[掲示板: ゼロからスタート!まずは10万語! -- 最新メッセージID: 10127 // 時刻: 2024/11/24(06:06)]
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1564. Re: 皆さんは、VOAをどのように使ってますか?(長文)
お名前: しお
投稿日: 2002/10/21(08:55)
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こんにちは、しおです。
私はVOAを素材に使ったことはないのですが、シャドウイングに集中的に取り組んでいた時期がありますので、その経験から思ったことを書きます。
〉 まず、一つ目は速さを変えてもいいのかという点です。VOAを薦める別のサイトで「もしも速さについていけなければ、速度変換ツールを使ってもいい」と書いてありました。VOA自体が、ネイティブに比べてかなり遅く話しているのは承知しているんですが、今の実力ではほとんど歯が立たないので、自分もフリーソフトをつかって0.8倍で聞いてみました。
〉確かに普通よりはシャドウイングしやすくなったんですが、ここで疑問に思ったことがあります。頭で英語を日本語化する前に、聞こえた言葉をそのまま発音するはずのシャドウイングで、こんな裏技を使っていいのかということです。また、英語は速さによって同じ語でも異なる聞こえ方をするという点も気になります。
〉ただ、遅くしないとシャドウイングをまともに出来ないのも事実です。VOAが自分にとって早すぎるのかとも思いましたが、せっかくVOAを使える環境にあるなら、利用してみたいとも思います。
〉完全に日本語化してしまうような速度でないなら、多少はスピードを変えてもよいのでしょうか。皆さんの考えを聞かせてください。
私は多少速度を変えてもいいのではないかと思います。
元の音で強く発音されている部分と弱く素早く発音されている部分は、ソフトでゆっくりに変えたとしても、それなりに強くはっきり・弱く素早くのはずです。また、弱く発音されたため音が省略されている部分は、速度を遅くしたからといって、省略された部分が復活するということはないはずです。そのことにより、英語の音を落ち着いて真似できるならとてもいいことだと思います。極端に遅くするのはどうかと思いますが、パックさんのように0.8倍くらいなら、私はいいと思います。
まずは、短めのニュースをちょっとゆっくりにして慣れて、それから同じニュースを速くして、ついていけるまでやってみたらどうでしょうか。最初は聞くだけで声をださなくても良いと思います。聞き慣れて、できそうかもと思ったら声を出してみてください。最初から全部真似られる人は稀です。真似できそうなところから気軽にはじめてください。(「気軽に」がポイントですよ!)そして徐々に全部真似られるようになっていけばよいと思います。
初期の段階では同じものの繰り返しが効果があります。(ちょっと退屈ですが。) 数個のニュースをもとの速さでついていけるようになったら、他のニュースの聞こえ方もかなり違ってくるはずです。
もしVOAが早すぎるなら、GRの一番やさしいレベルのテープを何回も聞いて真似するところから始めて、それからVOAに移行してもいいかもしれません。
〉 もう一つの疑問は、原文を見るタイミングです。僕は、一回目は音だけでシャドウイングをして、二回目はシャドウイングをせずに原文を確認しながら音を聞いています。文章を完全に理解できるわけではないんですが、なんとなくこういうテーマの話だったのかと確認して、それ以降シャドウイングに戻るといったパターンです。
〉この原文を確認するといった作業で、今まで音で感じていた言葉が、日本語化した英語になってしまわないかが気になります。シャドウイングの説明のページで書かれていた例を使えば、意味もわからず「さぐり」と繰り返していた語が、suddenlyと確認することで、「サドゥンリー」になってしまわないかという意味です。
〉すべての単語がそのように記憶に残るわけではないですが、ポイントポイントで原文を思い出してしまいます。細かいことは気にせず、今のまま続けてもよいのでしょうか?
そうですね。一回で原文を見てしまうのはちょっと早いような気がします。4〜5回以上は聞いてなんとなく音の輪郭を覚えてから聞いたほうが、自分の頭の中にあるカタカナ音を訂正しやすいです。
シャドウイングで大事なのは、自分が誤って覚えていたカタカナ発音を、少しづつ直していくことです。パックさんが、原文をみてSuddenlyを、「サドゥンリー」と言いそう、と思うのは、カタカナ語をひとつ撲滅するいい機会です。そのためにも、原文を見る前に何回か聞いて、音の印象を強くしてから原文と照らし合わせて文字と一致させたほうがいいと思います。そして「さぐり、さぐり」と頭に刻み付ける。ポイントポイントで原文を思い出すのは別にかまわないと思います。そのとき、文字と聞こえたままの音を一致させるように心がけるといいと思います。
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先ほど、ソフトで速度を遅くしても音が省略された部分が復活することはないはず、と書きましたが、これは例えば"has"が省略されて、ほとんどsやzのようにしか聞こえないときや、"and"が"n"にしか聞こえないことがありますが、これらをソフトで多少遅くしても、はっきりと"has"や"and"と聞こえるようにはならないのでは、という意味です。遅くしても、英文全体の音やリズムの基本が変わらないなら、最初ソフトで多少遅くするのはかまわないのではと思います。
もしソフトで遅くすることに不安がぬぐえないようでしたら、その不安を持ちつつ、という部分が精神衛生上よくないと思うので、はじめからゆっくり録音している素材に乗り換えたほうが良いと思います。
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〉こんにちは、しおです。
〉私はVOAを素材に使ったことはないのですが、シャドウイングに集中的に取り組んでいた時期がありますので、その経験から思ったことを書きます。
しおさん、はじめまして。アドバイスありがとうございます。しかも、こんな詳細に答えてもらえるなんて、感激です!多読自体もそうですが、SSSで英語を覚えようとして本当に良かったと思います。掲示板に参加されてる皆さんの温かさを感じちゃいます。
それで、しおさんへの返事なんですが、この文と次の補足に分けて書かせて下さい。音の省略に関しては、補足の部分で詳しく書いてもらえたので、そちらに書き込みたいと思います。
〉 私は多少速度を変えてもいいのではないかと思います。
〉 まずは、短めのニュースをちょっとゆっくりにして慣れて、それから同じニュースを速くして、ついていけるまでやってみたらどうでしょうか。最初は聞くだけで声をださなくても良いと思います。聞き慣れて、できそうかもと思ったら声を出してみてください。最初から全部真似られる人は稀です。
この部分がすごく助かりました。同じ遅くするにしても、始めにするのか後にするのかで迷っていたんです。遅いスピードでやることで、プラス効果どころかカタカナ英語の強化になるんじゃないかと、恐る恐るやっていました。これで、心置きなく分かるスピードから始めることが出来ます。安心しました。
〉真似できそうなところから気軽にはじめてください。(「気軽に」がポイントですよ!)そして徐々に全部真似られるようになっていけばよいと思います。
そうですね。「気軽に楽しく」が、SSSのモットーですものね。基本的に面倒くさがりな性格なので、この点だけは守れそうです(笑)。
〉初期の段階では同じものの繰り返しが効果があります。(ちょっと退屈ですが。)
シャドウイング中は、訳そうとする意識をそらすために握力(手をニギニギってやつです)をやってるので、だいぶ鍛えられそうですね(笑)。
〉 もしVOAが早すぎるなら、GRの一番やさしいレベルのテープを何回も聞いて真似するところから始めて、それからVOAに移行してもいいかもしれません。
そうかもしれません。ただ、僕はまだテープを買ってまで聞きたい作品が見つかってないんです(面白かった本はあるんですけど)。皆さんおすすめの、Frog and ToadかCurios Georgeを一度買ってみようと思ってます。
〉 そうですね。一回で原文を見てしまうのはちょっと早いような気がします。4〜5回以上は聞いてなんとなく音の輪郭を覚えてから聞いたほうが、自分の頭の中にあるカタカナ音を訂正しやすいです。
うーん、自分は怠けすぎてたみたいですね。ここは多読と同じで、「急がば回れ」の精神で取り組んでみます。
〉 シャドウイングで大事なのは、自分が誤って覚えていたカタカナ発音を、少しづつ直していくことです。パックさんが、原文をみてSuddenlyを、「サドゥンリー」と言いそう、と思うのは、カタカナ語をひとつ撲滅するいい機会です。そのためにも、原文を見る前に何回か聞いて、音の印象を強くしてから原文と照らし合わせて文字と一致させたほうがいいと思います。そして「さぐり、さぐり」と頭に刻み付ける。ポイントポイントで原文を思い出すのは別にかまわないと思います。そのとき、文字と聞こえたままの音を一致させるように心がけるといいと思います。
この部分は、目からウロコでした。自分の不安だった瞬間が、逆にカタカナ語撲滅の機会だったとは!こういう捉え方をすると、シャドウイングまで楽しいものに思えてきます。いやー、経験者の言葉って本当に参考になります。
しおさんのアドバイスで、かなり気が楽になりました。無理しない範囲で、シャドウイングを頑張れそうな気がします。
では、続きは補足への返答で書こうと思います。
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お名前: パック
投稿日: 2002/10/21(15:07)
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〉先ほど、ソフトで速度を遅くしても音が省略された部分が復活することはないはず、と書きましたが、これは例えば"has"が省略されて、ほとんどsやzのようにしか聞こえないときや、"and"が"n"にしか聞こえないことがありますが、これらをソフトで多少遅くしても、はっきりと"has"や"and"と聞こえるようにはならないのでは、という意味です。遅くしても、英文全体の音やリズムの基本が変わらないなら、最初ソフトで多少遅くするのはかまわないのではと思います。
〉もしソフトで遅くすることに不安がぬぐえないようでしたら、その不安を持ちつつ、という部分が精神衛生上よくないと思うので、はじめからゆっくり録音している素材に乗り換えたほうが良いと思います。
内容の前に一言。返信はそれぞれの文章の真下につくと思って、分かり易いように分割して書いたんですが、自分の勘違いだったみたいです。逆に分かり難くなったようで、すみません。
では、本題に入ります。まず、しおさんすみません(なんか謝ってばっかだな)。せっかく丁寧に答えてくれたんですが、自分の質問の説明が、全然足りなかったみたいです。聞きたかったのは、ちょっと違うところなんです。
速度を変えることでVOAの発音が変化する(省略された部分の復活等)が心配だったのではなく、遅い速度には遅い速度の、速い速度には速い速度の発音の仕方があるのでは?って疑問があったんです。だから、一つの教材の速さを変えて勉強するんじゃなく、元から異なるスピードの教材を使わないと、それぞれのスピードに対応した耳にならないのではって思ったんです。
いま自分の文章を読み返すと、ほんと分かり難い文章でした。
ただ、しおさんの補足は、またまた参考になりました。文章を遅くしても、VOAの音やリズムの変化はなく、この教材を理解するには効果があるんですね。しおさんのおかげで、遅くすることに対する不安はぬぐえたように思えます。
多読にシャドウイング、無理せず頑張ります。
改めて、ありがとうございました。
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お名前: しお
投稿日: 2002/10/21(16:47)
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パックさん、こんにちは。しおです。
〉 では、本題に入ります。まず、しおさんすみません(なんか謝ってばっかだな)。せっかく丁寧に答えてくれたんですが、自分の質問の説明が、全然足りなかったみたいです。聞きたかったのは、ちょっと違うところなんです。
〉 速度を変えることでVOAの発音が変化する(省略された部分の復活等)が心配だったのではなく、遅い速度には遅い速度の、速い速度には速い速度の発音の仕方があるのでは?って疑問があったんです。だから、一つの教材の速さを変えて勉強するんじゃなく、元から異なるスピードの教材を使わないと、それぞれのスピードに対応した耳にならないのではって思ったんです。
〉いま自分の文章を読み返すと、ほんと分かり難い文章でした。
いえ、こちらこそ理解が足りなくてすみませんでした。
さて、「遅い速度には遅い速度の、速い速度には速い速度の発音の仕方があるのでは?」というご質問ですが、我々がついていけないような速い速度の会話を聞くと、特別な話し方をしているんじゃないか、と思われるかもしれませんが、あれは実はちゃんと一音一音きちんと発音されているのです。または、音は消えていても心ではちゃんと全部発音しているつもりなのです。
発音の仕方の基本は速いものも、遅いものも同じで、遅いものの音とリズムをお手本どおりきっちり真似できれば、必ず速いものを真似するための基礎になります。
パックさんにとって、どうしてもスクリプト通りに発音されているとは思えない箇所があたら、そこをはじめは一音一音ゆっくりはっきり正確に発音し、次にスピードをだんだん速めていき、そしてVOAのアナウンサーと同じリズムで発音できるように繰り返してみてください。一音一音正確にしつつだんだんスピードを上げていくうちに、語がつながって音が変化している場所、例えばnot yetがカタカナ風に言えば「ノッチェ」 Could you「クジュ」になる境目が分かってきます。そして同じ速さとリズムで言えるようになると、ちんぷんかんぷんだった箇所が一音一音はっきり聞こえるようになりますよ。
遅い速度でも速い速度でも発音の基本は一緒なのですが、強いて言えば、as, on,in,or,to,のような軽く速く発音されがちなものは、一音一音発音しつつもちゃんと軽く発音できるように心がけるといいと思います。これはできそうでなかなかできないです。ついついすべての単語を同じような強さで発音してしまい(カタカナ化)、お経のようになりがちです。これでは軽く発音されているところがなかなか聞こえるようになりません。お手本どおりに強いところは強く、軽く言っているところは軽く発音できるようになると、もごもご言っていて分からないところが聞こえるようになると思います。
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〉パックさん、こんにちは。しおです。
しおさん、どうも!再び、丁寧な解説ありがとうございます。
〉 いえ、こちらこそ理解が足りなくてすみませんでした。
いやいや、そんな事ないです。僕の書き方が足りなかったんです。
〉 さて、「遅い速度には遅い速度の、速い速度には速い速度の発音の仕方があるのでは?」というご質問ですが、我々がついていけないような速い速度の会話を聞くと、特別な話し方をしているんじゃないか、と思われるかもしれませんが、あれは実はちゃんと一音一音きちんと発音されているのです。または、音は消えていても心ではちゃんと全部発音しているつもりなのです。
そう言えば、酒井先生も「快読100万語!」の中でそのように書かれてましたね。実は頭の中で発音してて、慣れれば不思議とその音も聞こえるようになると。うーん、ちゃんと読んでたはずなのに、お恥ずかしい・・・(酒井先生すみません)。
どうやら、標準の速度であまりに聞き取れなかったために、焦りすぎてたようです。このスピードに慣れるには、この発音に慣れるしかないのかって、考えすぎていました。
〉発音の仕方の基本は速いものも、遅いものも同じで、遅いものの音とリズムをお手本どおりきっちり真似できれば、必ず速いものを真似するための基礎になります。
そういう事なんですね。遅い速度で、まず発音の基礎部分を感じられるようになるのが重要なんですね。
〉 パックさんにとって、どうしてもスクリプト通りに発音されているとは思えない箇所があたら、そこをはじめは一音一音ゆっくりはっきり正確に発音し、次にスピードをだんだん速めていき、そしてVOAのアナウンサーと同じリズムで発音できるように繰り返してみてください。一音一音正確にしつつだんだんスピードを上げていくうちに、語がつながって音が変化している場所、例えばnot yetがカタカナ風に言えば「ノッチェ」 Could you「クジュ」になる境目が分かってきます。そして同じ速さとリズムで言えるようになると、ちんぷんかんぷんだった箇所が一音一音はっきり聞こえるようになりますよ。
確かに、今の自分では「ノッチェ」と聞こえてnot yetだなんでちんぷんかんぷんです。恐らく、注意してやればそのような箇所が山ほど出てくるはずです。
ここはしおさんが書かれているように、一音一音確認することで英語の音やつながりといったものに慣れていこうと思います。
〉 遅い速度でも速い速度でも発音の基本は一緒なのですが、強いて言えば、as, on,in,or,to,のような軽く速く発音されがちなものは、一音一音発音しつつもちゃんと軽く発音できるように心がけるといいと思います。これはできそうでなかなかできないです。ついついすべての単語を同じような強さで発音してしまい(カタカナ化)、お経のようになりがちです。これでは軽く発音されているところがなかなか聞こえるようになりません。お手本どおりに強いところは強く、軽く言っているところは軽く発音できるようになると、もごもご言っていて分からないところが聞こえるようになると思います。
なるほど。こういう部分から、英語と日本語のリズムの違いが出てきたりするんですね。これが出来れば、聞くだけでなく読むほうでも軽快なリズムになっていきそうですね。今の僕は、まだ英語を読む際にも一本調子で、すべての単語を同じ比重で読んでしまいます。こういう風に、強く軽くってのを理解し始めれば、リズムも出てかたまりで捉えられるんでしょうね。
しおさん、最初から最後まで本当にありがとうございました。おかげで、頑張ればやれるかなって思えてきました。
では、お互い多読を楽しんでいきましょう。
Happy Reading !!!