Re: 多読と文法

[掲示板: 〈過去ログ〉英語のことなんでも -- 最新メッセージID: 2495 // 時刻: 2024/11/24(06:50)]

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1998. Re: 多読と文法

お名前: Ryotasan
投稿日: 2008/3/5(23:05)

------------------------------

お返事ありがとうございます acha758 さん。それから、最初に書き込んだとき、敬称を忘れていました。お詫びします。

その上で、感想を書いてみます。

まず、この掲示板で文法談義をしても良いのではと僕も思います。勿論、多読に基づいての文法談義という意味ですが。

それから、英語学習者が文法を学ぶことも、時期や方法が適切であればやった方が良いと思います。

例えば、Oxford Reading Tree は文法事項をふまえて組み立ててあります。あの教材を読んでも文法用語は覚えられませんが、基本的な文法事項というか、基本的な英文のしくみは理解できます。先生が教え込むのではなく、学習者が自分で仕組みを発見することを促すようにできている点が良いと思います。

中学生のときにORTの様な教材が豊富にあれば3年間で百万語の多読も決して無理な目標ではありません。そうなれば高校生のときに、文法用語を使った文法の学習をするのも良いと、個人的には思っています。

ただ、中学から高校の時期は、論理的な思考力が育ってくる時期でもあり、大人の矛盾が見えてくる時期でもあります。そういう時期には、矛盾した用語を暗記させるような、いわば思考停止を促すような教えかたよりも、できるだけ論理的に整合性のある教えかたの方が適しているように思えます。

しかも "verb" と言えば、英文法で最も基本的というか、中核とも言える部分です。そこに矛盾した訳語をあて、それでも構わないという英語の先生の方が多いのかもしれませんが、納得しない中学生もいるでしょうね。

それで、どういう文法用語を使うのが良いかを考えてみました。

矛盾しているのは「動詞」という訳語をあてることであり、"verb" という原語が矛盾しているわけではないです。ですから、英文にも head と body があり、その body に相当する "is" や "have" や "go" や "get" などの単語を "verb" と呼ぶと教えれば、百万語を達成した中学生や高校生には理解できると思います。カタカナで「ヴァーブ」と表記しても良いでしょう。(テニスの試合で使う用語が英語やフランス語やカタカナで表現されるのと同じように、英文法の用語も英語かカタカナのままでという発想です。)「ヴァーブ」のままなら矛盾は問題にならないでしょう。(英単語と訳語が1対1で対応しない例の一つです。)

それから、できるだけ矛盾の少ない文章を書くことは、作文において重要だと僕は思っています。文法と作文に整合性を持たせるなら、英文法の中核的な部分に矛盾した訳語を用いるのは望ましくないように思います。

学習者がもう少し大人になったら、矛盾しているけれど世間のしきたりだから知らないと困ることも教えていく段階が来ると思います。そういうばあい、「当てはまらない単語もあるけれど、主として動作をあらわす言葉が多いので、とりあえず動詞と呼ぶことになっている」と説明すれば良いのかもしれません。はぎれは悪いけれど、矛盾を自覚した上で現実を受け入れる説明と言うわけです。

以上、勝手なことを申し上げました。ご笑覧いただければ幸いです。


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2003. Re: 多読と文法

お名前: acha758 http://acha758office.seesaa.net/
投稿日: 2008/3/6(04:49)

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"Ryotasan"さんこんばんは。acha758です。

〉お返事ありがとうございます acha758 さん。それから、最初に書き込んだとき、敬称を忘れていました。お詫びします。

いえいえ。後で訂正してくださいましたよね。
こちらこそ、"Ryotaさん"と頭の中で認識されていて、敬称をつけるのを忘れてしまっていました。
後で訂正しようと思ったのですが、レスがついていて修正できませんでした。
呼び捨てにしてしまって、ごめんなさい。

〉その上で、感想を書いてみます。

〉まず、この掲示板で文法談義をしても良いのではと僕も思います。勿論、多読に基づいての文法談義という意味ですが。

そうですよね。おだやかにやりたいものです。
あとは、読書の時間に支障が出ない程度に・・・。(^^;

〉それから、英語学習者が文法を学ぶことも、時期や方法が適切であればやった方が良いと思います。

私も同感です。
でも、一番は自分の納得する方法をとることです。

〉例えば、Oxford Reading Tree は文法事項をふまえて組み立ててあります。あの教材を読んでも文法用語は覚えられませんが、基本的な文法事項というか、基本的な英文のしくみは理解できます。先生が教え込むのではなく、学習者が自分で仕組みを発見することを促すようにできている点が良いと思います。

そうですね。
ただし、ORTも他のGRも、学校文法の順序とは必ずしも一致しません。
学校文法を意識してレベル分けしてみたところ、
Stage 2〜4はわりとバラバラになりました。
Stage5以上は、学校文法を網羅しています。

文法用語を意識するにせよ、しないにせよ、
構造が簡単な文から始めるのがいいですよね。

ちなみに、生徒は読み始めると習ってない文法が含まれてものでも、気にせず読めるようです。

〉中学生のときにORTの様な教材が豊富にあれば3年間で百万語の多読も決して無理な目標ではありません。そうなれば高校生のときに、文法用語を使った文法の学習をするのも良いと、個人的には思っています。

実際、多読を使った授業は広がり始めています。
教科書だって、きっちり文法項目にはなっていないし、
本格的に文法を教え込まれるのはふつう高校に入ってからだと思います。
(でも、英語の先生の考え方で差は大きいかもしれません。)

〉ただ、中学から高校の時期は、論理的な思考力が育ってくる時期でもあり、大人の矛盾が見えてくる時期でもあります。そういう時期には、矛盾した用語を暗記させるような、いわば思考停止を促すような教えかたよりも、できるだけ論理的に整合性のある教えかたの方が適しているように思えます。

丸暗記は小さい子が、論理的思考は中学生以上くらいが、得意ですよね。
発達段階に合わせて変えていけばいいとも思います。個人差もありますが。

小さい子どもに文法を教えても、無意味で有害、というのは私も思います。
大人だったら、文法を知っておくと他言語にも応用が利いて便利だけどなぁ、
というのが私の感覚です。

〉しかも "verb" と言えば、英文法で最も基本的というか、中核とも言える部分です。そこに矛盾した訳語をあて、それでも構わないという英語の先生の方が多いのかもしれませんが、納得しない中学生もいるでしょうね。

〉それで、どういう文法用語を使うのが良いかを考えてみました。

〉矛盾しているのは「動詞」という訳語をあてることであり、"verb" という原語が矛盾しているわけではないです。ですから、英文にも head と body があり、その body に相当する "is" や "have" や "go" や "get" などの単語を "verb" と呼ぶと教えれば、百万語を達成した中学生や高校生には理解できると思います。カタカナで「ヴァーブ」と表記しても良いでしょう。(テニスの試合で使う用語が英語やフランス語やカタカナで表現されるのと同じように、英文法の用語も英語かカタカナのままでという発想です。)「ヴァーブ」のままなら矛盾は問題にならないでしょう。(英単語と訳語が1対1で対応しない例の一つです。)

なるほど〜。
文法用語に英語を使う人、知っています。
慣れればいいかもしれませんね。
一方で、文法アレルギーになる人が増えそうな予感もします。

現状だと、文型を習うころから、主語をS、動詞をVとか呼び始めるので、
中学生でも"V"って使っていると思います。"V"だといかがですか?

〉学習者がもう少し大人になったら、矛盾しているけれど世間のしきたりだから知らないと困ることも教えていく段階が来ると思います。そういうばあい、「当てはまらない単語もあるけれど、主として動作をあらわす言葉が多いので、とりあえず動詞と呼ぶことになっている」と説明すれば良いのかもしれません。はぎれは悪いけれど、矛盾を自覚した上で現実を受け入れる説明と言うわけです。

ちなみに、私の説明はいかがでしたか?
今のところ、まだ訊かれたことはないのですが、
質問があったら、そう答えようと思っているのですが・・・。


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2009. Re: 多読と文法

お名前: Ryotasan
投稿日: 2008/3/6(14:54)

------------------------------

〉"Ryotasan"さんこんばんは。acha758です。

早起きなんですね。

〉〉お返事ありがとうございます acha758 さん。それから、最初に書き込んだとき、敬称を忘れていました。お詫びします。

〉いえいえ。後で訂正してくださいましたよね。
〉こちらこそ、"Ryotaさん"と頭の中で認識されていて、敬称をつけるのを忘れてしまっていました。
〉後で訂正しようと思ったのですが、レスがついていて修正できませんでした。
〉呼び捨てにしてしまって、ごめんなさい。

いえいえ。僕のは "san" が入っていますから、
呼び捨てにはならないんです。

〉〉その上で、感想を書いてみます。

〉〉まず、この掲示板で文法談義をしても良いのではと僕も思います。勿論、多読に基づいての文法談義という意味ですが。

〉そうですよね。おだやかにやりたいものです。
〉あとは、読書の時間に支障が出ない程度に・・・。(^^;

そうそう。
Road side café での談話は楽しいですが、
言語の街を散策する方が大事ですね。

〉〉それから、英語学習者が文法を学ぶことも、時期や方法が適切であればやった方が良いと思います。

〉私も同感です。
〉でも、一番は自分の納得する方法をとることです。

自分で情報を集め、
自分で考え、
自分で工夫し、
自分で納得することが大事なんでしょうね。

〉〉例えば、Oxford Reading Tree は文法事項をふまえて組み立ててあります。あの教材を読んでも文法用語は覚えられませんが、基本的な文法事項というか、基本的な英文のしくみは理解できます。先生が教え込むのではなく、学習者が自分で仕組みを発見することを促すようにできている点が良いと思います。

〉そうですね。
〉ただし、ORTも他のGRも、学校文法の順序とは必ずしも一致しません。
〉学校文法を意識してレベル分けしてみたところ、
〉Stage 2〜4はわりとバラバラになりました。
〉Stage5以上は、学校文法を網羅しています。

日本の中学で1年目に現在形と現在進行形しかやらないので、
売り上げを意識した英国の出版社は入門期の多読教材を現在形で書いていた
という話を聞いたことがあります。
今でも Penguin Readers や Macmillan Readers にはその名残がある様です。
脚本のト書きの様な、
あるいは前衛小説の様な文体になりがちで、
却って読みにくかったりします。
Oxford Reading Tree はそれをやめて、
より自然な段階付けに成功したと思いますが、
日本での段階付けとは齟齬が生じてしまったようですね。
そういう意味では中学校へ入る前にORTで英語を始めておくのも
良さそうです。

〉文法用語を意識するにせよ、しないにせよ、
〉構造が簡単な文から始めるのがいいですよね。

〉ちなみに、生徒は読み始めると習ってない文法が含まれてものでも、気にせず読めるようです。

それは子どもたちの凄さであり、
あの教材の工夫の成果もあるでしょう。
そのまま使ったら不自然になりそうな表現でも、
ORTでは子どもたちの劇や手品という設定にして、
必然性が感じられる様にしてあります。

〉〉中学生のときにORTの様な教材が豊富にあれば3年間で百万語の多読も決して無理な目標ではありません。そうなれば高校生のときに、文法用語を使った文法の学習をするのも良いと、個人的には思っています。

〉実際、多読を使った授業は広がり始めています。
〉教科書だって、きっちり文法項目にはなっていないし、
〉本格的に文法を教え込まれるのはふつう高校に入ってからだと思います。
〉(でも、英語の先生の考え方で差は大きいかもしれません。)

近年、
中学校の教科書は会話文が増えたようですね。

〉〉ただ、中学から高校の時期は、論理的な思考力が育ってくる時期でもあり、大人の矛盾が見えてくる時期でもあります。そういう時期には、矛盾した用語を暗記させるような、いわば思考停止を促すような教えかたよりも、できるだけ論理的に整合性のある教えかたの方が適しているように思えます。

〉丸暗記は小さい子が、論理的思考は中学生以上くらいが、得意ですよね。
〉発達段階に合わせて変えていけばいいとも思います。個人差もありますが。

そうですね。
僕は一般論として申し上げましたが、
個人差を考慮に入れるべきでしょうね。

〉小さい子どもに文法を教えても、無意味で有害、というのは私も思います。
〉大人だったら、文法を知っておくと他言語にも応用が利いて便利だけどなぁ、
〉というのが私の感覚です。

文法を他言語に応用するというのは想像できないんですが、
どういう感じなんでしょう?

〉〉しかも "verb" と言えば、英文法で最も基本的というか、中核とも言える部分です。そこに矛盾した訳語をあて、それでも構わないという英語の先生の方が多いのかもしれませんが、納得しない中学生もいるでしょうね。

〉〉それで、どういう文法用語を使うのが良いかを考えてみました。

〉〉矛盾しているのは「動詞」という訳語をあてることであり、"verb" という原語が矛盾しているわけではないです。ですから、英文にも head と body があり、その body に相当する "is" や "have" や "go" や "get" などの単語を "verb" と呼ぶと教えれば、百万語を達成した中学生や高校生には理解できると思います。カタカナで「ヴァーブ」と表記しても良いでしょう。(テニスの試合で使う用語が英語やフランス語やカタカナで表現されるのと同じように、英文法の用語も英語かカタカナのままでという発想です。)「ヴァーブ」のままなら矛盾は問題にならないでしょう。(英単語と訳語が1対1で対応しない例の一つです。)

〉なるほど〜。
〉文法用語に英語を使う人、知っています。
〉慣れればいいかもしれませんね。
〉一方で、文法アレルギーになる人が増えそうな予感もします。

そうですね。
英語の input が少ない人に対して英語の文法用語を使って説明するのは、
まずいと思います。

〉現状だと、文型を習うころから、主語をS、動詞をVとか呼び始めるので、
〉中学生でも"V"って使っていると思います。"V"だといかがですか?

はい。
それも有効な選択肢だと思います。

〉〉学習者がもう少し大人になったら、矛盾しているけれど世間のしきたりだから知らないと困ることも教えていく段階が来ると思います。そういうばあい、「当てはまらない単語もあるけれど、主として動作をあらわす言葉が多いので、とりあえず動詞と呼ぶことになっている」と説明すれば良いのかもしれません。はぎれは悪いけれど、矛盾を自覚した上で現実を受け入れる説明と言うわけです。

〉ちなみに、私の説明はいかがでしたか?
〉今のところ、まだ訊かれたことはないのですが、
〉質問があったら、そう答えようと思っているのですが・・・。

正直なところを申し上げれば、
「動作動詞」の様な同語反復はお役所言葉のような感じがするのです。
童話や詩の朗読には向いているかもしれませんが、
論理的な文章にはふさわしくない様に感じられます。(すみません。)

「状態動詞」という訳語も矛盾を増大させている表現に思えます。
(かえすがえすすみません。) (T_T)
ちなみに "active verb" とか "stative verb" という用語を英語のまま理解すれば、
矛盾は感じられません。

動の反対は静ですね。
「動いている」の反対が「止まっている」か「動いていない」です。
動詞が指し示す範囲に「動いていないこと」まで含めてしまうと、
「動」という漢字が意味をなさなくなってしまいませんか。

念のため申し添えておくと、
英語の先生が「動詞」という訳語を使うことに大反対しているわけではありません。
暫定的な仮称というか、
てっとりばやい用語として使うことはあると思っています。
でも、
この訳語に矛盾があることは自覚していてほしいです。

ちなみに LDOCE では "verb" を次の様に定義しています。

a word or group of words that is used to describe
an action, experience, or state,
for example 'come', 'see', 'be', 'put on'


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2022. Re: 多読と文法

お名前: acha758 http://acha758office.seesaa.net/
投稿日: 2008/3/6(23:44)

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Ryotasanこんばんは。acha758です。

〉早起きなんですね。
いえいえ、不規則な生活なんです。(^^;

〉自分で情報を集め、
〉自分で考え、
〉自分で工夫し、
〉自分で納得することが大事なんでしょうね。

そうですよね〜。意外と難しいし、永遠に続きますけれど・・・。

〉日本の中学で1年目に現在形と現在進行形しかやらないので、
〉売り上げを意識した英国の出版社は入門期の多読教材を現在形で書いていた
〉という話を聞いたことがあります。
〉今でも Penguin Readers や Macmillan Readers にはその名残がある様です。
〉脚本のト書きの様な、
〉あるいは前衛小説の様な文体になりがちで、
〉却って読みにくかったりします。

ありますね〜。
確かに、なんか不自然なんですが、それでも作者の人は制限内でよく頑張って書いているな〜と思います。
教材としては、便利です。

〉Oxford Reading Tree はそれをやめて、
〉より自然な段階付けに成功したと思いますが、
〉日本での段階付けとは齟齬が生じてしまったようですね。
〉そういう意味では中学校へ入る前にORTで英語を始めておくのも
〉良さそうです。

ORTは、どの人にもおすすめです。
文章レベルの段階付けもありますが、イラストの力がすごいと思います。

〉〉ちなみに、生徒は読み始めると習ってない文法が含まれてものでも、気にせず読めるようです。

〉それは子どもたちの凄さであり、
〉あの教材の工夫の成果もあるでしょう。
〉そのまま使ったら不自然になりそうな表現でも、
〉ORTでは子どもたちの劇や手品という設定にして、
〉必然性が感じられる様にしてあります。

なるほど〜。そこまで考えが及びませんでした。

〉〉小さい子どもに文法を教えても、無意味で有害、というのは私も思います。
〉〉大人だったら、文法を知っておくと他言語にも応用が利いて便利だけどなぁ、
〉〉というのが私の感覚です。

〉文法を他言語に応用するというのは想像できないんですが、
〉どういう感じなんでしょう?

例えば、私は英語を学んだ後、フランス語やスペイン語、韓国語をやってみました。
フランス語やスペイン語は英語と構造が似ているので、かなり楽でした。
中学3年間で学ぶ事項は、2,3ヶ月で追えました。
もちろん、時制とか、細かい違いはあるのですが、
基本的に、英語で考えながら単語を置き換えていくと骨組みは出来上がります。
例えば、「私は名古屋に住んでいます。」だと、
英: I live in Nagoya.
仏: J'habite a Nagoya.
西:(Jo) vivo en Nagoya.

日本語だと、主語に応じて動詞の形が変わることはないですが、
英語で簡単なもの(be動詞や3単現など)をやっておくと、
フランス語やスペイン語などで動詞が七変化しても、
面倒臭いな、と思うだけで受け入れられます。

〉英語の input が少ない人に対して英語の文法用語を使って説明するのは、
〉まずいと思います。

そもそもinputが少ない人に、文法用語を使って説明するのが無茶なのかもしれませんね。

〉〉ちなみに、私の説明はいかがでしたか?
〉〉今のところ、まだ訊かれたことはないのですが、
〉〉質問があったら、そう答えようと思っているのですが・・・。

〉正直なところを申し上げれば、
〉「動作動詞」の様な同語反復はお役所言葉のような感じがするのです。
〉童話や詩の朗読には向いているかもしれませんが、
〉論理的な文章にはふさわしくない様に感じられます。(すみません。)

〉「状態動詞」という訳語も矛盾を増大させている表現に思えます。
〉(かえすがえすすみません。) (T_T)
〉ちなみに "active verb" とか "stative verb" という用語を英語のまま理解すれば、
〉矛盾は感じられません。

〉動の反対は静ですね。
〉「動いている」の反対が「止まっている」か「動いていない」です。
〉動詞が指し示す範囲に「動いていないこと」まで含めてしまうと、
〉「動」という漢字が意味をなさなくなってしまいませんか。

いえいえ、別に私が訳した訳語でもないですし(^^)
とりあえず、慣例に従って私は何も疑問を感じずに受け入れているまでで、
Ryotasanが謝る必要は全くありませんよ。
それが正直なお気持ちなのですよね。

その辺が、酒井先生が「文法用語を知らなきゃ、悩まないのに・・・」とおっしゃるところなのだとも思います。

〉念のため申し添えておくと、
〉英語の先生が「動詞」という訳語を使うことに大反対しているわけではありません。
〉暫定的な仮称というか、
〉てっとりばやい用語として使うことはあると思っています。
〉でも、
〉この訳語に矛盾があることは自覚していてほしいです。

もうこの訳語が変わることは、そうそうないでしょうね。
でも、そういう悩みが生まれている人には、英語を使ってみることを勧めてみることにします。

〉ちなみに LDOCE では "verb" を次の様に定義しています。

〉a word or group of words that is used to describe
〉an action, experience, or state,
〉for example 'come', 'see', 'be', 'put on'

この辺まで、英語で読めるようになってからだと、文法もすっきり理解できるのかもしれませんね。


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2028. Re: 多読と文法

お名前: Ryotasan
投稿日: 2008/3/7(08:36)

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お返事ありがとうございます、acha758 さん。まえの方は特に繰り返さなくても良さそうなので、他言語に関するところから始めますね。

〉例えば、私は英語を学んだ後、フランス語やスペイン語、韓国語をやってみました。
〉フランス語やスペイン語は英語と構造が似ているので、かなり楽でした。
〉中学3年間で学ぶ事項は、2,3ヶ月で追えました。
〉もちろん、時制とか、細かい違いはあるのですが、
〉基本的に、英語で考えながら単語を置き換えていくと骨組みは出来上がります。
〉例えば、「私は名古屋に住んでいます。」だと、
〉英: I live in Nagoya.
〉仏: J'habite a Nagoya.
〉西:(Jo) vivo en Nagoya.

なるほど。
それは経験があります。
韓国語のことは分からないんですが、
フランス語やスペイン語の入門書は文法重視が多いですよね。
ORTなどと違って文法を前面に出している。
文法重視だから英文法を知っている人には理解しやすいのかも知れません。

〉日本語だと、主語に応じて動詞の形が変わることはないですが、
〉英語で簡単なもの(be動詞や3単現など)をやっておくと、
〉フランス語やスペイン語などで動詞が七変化しても、
〉面倒臭いな、と思うだけで受け入れられます。

Teach Yourself First French という本を使って勉強したことがあります。
文法的な枠組みにそって、
仏文を英文に訳して行く問題をやりました。
それで何頁もある文章も英訳できるようになったんですが、
20年たってみると、
その本を通して学んだことはほとんど忘れてしまいました。
それでも仏文を英文に訳す癖は残っていました。
最近は、
この癖のために仏文を読む時間が2倍かかっていると気づき、
フランス語の単語をなるべく英単語に置き換えないよう努力しています。

それから、
仏語にあって英語にない文法事項などは、
いまだに分かりません。
勉強はしたんですが。

〉〉英語の input が少ない人に対して英語の文法用語を使って説明するのは、
〉〉まずいと思います。

〉そもそもinputが少ない人に、文法用語を使って説明するのが無茶なのかもしれませんね。

〉〉〉ちなみに、私の説明はいかがでしたか?
〉〉〉今のところ、まだ訊かれたことはないのですが、
〉〉〉質問があったら、そう答えようと思っているのですが・・・。

〉〉正直なところを申し上げれば、
〉〉「動作動詞」の様な同語反復はお役所言葉のような感じがするのです。
〉〉童話や詩の朗読には向いているかもしれませんが、
〉〉論理的な文章にはふさわしくない様に感じられます。(すみません。)

〉〉「状態動詞」という訳語も矛盾を増大させている表現に思えます。
〉〉(かえすがえすすみません。) (T_T)
〉〉ちなみに "active verb" とか "stative verb" という用語を英語のまま理解すれば、
〉〉矛盾は感じられません。

〉〉動の反対は静ですね。
〉〉「動いている」の反対が「止まっている」か「動いていない」です。
〉〉動詞が指し示す範囲に「動いていないこと」まで含めてしまうと、
〉〉「動」という漢字が意味をなさなくなってしまいませんか。

〉いえいえ、別に私が訳した訳語でもないですし(^^)
〉とりあえず、慣例に従って私は何も疑問を感じずに受け入れているまでで、
〉Ryotasanが謝る必要は全くありませんよ。
〉それが正直なお気持ちなのですよね。

〉その辺が、酒井先生が「文法用語を知らなきゃ、悩まないのに・・・」とおっしゃるところなのだとも思います。

僕にとって分かりやすいのは、
文法用語を使わずに例文だけを工夫した英語の説明、
次に、
英語の文法用語を使った英語による説明です。
日本語の英文法用語を使った説明はそれより分かりにくいです。
ほかにも "subject" を主語と訳すことなども、
理解を妨げることがあります。

〉〉念のため申し添えておくと、
〉〉英語の先生が「動詞」という訳語を使うことに大反対しているわけではありません。
〉〉暫定的な仮称というか、
〉〉てっとりばやい用語として使うことはあると思っています。
〉〉でも、
〉〉この訳語に矛盾があることは自覚していてほしいです。

〉もうこの訳語が変わることは、そうそうないでしょうね。

はい。
当分ないと思います。

〉でも、そういう悩みが生まれている人には、英語を使ってみることを勧めてみることにします。

うまく発想を切り替えることができればという話ですが。

〉〉ちなみに LDOCE では "verb" を次の様に定義しています。

〉〉a word or group of words that is used to describe
〉〉an action, experience, or state,
〉〉for example 'come', 'see', 'be', 'put on'

〉この辺まで、英語で読めるようになってからだと、文法もすっきり理解できるのかもしれませんね。

これも "verb" を自動的に「動詞」と訳す習慣がついている人には違いが分からないかもしれません。

とりあえず訳さないで全体像を理解できる人には、
すっきりした気持ちよさが感じられると思います。

それでは、
スポーツも楽しんで、
くれぐれも読書の時間を減らさないよう自戒しつつ、
Happy reading!


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2023. Re: 部分レスで失礼します

お名前: ako
投稿日: 2008/3/7(00:16)

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Ryotasan、しばらくです。akoです。

acha758さん、途中から横レスを書いて、失礼致します。
とても興味深い話題を展開してくださり、ありがとうございます。
わたしは関心もって読んでいます。

私自身は、文法の話題に抵抗はありません。
多読にはだいぶ慣れたし、文法の話題は一生懸命読んでももともと全部はわからないので(笑)、たいした影響もないかなと思ってます。

(それは違う、、、樽に穴が開くぞ〜、という声も、ナナメ後方から聞こえてくるような気はするんですが、たいてい、敬愛するDr.Seussと名探偵小学生Nateが解決してくれると思っているので、樽穴など怖くありません、、は冗談ですが(笑))

わたしの横レス投稿は適当に流していただき、Ryotasanとの対話を継続して下れば幸いです。

では、以下はRyotasanへの横レス投稿です。

〉「状態動詞」という訳語も矛盾を増大させている表現に思えます。

長年、日本人をやってますが、日本語ネイティブといたしましても、
実にへんな日本語だと感じています。(笑)

〉念のため申し添えておくと、
〉英語の先生が「動詞」という訳語を使うことに大反対しているわけではありません。

Ryotasanの文面を拝見している限りでは、
Ryotasannがこの件に反対しているとは感じませんでした。ご安心をー(^^)。

〉暫定的な仮称というか、
〉てっとりばやい用語として使うことはあると思っています。
〉でも、
〉この訳語に矛盾があることは自覚していてほしいです。

この段(↑)を拝見しましてつくづく思い至ったことがありまして、
ぜひRyotasannに聞いていただきたく、無謀を承知での横レスです。

そもそも、Verbを「動詞」という日本語訳語ができたのは明治時代ごろでしょうか?
(あとで自分で調べようという気持ちもあります。とりあえず今日は、Ryotasannと、問題点を共有したく、調べてない段階での投稿ですが、ご容赦ください)

どうも、思いますに、明治時代のころに大量に英語の日本語訳語が発明(?)され、それ以前にはなかった新しい日本語が誕生した、と聞き及んでます。

投稿を拝見して思ったのは、
Verbを「動詞」と訳すること自体、無理、というか、矛盾があるように思いました。
しかも、「動詞」という訳語が矛盾していることをわかっててか、わからなくてか不明ですが、「動詞」という訳語を残した上、さらにその分類として「動作動詞」と「状態動詞」、という分類用の日本語を作ったとは!!!

いまは場の空気を考えまして真面目文体で書いておりますが、本心は。。。
ビックラこいた〜〜〜!(笑)です。

日本語の哲学にも、へんな日本語がたくさんありますよね。
同級の友人に、イギリスの大学院で哲学を学んだ者がいるんですが、
日本語で書かれた哲学本より、
英語や原書の独語で読んだ方が簡単だよ、という話を聞いたことがあります。
明治時代につくられた、非常に難解な日本語の熟語の意味を学習するのは、
かえって非効率、という主旨だったと思います。

英語文法についても、動詞とか前置詞といった日本語も、
それぞれ、明治の頃に日本語として作られたのでしょうか。(自分でも調べる気があるのですが、ちと今、私生活に時間がなく、後日とします)

明治時代には明治時代の長所もあったでしょうし、
また、開国したばかりであったり、西欧列強がバリバリ元気な頃だったりで、
明治時代の日本も、よくあれだけ頑張ったなー、わたしたちのほんの少し前の父祖たちは偉かったなー、植民地にされないだけで精一杯で、外国語の文法のことまでは、気が利いたことする余裕もなかったろうなーーー、とは思ってるんですが、、、、、(一応、親族の明治生まれを思い、過剰にかばってますが(笑))
思ってるんですが、、、、
しかし、、、、
わたしたち、昭和平成生まれの日本人が、
明治の人が作った日本語で泣かされて、楽しいはずの学習も、
つまらない分類やらなにやらで、結局、力もつかない英語学習をさせられてるとしたら、、、、
…と、ちょっとため息つきながら、自分は、こういう多読に出会ってよかったなとつくづく思った次第です。

大学の先生関係の英語教育の人は、そういうへんな日本語の文法用語をどういう認識で、学生に教えたり、使ったりするのでしょう。。。これは、真剣な質問ではなく、ため息と共に、ふと思ったことで失礼しました。
明治時代の日本史は好きなので、いずれ調べたいと思います。
何かご存知でしたら、Ryotasanが思い出すことがあった時にでもお話できれば嬉しいです。
(酒井先生は知ってても言わないかもしれないと思うし(笑))


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2045. Re: 部分レスで失礼します

お名前: Ryotasan
投稿日: 2008/3/8(10:57)

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〉Ryotasan、しばらくです。akoです。

楽しそうな ako さんの書き込みは拝見しておりました。

〉acha758さん、途中から横レスを書いて、失礼致します。
〉とても興味深い話題を展開してくださり、ありがとうございます。
〉わたしは関心もって読んでいます。

〉私自身は、文法の話題に抵抗はありません。
〉多読にはだいぶ慣れたし、文法の話題は一生懸命読んでももともと全部はわからないので(笑)、たいした影響もないかなと思ってます。

さまざまな言語観があり、
その中の一部として文法が存在するという立場をとることができ、
多読や会話のとき発想を切り替えることができるなら、
あまり心配はいらないでしょう。

〉(それは違う、、、樽に穴が開くぞ〜、という声も、ナナメ後方から聞こえてくるような気はするんですが、たいてい、敬愛するDr.Seussと名探偵小学生Nateが解決してくれると思っているので、樽穴など怖くありません、、は冗談ですが(笑))

樽の穴理論は、
急いで成果を出したい人の心に響く様な比喩として意義があるのだと、
僕は思っています。
気長に取り組む人や、
何でもやってみようという姿勢の人は、
あまり心配しなくて良いと思います。

〉わたしの横レス投稿は適当に流していただき、Ryotasanとの対話を継続して下れば幸いです。

もうすっかり、
こめんとしてしまいましたが。

〉では、以下はRyotasanへの横レス投稿です。

〉〉「状態動詞」という訳語も矛盾を増大させている表現に思えます。

〉長年、日本人をやってますが、日本語ネイティブといたしましても、
〉実にへんな日本語だと感じています。(笑)

そうですね。
僕もその感覚を忘れたくないです。

〉〉念のため申し添えておくと、
〉〉英語の先生が「動詞」という訳語を使うことに大反対しているわけではありません。

〉Ryotasanの文面を拝見している限りでは、
〉Ryotasannがこの件に反対しているとは感じませんでした。ご安心をー(^^)。

大反対はしていないけれど、
賛成でもないです。
どちらかと言えば反対よりです。
こういう用語を使わないと話が通じない人と話をすることも重要なので、
そういうときだけ慎重に使います。

〉〉暫定的な仮称というか、
〉〉てっとりばやい用語として使うことはあると思っています。
〉〉でも、
〉〉この訳語に矛盾があることは自覚していてほしいです。

〉この段(↑)を拝見しましてつくづく思い至ったことがありまして、
〉ぜひRyotasannに聞いていただきたく、無謀を承知での横レスです。

〉そもそも、Verbを「動詞」という日本語訳語ができたのは明治時代ごろでしょうか?
〉(あとで自分で調べようという気持ちもあります。とりあえず今日は、Ryotasannと、問題点を共有したく、調べてない段階での投稿ですが、ご容赦ください)

図書館で『日本国語大辞典』通称「ニッコク」を参照してみました。
「動詞」の用例は二つだけで、
どちらも明治時代の資料からでした。

〉どうも、思いますに、明治時代のころに大量に英語の日本語訳語が発明(?)され、それ以前にはなかった新しい日本語が誕生した、と聞き及んでます。

そのようですね。
結果的に、
江戸時代の日本語より、
音読みの漢字を使った用語が増えたようです。

〉投稿を拝見して思ったのは、
〉Verbを「動詞」と訳すること自体、無理、というか、矛盾があるように思いました。
〉しかも、「動詞」という訳語が矛盾していることをわかっててか、わからなくてか不明ですが、「動詞」という訳語を残した上、さらにその分類として「動作動詞」と「状態動詞」、という分類用の日本語を作ったとは!!!

英語で解説してある英文法にも、
動作を示す "active verb" と、
状態を述べる "stative verb" という分類はあるんです。

〉いまは場の空気を考えまして真面目文体で書いておりますが、本心は。。。
〉ビックラこいた〜〜〜!(笑)です。

〉日本語の哲学にも、へんな日本語がたくさんありますよね。
〉同級の友人に、イギリスの大学院で哲学を学んだ者がいるんですが、
〉日本語で書かれた哲学本より、
〉英語や原書の独語で読んだ方が簡単だよ、という話を聞いたことがあります。
〉明治時代につくられた、非常に難解な日本語の熟語の意味を学習するのは、
〉かえって非効率、という主旨だったと思います。

西洋の学問は西洋の言葉で、
という考えでしょうか。

明治時代の日本語だから難解なのか、
生半可な理解に基づいて書かれた文章だから難解なのかは、
見極めておく必要がありますね。

戦後の翻訳小説にも難解な文章は沢山ありますよ。
僕は文学部にいたけれど、
そういう本を読むと自分の日本語が変になりそうな気がして、
なるべく原書を読むようにしていました。

〉英語文法についても、動詞とか前置詞といった日本語も、
〉それぞれ、明治の頃に日本語として作られたのでしょうか。(自分でも調べる気があるのですが、ちと今、私生活に時間がなく、後日とします)

そうだと思います。
西洋語の文法を参考にしつつ、
日本語の規範文法を確立する必要性も感じていたようです。

〉明治時代には明治時代の長所もあったでしょうし、
〉また、開国したばかりであったり、西欧列強がバリバリ元気な頃だったりで、
〉明治時代の日本も、よくあれだけ頑張ったなー、わたしたちのほんの少し前の父祖たちは偉かったなー、植民地にされないだけで精一杯で、外国語の文法のことまでは、気が利いたことする余裕もなかったろうなーーー、とは思ってるんですが、、、、、(一応、親族の明治生まれを思い、過剰にかばってますが(笑))
〉思ってるんですが、、、、

漱石の『三四郎』を読むと分かるんですが、
東京帝国大学の教師は全て外国人で、
講義も英語や独語などで行なわれていたらしいのです。
夏目金之助のような日本人が教授職に就く時代になっても
教科書は外国語が多かったようです。

一方、
日本語の書き言葉は、
平安時代の文章や漢文訓読体を手本にした文語体がほとんどでした。
講談の速記本を手本にした言文一致体は、
まだ実験的な文章だったようです。
話し言葉だって、
それぞれの土地の方言がほとんどでしょう。

〉しかし、、、、
〉わたしたち、昭和平成生まれの日本人が、
〉明治の人が作った日本語で泣かされて、楽しいはずの学習も、
〉つまらない分類やらなにやらで、結局、力もつかない英語学習をさせられてるとしたら、、、、
〉…と、ちょっとため息つきながら、自分は、こういう多読に出会ってよかったなとつくづく思った次第です。

斎藤秀三郎が大正時代の日本語で英単語や英熟語を解説した
『熟語本位英和中辞典』は面白いし、
そんなに難解じゃないと思いますよ。
最近の英和辞典より正確かもしれません。

『福翁自伝』には、
福沢諭吉がどうやってオランダ語や英語を学んだかが、
口語体の日本語で書いてあります。

僕たちが学校で習った勉強法とどう違うのか、
考えてみるのも良いでしょう。

〉大学の先生関係の英語教育の人は、そういうへんな日本語の文法用語をどういう認識で、学生に教えたり、使ったりするのでしょう。。。これは、真剣な質問ではなく、ため息と共に、ふと思ったことで失礼しました。
〉明治時代の日本史は好きなので、いずれ調べたいと思います。
〉何かご存知でしたら、Ryotasanが思い出すことがあった時にでもお話できれば嬉しいです。
〉(酒井先生は知ってても言わないかもしれないと思うし(笑))

色々ですね。
何の疑問も持たずに矛盾した用語を使っている先生も沢山いらっしゃるようです。(そうしないと話が通じないという現実もあります。)
重要な用語は英語のままでという先生もいます。
英語で講義をし、
英語で論文を書けば、
そういうことで悩まなくてもすむと言っている人もいます。
(学生たちは敬遠するかも知れませんが。)
独自の理論や独自の用語を駆使する先生もいます。

前例のないことを新しく始めるのは大変ですが、
その分だけ自由にできる面白さや楽しさもあります。
明治時代にはそういう雰囲気があったと思います。
そうやって築かれたことを継承して行くうちに、
形骸化したり、
肝心なことが抜け落ちてしまうこともあるかもしてません。

The Missing Piece を捨てて、
It として再出発することにも意義があるのでしょう。


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