Re: 読んだ本の感想書いてみました

[掲示板: 〈過去ログ〉100万語通過報告 -- 最新メッセージID: 8032 // 時刻: 2024/11/23(10:36)]

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3952. Re: 読んだ本の感想書いてみました

お名前: KYO
投稿日: 2004/8/1(09:38)

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杏樹さん、レスをありがとうございます! 
なかなか返事ができなくてスミマセンでした。

〉実は「1巻ビンボー」というコトバがありまして…。KYOさんはまだ生徒に勧めるため、という理由がありますが、単に色々なシリーズの1巻ばかり読んでは別のシリーズの1巻を読む、というふうに1巻ばかり集まってしまうというタドキストがいます。「用語集の広場」のどこかに過去ログがあるはずです。

ぶははは!ですね。シリーズモノはまた読みたいなと自然に思えるものと、数冊買っちゃったけど、これはもういいってモノがあります。
もういいって思ったのに限って、たくさん買ってたりして。

〉ウィルソンはかなりシビアでつらいテーマを突きつけてきますね。
〉特にDustbin Babyは理解力が足りなくて、内容もつらい、読んでる本人も苦しい、という状態になってしまいました。他の本も読んでみたい気はしますが、もっと英語そのものが楽に読めないとつらそうなので、お休みしています。
〉Cat Mummyはその中でも読みやすかったほうで、母親とネコの死を乗り越えるために苦労した主人公の状況や心情がよく書かれていて、これだけしっかりした内容が詰まっているのに感嘆しました。

Dustbin Babyは読みたいなと思いつつまだ読んでいません。
最近読んだ"Vicky Angel"は読み応えがあったんですが、
お話の内容がすごく辛かったので、Dustbin Babyもそうだったらちょっとイヤだな。
Lizzie Zipmouthは比較的短くて読了感もさわやか。お勧めです。
私はこの作品は読んだのではなくテープで聞きましたが、
イギリス英語がきれいできれいで。楽しかった!

〉サッカーは
〉Somday Angeline
〉Dogs don't tell Jokes
〉The Boy Who Lost His Face
〉もよかったです。
〉これぐらいの年の子供の心の動きを丁寧に書くのが本当にうまいです。

サッカーはまだまだ読んでいないのが多いので、これからが楽しみです。

〉ダールは読みやすいレベルのものはほとんど読んでしまって、あとは難しそうなので置いてあります。70万語ごろ、やっとレベル3ぐらいの時に「The Witches」を大キリンしたら面白くてそのまま夢中になって読んだので、レベルが高くても読める場合はあると思うのですが。
〉The Giraffe and the Oelly and Me♪は、楽しくてお気に入りです。
〉チョコレート工場も好きです。Oompa-Loompaの歌はさっぱりわかりませんでしたが…。KYOさんはわかりますか?

わかんなくっていいんじゃないですか〜。歌はときどきおもしろそうなのを声に出して読んでみます。
調子いいー、さすがダール!なんて思って、それでおしまい。でいいと思うんだけどなあ。

〉私の場合は「指輪物語」を崇め奉っているディープなファンタジーマニアですので、そういう人種はだいたいハリポタなんて「ただの学園もの」だなどと言ってバカにしてるんです。読んでみたらおもしろいのかもしれませんけれど…。

「ただの学園もの」だから私にはおもしろく読めたのかもしれないです。
ファンタジーのおもしろさってどういうところにあるんでしょうね。
(こう書くと杏樹さんがファンタージーの魅力についてとうとうと語り始めるかも…)
涼音さんのレスにも書いたのですが、
他人の想像力で構築された世界にそこまで浸るのが私にはこわいのかもしれないです。
だからわりと客観的に見ちゃって、ディテールが書き込んであるなとか
筋立てが巧みだとか、人物の配置がいいとか、そこら辺に目がいく、
そうなるとファンタジーの醍醐味って薄れるような気がしません?

宮部みゆきさんの『ブレイブストーリー』私にはとてもおもしろく読めましたが、
ああいうのはファンタジーにぞっこんの人には邪道なんでしょうか?
現実の世界と想像の世界を行き来しているから、私のようなあまり
ファンタジーを知らない人間でも楽しめるんじゃないかと思ったりしました。
ちょっと古くなりますがエンデの『果てしない物語』は同じような構成だったけれど
こちらはあまりのめりこめなかったです。『モモ』は夢中になれたけど。

〉通過報告読んでくださったんですね。ありがとうございます。
〉それにしても、KYOさんが翻訳で挑戦ですか?
〉読みにくい本になると、KYOさんでもそうなるんですか?

えええっー、そんなに何でも英語で読めるわけないじゃないですか!
私の英語読書歴なんて、いたってささやかなものなんで、
読もうかなって積読状態のペーパバックスがいっぱいあります。
積読本も読める可能性が出てきたんで、多読やってよかった!です。

〉それではこれからは「タドキストの広場」でどんどん本の感想を書いてください。
〉身近にいないなら、なおさら掲示板でどんどん本のお話をしましょう。
〉きっと同じ本を読んだ人、これから読みたいと思った人がレスをつけてくれると思いますので、交流が広がると思います。

〉それではHappy Reading & Writing!

これからは感想も書いていきたいです。杏樹さんもますますHappy Reading!

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3970. ファンタジー話

お名前: 杏樹
投稿日: 2004/8/5(00:51)

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KYOさん、こんにちは。

お返事を書き終えてほっとしているところでしょうか。

〉Dustbin Babyは読みたいなと思いつつまだ読んでいません。
〉最近読んだ"Vicky Angel"は読み応えがあったんですが、
〉お話の内容がすごく辛かったので、Dustbin Babyもそうだったらちょっとイヤだな。

途中はかなりつらかったですが、最後は感動です。

〉Lizzie Zipmouthは比較的短くて読了感もさわやか。お勧めです。
〉私はこの作品は読んだのではなくテープで聞きましたが、
〉イギリス英語がきれいできれいで。楽しかった!

それなら読んでみたいです。

〉〉私の場合は「指輪物語」を崇め奉っているディープなファンタジーマニアですので、そういう人種はだいたいハリポタなんて「ただの学園もの」だなどと言ってバカにしてるんです。読んでみたらおもしろいのかもしれませんけれど…。

〉「ただの学園もの」だから私にはおもしろく読めたのかもしれないです。
〉ファンタジーのおもしろさってどういうところにあるんでしょうね。
〉(こう書くと杏樹さんがファンタージーの魅力についてとうとうと語り始めるかも…)

なんか、誘われてるような気がするんですが…。
だったらもう、書いてしまいます。

〉涼音さんのレスにも書いたのですが、
〉他人の想像力で構築された世界にそこまで浸るのが私にはこわいのかもしれないです。
〉だからわりと客観的に見ちゃって、ディテールが書き込んであるなとか
〉筋立てが巧みだとか、人物の配置がいいとか、そこら辺に目がいく、
〉そうなるとファンタジーの醍醐味って薄れるような気がしません?

〉宮部みゆきさんの『ブレイブストーリー』私にはとてもおもしろく読めましたが、
〉ああいうのはファンタジーにぞっこんの人には邪道なんでしょうか?
〉現実の世界と想像の世界を行き来しているから、私のようなあまり
〉ファンタジーを知らない人間でも楽しめるんじゃないかと思ったりしました。
〉ちょっと古くなりますがエンデの『果てしない物語』は同じような構成だったけれど
〉こちらはあまりのめりこめなかったです。『モモ』は夢中になれたけど。

ファンタジーでも現実とリンクしているほうが、一般の人には読みやすいようですね。
私の場合は頭がまるっきり空想的に出来ているもので、思い切り現実から離れている方がいいんです。そうなると、「どちらに向いているか」という個人の資質の問題になってくるのですが…。
私はもともと日本文学をほとんど読まないんです。日常とか現実とかに近い話に興味が持てない方で、外国物ばかり読んでいます。ですから多読で英語の本だけでも原語で読める、というのはとってもうれしいことなんです。

でも、ファンタジーでも外国物でも歴史ものでも、シチュエーションが非日常というだけで、人間の感情がきちんと書けてないといい作品にはならないと思います。そういった設定の物語の場合、現実ではありえないような状況が起こるわけですが、その中で登場人物の気持ちにどれだけ読者が共感できるものを表現できるか…。
「指輪物語」なら、フロドが重い使命を負ってつらい困難な旅をします。その使命や旅は現実世界では起こらないようなことです。でもそういった、行く手には絶望しかないような困難な道を歩んでいく気持ちを想像し共感して疑似体験をするのです。

「はてしない物語」はもうひとつだったんですね。私は好きなんですけど…。これは単に異世界に入り込む物語ではなくて、いじめられっ子の主人公が本の世界へ逃げ込んで、その世界を旅して、しかもかなりつらい経験もして、違う自分になって現実へ戻っていく、そこに感動しました。

現実では起こりえない体験をすることがファンタジーのおもしろさ、と言っていいでしょうか。現実の自分が経験することは限られています。違う世界を体験することで、世界が広がるような気がします。

「指輪物語」の場合は、これはもう壮大な世界が作り上げられていて、その世界を追求したくなるようなマニア心をくすぐるようなものになっています。他のファンタジーではいくら異世界を作り上げてもここまでものすごいものはありません。だからこそハマると果てしなくはまっていって、どんどん追求したくなります。そして「指輪」を読んでいるときは「本を読んでいる」ではなくて「中つ国を旅している」という感覚になるんです。ここまで入り込めるかどうか、というところが読めるかどうかにかかわってくるのかもしれません。指輪マニアは「誰でも軽い気持ちで読めるものではない」というところを自慢したいフシがあり、それだけこの本を特別視する傾向があります。もし入り込めないなら無理に読むことはないと思います。
映画はそのあたり、万人に入りやすい形に作り上げています。映画を見て内容を把握したら読めるようになるかもしれません。

〉〉通過報告読んでくださったんですね。ありがとうございます。
〉〉それにしても、KYOさんが翻訳で挑戦ですか?
〉〉読みにくい本になると、KYOさんでもそうなるんですか?

〉えええっー、そんなに何でも英語で読めるわけないじゃないですか!
〉私の英語読書歴なんて、いたってささやかなものなんで、
〉読もうかなって積読状態のペーパバックスがいっぱいあります。
〉積読本も読める可能性が出てきたんで、多読やってよかった!です。

やはりそれは、英語が出来ない人が思い描いてる「マスター幻想」でしたか。
語学に「マスター」はなくて、何ができるか、どこまでできるか、人それぞれ専門や仕事などによって違うということはわかってたはずなんですけれど。つい「英語が出来る人」は何でも出来る人、みたいなイメージを持ってしまうんですよね。英語の本なんてどんどん読んでるんじゃないかと思ってました。多読は指導のためだけではなくて、ご自分がPBを読むのにも役に立つんですね。
ということは、KYOさんも「今まで読めなかった本が多読をしたら読めた」という経験が起こるわけですか?
もしそうならまた報告してほしいと思います。「読めなかった」でなくても、前より楽に読めた、とか理解度が上がったとか、そういうことがあれば聞いてみたいです。多読の効果のデータにもなるでしょうし…。

それではHappy Reading!


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4034. ごめんなさい!見落としていました

お名前: KYO
投稿日: 2004/8/13(11:56)

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杏樹さん、

レスをつけてくださってたんですね! すみません、今頃気づくなんてまったくうっかりです。本当にごめんなさい!

〉なんか、誘われてるような気がするんですが…。
〉だったらもう、書いてしまいます。

誘っておいて、ああ、すみません。書いてくださってどうもありがとう!

〉ファンタジーでも現実とリンクしているほうが、一般の人には読みやすいようですね。
〉私の場合は頭がまるっきり空想的に出来ているもので、思い切り現実から離れている方がいいんです。そうなると、「どちらに向いているか」という個人の資質の問題になってくるのですが…。

そうなんです。まったく別の世界ってなかなか入り込めないんです。
まったく別の世界にいる人たちって、ものの見方もずいぶんと違うんじゃないかと思うんですが、
作者の別世界を構築する力が弱いと、結局、舞台がちょっと違っても
現代の日本人の考えてることといっしょじゃないか!とスッと気持ちがさめるんです。
現実とリンクしている場合は、考え方が現実の人間と似ててもたぶん許せるんですね。 

〉私はもともと日本文学をほとんど読まないんです。日常とか現実とかに近い話に興味が持てない方で、外国物ばかり読んでいます。ですから多読で英語の本だけでも原語で読める、というのはとってもうれしいことなんです。

日本のものに興味がもてないって、私もそういう時期があったんですけれど、
(かなり若い時期なんで杏樹さんと比較するのは変かも)
今は日本のものの方がいいかなと思います。
たぶん翻訳だと、翻訳の荒さみたいのが目についてしまうことがあるから。
多読をやって前よりも原書が近くなったのはうれしいですよね!

〉でも、ファンタジーでも外国物でも歴史ものでも、シチュエーションが非日常というだけで、人間の感情がきちんと書けてないといい作品にはならないと思います。そういった設定の物語の場合、現実ではありえないような状況が起こるわけですが、その中で登場人物の気持ちにどれだけ読者が共感できるものを表現できるか…。
〉「指輪物語」なら、フロドが重い使命を負ってつらい困難な旅をします。その使命や旅は現実世界では起こらないようなことです。でもそういった、行く手には絶望しかないような困難な道を歩んでいく気持ちを想像し共感して疑似体験をするのです。

最近は人物が総体としてちゃんとリアリティをもって描けているかどうかが、
自分にとって読んでおもしろいかの一番判断の基準になっている感じがします。
そういうのがきっちり書けているのを自分では「人物がたってる」って呼んでるんですが、
これは我が家でしか通用しない表現かな。
子供が「読んでみて」という本を試して、「ストーリーはなかなかいいんだけどね、人物がたってない」と評したりしてます。

〉「はてしない物語」はもうひとつだったんですね。私は好きなんですけど…。これは単に異世界に入り込む物語ではなくて、いじめられっ子の主人公が本の世界へ逃げ込んで、その世界を旅して、しかもかなりつらい経験もして、違う自分になって現実へ戻っていく、そこに感動しました。

「はてしない物語」を読んだのは20代も半ばになってからで、そこにまず無理があるかなという気がします。
もっと若い時期に読めば違っていたでしょう。
記憶が曖昧なんですが、いじめられてる主人公の気持ちにどうも寄り添えなかった感があります。
宮部さんの『ブレイブストーリー』の少年の気持ちにはもう痛いほど共感できたんですが。
そこらへん、日本のものと外国のものでは共感の度合いに差を感じるのかもしれません。

〉現実では起こりえない体験をすることがファンタジーのおもしろさ、と言っていいでしょうか。現実の自分が経験することは限られています。違う世界を体験することで、世界が広がるような気がします。

〉「指輪物語」の場合は、これはもう壮大な世界が作り上げられていて、その世界を追求したくなるようなマニア心をくすぐるようなものになっています。他のファンタジーではいくら異世界を作り上げてもここまでものすごいものはありません。だからこそハマると果てしなくはまっていって、どんどん追求したくなります。そして「指輪」を読んでいるときは「本を読んでいる」ではなくて「中つ国を旅している」という感覚になるんです。ここまで入り込めるかどうか、というところが読めるかどうかにかかわってくるのかもしれません。指輪マニアは「誰でも軽い気持ちで読めるものではない」というところを自慢したいフシがあり、それだけこの本を特別視する傾向があります。もし入り込めないなら無理に読むことはないと思います。
〉映画はそのあたり、万人に入りやすい形に作り上げています。映画を見て内容を把握したら読めるようになるかもしれません。

映画はビデオでちょっと見ました。途中でつい居眠りをしてしまい……。
はは、単純に向かないってことなのかなあ。
ストーリーがわかるとかえっておもしろく読めない質なので見ないほうが正解かもしれません。
翻訳を引っ張り出してみましたが、第1部しか手元なく、文庫で9冊かあと思ったらちょっと気持ちがなえました。
評論社の翻訳はデスマス調なのがどうも違和感が。
あ、それなら、原作に思い切ってアタックすればいいんですよね!

〉語学に「マスター」はなくて、何ができるか、どこまでできるか、人それぞれ専門や仕事などによって違うということはわかってたはずなんですけれど。つい「英語が出来る人」は何でも出来る人、みたいなイメージを持ってしまうんですよね。英語の本なんてどんどん読んでるんじゃないかと思ってました。多読は指導のためだけではなくて、ご自分がPBを読むのにも役に立つんですね。

杏樹さんから、こういうふうに言われるとは思ってなかったです。
そういう気持ちがよくわかっていらっしゃると思ってたから。
最近は「できなくて当たり前じゃん」という居直りが強くなってるような気がします。

〉ということは、KYOさんも「今まで読めなかった本が多読をしたら読めた」という経験が起こるわけですか?

「あ、こりゃ難しいや」とこれまで中途放棄した本が幾つか浮かびます。
長いヤツはある程度まとまった読書時間がとれないと、ちょっと読み始めても続かなかったりすることも多かったです。
英語のほうが、やっぱり物語の中に入り込むにも、作者の語りに馴染むのにもまだまだ時間がかかるんですね。

〉もしそうならまた報告してほしいと思います。「読めなかった」でなくても、前より楽に読めた、とか理解度が上がったとか、そういうことがあれば聞いてみたいです。多読の効果のデータにもなるでしょうし…。

はあい、そうしたいと思います。でもいつのことかなあ。
多読用の本を読んでいると楽しいし、無理に背伸びしなくても
英語と肩の力を抜いてつきあってるなあって感じが最近していて、
これっていい形じゃないかしらんと本人としては思ってます。

杏樹さん、レスを本当にありがとうございました! 
指輪、英語ならどうかちょっと試してみたいです。


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4049. いえ、いえ

お名前: 杏樹
投稿日: 2004/8/15(23:39)

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KYOさん、こんにちは。

〉レスをつけてくださってたんですね! すみません、今頃気づくなんてまったくうっかりです。本当にごめんなさい!

いいえ〜〜。下の方に沈んでいってるので、気がつかないかなと思っていました。気がついてくださってうれしいです。

〉そうなんです。まったく別の世界ってなかなか入り込めないんです。
〉まったく別の世界にいる人たちって、ものの見方もずいぶんと違うんじゃないかと思うんですが、
〉作者の別世界を構築する力が弱いと、結局、舞台がちょっと違っても
〉現代の日本人の考えてることといっしょじゃないか!とスッと気持ちがさめるんです。
〉現実とリンクしている場合は、考え方が現実の人間と似ててもたぶん許せるんですね。

やはりそれは個人の資質とか好みの問題になってくるようです。私は「別世界」はいくら現実と接点のない世界でも人間の感情は基本的に変わらないと思います。だからこそ自分がそこにいたら、その立場だったら、と思いながら入り込んでいけるのかもしれません。 

〉〉私はもともと日本文学をほとんど読まないんです。日常とか現実とかに近い話に興味が持てない方で、外国物ばかり読んでいます。ですから多読で英語の本だけでも原語で読める、というのはとってもうれしいことなんです。

〉日本のものに興味がもてないって、私もそういう時期があったんですけれど、
〉(かなり若い時期なんで杏樹さんと比較するのは変かも)
〉今は日本のものの方がいいかなと思います。
〉たぶん翻訳だと、翻訳の荒さみたいのが目についてしまうことがあるから。
〉多読をやって前よりも原書が近くなったのはうれしいですよね!

翻訳ものは苦手、という人が時々いますけど、文章が不自然とか読みにくいとか言います。

〉最近は人物が総体としてちゃんとリアリティをもって描けているかどうかが、
〉自分にとって読んでおもしろいかの一番判断の基準になっている感じがします。
〉そういうのがきっちり書けているのを自分では「人物がたってる」って呼んでるんですが、
〉これは我が家でしか通用しない表現かな。
〉子供が「読んでみて」という本を試して、「ストーリーはなかなかいいんだけどね、人物がたってない」と評したりしてます。

〉「はてしない物語」を読んだのは20代も半ばになってからで、そこにまず無理があるかなという気がします。
〉もっと若い時期に読めば違っていたでしょう。
〉記憶が曖昧なんですが、いじめられてる主人公の気持ちにどうも寄り添えなかった感があります。
〉宮部さんの『ブレイブストーリー』の少年の気持ちにはもう痛いほど共感できたんですが。
〉そこらへん、日本のものと外国のものでは共感の度合いに差を感じるのかもしれません。

そうなんですか。私も大人になってから読んだんですが、私にはいじめられて本の世界に逃げ込んでいる、というシチュエーションがとても共感を覚えたもので。しかも主人公が単に被害者として書かれているのではなく、別世界で自分の内面に対峙するのに感動しました。

〉映画はビデオでちょっと見ました。途中でつい居眠りをしてしまい……。
〉はは、単純に向かないってことなのかなあ。
〉ストーリーがわかるとかえっておもしろく読めない質なので見ないほうが正解かもしれません。
〉翻訳を引っ張り出してみましたが、第1部しか手元なく、文庫で9冊かあと思ったらちょっと気持ちがなえました。
〉評論社の翻訳はデスマス調なのがどうも違和感が。
〉あ、それなら、原作に思い切ってアタックすればいいんですよね!

「指輪物語」の前編に当たる「ホビット」が岩波少年文庫で、児童書として出ているので「ですます」調になり、「指輪」もそれを踏襲したのではないかと思います。昔話を語っている、という感覚になればそれほど変でもないと思うのですが。でも向いてないものは無理して読むことはないですよ。

〉〉語学に「マスター」はなくて、何ができるか、どこまでできるか、人それぞれ専門や仕事などによって違うということはわかってたはずなんですけれど。つい「英語が出来る人」は何でも出来る人、みたいなイメージを持ってしまうんですよね。英語の本なんてどんどん読んでるんじゃないかと思ってました。多読は指導のためだけではなくて、ご自分がPBを読むのにも役に立つんですね。

〉杏樹さんから、こういうふうに言われるとは思ってなかったです。
〉そういう気持ちがよくわかっていらっしゃると思ってたから。
〉最近は「できなくて当たり前じゃん」という居直りが強くなってるような気がします。

すみません。KYOさんは本を読むのがお好きで、翻訳の仕事もしてらっしゃるので「読む」方面は得意ではないかと思いましたので。

〉〉ということは、KYOさんも「今まで読めなかった本が多読をしたら読めた」という経験が起こるわけですか?

〉「あ、こりゃ難しいや」とこれまで中途放棄した本が幾つか浮かびます。
〉長いヤツはある程度まとまった読書時間がとれないと、ちょっと読み始めても続かなかったりすることも多かったです。
〉英語のほうが、やっぱり物語の中に入り込むにも、作者の語りに馴染むのにもまだまだ時間がかかるんですね。

〉〉もしそうならまた報告してほしいと思います。「読めなかった」でなくても、前より楽に読めた、とか理解度が上がったとか、そういうことがあれば聞いてみたいです。多読の効果のデータにもなるでしょうし…。

〉はあい、そうしたいと思います。でもいつのことかなあ。
〉多読用の本を読んでいると楽しいし、無理に背伸びしなくても
〉英語と肩の力を抜いてつきあってるなあって感じが最近していて、
〉これっていい形じゃないかしらんと本人としては思ってます。

そういう気持ちを少しずつでも報告してもらえたらうれしいです。レポートとしてまとめるようなきっちりしたものではなくても、おりおりの感想でいいですから。
KYOさんはどれだけ勉強したか本にも書いてらっしゃって、英語の先生もしていて、とにかく「英語がとても出来る人」と思われて、自分のためではなく教えるために多読をしているとか、教えるためにデータを集めているとか思われがちです。私がKYOさんなら何でも読めるように感じてしまったのもそのためです。
もともとPBを読んでいたような人も、やさしい本をたくさん読んだら理解度が上がったという報告もあります。もともと英語のレベルの高い人が多読を進めながらどう感じているか、自分にとってどんな変化があったか、そういうところをもっとお聞きしたいと思います。客観的なレポートよりも個人的な感想で。

〉杏樹さん、レスを本当にありがとうございました! 
〉指輪、英語ならどうかちょっと試してみたいです。

まず「ホビット」から試してみるのはいかがでしょう?こちらを先に読んでおいた方が「指輪物語」の世界に入りやすくなると思います。

それではHappy Reading!


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