[掲示板: 〈過去ログ〉はじめまして!(初投稿)掲示板 -- 最新メッセージID: 9033 // 時刻: 2024/11/25(14:19)]
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3263. Re: 多読指導事始め:よろしくお願いいたします
お名前: 酒井@快読100万語!
投稿日: 2005/11/17(23:56)
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ぽぷらさん、はじめまして!
酒井@快読100万語!です。
あさってのタドキスト大会の準備のため、ごく簡単に・・・
〉こんにちは。
〉勤務先で多読教材を利用する授業を始めたばかりのぽぷらです。
〉(試験的に行っているだけで、まだ「多読授業」とはいえない段階です。)
日本多読学会をご存知でしょうか?
参加すると、全国で多読授業をしている先生たちと意見交換ができます!
〉ところで、洋販ラダーのYLの一覧はまだないのでしょうか。
〉近々図書館で購入してもらえることになり、
〉語数の情報はこちらのサイトから頂戴いたしましたが
〉(Paoさん、SSSの皆様、本当に感謝です)、
〉YLの表示をどうしようかと思いまして...。
〉書評システムで2冊ご投稿を拝見しましたが、これで決まっていくのだと
〉するとまだデータが集まるまでにはしばらく時間がかかりそうですね。
〉まだ公式見解(?)のYLがなければこれまでSSSで発表されてきた
〉語彙レベルと総語数の関係から自分なりにとりあえずのYLをつけるしか
〉ないのかなと思っているところです。
それでいいと思います。
〉ただ経験もないのに妥当性のあるYLを選べるのか心配ですので、
〉洋販ラダーのYL情報についての見通しなどがあれば教えていただけば
〉幸いです。
洋販ラダーは語数制限してあるわりにはむずかしいのです。
アメリカ製で、多読用読み物の経験が少ないためでしょう。
そのために情報が少ないのだと思います。
けれどもY.L.のいちばんの特長は時間の経過とともに正確に
なっていくこと、つまり最初から正確である必要はないんです。
〉さっそくの質問で申し訳ありません。
〉今後ともお世話になることと思いますがよろしくお願いいたします。
はい、これからもよろしく!
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3267. [お礼]Re: 多読指導事始め:よろしくお願いいたします
お名前: ぽぷら
投稿日: 2005/11/18(13:09)
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酒井先生、大会ご準備でお忙しいところ、
早速のお返事を本当にありがとうございました。
ご高著「解読100万語!」との出会いが多読の始まりでした。
多読学習・多読指導を考案されたこと、それをご紹介くださったことに
英語学習者としても英語教員としても感謝申し上げます。
タドキスト大会、日本多読学会、どちらも存じておりましたが
地理的・時間的制約のためなかなか参加することができません。
でもいずれはぜひ出席してみたいと思っております。
〉洋販ラダーは語数制限してあるわりにはむずかしいのです。
〉アメリカ製で、多読用読み物の経験が少ないためでしょう。
〉そのために情報が少ないのだと思います。
〉けれどもY.L.のいちばんの特長は時間の経過とともに正確に
〉なっていくこと、つまり最初から正確である必要はないんです。
洋販ラダーのY.L.についてですが、自分なりに考えてみました。
「読書記録手帳」のレベル説明を拝見すると、数値基準としては
「制限語彙数」と「総語数」の2つがありますが、洋版ラダーは
同じレベルで総語数がかなり異なっています。
また下のレベルで非常に長いものがある一方、一つ上のレベルで
それよりもずっと短いものなどもあり、
「語彙〜語以内または総語数〜以内」という基準でどちらを
優先的にとればいいのか、少し悩みました。
(同シリーズ同レベルであまりにYLが違ったり、YLとシリーズの
レベルが逆転してしまうのはあまり好ましくないでしょうから、
とりあえずは語彙制限が優先基準になるのでしょうね。)
最善の基準は「実際の読後感」なのでしょうが、機械的にとりあえずの
YLを決めるための式を作ってみたら便利かもしれないと思ったりしました。
ともかく自分なりにこれまで公表されているシリーズのYLを参考に
洋販ラダーのYLを考えてみたいと思います。
早速のご回答を本当にどうもありがとうございました。
タドキスト大会でご参加の皆様が楽しい一日を過ごされますように。
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3277. Re: [お礼]Re: 多読指導事始め:よろしくお願いいたします
お名前: acha758 http://acha758office.seesaa.net/
投稿日: 2005/11/22(10:21)
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はじめまして。acha758と申します。塾で英語講師をしております。
"ぽぷら"さんは[url:kb:3267]で書きました:
〉洋販ラダーのY.L.についてですが、自分なりに考えてみました。
〉「読書記録手帳」のレベル説明を拝見すると、数値基準としては
〉「制限語彙数」と「総語数」の2つがありますが、洋版ラダーは
〉同じレベルで総語数がかなり異なっています。
〉また下のレベルで非常に長いものがある一方、一つ上のレベルで
〉それよりもずっと短いものなどもあり、
〉「語彙〜語以内または総語数〜以内」という基準でどちらを
〉優先的にとればいいのか、少し悩みました。
〉(同シリーズ同レベルであまりにYLが違ったり、YLとシリーズの
〉レベルが逆転してしまうのはあまり好ましくないでしょうから、
〉とりあえずは語彙制限が優先基準になるのでしょうね。)
〉最善の基準は「実際の読後感」なのでしょうが、機械的にとりあえずの
〉YLを決めるための式を作ってみたら便利かもしれないと思ったりしました。
私も今年多読授業を始めたばかりで、約2000冊ある蔵書のレベル分けをどうしようか悩みました。
結果、当面YLの数字を明確に表示せず、当塾での学習レベルに合わせて以下のようにシールで表示することにしました。参考になれば幸いです。
しろ YL0.0-0.1 中1 1学期〜2学期(現在形、疑問文、前置詞)
き YL0.2 中1 3学期 (現在進行形、過去形)
みどり YL0.2-0.5 中2 1学期〜(助動詞、過去形、比較、感嘆文)
あお YL0.4-0.6 中2 2学期〜(準動詞、受動態、完了形)
あか YL0.6-0.7 中2 3学期〜(関係詞、複文)
白 YL0.4-1.4 語彙 300語まで 単語数 1500語 レベル0
黄 YL0.8-2.2 語彙 500語まで 単語数 7000語 レベル1-2
緑 YL2.0-3.2 語彙1000語まで 単語数10000語 レベル2-3
青 YL2.8-3.9 語彙1600語まで 単語数25000語 レベル3-4
赤 YL4.0-5.9 語彙3000語まで レベル5
金 YL6.0 語彙3000語〜 レベル6
SSSの書評システムにYLが登録されていない本もありますし、登録されていても、複数の書評と共に評価されているYLと、とりあえずシリーズでまとめて登録したYLではレベル感が全然違うように思われます。酒井先生のおっしゃるように、YLは最初から明確にできないので、時間をかけて精度を高めていく発展段階だと思います。
シール表示をしていない段階でも、だいたいの難易度で本棚を分けておけば、生徒達は自分で本を見つけられるようです。
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3281. Re: [お礼]Re: 多読指導事始め:よろしくお願いいたします
お名前: 酒井@快読100万語!
投稿日: 2005/11/22(22:20)
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acha758さん、はじめまして!
酒井@快読100万語!です。
〉私も今年多読授業を始めたばかりで、約2000冊ある蔵書のレベル分けをどうしようか悩みました。
〉結果、当面YLの数字を明確に表示せず、当塾での学習レベルに合わせて以下のようにシールで表示することにしました。参考になれば幸いです。
〉しろ YL0.0-0.1 中1 1学期〜2学期(現在形、疑問文、前置詞)
〉き YL0.2 中1 3学期 (現在進行形、過去形)
〉みどり YL0.2-0.5 中2 1学期〜(助動詞、過去形、比較、感嘆文)
〉あお YL0.4-0.6 中2 2学期〜(準動詞、受動態、完了形)
〉あか YL0.6-0.7 中2 3学期〜(関係詞、複文)
〉白 YL0.4-1.4 語彙 300語まで 単語数 1500語 レベル0
〉黄 YL0.8-2.2 語彙 500語まで 単語数 7000語 レベル1-2
〉緑 YL2.0-3.2 語彙1000語まで 単語数10000語 レベル2-3
〉青 YL2.8-3.9 語彙1600語まで 単語数25000語 レベル3-4
〉赤 YL4.0-5.9 語彙3000語まで レベル5
〉金 YL6.0 語彙3000語〜 レベル6
大変すばらしい基準だと思います。
ただ、これは文法にも制限を加えているG.R.が対象となりますね。
SSSでいう児童書は文法には注意を払っていないので、
「あか」までの分け方がむずかしいかもしれません。
また、洋販ラダー・シリーズも、文法制限にそれほど注意を
払っていないのではないかと思われます。くわしくは見て
いませんが・・・
〉SSSの書評システムにYLが登録されていない本もありますし、登録されていても、複数の書評と共に評価されているYLと、とりあえずシリーズでまとめて登録したYLではレベル感が全然違うように思われます。酒井先生のおっしゃるように、YLは最初から明確にできないので、時間をかけて精度を高めていく発展段階だと思います。
はい、さまざまな尺度を試していく時期だと思います。
みなさんのどんな提案も歓迎です!
〉シール表示をしていない段階でも、だいたいの難易度で本棚を分けておけば、生徒達は自分で本を見つけられるようです。
究極的にはそういうことですね。
指導する人の役目は多読三原則の三番目を会得してもらうことで、
あとは十分な種類の本があればほとんどだれでも読めるように
なるはずです。
では、また!
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acha758さん、酒井先生、こんにちは。 貴重な情報やご教示、どうもありがとうございます。 acha758さんは文法事項なども組み合わせて、きめ細かく区分されているのですね。 「当面は数字を使わない」というご選択もなるほどと思いました。 わたしも「解読100万語」を見てレベル別シールをつけたかったのですが、 図書館で使うカラーシールと紛らわしいということで使えませんでした。 YLと総語数のラベルについては認めてもらえましたので、 作成したものを係の方にお渡しして表紙に貼っていただいています。 (すでにこの方式で始めてしまったので、YLが必要なのです...。) 先日図書館から洋販ラダーを発注したという連絡があり、 また教材が増えると喜んでいたのもつかの間、 YLの情報がなくてラベルが作れないという現実に気がついたのでした。 それで「英語多読完全ブックガイド」などのYLの基準を検討して、 「語彙レベル」と「総語数」から機械的に暫定的なYLを計算する 方法を考えてみました。 やってみましたら既存のGRのYLともある程度近い値が出てきました。 シリーズやレベルによっては少し大きな差がでてしまいますが、 とりあえずの目安にはなりそうです。 (この方法は経験的に得られたもので、理論的に導いたものではありません。特に上下のレベルで誤差が大きくなっています。) 既存のGRのYLと一応適合することが確認できましたので、同じ方法で 洋販ラダーの語彙レベルと総語数から暫定YLを算出しました。 (洋販ラダーの私的暫定YLの一覧は投稿の最後をご覧ください。) 目安として大きく外れてはいないようですので、当面はこれを使うことにしてみたいと思います。 ともかく自分なりに納得できる暫定YLを決めることができてほっとしました。 酒井先生、acha758さん、この度はご親切にご回答いただきまして 本当にありがとうございました。 これからもどうぞよろしくお願いいたします。 -------------------------------------------------------------------- [付録] 計算の方法をご紹介します。 「語彙レベルのみに基づく読みやすさ指標(=VLI)」と 「総語数のみに基づく読みやすさ指標(=NWI)」 の2つを考え、次の式で語彙レベルに重みをつけて加重平均をとります。 暫定YL = (VLI×2+NWI)÷3 NWIは次の式で計算します。 NWI = ((総語数×13.65)の平方根)×0.01 VLIは下の対応表から読み取ります。 --------------------------------------------------------------- 「シリーズの語彙レベルに基づく読みやすさ指標(=VLI)」対応表 (*既存のYLから計算したものですが、上下のレベルは誤差が大きいです。) VL VLI 200 0.812 250 0.962 300 1.104 350 1.241 400 1.373 450 1.501 500 1.626 600 1.867 650 1.984 700 2.098 750 2.211 800 2.322 850 2.431 900 2.538 950 2.645 1000 2.749 1050 2.853 1100 2.955 1150 3.056 1200 3.157 1250 3.256 1300 3.354 1350 3.451 1400 3.548 1450 3.643 1500 3.738 1550 3.832 1600 3.925 1650 4.018 1700 4.110 1750 4.201 1800 4.292 1850 4.382 1900 4.471 1950 4.560 2000 4.648 2150 4.910 2200 4.996 2500 5.504 2800 5.998 3000 6.320 3500 7.102 3800 7.559 4000 7.858 --------------------------------------------------------------- [洋販ラダー:私的暫定YL] *暫定YL以外のデータは総語数はPaoさん作成のものを使わせて いただきました。ありがとうございました。 *この暫定YLは語彙レベルと総語数から機械的に算出したものです。 *Level5の語数レベルは「無制限」ですが、ここでは便宜上 「3000語レベル」として計算しました。 Title Level 暫定YL 総語数 Adventures of Tom Sawyer 1 3.5 17,540 Aesop's Fables 1 3.1 11,400 All 4 Love 1 3.0 8,400 Andersen's Classic Stories 1 3.2 12,410 Andersen's Fairy Tales 1 3.0 8,380 Bottle Imp, The 1 2.7 5,450 Canterville Ghost, The 1 2.6 4,350 Double Life of a Very Black Cat, The 1 2.7 5,120 Emma and the Boy Next Door 1 2.8 6,050 Fjord Murder, The 1 2.8 6,610 Gorsch the Cellist 1 2.7 4,710 Great Stone Face, The 1 2.7 5,230 Grimms' Classics 1 2.9 7,590 Grimms' Fairy Tales 1 3.1 9,980 In the Woods 1 2.5 3,300 Nighthawk Star, The 1 2.4 2,340 Nose, The 1 2.5 2,860 Toshishun 1 2.6 3,660 Alice's Adventures in Wonderland 2 4.0 21,530 Best Short Stories of O. Henry 2 3.3 8,010 Dog of Flanders, A 2 3.6 12,470 Huckleberry Finn 2 3.8 17,020 If Only They Could Talk 2 3.8 16,810 Jane Eyre 2 4.3 27,540 Little Princess, A 2 3.7 13,780 Little Women 2 4.2 25,960 Matasaburo of the Wind 2 3.6 12,680 Night of the Milky Way Trainm The 2 3.8 15,100 O. Henry's American Scenes 2 3.7 13,210 Outsiders, The 2 4.0 21,030 Roald Dahl's Short Mysteries 2 3.8 16,280 Secret Garden, The 2 4.0 20,910 Wizard of OZ, The 2 4.1 23,300 Adventures of Sherlock Holmes 3 4.4 20,350 Case Book of Sherlock Holmes, The 3 4.6 26,600 From the Files of Sherlock Holmes 3 4.4 20,580 Good-Bye, Mr. Chips 3 4.2 16,790 "Get to Know the USA Vol.1: 4 4.8 20,080 "Get to Know the USA Vol.2: 4 4.7 16,370 Greek Myths 4 4.4 10,860 House at Pooh Corner, The 4 5.1 25,760 Japan FAQ 4 4.9 21,650 Trojan War, The 4 4.1 5,990 Winnie-the-Pooh 4 4.9 22,240 Japan: A Short History 5 5.8 16,520 Japanese Economy, The 5 5.3 7,310 Japanese Financial System, The 5 5.2 6,890 Japanese Stock Market, The 5 5.2 6,310 Last Flight Home, The 5 6.7 41,760 Man Who Planted Trees, The 5 4.9 3,480 Technique for Producing Ideas, A 5 5.2 6,420 Wall of Fools, The 5 6.6 38,010 ---------------------------------------------------------------