Re: 【横リプ】え〜、こ、これは?

[掲示板: めざせ100万語! -- 最新メッセージID: 25675 // 時刻: 2024/7/3(19:26)]

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[汗] 15803. Re: 【横リプ】え〜、こ、これは?

お名前: 酒井@SSS
投稿日: 2003/7/29(00:22)

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ほんとに「くいつきのいいオシツオサレツ」さん、こんばんは!

〉Baudolino!

そうです! 前に報告しましたが(と思いますが)、
仏英のシマウマ読み、しかも第1章はすっ飛ばし読み!です。

〉赤髭王の時代を舞台にした物語(ですよね?)のようですが、
〉もうすこし詳しいことを語って、もっと羨ましがらせてください。
〉お願いしま〜す。

いやー、おもしろかった!
(前に報告したとき、どこまで書いたか忘れたぞ・・・?)
600ページくらいあると思うんだけど、英語だったら一気に
読んだと思うな。(ほとんどバスタブの中しか読む時間はなかった!)

で、赤髭王バルバロッサ(実在)の養子ボドリーノ(虚在?)が
一生を語る形になっているのだけれど、なにしろいきなり
「わたしは小さいときからうそつきと言われていて・・・」と
はじまる。そもそもバルバロッサの養子になるところからして
でたらめとはったりで気に入られてしまうのだけれども、
いつものようにこれは嘘、嘘、嘘、と言いながら、
お話に引き込んでしまうところが、エーコらしい!
なんだかもう、読者はみんないやよいやよと言いながら
うれしそうにだまされるのであります。

フーコーの振り子もそうだったし、前日島もそうでしたね。
フーコーの振り子はしかも中世からの秘密結社がことごとく
嘘に巻き込まれてwild goose chase を繰り広げるところ、
主人公たちはそれを膨大な茶番劇と見切りながら、
巻き込まれていくっていうところがすごかった。
カリオストロ伯みたいな人も出てきて、歴史上の有名人みんなと
お話ししたことあるみたいなことを言ったりね。

最後にフーコーの振り子の陳列してあるパリの博物館
(つまり宇宙の中心!)で大団円!!
果たして、何百年も待たれた秘密結社の会合は開かれるのか!!!

って、ぜーんぶ嘘なんだから、あるわけないんだけど、
息を呑んで最後の場面を待ってしまう・・・

前日島も、すごかった!
はなからこれもfictionですと、保証されていて、
途中、それを何度も何度も聞かされながら、どうしても
彼女を載せた船がいましも岬を回って現れるのを(だったっけ?)
いまかいまかと待つ主人公と、読者! 実は主人公は
その島にさえいない! 不在の主人公と一緒にあこがれの人を
待ち望む読者!! もうエーコの手の中で、好きなように
されちまいました。

バラの名前がそもそも、ほら、ウィリアム・オブ・バスカビルで、
うそーって始まるでしょ。ま、あれはそういう意味では
単純な嘘の構造だったな。でもはじまりのところ、
どうやってアッヅォーの手稿の刊本が手に入ったかっていう
前書きみたいなところは、もうつゆたっぷりの桃のように
おいしかった! それにウィリアム・オブ・バスカビルが
ホームズそのままにいなくなった馬の謎を解くところなんか、
帰ってくるとわかっていてもどきどきした「ホームズの帰還」の
最初を思い出した! おお、おお、ホームズだあ!って。

ただだらだら書いてしまいました。あんまりネタバレしてもと
思って、歯がゆい書き方になっちゃいましたね。ごめんなさい。

その後エーコの小説を真似したような本が次々と出て、
ぼくはバラの名前がなつかしくて、つい買ってしまうのです。
10分の1でもあの雰囲気が味わえたらもうけものって思うから。
たいていそう損はしませんね。

あ、イタリアでは、イタロ・カルヴィーノの「冬の夜一人の・・・」も
忘れられませんね。あの、隔靴掻痒みたいな感じ、どうも
イタリアの話にはぼくは被虐的感覚をくすぐられてるみたいです。
でも「マルコヴァルドさんの四季」もおもしろいです。
英語で読んでみて、それからイタリア語も読んでみたいな。

いま、ハリー・ポッターの第4巻のフランス語版を読んでいて、
(50ページくらい)
バラの名前のフランス語版には(50ページくらいで)本棚で
寝てもらってます。
そして、まだ買ってないけど、神棚にお供えするつもりの本が
バラの名前のイタリア語版なんだけど、まず本棚には
マルコヴァルドさんの四季の英語版に入ってもらって、
それからフランス語版にも加わってもらって、
それからイタリア語版に神棚に載ってもらって、
全部読み終わったら、いよいよイタリア語版のバラの名前っていう
壮大な計画が・・・

あ、全部、嘘です!

きょうはもうこれでおしまいだな・・・

おやすみなさーい・・・


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15823. Re: 【横リプ】ほらだ、当然の事ながら

お名前: オシツオサレツ
投稿日: 2003/7/29(22:51)

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酒井先生ありがとうございました。
さきほど岡山の白桃をいただき満足しているオシツオサレツです。
でもイタリアの黄桃もおいしいんですよね。

〉〉Baudolino!

〉そうです! 前に報告しましたが(と思いますが)、
〉仏英のシマウマ読み、しかも第1章はすっ飛ばし読み!です。

すいません〜、読んでいませんでした。

〉で、赤髭王バルバロッサ(実在)の養子ボドリーノ(虚在?)が
〉一生を語る形になっているのだけれど、なにしろいきなり
〉「わたしは小さいときからうそつきと言われていて・・・」と
〉はじまる。そもそもバルバロッサの養子になるところからして
〉でたらめとはったりで気に入られてしまうのだけれども、
〉いつものようにこれは嘘、嘘、嘘、と言いながら、
〉お話に引き込んでしまうところが、エーコらしい!
〉なんだかもう、読者はみんないやよいやよと言いながら
〉うれしそうにだまされるのであります。

語り手が「私はうそつきで〜」っていうと
もうだましてだまして〜ってなります。
ぬけぬけとだましてくれる人がいいですね。
ガルシア・マルケスの『物語の作り方』で、
テレビドラマ向けのシナリオをあれこれつくりあげているシナリオライターたちに
マルケスが「じゃあ、こういうのは?」ってアドバイスするんですが、
それが、ほらふきぬけぬけ〜って感じでよかったです。
ガルシア・マルケスも偉大なほらふきですね〜。

〉フーコーの振り子もそうだったし、前日島もそうでしたね。
〉フーコーの振り子はしかも中世からの秘密結社がことごとく
〉嘘に巻き込まれてwild goose chase を繰り広げるところ、
〉主人公たちはそれを膨大な茶番劇と見切りながら、
〉巻き込まれていくっていうところがすごかった。

中の一人が特に壮絶なんですよね。

〉カリオストロ伯みたいな人も出てきて、歴史上の有名人みんなと
〉お話ししたことあるみたいなことを言ったりね。

〉最後にフーコーの振り子の陳列してあるパリの博物館
〉(つまり宇宙の中心!)で大団円!!
〉果たして、何百年も待たれた秘密結社の会合は開かれるのか!!!

〉って、ぜーんぶ嘘なんだから、あるわけないんだけど、
〉息を呑んで最後の場面を待ってしまう・・・

一緒に丘にへばりついて。

〉前日島も、すごかった!
〉はなからこれもfictionですと、保証されていて、
〉途中、それを何度も何度も聞かされながら、どうしても
〉彼女を載せた船がいましも岬を回って現れるのを(だったっけ?)
〉いまかいまかと待つ主人公と、読者! 実は主人公は
〉その島にさえいない! 不在の主人公と一緒にあこがれの人を
〉待ち望む読者!! もうエーコの手の中で、好きなように
〉されちまいました。

好きなようにされるんですか。ん〜そりゃ読まないと。

〉バラの名前がそもそも、ほら、ウィリアム・オブ・バスカビルで、
〉うそーって始まるでしょ。ま、あれはそういう意味では
〉単純な嘘の構造だったな。でもはじまりのところ、
〉どうやってアッヅォーの手稿の刊本が手に入ったかっていう
〉前書きみたいなところは、もうつゆたっぷりの桃のように
〉おいしかった! それにウィリアム・オブ・バスカビルが
〉ホームズそのままにいなくなった馬の謎を解くところなんか、
〉帰ってくるとわかっていてもどきどきした「ホームズの帰還」の
〉最初を思い出した! おお、おお、ホームズだあ!って。

邦訳本では「手記だ、当然のことながら」って訳してありましたが、
おお〜っかっこいい!とうなりながら読みました。
実に単純な読者です。

〉ただだらだら書いてしまいました。あんまりネタバレしてもと
〉思って、歯がゆい書き方になっちゃいましたね。ごめんなさい。

いえいえ、十分堪能いたしました。

〉その後エーコの小説を真似したような本が次々と出て、
〉ぼくはバラの名前がなつかしくて、つい買ってしまうのです。
〉10分の1でもあの雰囲気が味わえたらもうけものって思うから。
〉たいていそう損はしませんね。

『ランプリエールの辞書』とか、最近では『紙葉の家』とかですか?
でも、その手の本は太くて重いから、最近は体力がなくて
持ち歩けないので読めないのです。
だからPGを読もうとおもっているわけなんですが、、

〉あ、イタリアでは、イタロ・カルヴィーノの「冬の夜一人の・・・」も
〉忘れられませんね。あの、隔靴掻痒みたいな感じ、どうも
〉イタリアの話にはぼくは被虐的感覚をくすぐられてるみたいです。

読み始めて興に乗ってくるとブチって、、。
ひどいんですけど、ついついていってしまう、なうてのプレイボーイ風。
相手はなんせイタリア男ですからねえ。いやはや。

〉でも「マルコヴァルドさんの四季」もおもしろいです。
〉英語で読んでみて、それからイタリア語も読んでみたいな。

岩波少年文庫が本棚に、、、
でも、ということはレベル6〜7くらい? 英語だと手に届きそう。

〉いま、ハリー・ポッターの第4巻のフランス語版を読んでいて、
〉(50ページくらい)
〉バラの名前のフランス語版には(50ページくらいで)本棚で
〉寝てもらってます。
〉そして、まだ買ってないけど、神棚にお供えするつもりの本が
〉バラの名前のイタリア語版なんだけど、まず本棚には
〉マルコヴァルドさんの四季の英語版に入ってもらって、
〉それからフランス語版にも加わってもらって、
〉それからイタリア語版に神棚に載ってもらって、
〉全部読み終わったら、いよいよイタリア語版のバラの名前っていう
〉壮大な計画が・・・

フランス語版以外は、似たような神棚仕様になりそう、、、

〉あ、全部、嘘です!

あ、私のは、ほらです。

〉きょうはもうこれでおしまいだな・・・

〉おやすみなさーい・・・

どうもありがとうございました〜。
とりあえず、私は絵本とORTを地道に(一応その予定)ですね。
それではまた。


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