maria2様 西岡棟梁の本について回答

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11782. maria2様 西岡棟梁の本について回答

お名前: 秋男
投稿日: 2004/4/27(00:42)

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 maria2さん、こんばんは。秋男です。
 
 
〉秋男さん、かなり昔の話からひっぱってしまったんですが、ちょっと仕事でバタバタしていてしばらく掲示板を見逃していて、、。多読もつっかっかってます。本に集中できなくて。
 
 
 コンスタントに読むのって難しいですよね・・・
 
 
 あ、昔のネタなのはノープロブレモです。(笑)
 
 
 
〉さて、昔のガイドブックの時なんですが、

〉〉  (そういえば、西岡常一の法隆寺の絵本とか好きだったなあ。
〉〉   秋男、けっこう建築好きか?(笑))

〉西岡常一って絵本を出していたんですが?
 
 
 そうなんです!! 共著なんですけどね。
 
 
〉私も彼のファンです。もっと子供のときに彼の本を読んでいれば大工を目指してたなあ思うくらい、感動したりしたこともありました。斑鳩工舎に入りたい。天才的な棟梁を持てた日本は幸せですよね。
 
 
 ほんとにそう思いますねー。
 
 
〉もしよかったら、どんな絵本か教えてもらえませんか。
〉法隆寺を図解してるってことかしら。建設過程を描いているんでしょうか。
 
 
 そうですそうです。どうやって建てたかを順を追って説明しています。

 『法隆寺 世界最古の木造建築 (日本人はどのように建造物をつくってきたか1)』
  西岡常一 宮上茂隆 穂積和夫(イラスト)  草思社 ISBN:4-7942-0114-1

 マコーレイの本に感じが似てるなーと思ったら、「あとがき」で穂積氏が、
 「この本のそもそものきっかけは、マコーレイ著の「ピラミッド」「カテドラル」
 など一連の建造物シリーズでした。」と書かれてました。

 対象小学6年以上とありますが、これが小学生向き?と思うような詳しさ・内容の濃さです。
 素人目にはかなり専門的に思えます。なおかつ面白い。
 
 西岡氏が「あとがき」で書いておられます。
 「・・・木造建築を組みたてるには、寸法で組まず、木の性質で組むことがだいじなのです。
 どんなに良質のヒノキでも、生育の環境によって、おのおの特性があるからです。
 右に捩じれるもの、左に捩じれるもの、あるいは右に反る、左に反るといったぐあいです。
 この木の性質を上手に組みあわせるには、たとえば右捩じれと左捩じれを組みあわせて、
 左右の捩じれの力が0になるようにすることです。古代の工人は、みごとにこの木のくせを
 組みあげています。現代では、木のくせを組むことがほとんど忘れられて、寸法的に
 組まれているのではないかと思います。木のくせを組むには、棟梁ひとりの力では駄目で、
 工人みなみながこのことを心にとめて仕事をすることです。できそうでいて、なかなか
 できにくいことです。木とよく話しあうということを、みんなにわかってもらわなければ
 ならないのです。また、柱を礎石の上にすえ立てるにしても、自分が石の心になって、
 石口を合わせないと、うまく合いません。もろもろのことが、この絵解き本でよく
 わかっていただけると思います。」
 
 
 
〉それから
〉〉「Science in Everyday Life」(Willian C. Vergara著 成美堂)
〉という本からコンクリートの歴史の話が出てたんですが、これは日本語で読まれたんですか?どのような本か、またよろしければお教えください。
 
 
 これは、なんていうんでしょうか、いわゆるサブリーダー?サブテキスト?みたいなものです。
 英語なんですけど、後ろに日本語で註解がついてます。
 Seibido's English Textsシリーズの一冊。バガーラ『日常の科学』。ISBN:4-7919-1207-1
 いろいろな自然科学の疑問にこたえています。

 Is the earth slowing down?
 What is the Coriolis effect?
 Is an astronaut really weightless in space?
 How does a sailboat move into the wind?
 Why do waves break against the shore?
 How does a thermometer work?
 What is meant by the wind-chill factor?
 What is energy?
 Can coal solve the world's energy problems?
 Can tides be used to generate electricity?
 Why does cement become a rock-hard solid?  ←セメント話
 How does antifreeze work?
 How are oil deposits found?
 Does light always travel at the same speed?
 Does lightning travel upward or downward?
 Why does bread get moldy?
 Why are salt and sugar used to preserve food?
 What is cancer?
 Why is there only one queen bee in a beehive?
 Why are we tricked by optical illusions?
 How do psychologists use ink blots in testing?

 全部で1万語ぐらいです(抜粋のため)。こまぎれに読めるので読みやすい。
 もとの本が20年以上前なため、古さを感じる情報もありますが、なるほどー、へー、
 と思える話もいろいろあって、面白いです。
 
 

 ではではー。


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11827. thanks

お名前: maria2
投稿日: 2004/4/30(05:43)

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WOW!
ご丁寧なお返事をありがとうございました。
ちょっと本屋で探してみます。特に西岡さんの本には興味がありますね。私とは世界がまったく違うので、一般的な一ファンとして。昔ビデオで、屋根を支える細かい材で垂木という部材があるのですが、木の性質を生かすために、その材一本一本の図面を、、描いているのを見てショックを受けたのを思い出しました。
もうひとつの本も面白そうですね。私の英語力ではまだまだ先に延ばしたほうがよさそうですが、何時か読みたいです。科学ものの本とか大好き。

ぜんぜん関係ないかもしれませんが、もし、こういった本がすきだったら、私はもちろん日本語でよんだのですが、材料力学者(イギリス人)が書いた本で、「構造の世界—なぜ物体は崩れ落ちないでいられるか」Structures: Or, Why Things Don't Fall Down (丸善)J・E・ゴードンという本お薦めです。モンゴルの弓のシステムとか、スキーの位置エネルギーとか、人口血管とか、橋、アーチ、筋肉と骨のトラスとか、面白かったです。一般知識人のために書かれているのですが、英語に自信があれば原書でも楽しいかもしれません。計算がものすごく嫌いだときついと思います。大人向けなので原書は、、、難しいかも。好きな人だったら感動的な本です。


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