女子学院東京工業大学理学院 2024年合格
夏期講習を受けにSEGに来た高3の夏のある暑い日のこと。当時の私は春に染めた髪色が落ちてしまい、外側は茶髪、内側は金髪のロングだった。邪魔にならないようにその髪をおさげにして通塾したところ、すれ違ったのだ。同じ髪色、同じ髪形をした昭夫代表に。これは運命だと思った。何かを司る神か仏かが私に、代表に話しかけろとささやいているのだと感じた。しかし、私は代表の授業を受けたことはない。ほかの場でも関わったこともない。そんな私に話しかけられて代表は不快に思ってしまうのではないだろうか? いや、代表はきっと優しいからそんなことはないだろう。話しかけても受け止めてくれるだろう。決心して振り返った私。そこには代表の姿はもうなかった。パタンと閉じる講師室の扉。私は何かのチャンスを逃してしまったのかもしれない。