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お名前: 杏樹
投稿日: 2007/3/20(23:45)
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パピイさん、こんにちは。
私はヒストリカル・ロマンスに走って以来世界史クラブの本探し&投稿をサボっています。パピィさんのおかげで世界史クラブの投稿が途絶えずに済んでいます。ありがたや〜
今回はまた面白そうな本を。タイトルに?となりましたが、表紙を見てみると「おお〜〜〜」と思います。
〉■本の紹介
〉◇ The True Confessions of Charlotte Doyle
〉「殺人罪で告発されて裁判にかけられ、有罪とされるような13歳の女の子はめったにいるものではない。
〉でも、この私がそうだった。」の前書きから、物語は始まります。
表紙がすでに時代物のドラマチックな内容を感じさせて、「読みたいー、おもしろそうー」と思います。
〉船のことを余り知らなくても、巻末には船の図解も載っていますし、読み進む中で、船の構造や揺れぐあい、
〉空の色、風や水の冷たさ、食事のまずさ、船倉の暗さや臭いまでリアルに感じるようになって来ます。
これはいいですね。昔の船の生活のこともわかる!
〉◇ I Rode a Horse of Milk White Jade
〉白馬に跨った、凛々しい顔つき美少女。モンゴル人らしい服装が、なかなかきまっています。
おお〜〜〜!モンゴルとは!
〉13世紀末、元のKublai Khanの治世に、モンゴルの草原に生まれたOyunaが主人公です。
〉幼い頃、馬に足をつぶされ、そのことが不吉な子供として信じられ未来の望みが絶たれたように思われました。
〉Karakorumの祭りで毎年行われる馬レースに勝利し、氏族に名誉をもたらす少年をうらやましそうに見る母親を
〉見た彼女は、馬レースに勝利し、不運を払拭することを決意するのですが・・・。
〉あとは想定の範囲の物語かと思いきや、ある日軍に村が襲われ、男の子に変装し、愛馬と飼い猫と一緒に
〉兵士たちと旅に出ます。この旅が、彼女の運命を大きく変える大冒険の始まりとなります。
〉そうそう、Kublai Khanも登場します。
これまた波乱万丈でおもしろそうですね。しかもフビライ・ハーンの時代だなんて。英語でモンゴルの話を読んだらまた新鮮で面白いかもしれません。
〉◇ Out of the Ashes
〉憂いを含んだ美少女が、ちょっとミステリアス。
〉21世紀が始まったばかりの2001年、英国〜の牧場に住む少女Becky〜歳が、当時大流行した
〉口蹄疫( foot-and-mouth disease)を、日記の形式で語ります。
〉この病気は牛やヤギなどが感染する病気で、感染力がとても強く、あっという間に広がるので、
〉被害拡大を防ぐため、感染した家畜が1頭でも見つかった農場では、全て殺してしまわなければなりません。
〉拡大する感染に不安な日々が続きます。かわいがっている動物たちはどうなるのでしょうか。
2001年も時が経てば歴史です。口蹄疫はすでに重要な歴史的事実かも?
〉◇Princess Academy
〉アニメチックな少女の絵がとてもかわいらしいです。
〉貧しい村Mount Eskel の14歳の少女 Miriの成長の物語です。
〉時代も、場所も特定していないファンタジーのような物語で、これが「(かな?)」の理由です。
〉ある日役人たちがやってきて、王の司祭の予言によれば、この村から王子の将来の妻が選ばれると言うのです。
〉12歳から18歳の女の子は全員プリンセス候補として、家から遠く離れたPrincess Academyで、特別な教育を
〉うけることになります。さて、最終的にプリンセスを選ぶのは王子ですが、一番の成績を修めた子は、
〉Academy Princessとして、王子に紹介される栄誉を与えられるそうです。さて、Miriの運命は?
「昔話」みたいな感じでしょうか。プリンセス教育って面白そうです。
〉◇My Brother Made Me Do It
〉女の子より、猫に目が行きました。 というのは、夜行猫さんの書評登録で、この本を知ったからです。
〉20世紀末>むりやり歴史にしてみました(笑)、11歳の女の子Julie Welshの物語です。
〉5年生のpen-pal projectで、カンザスに住むMrs. Kaplan(89歳)と文通を始めました。
〉その中で、9歳の弟のせいで自分が叱られることや、学校での行事や、また他人に話したことのない秘密
〉(自分の病気)まで書いた手紙で物語が進みます。Mrs. Kaplanからの提案で、病気のため、内向的だった
〉彼女は大きく変わって行きます。
〉またこの本は、juvenile rheumatoid arthritis(若年性関節リウマチ)の啓蒙書にもなっています。
20世紀もすでに歴史…。読み応えがありそうです。
〉◇ The Midwife's Apprentice
〉女の子のとなりの目つきの悪い猫に、おもわず目が行っちゃいました(笑)
この猫、とってもいい〜〜〜。目つきの悪さがまた猫らしい愛嬌を感じます。(猫が好きなので…)
〉中世の英国のとある村が舞台です。(王の名が、Edwardとあるだけで、時代を特定する記載はありません)
〉ある寒い冬の夜、少女は暖をとるため堆肥の中にもぐって眠ります。彼女は物心ついたときには、一人で
〉生きており、家も家族も、名前すらもっていませんでした。やがて、村でたった一人の助産婦の見習い(実際は、下働き)
〉として、日々の糧を得ることになります。その日暮らしはなくなったものの、仕事はつらく、食事も少しです。
〉そのうち、自分に名前を付け、少しずつ村にとけこんでいき、人からも頼りにされるようになっていきます。
〉最後のAuthor’s Noteも読みましょう。Midwifeについての興味深い著者の解説があります。
中世のイギリスの様子が伝わってくるようですね。Midwifeが何かはわかりませんが、この本を読んだらわかるんですね。辞書は絶対引かないで、この本で覚えるのを楽しみにしたいです。
〉◇ Marguerite Makes a Book
〉絵を描くのに使っている作業台が面白いですね。
本当!
〉中世のパリに住む少女Margueriteの父は、一流の腕を持つ彩色写本家です。
〉年老いてだんだん仕事が遅くなり、頼まれた本の納期が遅れると、お金は払わないと言われました。
〉彼女は、父に代わって仕事を手伝うことを申し出ます。
中世のパリ…中世のパリ…ああ、うっとり。
〉写本を描くにはどんな画材が必要で、どこで手に入れるのでしょう?
〉また絵の具はどうやって作るのでしょう?など、興味深い話が丁寧に描かれています。
〉絵の具を作るのに、卵の白身を使うと、この本には書いてあります。このような技法も有ったのでしょうか。
〉中世のテンペラ画では、卵の黄身を絵の具に混ぜていました。(古典油彩の技法)
これまたマニアックで面白い内容ですね。中世の写本の絵がどんな風に描かれるかが書いてあるなんて。
〉★どんどん、いっちゃえと、表紙は女の子ですが、美少女かどうかは、みなさんの判断におまかせします(笑)
〉ということにして、このまま読んでよかった本の紹介を続けます。
〉◇ When My Name Was Keoko
〉セピア色の写真の無表情なおかっぱ頭の少女が印象的です。
〉太平洋戦争直前の朝鮮で、兄Tae-yulと、妹Sun-heeふたりの日記形式で、物語が進みます。
〉日本統治化で子供たちは強制的に日本の歴史を学ばされ、日本語をつかうことを強制され、
〉さらに戦争が進むにつれ、創氏改名、となり組、金属の強制徴集、反日運動、神風特攻隊などが語られます。
〉内容は重たいのですが、子供の目から見たこと、感想として述べられていますので、少し救われます。
すごいなあー。こういう内容の本があるなんて。
〉本のタイトルは、Sun-heeの日本語名からつけられています。
〉◇ Out of the Dust
〉青灰色の表紙に、こっちをまっすぐ見つめる少女の写真。表紙だけでも、語りかけてきます。
〉1934年米国オクラホマ州の14歳の女の子、Billie Joの物語です。
〉当時、土壌の疲弊と長期間にわたる干ばつのせいで砂嵐が吹き荒れ、畑や道路は砂に覆われ、
〉家畜や作物の成長、そして人々の心にまで多大な影響を与えていました。そして、悲劇が起きます。
〉詩の形式でかかれているため、いっそう主人公の心情がストレートに伝わってきます。
当時そんなことがあったんですね。しかも「詩の形式」?
〉◇ That Summer
〉少女の表情が印象的です。下段のオープンカーも夏らしくていいですね。
他の本とはまた違う印象ですね。
〉注)現在この本は、絶版のようですが、出版社を変えてISBN:0142401722で再販されているようです。
〉でも、私には、表紙の写真(?)は内容と合わないような気がします。
あら。
〉◇ Crispin: The Cross of Lead
〉主人公の少年、13歳は、14世紀後半の英国の小さな村で、母親と二人でひっそりと暮らしていましたが、母が死に、
〉天涯孤独となってしまいます。それまで、母親の名前をとって「Asta's son」と呼ばれ、本名を知りませんでした。
〉ところが、ある日、泥棒の濡れ衣を着せられ、命まで狙われることになります。母親と親しかった神父から、母が
〉少年にCrispinと洗礼名をつけ、それを皆に秘密にしていたことを聞きだします。でも詳しい出生の秘密を聞き出す
〉前に、神父は何者かに殺されてしまい、なぜ、どうして、とわけがわからないまま、彼は村を追われます。
〉出生の秘密は、母の形見の「鉛の十字架」に書いてある文字にあるようですが、なぜ読み書きのできなかったはずの
〉母が文字を刻めたのか?やがてBearと呼ばれる大道芸人と出会い、一緒に旅を続けます。
ミステリアスでサスペンスな内容ですね。この紹介を見ると読みたくてたまらなくなります。
〉◇ A Single Shard
〉12世紀の韓国Ch’ulp’o村で、身寄りのない少年Tree-earは、足の不自由なCrane-manと橋の下で
〉暮らしています。お金はなく、食べ物にも不自由していますが、物乞いや泥棒などはしません。
〉彼の楽しみは、焼き物名人Minの仕事を密かに覗くことでしたが、有る事件が縁で、仕事を手伝うことになります。
〉そんなある日、宮廷の使いが、陶工たちの村へ仕事を見にくるという噂が伝わります。もし注文が入れば・・・。
〉こうして、彼の人生は大きく変わって行きます。
〉人としての誇りを忘れないCrane-man、完璧主義のMin、情け深いその妻とのかかわりのなかで、彼は大きく
〉成長していきます。
高麗か朝鮮王朝ぐらいでしょうか。その辺のことは詳しくありませんが、こういうお話だと興味が持てそうです。名前は意訳してるんでしょうか。
〉■後書き
〉「ジャケ買い」が、きっかけの本の紹介でしたが、いかがだったでしょうか。美少女表紙本なら、古典作品を筆頭に、
〉きりがなくあるのでしょうが、今回は最近読んでよかった児童書を10(+2)冊紹介してみました。
ジャケ買いするのも納得です。表紙を見ただけで読みたくなります。
困ったな〜。この間アマゾンから本が届いたところなのに…。しかも今は中国語が忙しくて英語は後回しにしてるし…。
〉ジャケ買いのきっかけは、美少女だけでなく、なにかの受賞作品を示す銀色のマークも一役かっています。
〉ということで、New Berry受賞作品をできるだけ集めてみました。
〉最後に、今回紹介した児童書は、対象年齢が10歳以上で、YLはけっこう高く、中には深刻な内容も有り、
〉精神的にも読みにくいものもありました。そんな時は、GRのパンダ読みとか、ロマンス本を読んで気分転換
〉しています。
ロマンス本が気分転換…やっぱりティーンズの本の方が難しいんでしょうか。
〉ということで、次回は、一部の方々ご期待の
〉「大人のための世界史クラブ 〜 男性だってロマンス本」(仮題)の予定です。
おお〜。もう世界史クラブの部長はパピィさんでいいかも…。
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杏樹さん、こんにちは。
〉私はヒストリカル・ロマンスに走って以来世界史クラブの本探し&投稿をサボっています。パピィさんのおかげで世界史クラブの投稿が途絶えずに済んでいます。ありがたや〜
私の投稿は、読書の世界を広げ、かつ語数を伸ばすという自分の趣味のためにやっていますので、
そう言われるとちょっと気恥ずかしいです。
〉今回はまた面白そうな本を。タイトルに?となりましたが、表紙を見てみると「おお〜〜〜」と思います。
本の紹介にはいろいろな切り口がありますが、杏樹さんに「タイトルに?となりました」と思われ、
下記のようなコメントを頂き、投稿してほんとうによかったと思います。
〉〉◇ I Rode a Horse of Milk White Jade
〉おお〜〜〜!モンゴルとは!
〉これまた波乱万丈でおもしろそうですね。しかもフビライ・ハーンの時代だなんて。英語でモンゴルの話を読んだらまた新鮮で面白いかもしれません。
この本の紹介は、杏樹さんを意識していることは否定できません。
物語は、とても波乱万丈でとても面白かったですが、YLは今回の中でも一番高く感じました。
〉〉◇Princess Academy
〉「昔話」みたいな感じでしょうか。プリンセス教育って面白そうです。
シンデレラは、もともと裕福な家で、しっかり教育を受けていたから、王子の妻になっても問題ないでしょうが、
普通の女の子が、いきなりプリンセスになってしまったら、その後大変でしょうね。
そのための教育をするという設定は、なかなかおもしろいと感じました。
〉〉◇ The Midwife's Apprentice
〉〉女の子のとなりの目つきの悪い猫に、おもわず目が行っちゃいました(笑)
〉この猫、とってもいい〜〜〜。目つきの悪さがまた猫らしい愛嬌を感じます。(猫が好きなので…)
おおっ、猫好きだったとは!
〉〉◇ Marguerite Makes a Book
〉中世のパリ…中世のパリ…ああ、うっとり。
〉これまたマニアックで面白い内容ですね。中世の写本の絵がどんな風に描かれるかが書いてあるなんて。
この本は、池袋絵本の会で、699分の1さんに紹介していただいた本です。
絵本ですから、町並みや人々の暮らしぶりも良くわかり、とてもすてきです。
〉〉◇ When My Name Was Keoko
〉すごいなあー。こういう内容の本があるなんて。
私も、同じ感想を持ちました。
〉〉◇ A Single Shard
〉〉12世紀の韓国Ch’ulp’o村で、身寄りのない少年Tree-earは、足の不自由なCrane-manと橋の下で
〉高麗か朝鮮王朝ぐらいでしょうか。その辺のことは詳しくありませんが、こういうお話だと興味が持てそうです。名前は意訳してるんでしょうか。
この本も、杏樹さんを意識して紹介しました。
名前についてですが、この本の邦訳のタイトルは「モギ—ちいさな焼きもの師」となっています。
また、この本の紹介で、主人公の少年の名を「キクラゲ」としていたものを読んだことがあります。
最期に、
〉ロマンス本が気分転換…やっぱりティーンズの本の方が難しいんでしょうか。
今回紹介した本は、10歳以上向けで、あのYLの高いハリポタなども同じターゲットに入りますよね。
また、しっかり読んでやろうと思う内容もあることが、難しく感じさせるのでしょう。
ロマンス本が気分転換、つまり読みやすいというのは私自身の感想ですが、
この点については、次回の投稿で考察してみたいと思っています。
私の場合、今回紹介した児童書より、リサ・クレイパスを読む方が、1〜2割スピードアップしています。
これは物語力の差だけではないでしょう。
では〜、次回の投稿で。