムーズに進む。

〉〉次に、黙読するのに不自由ない程度には、文字と音が対応していると
〉〉いうことが挙げられます。

〉それは確かに大きな助けになっています。つづりで発音がわかる言葉は
〉ありがたいです。

私の場合、西語が顕著ですね。

〉〉英語多読の仏語多読へのフィードバック、学習理論で言う所の「般化」
〉〉が起こっていると考えるべきかと思われます。

〉「般化」というのはよくわかりませんが、そういう理論があるのですね。

「般化」とは、心理学の学習理論で提唱されている概念で、「ある刺激に
条件付けられた反応が、他の刺激に対しても反応すること。般化の程度は、
その刺激が似ていれば似ているほど高くなる」ことです。

〉もう一つ書き忘れていましたが、英語とフランス語の共通語彙が時々出
〉てきます。つづりがフランス語風になっていますが、英語のこの言葉、
〉というふうにわかることがあります。

ですから、英語多読で習得したスキルや知識がが仏語多読で役に立つとい
うことです(笑)

〉〉〉慈幻さんが言うところの「言語獲得装置」というもがあるかもしれま
〉〉〉せん。
〉〉〉仮説としては、まずおおまかな点がポツリ、ポツリとあって、大量イ
〉〉〉ンプットを続けるとその点が増えてきて、そのうち点と点を結ぶシナ
〉〉〉プスが発生して点と点とを結び始め、それが広がって理解度が上がっ
〉〉〉ていくのではないかという気がします。

〉〉上記のイメージは面白いですね。最初は部分的だった対応が、自己組織
〉〉化されることにより、相転移が起こり、飛躍的に理解度が向上するとい
〉〉うのは、理論的にも興味深いモデルではないかと。

〉すごい理論化…。なるほど。
〉今まで外国語の理解というとローラー作戦みたいに最初から順番に知ら
〉ない単語を調べて文章を一つずつ解釈して…ということになっていまし
〉たが、点を増やしていけばそのうちつながってわかるようになるんじゃ
〉ないかと思いました。ですから突然わかった、ということが起こるので
〉はないかと思いました。フランス語はそこまで「わかる」境地に飛躍し
〉ていませんが、最初は知っている単語が出てきても文章そのものがわか
〉らないということが多くて、結局何が書いてあるかわからない、という
〉状態だったのが、少し文章の認識力が上がってきたような気がします。

独語版漫画多読でも似たような経験があります。ただ、私も「飛躍的向上」
と言えるほど急激な理解度の向上は経験してませんので、もう少しゆっく
りした変化が普通なのかもしれません。

〉〉〉従来型の学習の考え方では、言葉はわかるか、わからないか、の
〉〉〉どちらかしかありません。「わかる」状態にならないと、全て
〉〉〉「わからない」に分類されます。そしてその「わかる」境地に達
〉〉〉するのはとっても大変なことです。
〉〉〉しかし多読をしてみると、なんとなく、ぼんやり、わかるような、
〉〉〉わからないような、という状態もアリだということがわかってき
〉〉〉ます。よく報告でもわかってくると霧が晴れたような、とか、ピ
〉〉〉ントが合ってきた、という表現を見ます。ではその霧がかかった、
〉〉〉ピントの合わない状態でも、その状態のままウロウロしていれば
〉〉〉いつかは晴れていくということです。その、霧の中をウロウロし
〉〉〉ている状態というのは意外と大切なのかもしれません。ウロウロ
〉〉〉しているうちに言語感覚が身についていくのかもしれません。

〉〉この、「分かる」でも「分からない」でもない中間状態が「鍵」か
〉〉もしれません。この状態で挫折せずに、「楽しく続けられる」方法
〉〉論が必要なのではないかと。

〉そうですね。わからないとおもしろくなくて投げ出してしまう確率が
〉高いですね。英語はまだレベルの低い本がたくさんありますから、
〉「わかっておもしろい」本で語数を重ねていくことができますが、そ
〉れ以外の言葉だと分からない時にどうするか、というのが課題になる
〉かもしれません。

正に、それが指摘したかったことです。

〉以前もまず音を用意して聞き読みすることから始めるということとを
〉提案したことがあります。自力で読むよりはやりやすいのではないか
〉と思うのですが。
[url:kb:254]

実は、

http://www.nhk.or.jp/daily/french/

で仏語でのNHK国際ニュースのスクリプトが、

http://www.nhk.or.jp/rj/index_e.html

で各国語でのNHK国際ニュースの音声が聞けます。

そして、スクリプトは西語・中国語・露語などもあるので、
試しに色々やってみました。

西語は発音がほぼそのままローマ字読みなので、非常に
簡単でした。

仏語もある程度発音規則は理解したので、まあ何とかやって
やれないことはありませんでした。

ただ、中国語や露語になると、文字と音との対応が全く予想
がつかないので、今何処を読んでるかすぐ分からなくなり、
読み聞き=LR=オーバーラッピングが成立しませんでした。

従って、ある程度発音規則を習得してから出ないと、そもそ
も読み聞きをしようにもできないのではないかと。

勿論、カラオケの画面みたいに、音に合わせて文字の色が変
わっていくような学習ソフトがあれば、全くのゼロからでも
可能なのかもしれませんが。

以上、用件のみですが、今回はこれで失礼します。


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895. Re: 聞き読み=LR=オーバーラッピングが可能になる条件

お名前: 杏樹
投稿日: 2005/5/17(01:23)

------------------------------

慈幻さん、こんにちは。

〉〉慈幻さん、こんにちは。
〉〉きっちり理論化したお返事、ありがとうございます。

〉いえ、理屈付けたくなるのは私の性分というか、業みたいなものですの
〉で…(苦笑)

私も理屈を通すのが好きなので…。でも私の理屈に徹底的に付き合ってくれる人は少ないです。

〉〉〉突然、私が西語が読めるようになったのと似たような現象で、とても
〉〉〉興味深い報告です。

〉〉あ〜、慈幻さんも同じような経験を…。

〉そうです。私だけかと思ってたら、杏樹さんも同じような経験をされた
〉と聞いて、これも多読の効果の一つなのではないかと考えてます。後は、
〉何方か二言語以上で100万語読まれた方が、更に別の言語に挑戦された
〉場合に、この現象が起きるかどうか、気長に報告を待ちたいと思います。

優香さんはサンプル外でしょうかね。あまりにも特殊すぎて。…誰も同じことはできない。

〉〉〉まず、"affective filter"が発生してないということが挙げられるで
〉〉〉しょう。

〉〉わかったような、わからないような。

〉"affective filter"とは、教育理論で使われる言葉で、「学習者の対象
〉言語に対する心理的障壁」のことです。学習しようとしている言語に対
〉して恐怖や不安を感じていると、極端な場合には、心理的抵抗感によっ
〉て、学習効果が全く現れないということもあるようです。

よくわかりました。
「ダーリンは外国人」によりますと、日本語ペラペラのトニーさんが日本語で話し掛けてるのに、外国人に話し掛けられたというだけでかたまってお返事できない日本人が時々いるそうです。心理的抵抗があると日本語すら応答できないという状況になってしまうんでしょう。
多読を始める人にも、100万語読んだら英語に対する抵抗感が薄れてきたという報告は良く見ます。また、多読前は英語を見るだけで「パス!」だったのが、レベル0の本を読んだら読めてビックリ!になることで、心理的抵抗が薄まるということもあるのでしょう。

〉〉〉〉そして、フランス語はつづりを見れば発音がわかるので、脳内音読
〉〉〉〉がスムーズに進む。

〉〉〉次に、黙読するのに不自由ない程度には、文字と音が対応していると
〉〉〉いうことが挙げられます。

〉〉それは確かに大きな助けになっています。つづりで発音がわかる言葉は
〉〉ありがたいです。

〉私の場合、西語が顕著ですね。

スペイン語は読みやすいですねー。私にはRの巻き舌だけがネックですが…。

〉〉〉英語多読の仏語多読へのフィードバック、学習理論で言う所の「般化」
〉〉〉が起こっていると考えるべきかと思われます。

〉〉「般化」というのはよくわかりませんが、そういう理論があるのですね。

〉「般化」とは、心理学の学習理論で提唱されている概念で、「ある刺激に
〉条件付けられた反応が、他の刺激に対しても反応すること。般化の程度は、
〉その刺激が似ていれば似ているほど高くなる」ことです。

ふむ、ふむ。言語が近ければ程度が高くなる、と。

〉〉もう一つ書き忘れていましたが、英語とフランス語の共通語彙が時々出
〉〉てきます。つづりがフランス語風になっていますが、英語のこの言葉、
〉〉というふうにわかることがあります。

〉ですから、英語多読で習得したスキルや知識がが仏語多読で役に立つとい
〉うことです(笑)

ドイツ語でも役に立っているのでは?共通の語彙はずっと多いと思いますが。
フランス語と英語はラテン系とゲルマン系という違いがありますし、英語は中世にフランス語を輸入して取り入れたので、系統的ではなく単なる「外来語」として共通の語彙になっていることが多いです。ドイツ語は同系統ですので、つづりなどに規則的な対応があるはずです。

〉〉すごい理論化…。なるほど。
〉〉今まで外国語の理解というとローラー作戦みたいに最初から順番に知ら
〉〉ない単語を調べて文章を一つずつ解釈して…ということになっていまし
〉〉たが、点を増やしていけばそのうちつながってわかるようになるんじゃ
〉〉ないかと思いました。ですから突然わかった、ということが起こるので
〉〉はないかと思いました。フランス語はそこまで「わかる」境地に飛躍し
〉〉ていませんが、最初は知っている単語が出てきても文章そのものがわか
〉〉らないということが多くて、結局何が書いてあるかわからない、という
〉〉状態だったのが、少し文章の認識力が上がってきたような気がします。

〉独語版漫画多読でも似たような経験があります。ただ、私も「飛躍的向上」
〉と言えるほど急激な理解度の向上は経験してませんので、もう少しゆっく
〉りした変化が普通なのかもしれません。

ただ、小さい事ながら一つの文章を読んで「あ、わかった!」ということが起きたり。そういうときは、勉強したというより、今までの蓄積がぱっとつながった、という感じがします。

〉〉そうですね。わからないとおもしろくなくて投げ出してしまう確率が
〉〉高いですね。英語はまだレベルの低い本がたくさんありますから、
〉〉「わかっておもしろい」本で語数を重ねていくことができますが、そ
〉〉れ以外の言葉だと分からない時にどうするか、というのが課題になる
〉〉かもしれません。

〉正に、それが指摘したかったことです。

「英語以外の言語」の重要問題ですね。

〉実は、

〉http://www.nhk.or.jp/daily/french/

〉で仏語でのNHK国際ニュースのスクリプトが、

〉http://www.nhk.or.jp/rj/index_e.html

〉で各国語でのNHK国際ニュースの音声が聞けます。

行ってみましたが、Real Playerが開かなくて音声が聞けません。
Media Playerならインストール済みなんですが。

〉そして、スクリプトは西語・中国語・露語などもあるので、
〉試しに色々やってみました。

〉西語は発音がほぼそのままローマ字読みなので、非常に
〉簡単でした。

〉仏語もある程度発音規則は理解したので、まあ何とかやって
〉やれないことはありませんでした。

〉ただ、中国語や露語になると、文字と音との対応が全く予想
〉がつかないので、今何処を読んでるかすぐ分からなくなり、
〉読み聞き=LR=オーバーラッピングが成立しませんでした。

〉従って、ある程度発音規則を習得してから出ないと、そもそ
〉も読み聞きをしようにもできないのではないかと。

中国語はピンインがついていればいいんですけどね。
中国人はピンインで音を習得する、という感覚があまりないみたいです。子どもが言葉を覚える時はどこの国でもまず「音」で覚えて話せるようになって、それから文字を覚えていきますから。

〉勿論、カラオケの画面みたいに、音に合わせて文字の色が変
〉わっていくような学習ソフトがあれば、全くのゼロからでも
〉可能なのかもしれませんが。

これはおもしろいですね。そういうのがあったらいいですね。
特に中国語など役に立ちそう。

それではこのへんで。


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896. Re: 昼下がりの乱入(一瞬)

お名前: ako
投稿日: 2005/5/18(16:05)

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杏樹さん、慈幻さん、こんにちは。

慈〉〉理屈付けたくなるのは私の性分というか、業みたいなものですの
慈〉〉で…(苦笑)

杏〉私も理屈を通すのが好きなので…。でも私の理屈に徹底的に付き合ってくれる人は少ないです。

ここに確実に一人いますからぁあああ
世界史クラブ設立記念大阪8時間連続オフの記録は不滅です〜〜〜
死ぬまでつきあいまっせ〜、グフフ…とバナナさん笑い
(そ、それはちょっとコワいかも…笑)

実はもうですね、慈幻様にも一段落一段落ごとにご返答、ご質問など、
可能な限り自分の地平線を無理やり引き伸ばして屁理屈を動員して、
ご返答したくてしたくて内臓うりうり脳味噌ぐりぐりしてるんですが、
た、ただですね、当方、残念なことにプルートーならぬ楽園追放された身でして、
寝る時間、メシ食う時間、宴会で騒ぐ時間、歌う時間など、
生活最低必需時間を差し引いて、(あ、あと時々仕事する時間)
さらに多読に向ける最後に残った時間を差し引いてみますと、
このように一瞬の乱入で気持ちだけお伝えするしかできませんの〜〜
辛いざます。
「危険」な難波オフ…何だか極楽のよう…
やはり浄土は西方にあり、でございました。東京人ako。


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898. 気長にお待ちしております

お名前: 慈幻 http://mayavin.txt-nifty.com/labotadoku/
投稿日: 2005/5/20(22:01)

------------------------------

どうも慈幻です。

〉杏樹さん、慈幻さん、こんにちは。

〉慈〉〉理屈付けたくなるのは私の性分というか、業みたいなものですの
〉慈〉〉で…(苦笑)

〉杏〉私も理屈を通すのが好きなので…。でも私の理屈に徹底的に付き
〉杏〉合ってくれる人は少ないです。

〉ここに確実に一人いますからぁあああ
〉世界史クラブ設立記念大阪8時間連続オフの記録は不滅です〜〜〜
〉死ぬまでつきあいまっせ〜、グフフ…とバナナさん笑い
〉(そ、それはちょっとコワいかも…笑)

〉実はもうですね、慈幻様にも一段落一段落ごとにご返答、ご質問など、
〉可能な限り自分の地平線を無理やり引き伸ばして屁理屈を動員して、
〉ご返答したくてしたくて内臓うりうり脳味噌ぐりぐりしてるんですが、
〉た、ただですね、当方、残念なことにプルートーならぬ楽園追放され
〉た身でして、
〉寝る時間、メシ食う時間、宴会で騒ぐ時間、歌う時間など、
〉生活最低必需時間を差し引いて、(あ、あと時々仕事する時間)
〉さらに多読に向ける最後に残った時間を差し引いてみますと、
〉このように一瞬の乱入で気持ちだけお伝えするしかできませんの〜〜
〉辛いざます。
〉「危険」な難波オフ…何だか極楽のよう…
〉やはり浄土は西方にあり、でございました。東京人ako。

次回は、6月5日に多言語&漫画分科会ですので、多分、もっと濃くて
危険なものになるかと(笑)

多分、多読学会か、タドキスト大会のどちらかには、上京して参加
するつもりでおりますので、その時にでもお話を聞かせて頂ければ
幸いです。

以上、用件のみですが、今回はこれで失礼します。


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897. 中国語の聞き読み=LR=オーバーラッピングのコツ?

お名前: 慈幻 http://mayavin.txt-nifty.com/labotadoku/
投稿日: 2005/5/20(21:57)

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どうも慈幻です。

〉〉いえ、理屈付けたくなるのは私の性分というか、業みたいなものですの
〉〉で…(苦笑)

〉私も理屈を通すのが好きなので…。でも私の理屈に徹底的に付き合って
〉くれる人は少ないです。

趣味の合わない人は居るものです。ただ、日本では理屈を突き詰めるのは、
文化的に余り歓迎されない傾向があるのかもしれませんが…

〉優香さんはサンプル外でしょうかね。あまりにも特殊すぎて。

はまこさんのように「音」に敏感な人も居ますし、特殊だからサンプルに
ならないということはならないでしょう。まあ、「特殊なサンプル」とし
てですが。

〉…誰も同じことはできない。

優香さんの真似を、あの速度も含めて再現するのは難しいでしょうけれ
ども、そこから原理や技術のヒントを引き出すことは可能だと思います。

それと、彼女の場合は、「速読を身につけた人が多読をやった場合」と
いうサンプルとして考えると非常に興味深いです。

〉〉"affective filter"とは、教育理論で使われる言葉で、「学習者の対象
〉〉言語に対する心理的障壁」のことです。学習しようとしている言語に対
〉〉して恐怖や不安を感じていると、極端な場合には、心理的抵抗感によっ
〉〉て、学習効果が全く現れないということもあるようです。

〉よくわかりました。
〉「ダーリンは外国人」によりますと、日本語ペラペラのトニーさんが日
〉本語で話し掛けてるのに、外国人に話し掛けられたというだけでかたまっ
〉てお返事できない日本人が時々いるそうです。心理的抵抗があると日本
〉語すら応答できないという状況になってしまうんでしょう。

催眠で、「耳が聞こえない」という暗示を掛けたのと変わらない状態で
すね(苦笑)

〉多読を始める人にも、100万語読んだら英語に対する抵抗感が薄れてき
〉たという報告は良く見ます。また、多読前は英語を見るだけで「パス!」
〉だったのが、レベル0の本を読んだら読めてビックリ!になることで、
〉心理的抵抗が薄まるということもあるのでしょう。

心理的抵抗があるのに学習しようとするのは、下りのエスカレーターを
上ろうとするのと同じで、放っておけば勝手に下がっていくし、上って
行くには、必要以上の努力を必要とします。

従来の学習法は、「頑張れ」・「努力しろ」とプレッシャーを与え続け
ることで、下りのエスカレーターの速度を上げておきながら、「学習者
の努力が足りないからだ!」とか理不尽なことを言って、学習の失敗を
学習者の怠惰に責任転嫁するという極悪非道なことをしているのではな
いかと思う今日この頃です。

〉〉「般化」とは、心理学の学習理論で提唱されている概念で、「ある
〉〉刺激に条件付けられた反応が、他の刺激に対しても反応すること。
〉〉般化の程度は、その刺激が似ていれば似ているほど高くなる」こと
〉〉です。

〉ふむ、ふむ。言語が近ければ程度が高くなる、と。

英語を数百万語読んだなら独語、西語を数百万語読んだなら仏語の方が
同じ言語系統な分、やりやすいでしょう。

ただ、より普遍的な「言語学習に関するスキル」も磨かれるので、全く
異なる系統の言語に対しても吸収効率が高まると考えられます。

〉ドイツ語でも役に立っているのでは?共通の語彙はずっと多いと思い
〉ますが。

〉フランス語と英語はラテン系とゲルマン系という違いがありますし、
〉英語は中世にフランス語を輸入して取り入れたので、系統的ではなく
〉単なる「外来語」として共通の語彙になっていることが多いです。
〉ドイツ語は同系統ですので、つづりなどに規則的な対応があるはずです。

確かに、独語と英語は共通の語と思われるものが多いです。ただ、現代
独語、特に漫画の独語は、外来語としての英語の影響も大きいので、純
粋に系統による類似だけではないようですが。

〉〉〉そうですね。わからないとおもしろくなくて投げ出してしまう確率が
〉〉〉高いですね。英語はまだレベルの低い本がたくさんありますから、
〉〉〉「わかっておもしろい」本で語数を重ねていくことができますが、そ
〉〉〉れ以外の言葉だと分からない時にどうするか、というのが課題になる
〉〉〉かもしれません。

〉〉正に、それが指摘したかったことです。

〉「英語以外の言語」の重要問題ですね。

そうです。英語に比べて、英語以外の多読が今一つ盛り上がりに欠けるの
は、「易しくて面白い本」の入手が英語に比べると格段に困難であるため、
行き詰る可能性が非常に高いからではないかと。

〉行ってみましたが、Real Playerが開かなくて音声が聞けません。
〉Media Playerならインストール済みなんですが。

あれ? Real Playerのダウンロードのリンクが下の方にありませんで
したか?

〉〉ただ、中国語や露語になると、文字と音との対応が全く予想
〉〉がつかないので、今何処を読んでるかすぐ分からなくなり、
〉〉読み聞き=LR=オーバーラッピングが成立しませんでした。

〉〉従って、ある程度発音規則を習得してから出ないと、そもそ
〉〉も読み聞きをしようにもできないのではないかと。

〉中国語はピンインがついていればいいんですけどね。
〉中国人はピンインで音を習得する、という感覚があまりないみ
〉たいです。子どもが言葉を覚える時はどこの国でもまず「音」
〉で覚えて話せるようになって、それから文字を覚えていきます
〉から。

外国の学習者のために、ピンイン付の音声付教材がもっと普及
すべきではないかと。

〉〉勿論、カラオケの画面みたいに、音に合わせて文字の色が変
〉〉わっていくような学習ソフトがあれば、全くのゼロからでも
〉〉可能なのかもしれませんが。

〉これはおもしろいですね。そういうのがあったらいいですね。
〉特に中国語など役に立ちそう。

誰か作ってくれませんかね? それとも、多読で複数言語マスター
する方法論を確立したら、我々で本を書いて、その印税でそういう
ソフトを開発するとか?(笑)

ちなみに、中国語のLRですが、読み方を知っている単語を目印に
すると、NHKの短いスクリプトなら、何とかやれる場合もありま
した。

ゲームみたいで面白いので、このまま続けてみて、中国語の文字
と音が対応するようになるのか、実験してみたいと思います。

え〜と、何か中国語にまで手を出しそうな気配なんですが、多分、
気のせいでしょう(苦笑)

以上、用件のみですが、今回はこれで失礼します。


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[♪] 889. Re: こんなのあり?!いきなりフランス語4万語読んじゃった!

お名前: 酒井@快読100万語!
投稿日: 2005/5/15(11:53)

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杏樹さん、すごいねー!
こんなことが起きるのだねえ!!
だって、英語と中国語ではずいぶんちがうんでしょ?
それなのに、片方の理解力がもう一方に感染するなんて・・・!

慈幻さんが紹介している言語獲得装置というのはいったいどういう
構造(?)で、どういう働きをしているんでしょうね?

〉…ぐらいでしょうか。もしフランスの雰囲気だけでその気になったとしたら、これもまた多読にしばしば画期的な効果を発揮する「愛」というヤツでしょうか?

うん、「愛」が大きく関係していることはまちがいない!

〉さらに、英語多読も役に立っています。
〉多読を始める前、私は英文を読むと前置詞や関係代名詞が出てくると行き詰まりました。ひっくりかえさないとわからない、でもひっくり返し続けると文のつながりがわからなくなって混乱してしまう。しかし多読をしたら文章が語順のまま理解できるようになり、関係代名詞にも前置詞にも引っかからなくなりました。
〉フランス語も前置詞も関係代名詞もあります。しかし英語多読のおかげで語順のままずんずん読み進めることができました。わらかなくても進むことができたのは、そういった引っ掛かりがなかったからだとも言えます。

ここかな? 
つまり、英語の多読は語順のままずんずん読み進める腕力を作った。
つまり、語順が言語獲得装置の大きな部分?

〉あと、私がフランス語をそこそこ勉強していた、ということは注釈しておくべきでしょう。テレビで始めて、大学の第一外国語で2年、そしてラジオの応用編。基本は一通りやってたわけです。しかし長年のブランクで、語数の少ない絵本も読めないぐらいサビついていたのは事実。それがここに来て急に活性化したのでしょうか。文法や単語も出てきたら思い出すものがあり、読みながら何度もでてきた用法は実感が湧くようになってきました。
〉そうしたら、たくさん読んだら、今は何が書いてあるかわからない本もそのうちわかるようになってくるのでしょうか?「わからないけど読み続ける」というのも「大量インプット」として効果があるのでしょうか?プチ・ニコラ1冊32000語読んだだけではまだ理解度が目に見えて進んだりはしてないのですが。

はい、これはぼくも大学でドイツ語をやったから想像はつきます。
その錆を落として磨いたのが英語の多読・・・と。

〉慈幻さんが言うところの「言語獲得装置」というもがあるかもしれません。
〉仮説としては、まずおおまかな点がポツリ、ポツリとあって、大量インプットを続けるとその点が増えてきて、そのうち点と点を結ぶシナプスが発生して点と点とを結び始め、それが広がって理解度が上がっていくのではないかという気がします。

慈幻さんが書いているように、この図解は仮説として納得できますね。

〉実は、私は多読を始める少し前にフランス語のやり直し勉強をしかけていま
す。
〉そのトレーニングペーパーは初歩の文章、それこそ「これは何ですか」みたいな会話から始まって、33課でサガンの「悲しみよこんにちは」、カミュの「異邦人」までたどり着く、という無謀なものでした。しかしやさしいところから少しずつ積み重ねて難しい文章を読んでいく、という方法なので、順番にやっていけばたどり着けるのかな〜と思いました。
〉そしてかなり進みましたが、どんどんわからなくなり、結局最後までたどり着きませんでした。

他の方法も試してみてくださったのは、比較のためによかった!

〉今回フランス語一気読みに突入するに当たり、このテキストも引っ張り出してどれぐらい読めるか見直してみました。やっぱり読めるのは最初だけ。少し進むと難しくてわかりません。しかし、レッスンごとにザクザク出てくる新出単語を覚えるコーナーではびっしり書き込んであり、チェックシートにマメにチェックを入れてどこまで覚えたか確認し、テキストの内容を書く問題文もびっしりと書き込んであります。ずいぶん勉強をしたように見えます。こんなに単語覚えたっけ?と、自分でびっくりするほどです。本文も従来型の訳読法でそうとう四苦八苦して読んで、学習を進めていたようです。こんなに勉強したように見えるのに、ちっとも役に立っていなかった?

〉これは、英語でいろいろな勉強をしたけど効果がなかった、挫折ばかりしていた、といって多読に流れ込んでくる人にも同じようなことが言えるのではないでしょうか。

そうだと思うな。

〉従来型の学習の考え方では、言葉はわかるか、わからないか、のどちらかしかありません。「わかる」状態にならないと、全て「わからない」に分類されます。そしてその「わかる」境地に達するのはとっても大変なことです。
〉しかし多読をしてみると、なんとなく、ぼんやり、わかるような、わからないような、という状態もアリだということがわかってきます。よく報告でもわかってくると霧が晴れたような、とか、ピントが合ってきた、という表現を見ます。ではその霧がかかった、ピントの合わない状態でも、その状態のままウロウロしていればいつかは晴れていくということです。その、霧の中をウロウロしている状態というのは意外と大切なのかもしれません。ウロウロしているうちに言語感覚が身についていくのかもしれません。

うーん、これもよい表現ですね。
多読は「グレー・ゾーン」を許す、「ぼんやり」を許容する、
100%じゃなくても、1%でも大切にする、
ということですね。

〉ついでに、その教材では新出単語がどんどん出てきて一生懸命覚えたらしいんですが、詰め込み丸暗記はやっぱりだめですね。時間がたったら忘れた、ということもありますが、訳語を詰め込んで覚えただけではテキストの本文がすぐわかるようにはならないということです。一生懸命訳読しようと試みた形跡はあるんですが、なかなか読めるようにはなりませんでした。

杏樹さんがそれだけ一生懸命やって、それで抜け落ちてしまった。
そういえばぼくの第二外国語もそうだった!

〉多読前に英語で辞書引き読書をした経験から今までも何度か言って来ましたが、単語を調べただけでは文章がわかるようにはなりません。いくら単語を丸暗記しても文章が読めるようになるわけではないんです。

〉多読を知らない人は、辞書なしで読むというと、そんなバカな、と思います。辞書がないと外国語を理解することはできない、と。しかし、単語を調べても文章が読めるようにならないのは確かです。逆に、単語を知らなくても文章に慣れる読めるようになっていくというこごはありかもしれません。外国語の本を読むのに必要なのは、単語ではなくて文章を捉える力だと思います。

これがなかなかわかってもらえない・・・
と、いつも愚痴を言っているところですね。
でも、このごろだいぶ「半信半疑」の人が増えてきたような気がします。
スタートは半信半疑で十分ですよね。はじめてみれば単語が
増えるのは実感できるから。

〉しかし、これから一体どうしようか困っています。フランス語は全く予定外で、中国語も英語も読もうと思った本が積んであって、やっと両方バランスよく読んでいけるかな〜と思っていたところなのに。この勢いでフランス語をどんどん読んでいくべきか…。ホント、人生何が起こるかわかりません。

だからおもしろい!
いままでのやりかたはもう何も起こらないことがわかっているので、
ちっともおもしろくない!! 

杏樹さん、おもしろい方へ、おもしろい方へと進んでいけば
いいんですよ、ね!

じゃ、何語でも結構、楽しい読書を!

追伸 中国語はもうちょっと待ってください・・・
スペイン語の方がまだわかるような気がする・・・
なんていっていたんでは、せっかくの杏樹さんの報告を
どこ読んでるんだ!と言われそう・・・


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890. 酒井先生、ありがとうございます

お名前: 杏樹
投稿日: 2005/5/15(23:37)

------------------------------

酒井先生、こんにちは。

〉杏樹さん、すごいねー!

ありがとうございまーす!

〉こんなことが起きるのだねえ!!
〉だって、英語と中国語ではずいぶんちがうんでしょ?
〉それなのに、片方の理解力がもう一方に感染するなんて・・・!

でも理解度はメチャクチャ低いですよー。

〉慈幻さんが紹介している言語獲得装置というのはいったいどういう
〉構造(?)で、どういう働きをしているんでしょうね?

本当にフシギですねえ。

〉〉…ぐらいでしょうか。もしフランスの雰囲気だけでその気になったとしたら、これもまた多読にしばしば画期的な効果を発揮する「愛」というヤツでしょうか?

〉うん、「愛」が大きく関係していることはまちがいない!

やっぱり?

〉〉さらに、英語多読も役に立っています。
〉〉多読を始める前、私は英文を読むと前置詞や関係代名詞が出てくると行き詰まりました。ひっくりかえさないとわからない、でもひっくり返し続けると文のつながりがわからなくなって混乱してしまう。しかし多読をしたら文章が語順のまま理解できるようになり、関係代名詞にも前置詞にも引っかからなくなりました。
〉〉フランス語も前置詞も関係代名詞もあります。しかし英語多読のおかげで語順のままずんずん読み進めることができました。わらかなくても進むことができたのは、そういった引っ掛かりがなかったからだとも言えます。

〉ここかな? 
〉つまり、英語の多読は語順のままずんずん読み進める腕力を作った。
〉つまり、語順が言語獲得装置の大きな部分?

親戚の言葉は習得しやすい、ということがあると思います。
特に日本語と英語はずいぶんかけ離れた言葉で、語彙も構造も一致するところが少ないですが、ヨーロッパ語同士だと構造が似ていますから。
ラテン系のスペイン語をやると、イタリア語やフランス語もわかりやすい、とか。
韓国語は日本語と語順がほとんど一緒なのでわかりやすいという話も聞きます。

〉〉あと、私がフランス語をそこそこ勉強していた、ということは注釈しておくべきでしょう。テレビで始めて、大学の第一外国語で2年、そしてラジオの応用編。基本は一通りやってたわけです。しかし長年のブランクで、語数の少ない絵本も読めないぐらいサビついていたのは事実。それがここに来て急に活性化したのでしょうか。文法や単語も出てきたら思い出すものがあり、読みながら何度もでてきた用法は実感が湧くようになってきました。
〉〉そうしたら、たくさん読んだら、今は何が書いてあるかわからない本もそのうちわかるようになってくるのでしょうか?「わからないけど読み続ける」というのも「大量インプット」として効果があるのでしょうか?プチ・ニコラ1冊32000語読んだだけではまだ理解度が目に見えて進んだりはしてないのですが。

〉はい、これはぼくも大学でドイツ語をやったから想像はつきます。
〉その錆を落として磨いたのが英語の多読・・・と。

ドイツ語の錆を落としたら英語へ…?

〉〉慈幻さんが言うところの「言語獲得装置」というもがあるかもしれません。
〉〉仮説としては、まずおおまかな点がポツリ、ポツリとあって、大量インプットを続けるとその点が増えてきて、そのうち点と点を結ぶシナプスが発生して点と点とを結び始め、それが広がって理解度が上がっていくのではないかという気がします。

〉慈幻さんが書いているように、この図解は仮説として納得できますね。

〉〉実は、私は多読を始める少し前にフランス語のやり直し勉強をしかけていま
〉す。
〉〉そのトレーニングペーパーは初歩の文章、それこそ「これは何ですか」みたいな会話から始まって、33課でサガンの「悲しみよこんにちは」、カミュの「異邦人」までたどり着く、という無謀なものでした。しかしやさしいところから少しずつ積み重ねて難しい文章を読んでいく、という方法なので、順番にやっていけばたどり着けるのかな〜と思いました。
〉〉そしてかなり進みましたが、どんどんわからなくなり、結局最後までたどり着きませんでした。

〉他の方法も試してみてくださったのは、比較のためによかった!

そうなんですか。後に実験台として役に立つようになるとは。

〉〉今回フランス語一気読みに突入するに当たり、このテキストも引っ張り出してどれぐらい読めるか見直してみました。やっぱり読めるのは最初だけ。少し進むと難しくてわかりません。しかし、レッスンごとにザクザク出てくる新出単語を覚えるコーナーではびっしり書き込んであり、チェックシートにマメにチェックを入れてどこまで覚えたか確認し、テキストの内容を書く問題文もびっしりと書き込んであります。ずいぶん勉強をしたように見えます。こんなに単語覚えたっけ?と、自分でびっくりするほどです。本文も従来型の訳読法でそうとう四苦八苦して読んで、学習を進めていたようです。こんなに勉強したように見えるのに、ちっとも役に立っていなかった?

〉〉これは、英語でいろいろな勉強をしたけど効果がなかった、挫折ばかりしていた、といって多読に流れ込んでくる人にも同じようなことが言えるのではないでしょうか。

〉そうだと思うな。

ですよね?だとしたら「英語ができません」と言う人も実は知らないところで蓄積になっているのかも。

〉〉従来型の学習の考え方では、言葉はわかるか、わからないか、のどちらかしかありません。「わかる」状態にならないと、全て「わからない」に分類されます。そしてその「わかる」境地に達するのはとっても大変なことです。
〉〉しかし多読をしてみると、なんとなく、ぼんやり、わかるような、わからないような、という状態もアリだということがわかってきます。よく報告でもわかってくると霧が晴れたような、とか、ピントが合ってきた、という表現を見ます。ではその霧がかかった、ピントの合わない状態でも、その状態のままウロウロしていればいつかは晴れていくということです。その、霧の中をウロウロしている状態というのは意外と大切なのかもしれません。ウロウロしているうちに言語感覚が身についていくのかもしれません。

〉うーん、これもよい表現ですね。
〉多読は「グレー・ゾーン」を許す、「ぼんやり」を許容する、
〉100%じゃなくても、1%でも大切にする、
〉ということですね。

「100%の理解を求めない」というのは多読の画期的な考え方です。

〉〉ついでに、その教材では新出単語がどんどん出てきて一生懸命覚えたらしいんですが、詰め込み丸暗記はやっぱりだめですね。時間がたったら忘れた、ということもありますが、訳語を詰め込んで覚えただけではテキストの本文がすぐわかるようにはならないということです。一生懸命訳読しようと試みた形跡はあるんですが、なかなか読めるようにはなりませんでした。

〉杏樹さんがそれだけ一生懸命やって、それで抜け落ちてしまった。
〉そういえばぼくの第二外国語もそうだった!

第二外国語ってそういう運命にあるのでしょうか…。akoさんも第二外国語のフランス語で似たような状況に陥ってしまったようです。結局英語学習の二の舞をしてるだけ。

〉〉多読前に英語で辞書引き読書をした経験から今までも何度か言って来ましたが、単語を調べただけでは文章がわかるようにはなりません。いくら単語を丸暗記しても文章が読めるようになるわけではないんです。

〉〉多読を知らない人は、辞書なしで読むというと、そんなバカな、と思います。辞書がないと外国語を理解することはできない、と。しかし、単語を調べても文章が読めるようにならないのは確かです。逆に、単語を知らなくても文章に慣れる読めるようになっていくというこごはありかもしれません。外国語の本を読むのに必要なのは、単語ではなくて文章を捉える力だと思います。

〉これがなかなかわかってもらえない・・・
〉と、いつも愚痴を言っているところですね。
〉でも、このごろだいぶ「半信半疑」の人が増えてきたような気がします。
〉スタートは半信半疑で十分ですよね。はじめてみれば単語が
〉増えるのは実感できるから。

「半信半疑」の人が増えてきた!
慈幻さんの報告の、語から物語への図など役に立つのではないでしょうか。

〉〉しかし、これから一体どうしようか困っています。フランス語は全く予定外で、中国語も英語も読もうと思った本が積んであって、やっと両方バランスよく読んでいけるかな〜と思っていたところなのに。この勢いでフランス語をどんどん読んでいくべきか…。ホント、人生何が起こるかわかりません。

〉だからおもしろい!
〉いままでのやりかたはもう何も起こらないことがわかっているので、
〉ちっともおもしろくない!! 

〉杏樹さん、おもしろい方へ、おもしろい方へと進んでいけば
〉いいんですよ、ね!

「おもしろければそれでいい」も多読の精神ですね。
酒井先生を面白がらせることができてよかった!

〉じゃ、何語でも結構、楽しい読書を!

は〜い!

〉追伸 中国語はもうちょっと待ってください・・・
〉スペイン語の方がまだわかるような気がする・・・
〉なんていっていたんでは、せっかくの杏樹さんの報告を
〉どこ読んでるんだ!と言われそう・・・

スペイン語はヨーロッパ語ですから、英語の応用からわかることもあるでしょうね。そのうち中国語をやりたくなったらお知らせください。
それでは…。


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891. Re: 酒井先生、ありがとうございます

お名前: 酒井@快読100万語!
投稿日: 2005/5/16(00:31)

------------------------------

"杏樹"さんは[url:kb:890]で書きました:
〉酒井先生、こんにちは。

〉〉杏樹さん、すごいねー!

チューゴクゴタドクニツイテハ、デンマテ


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892. Re: 杏樹さんに告白…(ぽ)

お名前: ako
投稿日: 2005/5/16(22:42)

------------------------------

杏樹さん 酒井先生、ちょっとだけお邪魔します。

〉第二外国語ってそういう運命にあるのでしょうか…。akoさんも第二外国語のフランス語で似たような状況に陥ってしまったようです。結局英語学習の二の舞をしてるだけ。

そーーーーーーなのよぉ〜〜〜〜〜〜
もう、ほんとにそうなのです〜〜〜〜 正に、二の舞! ピッタリ!

〉〉〉そのトレーニングペーパーは初歩の文章、それこそ「これは何ですか」みたいな会話から始まって、

しぎゃぴー 杏樹さ〜〜〜〜ん(涙) それ、それ!
聞いてくれるぅぅ〜?
そのトレーニングペーパー、大学の時、akoも同じのやったんですー
涙の告白… 
 
フランス語ね、文法編が2冊あるでしょう? 
その1巻と2巻の途中まで…。
2巻の途中で挫折したので、3巻の読解編は買ってない…
(今や、それは正解だった・爆)

-------余興コーナー----------

あんまり関係ないけど、ついでに。

〉韓国語は日本語と語順がほとんど一緒なのでわかりやすいという話も聞きます。

日本語学習中の韓国人の知人に、日本語検定の勉強をみた経験があるんですが、
その際に、ちょっとだけ教わった韓国語会話、今、覚えているのをご紹介しますね。
ほんとに順番が同じなのでカンドウしましたよ。

杏樹さんぬん akoわ かっち   SSSるる  はご いっそよ〜
杏樹さんは  akoと  いっしょに SSSを   して います〜

※「SSSする」=いま勝手に作った造語


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894. akoさんたらぁ〜

お名前: 杏樹
投稿日: 2005/5/17(00:37)

------------------------------

akoさん、こんにちは。

〉〉第二外国語ってそういう運命にあるのでしょうか…。akoさんも第二外国語のフランス語で似たような状況に陥ってしまったようです。結局英語学習の二の舞をしてるだけ。

〉そーーーーーーなのよぉ〜〜〜〜〜〜
〉もう、ほんとにそうなのです〜〜〜〜 正に、二の舞! ピッタリ!

おお、力強い同意!

〉〉〉〉そのトレーニングペーパーは初歩の文章、それこそ「これは何ですか」みたいな会話から始まって、

〉しぎゃぴー 杏樹さ〜〜〜〜ん(涙) それ、それ!
〉聞いてくれるぅぅ〜?
〉そのトレーニングペーパー、大学の時、akoも同じのやったんですー
〉涙の告白… 
〉 
〉フランス語ね、文法編が2冊あるでしょう? 
〉その1巻と2巻の途中まで…。
〉2巻の途中で挫折したので、3巻の読解編は買ってない…
〉(今や、それは正解だった・爆)

もぅ〜akoさんったらこんなところで告白するなんて。
大学で使ってたとは。
でも1巻はできたんですねー。
私は大学の勉強ではなくてフランス語が読みたいと思ってやってみたので、文法編はやりませんでした。フランス語やり直し、というほどの気合もありませんでしたから。
しかし、このトレーニングペーパーは他の言葉もあります。中国語はブランク後のやり直し独習をしているときに使いました。それもまず単語1000語を一生懸命覚え、それから文法編へ。残念ながら中国語には「読解編」がなく、フランス語やドイツ語にはあるのにどうして〜〜〜と悔しい思いをしていました。まあ、多読を知ったのでどうでもよくなりましたが。

〉-------余興コーナー----------

〉あんまり関係ないけど、ついでに。

〉〉韓国語は日本語と語順がほとんど一緒なのでわかりやすいという話も聞きます。

〉日本語学習中の韓国人の知人に、日本語検定の勉強をみた経験があるんですが、
〉その際に、ちょっとだけ教わった韓国語会話、今、覚えているのをご紹介しますね。
〉ほんとに順番が同じなのでカンドウしましたよ。

〉杏樹さんぬん akoわ かっち   SSSるる  はご いっそよ〜
〉杏樹さんは  akoと  いっしょに SSSを   して います〜

〉※「SSSする」=いま勝手に作った造語

おおぉ〜!これなら文法はいりませんね。
面白い余興をありがとうございました。
それでは〜。


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