世界史クラブ:テューダー朝へようこそ

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1258. 世界史クラブ:テューダー朝へようこそ

お名前: 柊
投稿日: 2008/10/25(11:45)

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 本日三度目の柊です。一番好きなことを最初にするのが多読と思っているので、一番好きなテューダー朝について好きなだけ好きと言ってみようと思います。その後は多分冷静に次の投稿にいけるので。

 Tudors(テューダーorチューダー)というのは、1400年代の終わりから1600年代に入るぐらいまでのイングランドの王家です。スコットランドはまだ別の国で、アイルランドは領地に入れようとしていたぐらいなので、国内ではないと思います。
 国王はヘンリー7世、ヘンリー8世、エドワード6世、メアリ1世(ブラッディ・メアリ)、エリザベス1世と、血縁で数えると3代です。Terrible Tudors [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000012547 ] が一番わかりやすい本でしょうか。
 ヘンリー7世は実力で天下を取ってから、前の王家とのつながりをどうこう言っていた人で、家康っぽい感じですね。王妃のエリザベス・オブ・ヨークはプランタジネット王家の王女なので、こちらは繋がっていますね。
 その子どもがヘンリー8世で、残りの3人の王はその子です。
 この辺りで一番重要なのは、ヨーロッパの他の王家同様側室制度がないことです。女子が継げないという明確な法律はないのですが、親が正式に結婚しているときに産まれた子どもでないと相続できません。この正式の定義を巡って紛糾するわけです。

 この時代のおすすめはやはり、Jean PlaidyとCarolyn Meyerにつきますね。Margaret Irwinもいいですし、Ann Rinaldiも悪くないですが、先頃紹介したので、省きます。
 Meyerは子ども時代から30歳ぐらいまでを中心に書く児童文学作家で、Plaidyは死ぬまで書きます。大人向けの作家です。

Patience, Princess Catherine
 MeyerのYoung Royalsの中で時系列的には一番最初ですが、書かれたのは一番最後。
 ヘンリー7世の長男アーサーに嫁いだ、スペイン王女キャサリンが主人公です。アーサーはすぐに死んでしまって、キャサリンは異国で1人奮闘します。アーサーの弟のヘンリーと結婚すれば、予定通りイングランド王妃になれるので、その方向で努力するわけです。
 私は裏も思惑もスペインの様子も何もかも書いてあるPlaidyのKatharine of Aragonの方が好きですが、何しろ長いので覚悟をしないと読めません。最後まで読み通す覚悟なり、面白そうなところだけ読んであとはバッサバッサととばす覚悟なり。

Doomed Queen Anne [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000010590 ]
 ある種方向性がはっきりした処刑台活きジェットコースターで、Young Royalsの中でも読みやすいかもしれません。
 ヘンリー8世の2番目の王妃アン・ブーリンが主人公です。前の王妃を押しのけた悪女とか色々言われていますが、イングランドには女王の前例がなかったとか、プロテスタントの台頭とか色々事情はあります。
 その辺の色々をきっぱりと切り捨てた潔さが、読みやすい原因でしょう。

Mary, Bloody Mary [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000010595 ]
 アンの前のキャサリン王妃の娘で、アンと対立する立場のメアリ王女の話です。急にお父さんが若い女性になびいてしまって離婚を言い出す、大人な話。
Beware, Princess Elizabeth [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000010594 ] はそのアンの娘が主人公で、後日談とも言えますね。Doomed Queen Anneから3冊通して読むと深いですね。色々切り捨てたとはいえ、子ども向けに善悪をはっきりつけていないところが。

 さて、Plaidyも同じ人物を書いていますが、より複雑で文章もややこしいです。が、多分難しいのはほとんどが政治状況をきちんと書いたせいだと思います。
 まずUneasy Lies the Head [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000014397 ] がヘンリー7世時代の話で、時代的には一番早いですね。
 katharine of Aragonは「Katherine, the Virgin Widow」「The Shadow of the Pomegranate」「The King's Secret Matter」の三作の合本で、MeyerだとMary, Bloody Maryの終了までに相当します。
 しかし、三人称で国もスペインやフランスも出てきて、様々な人の思惑も説明してあるので、多分英語ネイティヴでも一度では全部はわからないのでは?

The Lady in the Tower [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000014397 ]
 アン・ブーリン、ヘンリー8世の2人目の王妃については、この作品が今まで読んだどの作家のものよりお気に入りですね。ただ、きりっと知的な表紙の肖像画が、Joanna Dennyによるとジェイン・シーモアだというのが、がくっと来ます。誰が書いたものを読んでも、ジェインはアンと正反対の、羊のようにおとなしい女性なんですが。
 1人の人間としてとても魅力的で共感できるこのアンはそれだけに最後のお別れがとても名残惜しかった。断頭台でお別れだったというのも残念でしたしね。
 さて、そのアンと対立するはずのメアリ1世の話もPlaidyなので単純な対立ではないですし、エリザベス1世の話もメアリ1世と対極にある対立者という割り切りやすいものではない。
 ヘンリー8世の最後の王妃キャサリン・パーのThe Sixth Wife [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000014395 ] やヘンリー8世の妹メアリのMary, Queen of France [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000012906 ] も含めて全て、ヘンリー8世に振り回されたり憧れたりした人たちというくくりでとらえてもいいのかもしれません。

In the Shadow of the Crown [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000010701 ]
 可哀想なシンデレラが悪い継母になっちゃう話とシンプルにまとめるのが失礼な気のする、でもそれ以外に紹介の言葉が思いつかない話ですね。可哀想なメアリ王女は、ブラッディ・メアリになってしまうんです。
 迷ったり悩んだり後悔したりする主人公に死ぬ時までよりそうのがPlaidy流。
 そこを切り捨てた方がわかりやすい話には多分なるんでしょう。そういう意味でThe Other Boleyn Girl [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000010589 ]がヒットするのはわかるし、「ブーリン家の姉妹」でしたっけ、映画も多分見やすい話になっていると思います。ただ、私は好きじゃないですね。
 このIn the Shadow of the Crownもスペインやフランスの事情まで書かれていてややこしいですが、その分歴史の勉強にはなりますね。Plaidyの場合、まず、歴史的事実が小説の都合で変えられているということはないので、その点は安心して読めます。
 死ぬまで書くというPlaidyのやり方が一つ頂点を極めていると思います。だってメアリ1世の話、途中で切ったら普通のシンデレラですから。

Queen of this Realm [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000010781 ]
 イングランド史上に輝かしいエリザベス1世を、陰謀に関わった疑惑にも正面から、生まれてから死ぬまで全部書いた小説です。私はこの人が一番好きなのでもっと長くてもいいと思うんですが、実際にはようやく読みきったというところです。
 Plaidy作品は10万語越えるのが当たり前で、20万語近いこともよくあります。20万語を越えちゃうこともあります。

 さて、ここまででもしかしてお気づきでしょうか。Jean Plaidyは女性が主人公のものしか書かなかったみたいなんですよ。なので、エドワード6世は無視。もともと、エドワード6世は話の種になりそうな部分がほとんどない人ですが。

 Tudorsの特徴は議会も政党もない(議会は枢密院らしきものがあるけれども権威はないが正しいか)ということで、おとぎ話の王様に近いです。特にヘンリー8世はシンデレラの王子様か青ひげかという感じです。それが同一人物なのが歴史のおもしろさでしょうね。

 イギリスの話なだけあって、本当に色んな作家が書いていますが、力つきたのでこの辺で。
 力つきずに読んでくださった方(います?)、ありがとうございました。
 では〜。


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1259. Re: VIVA!!!!!!! 世界史クラブ!柊さん、COOL!!

お名前: ako
投稿日: 2008/10/25(20:42)

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柊さん、akoです。

ベルサイユ宮殿のほうも、脊髄反射??(笑)、もう脳天直撃です。
全部拝見してます。
でも、またすぐネット接続できなくなりそうとのことなので、
取り急ぎ短い投稿で申し訳ないのですが大急ぎでここに投稿します。
現在わたしも世界史クラブ開店休業中ですが、
(一番読みたいものが常に世界史モノとは限らないもので(笑))
こうして燃えている人がいて感激です。

〉 本日三度目の柊です。一番好きなことを最初にするのが多読と思っているので、

同意も同意、完全同意です!!

〉 一番好きなテューダー朝について好きなだけ好きと言ってみようと思います。

おお〜! 柊さんのテューダー総まくり、こういう個人的好みの見解を聞かせていただくの、大好きです、ガンガン行っちゃってくださ〜い。

〉 その後は多分冷静に次の投稿にいけるので。

コトがお好みの時代に関する時は冷静にならずともよろしゅうございますよ(笑)

〉 スコットランドはまだ別の国で、アイルランドは領地に入れようとしていたぐらいなので、国内ではないと思います。

まさに。
21世紀の今も、「イギリス人」同士の熱狂的(敵対的?)サッカー応援に現れてますよね。

〉 ヘンリー7世は実力で天下を取ってから、前の王家とのつながりをどうこう言っていた人で、家康っぽい感じですね。王妃のエリザベス・オブ・ヨークはプランタジネット王家の王女なので、こちらは繋がっていますね。

なるほど!(家康っぽい感じ)
この時代は、イギリスの歴史好きにも人気があるのでしょうね。
日本も、戦国時代や幕末など人気のある時代はわりと決まってますよね。
なんか、いろんな人のハートに火をつける時代なんですよね〜
燃えますよね〜

〉 この時代のおすすめはやはり、Jean PlaidyとCarolyn Meyerにつきますね。Margaret Irwinもいいですし、Ann Rinaldiも悪くないですが、先頃紹介したので、省きます。
〉 Meyerは子ども時代から30歳ぐらいまでを中心に書く児童文学作家で、Plaidyは死ぬまで書きます。大人向けの作家です。

歴史作家の個性までわかるようになるなんて、何て楽しい世界史多読!

〉Patience, Princess Catherine
〉 何しろ長いので覚悟をしないと読めません。最後まで読み通す覚悟なり、面白そうなところだけ読んであとはバッサバッサととばす覚悟なり。

なるほど! 3原則「飛ばし」の面目躍如ですね。
わたしも日本語の歴史の本の読み方は、焦点を絞って読むのでそういう感じになります。

〉Doomed Queen Anne

わー! 「I'm doomed!!!」ってな感じで血沸き肉躍ります(笑)

〉 処刑台活きジェットコースター

例え方がお見事!

〉 ヘンリー8世の2番目の王妃アン・ブーリンが主人公です。前の王妃を押しのけた悪女とか色々言われていますが、イングランドには女王の前例がなかったとか、プロテスタントの台頭とか色々事情はあります。
〉 その辺の色々をきっぱりと切り捨てた潔さが、読みやすい原因でしょう。

歴史上の同じ人物の話ですものね。どこを切り取るかが面白さの勝負!

〉子ども向けに善悪をはっきりつけていないところが。

これも魅力。

〉 しかし、三人称で国もスペインやフランスも出てきて、様々な人の思惑も説明してあるので、多分英語ネイティヴでも一度では全部はわからないのでは?

歴史モノが好きかどうかでいろいろな感想がありそうです。
こういうのが好きなイギリス人と同じ本を読んで感想の交換ができたら楽しそう〜。多読の将来にワクワク。

〉The Lady in the Tower
〉 1人の人間としてとても魅力的で共感できるこのアンはそれだけに最後のお別れがとても名残惜しかった。断頭台でお別れだったというのも残念でしたしね。

アン・ブーリンの人生は真面目に興味惹かれます。

〉 さて、そのアンと対立するはずのメアリ1世の話もPlaidyなので単純な対立ではないですし、エリザベス1世の話もメアリ1世と対極にある対立者という割り切りやすいものではない。

良いですねー、そうこなくちゃ!(単純な対立ではない、割り切りやすいものではない、のところに反応してます)

〉 ヘンリー8世に振り回されたり憧れたりした人たちというくくりでとらえてもいいのかもしれません。

ほんとにヘンリー8世というヒトは…(笑)

〉In the Shadow of the Crown
〉 可哀想なシンデレラが悪い継母になっちゃう話とシンプルにまとめるのが失礼な気のする、でもそれ以外に紹介の言葉が思いつかない話ですね。可哀想なメアリ王女は、ブラッディ・メアリになってしまうんです。

実に面白い(=興味深い)紹介文!

〉 迷ったり悩んだり後悔したりする主人公に死ぬ時までよりそうのがPlaidy流。

一人の人物の最期まで看取ってこそ歴史モノの醍醐味がありそうです!

〉 そこを切り捨てた方がわかりやすい話には多分なるんでしょう。そういう意味でThe Other Boleyn Girl [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000010589 ]がヒットするのはわかるし、「ブーリン家の姉妹」でしたっけ、映画も多分見やすい話になっていると思います。ただ、私は好きじゃないですね。

読書にしろ、映画にしろ、自分の好みの評価をして読む(見る)のが何より楽しいですもの。柊さんの感想、生き生き伝わってきます。

〉 Plaidyの場合、まず、歴史的事実が小説の都合で変えられているということはないので、その点は安心して読めます。

素晴らしい作家なのですね。

〉 死ぬまで書くというPlaidyのやり方が一つ頂点を極めていると思います。だってメアリ1世の話、途中で切ったら普通のシンデレラですから。

爆笑。

〉Queen of this Realm
〉 イングランド史上に輝かしいエリザベス1世を、陰謀に関わった疑惑にも正面から、生まれてから死ぬまで全部書いた小説です。私はこの人が一番好きなのでもっと長くてもいいと思うんですが、実際にはようやく読みきったというところです。

エリザベス女王も草葉の陰で、日本の柊さんに感動しておられることでしょう。

〉 Plaidy作品は10万語越えるのが当たり前で、20万語近いこともよくあります。20万語を越えちゃうこともあります。

〉 さて、ここまででもしかしてお気づきでしょうか。Jean Plaidyは女性が主人公のものしか書かなかったみたいなんですよ。なので、エドワード6世は無視。もともと、エドワード6世は話の種になりそうな部分がほとんどない人ですが。

爆笑Again. エドワード様、ごめん。

〉 Tudorsの特徴は議会も政党もない(議会は枢密院らしきものがあるけれども権威はないが正しいか)ということで、おとぎ話の王様に近いです。特にヘンリー8世はシンデレラの王子様か青ひげかという感じです。それが同一人物なのが歴史のおもしろさでしょうね。

とりあえず政治的な制度のことは置いておいて、
人間ドラマを中心に描ける時代なのかもしれないですね。

〉 イギリスの話なだけあって、本当に色んな作家が書いていますが、力つきたのでこの辺で。

ありがとうございました〜。
連続して紹介投稿を書くの大変でしたでしょう。
当分はどうか無理せずにご自分の読書の時間を楽しまれてくださいね。
それにしても柊さんの世界史読書の経過は素晴らしいです。
歴史全体となると漠然としてしまいますが、
お気に入りの時代があると、俄然、楽しくなります。

〉 力つきずに読んでくださった方(います?)、

いますよー。ここに!

〉 ありがとうございました。
〉 では〜。

こちらこそ素晴らしい紹介ありがとうございました!!
ご投稿のURL、只今、お気に入り登録させていただきました。
一生の保存です。


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1260. Re: akoさん、取り急ぎ

お名前: 柊
投稿日: 2008/10/26(06:22)

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akoさんこんにちは。ええ、次にネット接続できたときに改めて返事を書きますが、取り急ぎ。
 読みました。嬉しいです。それだけ先に言っておきたかったので。では。


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1261. ありがとうございます!

お名前: トッコトーン http://mattarit.blog118.fc2.com/
投稿日: 2008/10/26(06:30)

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はじめまして、柊さん。トッコトーンと申します。興味はあるくせに世界史を知らない世界史クラブ入門希望です!

柊さんのご投稿を拝見して嬉しくて嬉しくて出てきました!
多読を始めて1年半ほど経つのですが、最近はなかなか「これっ」と思えるものに出会えなくて「次は何を読もうか」と悩んでいるときに目にとまったのが柊さんの書評でした。もともと司馬遼太郎などの歴史物を読むのが好きだったので、「やっぱり英語でも歴史もの!」と思い立ち、書評システムで柊さんの書評を検索してCarolyn MeyerやJean Plaidyを購入していたところだったのです〜!(やっぱり女王とか王妃ってなんか惹かれちゃうんですよ。)

しかししかし、世界史なんてすっかり忘れている私は「一体何から読めばいいのだ?」という感じでしたので、今回のご投稿を拝見して順番がわかり安心しました^^。

〉一番好きなことを最初にするのが多読と思っているので、一番好きなテューダー朝について好きなだけ好きと言ってみようと思います。

ありがとうございます〜。是非是非〜!m(_ _)m

〉 Tudors(テューダーorチューダー)というのは、1400年代の終わりから1600年代に入るぐらいまでのイングランドの王家です。スコットランドはまだ別の国で、アイルランドは領地に入れようとしていたぐらいなので、国内ではないと思います。
〉 国王はヘンリー7世、ヘンリー8世、エドワード6世、メアリ1世(ブラッディ・メアリ)、エリザベス1世と、血縁で数えると3代です。Terrible Tudors [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000012547 ] が一番わかりやすい本でしょうか。
〉 ヘンリー7世は実力で天下を取ってから、前の王家とのつながりをどうこう言っていた人で、家康っぽい感じですね。王妃のエリザベス・オブ・ヨークはプランタジネット王家の王女なので、こちらは繋がっていますね。
〉 その子どもがヘンリー8世で、残りの3人の王はその子です。
〉 この辺りで一番重要なのは、ヨーロッパの他の王家同様側室制度がないことです。女子が継げないという明確な法律はないのですが、親が正式に結婚しているときに産まれた子どもでないと相続できません。この正式の定義を巡って紛糾するわけです。

なるほど〜。基礎知識の全くない私にはありがたいですっ。
Terrible Tudors、早速ポチってしまいそうですっ(汗)。(題名にも惹かれちゃう)

〉 この時代のおすすめはやはり、Jean PlaidyとCarolyn Meyerにつきますね。Margaret Irwinもいいですし、Ann Rinaldiも悪くないですが、先頃紹介したので、省きます。
〉 Meyerは子ども時代から30歳ぐらいまでを中心に書く児童文学作家で、Plaidyは死ぬまで書きます。大人向けの作家です。

ものすごくわかりやすい説明です。
手元にPatience, Princess CatherineとThe Lady in the Towerがあるのですが、やっぱりMeyerから読みます〜♪(既にこの投稿を拝見して読み始めました♪)

〉Patience, Princess Catherine
〉 MeyerのYoung Royalsの中で時系列的には一番最初ですが、書かれたのは一番最後。
〉 ヘンリー7世の長男アーサーに嫁いだ、スペイン王女キャサリンが主人公です。アーサーはすぐに死んでしまって、キャサリンは異国で1人奮闘します。アーサーの弟のヘンリーと結婚すれば、予定通りイングランド王妃になれるので、その方向で努力するわけです。
〉 私は裏も思惑もスペインの様子も何もかも書いてあるPlaidyのKatharine of Aragonの方が好きですが、何しろ長いので覚悟をしないと読めません。最後まで読み通す覚悟なり、面白そうなところだけ読んであとはバッサバッサととばす覚悟なり。

下で紹介されている3冊合本版ですよね♪実は私、最近音がないとなかなか読み進められなくなっておりまして、、、特に長いのは。。。しかぁし、見つけちゃいました!Katharine of AragonはMP3で3冊共にUnabridged版が出てます!(一つはまだ予約受付中のようですが。)触手が伸びます〜。多分買ってしまうでしょう。。(しかし、長いのであればAbridged版で聞き読みした方がいいかもなぁ〜。でもないんだよなぁ〜。。)

〉Doomed Queen Anne [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000010590 ]
〉 ある種方向性がはっきりした処刑台活きジェットコースターで、Young Royalsの中でも読みやすいかもしれません。
〉 ヘンリー8世の2番目の王妃アン・ブーリンが主人公です。前の王妃を押しのけた悪女とか色々言われていますが、イングランドには女王の前例がなかったとか、プロテスタントの台頭とか色々事情はあります。
〉 その辺の色々をきっぱりと切り捨てた潔さが、読みやすい原因でしょう。

〉Mary, Bloody Mary [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000010595 ]
〉 アンの前のキャサリン王妃の娘で、アンと対立する立場のメアリ王女の話です。急にお父さんが若い女性になびいてしまって離婚を言い出す、大人な話。
〉Beware, Princess Elizabeth [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000010594 ] はそのアンの娘が主人公で、後日談とも言えますね。Doomed Queen Anneから3冊通して読むと深いですね。色々切り捨てたとはいえ、子ども向けに善悪をはっきりつけていないところが。

ここら辺は円高にもなっていることだし、近日購入予定です♪

〉 さて、Plaidyも同じ人物を書いていますが、より複雑で文章もややこしいです。が、多分難しいのはほとんどが政治状況をきちんと書いたせいだと思います。
〉 まずUneasy Lies the Head [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000014397 ] がヘンリー7世時代の話で、時代的には一番早いですね。
〉 katharine of Aragonは「Katherine, the Virgin Widow」「The Shadow of the Pomegranate」「The King's Secret Matter」の三作の合本で、MeyerだとMary, Bloody Maryの終了までに相当します。

なるほど〜。メモメモ。

〉 しかし、三人称で国もスペインやフランスも出てきて、様々な人の思惑も説明してあるので、多分英語ネイティヴでも一度では全部はわからないのでは?

むむぅ、そうか。でも、時間がかかるのを覚悟で読んでみたいっ。

〉The Lady in the Tower [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000014397 ]
〉 アン・ブーリン、ヘンリー8世の2人目の王妃については、この作品が今まで読んだどの作家のものよりお気に入りですね。ただ、きりっと知的な表紙の肖像画が、Joanna Dennyによるとジェイン・シーモアだというのが、がくっと来ます。誰が書いたものを読んでも、ジェインはアンと正反対の、羊のようにおとなしい女性なんですが。
〉 1人の人間としてとても魅力的で共感できるこのアンはそれだけに最後のお別れがとても名残惜しかった。断頭台でお別れだったというのも残念でしたしね。
〉 さて、そのアンと対立するはずのメアリ1世の話もPlaidyなので単純な対立ではないですし、エリザベス1世の話もメアリ1世と対極にある対立者という割り切りやすいものではない。

いやぁ、どこまで理解できるかちょっと怖いですが、このうきうき好奇心で読み進められるといいなぁ。

〉In the Shadow of the Crown [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000010701 ]
〉 可哀想なシンデレラが悪い継母になっちゃう話とシンプルにまとめるのが失礼な気のする、でもそれ以外に紹介の言葉が思いつかない話ですね。可哀想なメアリ王女は、ブラッディ・メアリになってしまうんです。
〉 迷ったり悩んだり後悔したりする主人公に死ぬ時までよりそうのがPlaidy流。

シンデレラってそういう話だったんですかっ。知らなかった〜。

〉Queen of this Realm [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000010781 ]
〉 イングランド史上に輝かしいエリザベス1世を、陰謀に関わった疑惑にも正面から、生まれてから死ぬまで全部書いた小説です。私はこの人が一番好きなのでもっと長くてもいいと思うんですが、実際にはようやく読みきったというところです。
〉 Plaidy作品は10万語越えるのが当たり前で、20万語近いこともよくあります。20万語を越えちゃうこともあります。

AudioBookはカセット版を購入できるけど100ドルする〜っっ。そのうちMP3になって安くでてこないかなぁ〜。(しかし20万語なんていったら何時間ものになるんだろう・・・^^;)

〉 Tudorsの特徴は議会も政党もない(議会は枢密院らしきものがあるけれども権威はないが正しいか)ということで、おとぎ話の王様に近いです。特にヘンリー8世はシンデレラの王子様か青ひげかという感じです。それが同一人物なのが歴史のおもしろさでしょうね。

なるほど〜。本の表紙だけを見ていると青ひげバージョンばかりですよね。。

〉 イギリスの話なだけあって、本当に色んな作家が書いていますが、力つきたのでこの辺で。

本当にありがとうございました!楽しかったです。

〉 力つきずに読んでくださった方(います?)、ありがとうございました。

ハイっ、います、います!何度も何度も読み返しちゃいました。(ついでに過去の投稿も復習しました。ついでのついでに(?!)いろいろポチってしまいました・・・。)また是非いろいろ教えてくださいませ〜m(_ _)m


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1269. こちらこそ

お名前: 柊
投稿日: 2008/11/1(09:54)

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"トッコトーン"さんは[url:kb:1261]で書きました:
〉はじめまして、柊さん。トッコトーンと申します。興味はあるくせに世界史を知らない世界史クラブ入門希望です!

 こんにちは、トッコトーンさん。遅くなりました、柊です。
 どうやら世界史クラブはこうして返信しただけで自動的に(強制的に?)入会になるみたいですよ。何しろ、言える年号が十個ないという自慢大会が始まったこともあるぐらいなので、興味があるだけで資格は充分かと思います。

〉柊さんのご投稿を拝見して嬉しくて嬉しくて出てきました!

 そういっていただけると、とても嬉しいです。こちらこそ、ありがとうございます。

〉多読を始めて1年半ほど経つのですが、最近はなかなか「これっ」と思えるものに出会えなくて「次は何を読もうか」と悩んでいるときに目にとまったのが柊さんの書評でした。もともと司馬遼太郎などの歴史物を読むのが好きだったので、「やっぱり英語でも歴史もの!」と思い立ち、書評システムで柊さんの書評を検索してCarolyn MeyerやJean Plaidyを購入していたところだったのです〜!(やっぱり女王とか王妃ってなんか惹かれちゃうんですよ。)

 おお、歴史物お好きですか。それはそれは。

〉しかししかし、世界史なんてすっかり忘れている私は「一体何から読めばいいのだ?」という感じでしたので、今回のご投稿を拝見して順番がわかり安心しました^^。

 お役に立てて本当に嬉しいです。でも、順番通り読まなくても大丈夫ですよ。興味があるところからで充分わかると思います。

〉なるほど〜。基礎知識の全くない私にはありがたいですっ。
〉Terrible Tudors、早速ポチってしまいそうですっ(汗)。(題名にも惹かれちゃう)

 私も基礎知識全くなく読み始めましたが、Plaidyを読んでいるだけでわかってきました。日本語だと森護「英国王室史話」などあると、事典代わりに便利です。

〉〉 この時代のおすすめはやはり、Jean PlaidyとCarolyn Meyerにつきますね。Margaret Irwinもいいですし、Ann Rinaldiも悪くないですが、先頃紹介したので、省きます。
〉〉 Meyerは子ども時代から30歳ぐらいまでを中心に書く児童文学作家で、Plaidyは死ぬまで書きます。大人向けの作家です。

〉ものすごくわかりやすい説明です。

 それはよかったです。

〉手元にPatience, Princess CatherineとThe Lady in the Towerがあるのですが、やっぱりMeyerから読みます〜♪(既にこの投稿を拝見して読み始めました♪)

 やっぱり、さすがにPlaidyからどうぞとはいいにくいですね。長いですし。

〉〉Patience, Princess Catherine
〉〉 MeyerのYoung Royalsの中で時系列的には一番最初ですが、書かれたのは一番最後。
〉〉 ヘンリー7世の長男アーサーに嫁いだ、スペイン王女キャサリンが主人公です。アーサーはすぐに死んでしまって、キャサリンは異国で1人奮闘します。アーサーの弟のヘンリーと結婚すれば、予定通りイングランド王妃になれるので、その方向で努力するわけです。
〉〉 私は裏も思惑もスペインの様子も何もかも書いてあるPlaidyのKatharine of Aragonの方が好きですが、何しろ長いので覚悟をしないと読めません。最後まで読み通す覚悟なり、面白そうなところだけ読んであとはバッサバッサととばす覚悟なり。

〉下で紹介されている3冊合本版ですよね♪実は私、最近音がないとなかなか読み進められなくなっておりまして、、、特に長いのは。。。しかぁし、見つけちゃいました!Katharine of AragonはMP3で3冊共にUnabridged版が出てます!(一つはまだ予約受付中のようですが。)触手が伸びます〜。多分買ってしまうでしょう。。(しかし、長いのであればAbridged版で聞き読みした方がいいかもなぁ〜。でもないんだよなぁ〜。。)

 amazonでなかったでしょうか。The Lady in the towerはカセットかCDを見かけたことがあった気がしますが、何十時間になることやら。

〉〉 しかし、三人称で国もスペインやフランスも出てきて、様々な人の思惑も説明してあるので、多分英語ネイティヴでも一度では全部はわからないのでは?

〉むむぅ、そうか。でも、時間がかかるのを覚悟で読んでみたいっ。

 Plaidyは時間をかけて読む甲斐のある作家だと思いますよ。

〉〉The Lady in the Tower [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000014397 ]
〉〉 アン・ブーリン、ヘンリー8世の2人目の王妃については、この作品が今まで読んだどの作家のものよりお気に入りですね。ただ、きりっと知的な表紙の肖像画が、Joanna Dennyによるとジェイン・シーモアだというのが、がくっと来ます。誰が書いたものを読んでも、ジェインはアンと正反対の、羊のようにおとなしい女性なんですが。
〉〉 1人の人間としてとても魅力的で共感できるこのアンはそれだけに最後のお別れがとても名残惜しかった。断頭台でお別れだったというのも残念でしたしね。
〉〉 さて、そのアンと対立するはずのメアリ1世の話もPlaidyなので単純な対立ではないですし、エリザベス1世の話もメアリ1世と対極にある対立者という割り切りやすいものではない。

〉いやぁ、どこまで理解できるかちょっと怖いですが、このうきうき好奇心で読み進められるといいなぁ。

 うきうき好奇心。いい言葉ですね!

〉〉In the Shadow of the Crown [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000010701 ]
〉〉 可哀想なシンデレラが悪い継母になっちゃう話とシンプルにまとめるのが失礼な気のする、でもそれ以外に紹介の言葉が思いつかない話ですね。可哀想なメアリ王女は、ブラッディ・メアリになってしまうんです。
〉〉 迷ったり悩んだり後悔したりする主人公に死ぬ時までよりそうのがPlaidy流。

〉シンデレラってそういう話だったんですかっ。知らなかった〜。

 いえいえ、この話だけです。(って、知ってますよね)

〉〉Queen of this Realm [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000010781 ]
〉〉 イングランド史上に輝かしいエリザベス1世を、陰謀に関わった疑惑にも正面から、生まれてから死ぬまで全部書いた小説です。私はこの人が一番好きなのでもっと長くてもいいと思うんですが、実際にはようやく読みきったというところです。
〉〉 Plaidy作品は10万語越えるのが当たり前で、20万語近いこともよくあります。20万語を越えちゃうこともあります。

〉AudioBookはカセット版を購入できるけど100ドルする〜っっ。そのうちMP3になって安くでてこないかなぁ〜。(しかし20万語なんていったら何時間ものになるんだろう・・・^^;)

 何十時間という話じゃないでしょうか。

〉〉 Tudorsの特徴は議会も政党もない(議会は枢密院らしきものがあるけれども権威はないが正しいか)ということで、おとぎ話の王様に近いです。特にヘンリー8世はシンデレラの王子様か青ひげかという感じです。それが同一人物なのが歴史のおもしろさでしょうね。

〉なるほど〜。本の表紙だけを見ていると青ひげバージョンばかりですよね。。

 若い頃はシンデレラの王子様だったんですよね。ただ、青ひげになってからの方が圧倒的に有名だと思います。

〉〉 力つきずに読んでくださった方(います?)、ありがとうございました。

〉ハイっ、います、います!何度も何度も読み返しちゃいました。(ついでに過去の投稿も復習しました。ついでのついでに(?!)いろいろポチってしまいました・・・。)また是非いろいろ教えてくださいませ〜m(_ _)m

 いましたかー。奇跡だー。
 色々とまた投稿したので、良かったら時間のあるときにでも読んでください。


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1273. Re: 世界史クラブ:テューダー朝へようこそ

お名前: Ry0tasan http://tadoten.blog122.fc2.com
投稿日: 2008/11/1(18:27)

------------------------------

柊さん、
ako さん、
トッコトーンさん、
僕も混ぜて下さい。

新しい本については皆さんにかなわないので、
古い作品を紹介します。

テューダー家の人たちを扱った作品でも頂点と言われるのが、
William Shakespeare の Henry VIII ですね。
英語は語彙がものすごく豊富で、
しかも文法的ではないので、
読むのは非常に大変です。
舞台での上演か、
ヴィデオで良いでしょう。
僕はBBCでの映像化が印象に残っています。

Edward を主人公にした The Prince and the Pauper も捨てがたいですね。
作者は何と Mark Twain です。
王子が Tom Sawyer や Huckleberry Finn の様に冒険をします。
多読用の本も何種類かあります。

Anne を主人公にした舞台劇、
それを映画化した Anne of the Thousand Days は、
ヴィデオの入手が困難ですが、
手に入るなら見る価値はあります。
英語は分かり易くて美しいです。
僕は読んでいませんが、
台本も出版されています。

なんだか読書というより映像作品が多くなってしまいましたが、
趣味の掲示板だから OK ですよね。
最後は音楽でしめます。
英国のロックバンド Yes のキーボード奏者 Rick Wakeman さんによる
組曲 The Six Wives of Henry VIII です。
これはロックと17・18世紀風の音楽を混ぜ合わせた演奏で、
鍵盤楽器が大活躍します。
ピアノのお好きなかたなら楽しめるはずです。

Have a happy journey to the Tudor England!


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1274. Re: 世界史クラブ:テューダー朝へようこそ

お名前: プリン http://purinbooks.at.webry.info/
投稿日: 2008/11/1(21:21)

------------------------------

Ry0tasanさん、皆さん、こんにちは。
プリンです。

ピンポイント・コメントで。

〉最後は音楽でしめます。
〉英国のロックバンド Yes のキーボード奏者 Rick Wakeman さんによる
〉組曲 The Six Wives of Henry VIII です。
〉これはロックと17・18世紀風の音楽を混ぜ合わせた演奏で、
〉鍵盤楽器が大活躍します。
〉ピアノのお好きなかたなら楽しめるはずです。

私、これで「ヘンリー8世と6人の妻」について、その存在を知った人なんです。高校生の頃でした。
キングクリムゾンとか、ELPとかに傾倒してた(そんな時代もあったんですよね〜、あーなつかし〜)時でした。
ヘンリー8世とかアン・ブーリンという名前を聞くとこのLP版レコードを真っ先に思い出します。
ちなみに、彼の「アーサー王と円卓の騎士たち」というアルバムも持っております。
思い出して探し出してきたところ、きれいなイラスト入りの歌詞カード(というより冊子)が入っていました。ちゃんと物語仕立てになってるんですね。
これを買って聞いていた若い頃より英語も知識も磨かれた今、聞いたらどう感じるでしょう。
まずはターン・テーブルを買わなきゃなぁ。

すっごく懐かしかったので思わず書き込んでしまいました。
失礼しました。では、では。


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1277. Re: 世界史クラブ:テューダー朝へようこそ

お名前: Ry0tasan http://tadoten.blog122.fc2.com
投稿日: 2008/11/2(15:54)

------------------------------

〉Ry0tasanさん、皆さん、こんにちは。
〉プリンです。

お久しぶりです。
プリンさん。

〉ピンポイント・コメントで。

〉〉最後は音楽でしめます。
〉〉英国のロックバンド Yes のキーボード奏者 Rick Wakeman さんによる
〉〉組曲 The Six Wives of Henry VIII です。
〉〉これはロックと17・18世紀風の音楽を混ぜ合わせた演奏で、
〉〉鍵盤楽器が大活躍します。
〉〉ピアノのお好きなかたなら楽しめるはずです。

〉私、これで「ヘンリー8世と6人の妻」について、その存在を知った人なんです。高校生の頃でした。

僕も同じです。

〉キングクリムゾンとか、ELPとかに傾倒してた(そんな時代もあったんですよね〜、あーなつかし〜)時でした。

どうやら同世代のようですね。

〉ヘンリー8世とかアン・ブーリンという名前を聞くとこのLP版レコードを真っ先に思い出します。

そうですね。
6人の王妃の名前が、
1曲ずつの曲名になっており、
それぞれの性格に合わせて、
曲調も色々でした。

〉ちなみに、彼の「アーサー王と円卓の騎士たち」というアルバムも持っております。
〉思い出して探し出してきたところ、きれいなイラスト入りの歌詞カード(というより冊子)が入っていました。ちゃんと物語仕立てになってるんですね。

そうですね。
これを聴いていた頃、
僕は英語の成績が最低でした。
音楽を通して英語には興味があったけれど、
日本で一般的な方法は自分に合わないと感じ、
手探りで多読を始めました。
多読のおかげで大学にも入ることができました。
英文科で、
アーサー王伝説を集大成した Thomas Malory の全集も読みました。

〉これを買って聞いていた若い頃より英語も知識も磨かれた今、聞いたらどう感じるでしょう。
〉まずはターン・テーブルを買わなきゃなぁ。

今から1年ぐらいまえに、
このアルバムのCDを買って、
聞き直しました。
残念ながら、
当時ほどの新鮮さは感じませんでした。
あの時代、
ロックなのに交響管弦楽や合唱団まで採用して、
新旧文化の新しい組み合わせを試みたことは評価できると思いますが。

〉すっごく懐かしかったので思わず書き込んでしまいました。
〉失礼しました。では、では。

もう一つ、
ヴェルヌのSFを原作にした
『地底探検』(Journey to the Center of the Earth) という実況録音盤もありましたね。
物語を説明する英語の朗読が入っていたので、
これは聴き直してみたいです。

そういえば、
英語でアーサー王伝説を集大成したのが T. Malory なんですが、
種本の多くはフランス語だったらしいんです。
書いたのはフランスの吟遊詩人で、
エレアノールの宮廷にいた人物です。
エレアノールの指示でアーサー王伝説を本にしたらしいと言っている歴史学者もいます。
上の方で柊さんたちが話題にしているエレアノールです。


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1283. Re: 世界史クラブ:テューダー朝へようこそ

お名前: プリン http://purinbooks.at.webry.info/
投稿日: 2008/11/3(09:48)

------------------------------

"Ry0tasan"さん、こんにちは。

Ry0tasanさんの書き込みで思い出しました。

〉そういえば、
〉英語でアーサー王伝説を集大成したのが T. Malory なんですが、
〉種本の多くはフランス語だったらしいんです。
〉書いたのはフランスの吟遊詩人で、
〉エレアノールの宮廷にいた人物です。
〉エレアノールの指示でアーサー王伝説を本にしたらしいと言っている歴史学者もいます。
〉上の方で柊さんたちが話題にしているエレアノールです。

このエレアノール、どこかで聞いた名前だなと思っていたのですが、
脇明子さん著の岩波新書『魔法ファンタジーの世界』に「中世魔法ファンタジーに大きな役割を果たしたキーパーソン」として言及されていました。
吟遊詩人の祖父を持つエレアノールはとても芸術を愛する行動的な女性だったとか。
夫のルイ17世と共に十字軍の遠征に出かけたり、疎遠となったルイ17世と離婚して後にイギリス王となるアンジュー伯ヘンリーと再婚といった具合にその頃の女性としてはかなり行動的な人だったんでしょうね。
ワースという学僧がラテン語の『ブリタニア王列伝』をフランス語に訳したものが『ブリュ物語』で、それを王妃エレアノールに捧げたとか。
これがアーサー王列伝のもとになっていったらしいと、脇さんの、この本で記述されておりました。

上の方で話題になってるのはこの方だったんですね。
Ry0tasanさんのコメントを読まなければ気づきませんでした。

やっぱり歴史っておもしろいですね。
いろんな歴史上の大イベントが(ここでは十字軍の遠征が)芸術や文芸にいろんなかたちで影響を与えていてものすごく興味深いです。


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1284. Re: 世界史クラブ:テューダー朝へようこそ

お名前: Ry0tasan http://tadoten.blog122.fc2.com
投稿日: 2008/11/9(08:50)

------------------------------

〉"Ry0tasan"さん、こんにちは。

プリンさん、
おはようございます。

〉Ry0tasanさんの書き込みで思い出しました。

〉〉そういえば、
〉〉英語でアーサー王伝説を集大成したのが T. Malory なんですが、
〉〉種本の多くはフランス語だったらしいんです。
〉〉書いたのはフランスの吟遊詩人で、
〉〉エレアノールの宮廷にいた人物です。
〉〉エレアノールの指示でアーサー王伝説を本にしたらしいと言っている歴史学者もいます。
〉〉上の方で柊さんたちが話題にしているエレアノールです。

〉このエレアノール、どこかで聞いた名前だなと思っていたのですが、
〉脇明子さん著の岩波新書『魔法ファンタジーの世界』に「中世魔法ファンタジーに大きな役割を果たしたキーパーソン」として言及されていました。
〉吟遊詩人の祖父を持つエレアノールはとても芸術を愛する行動的な女性だったとか。

アーサー王伝説を後世に残す上で重要な役割を演じたわけですね。
脇役として登場する魔法使いや魔女が、
後世のファンタジーに何度も登場してきましたね。
Magic Tree House にも出てくるし、
Harry Potter にも名前だけは出てきます。

〉夫のルイ17世と共に十字軍の遠征に出かけたり、疎遠となったルイ17世と離婚して後にイギリス王となるアンジュー伯ヘンリーと再婚といった具合にその頃の女性としてはかなり行動的な人だったんでしょうね。

最初の夫はルイ7世でフランス国王、
系図を調べたら近親結婚だったという口実をでっちあげて離婚し、
次の夫はイギリス国王、
つまり、
フランスの王妃をやめて、
イギリスの王妃になったわけです。
十字軍にも同行しているし、
現代や古代と比べても、
とんでもなく行動的だと思います。

〉ワースという学僧がラテン語の『ブリタニア王列伝』をフランス語に訳したものが『ブリュ物語』で、それを王妃エレアノールに捧げたとか。
〉これがアーサー王列伝のもとになっていったらしいと、脇さんの、この本で記述されておりました。

そうですね。
後世で読まれて来たのは、
Chretien de Troyes という吟遊詩人のヴァージョンです。
この人も、
エレアノールの宮廷にいた人だったように記憶しています。
歴史ロマンスの元祖かもしれませんね。

〉上の方で話題になってるのはこの方だったんですね。
〉Ry0tasanさんのコメントを読まなければ気づきませんでした。

〉やっぱり歴史っておもしろいですね。
〉いろんな歴史上の大イベントが(ここでは十字軍の遠征が)芸術や文芸にいろんなかたちで影響を与えていてものすごく興味深いです。

同感です。
Happy reading!


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1278. Re: 世界史クラブ:テューダー朝へようこそ

お名前: 久子
投稿日: 2008/11/2(19:56)

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柊さん こんにちは

テューダー朝てなに? くらい良く分かっていないのですが、
先日バーゲンで、適当に歴史っぽい表紙のPBを買ったうちの
一冊が テューダー朝 のお話のようです。

The Constant Princess
[url:http://www.amazon.co.jp/Constant-Princess-Boleyn-Philippa-Gregory/dp/0743272498]

家に帰って調べたら The Other Boleyn Girl の作家でした。
主人公は Catalina, princess of Wales and of Spain
関連作なのでしょうか。
かなり文字が小さいこともあって、そのまま積読本の山へ言ってます。

ちょっとこのあたりの時代を調べてから読んだ方が楽しめそうですね。
いろいろ 参考になります ありがとうございました。


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1279. Constant Princess

お名前: 柊
投稿日: 2008/11/3(08:26)

------------------------------

"久子"さんは[url:kb:1278]で書きました:
〉柊さん こんにちは

久子さん、こんにちは。

〉テューダー朝てなに? くらい良く分かっていないのですが、
〉先日バーゲンで、適当に歴史っぽい表紙のPBを買ったうちの
〉一冊が テューダー朝 のお話のようです。

〉The Constant Princess
[url:http://www.amazon.co.jp/Constant-Princess-Boleyn-Philippa-Gregory/dp/0743272498]

〉家に帰って調べたら The Other Boleyn Girl の作家でした。
〉主人公は Catalina, princess of Wales and of Spain
〉関連作なのでしょうか。
〉かなり文字が小さいこともあって、そのまま積読本の山へ言ってます。

 Katharine of Aragonのことですね。スペイン王女で、プリンス・オブ・ウェールズのアーサーと結婚しました。
 歴史を割と無視する作家なので私は好きではないのですが、それだけに読みやすいかもしれないです。久子さん(だったと思った)が前に言っていた、なんちゃってヒストリカルに近いかと思います。


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