Re: 日本語って易しいの?

[掲示板: 〈過去ログ〉英語のことなんでも -- 最新メッセージID: 2495 // 時刻: 2024/7/17(14:45)]

管理用 HELP LOGIN    :    :


上へ上へ | 前のメッセージへ前のメッセージへ | 次のメッセージへ次のメッセージへ | ここから後の返答を全表示ここから後の返答を全表示 | 返答を書き込む返答を書き込む | 訂正する訂正する | 削除する削除する

1658. Re: 日本語って易しいの?

お名前: Ryotasan
投稿日: 2007/11/21(09:49)

------------------------------

〉Ryotasanさん、こんにちは。 まりあ@SSSです。

まりあさん、おはようございます。総論については僕より杏樹さんの方が上手に表現してらっしゃるので、各論についてもう少し教えて下さい。

〉〉国語の勉強を沢山やれば国語の力も向上するという前提での主張でしょうか。

〉  違います。
〉  日本の国語教育は、文芸書読解に近く、日本語の運用教育を
〉  ほとんどしていない、ということです。
〉  日本語そのものは使いこなせることを前提に、
〉  「この場面で誰それはどんな気持ちだったか?」とか
〉  「作者はなんといいたかったか?」とかそういうことを
〉  学ぶでしょう?

なるほど。国文学を鑑賞する様な授業ではなく、実用的な国語の授業と言うことですね? (最近は外国人学習者むけの授業を「日本語」、日本人向けの授業を「国語」と呼ぶ傾向があるので、とりあえずそれに合わせて表現しています。)

〉〉母音の種類が少ない結果として同音異義語が多くなり、多様な表現を駆使したり文字の助けを借りないと日本語会話が成り立たないと言うことはないでしょうか。母音のリスニングがたやすいことが結果的に日本語を難しくしていると僕には思えてしまうのです。

〉  英語にも(多分それ以外の言語にも)同音異義語がありますし、
〉  英語の場合は、文字で書くと違う文でも、聞けば同じになる場合が
〉  あり(このへんは酒井先生がいつも話されることです)、
〉  特に日本語に同音異義語が多くて覚えにくいとはいえないのでは
〉  ないでしょうか?

なるほど。同音異義語が多いという限定された側面だけを根拠にしても、日本語は易しくないという結論の裏付けとしては不十分と言うわけですね。実はそのとおりなのです。

英語における同音異義語というのは write と right のような例ですね。日本語の同音異義語は英語よりずっと多いと思いますが、それだけで日本語は難しいとは言えないでしょうね。

〉  聞き取りやすいということは、少なくとも多聴による習得が
〉  たやすいでしょう。音そのものを掴む練習が必要な言語もある
〉  わけですから、ワンステップ飛ばせますよね? 

同様に、その部分だけに注目しても、全体として日本語が易しいという結論までには距離を感じると申し上げたかったのです。

〉〉そもそも実用的な国語の勉強を長時間おこなえば高度な国語力が身に付くのでしょうか。

〉  高度な国語力ではなく、生活に不便のない程度の人並みの日本語力を
〉  論じています。
〉  学校で、人並みの日本語力を身につけさせる訓練をしていない、
〉  でもみんな支障なく日本語が使えるようになっている、といって
〉  いるんです。

なるほど。そういう授業を行わなくても目的は達成されていると。

〉  
〉〉絵本をレベル別にするのは比較的最近の傾向です。日本の公立図書館などで、10年以上まえに発行された I Can Read Books を手に取って見れば、レベル分けされていなかったことに気づくはずです。

〉  現在SSSで学習用レベル別絵本と言い習わしているので、その
〉  用語を使ったまでです。レベル分けしてあろうがなかろうが、
〉  とにかく英語を習得させる目的を感じさせる本、ということです。
〉  Dr.SeussとかBerenstain Bear とかRichard Scarry's とか

Seuss と Scarry のばあい、レベル分けされていない本の方が多いし、Berenstains も元々はレベル分けされていなかったようですが、子どもたちに英語を学習させようと言う意図が見えるのは確かですね。

日本では谷川俊太郎さんの『ことばあそびうた』や五味太郎さんの『言葉図鑑』などがこれに相当すると思いますが、たしかに、言葉を学ぶ本ではなく言葉で遊ぶ本であることを強調している点が米国とは違うかもしれませんね。

絵本という形に限定しなければ、子どもに言葉を勉強させるための教材は日本にも沢山ありますよね。

〉〉これも初耳です。米国の学校で働いている友人が僕には沢山おり、中西部の小中学校は10校ぐらい訪問して教室や図書室を見学したこともありますが、日本の学校における国語の授業より多くの時間を英語の勉強に費やしている様には見えませんでした。

〉  国語の時間数ではなく、国語の時間に何を教えているか?です。

え! そうなんですか? 前のご投稿では時間や量を重視されていたようですが。いずれにしても、日常的な日本語の運用能力を重視した授業をもっと行なうべきと言うことでしょうか?

〉  アメリカでは、毎朝のShow and Tell とか話し方の練習をさせ
〉  ますが、日本ではありませんし、「国語」の時間にも、日本語の
〉  使い方を教えないではないか、といっているのです。

日本の小学校や幼稚園では、人形や紙芝居などを使って子どもたちに劇を創作・上演させる様な活動も行っています。たしかに国語の時間ではないかもしれませんが。

〉   
〉〉これも僕には理解できません(^-^;)。たしかに韓国や中国ほど厳しく外国語とは取り組んでいないと思いますが、日本における英語熱は相当なものだと僕には感じられます。

〉  英語「熱」どまりです。
〉  『なぜ私たちの英語は10秒でネイティブ発音になったのか』とか
〉  『1週間と3日で英会話力を身につける』とかの本を買い込んで
〉  終わりとかの人がいっぱい..

英語熱という表現は一過性の現象を連想させるので不適切だったかもしれませんね。僕が住んでいる町の書店では、英検やTOEIC対策など、長期的に取り組む難行苦行型の教材が多いです。東京では違うのかもしれませんが。

〉  会話学校だって、英米の大学院で英語教授法を修めたアジア人
〉  なんか見向きもせず、金髪・青い目でせいぜい大学出の、語学
〉  教育には無資格のガイジンを喜んで採用して商売が成り立って
〉  います。まあNOVA潰れたけど、経営拡大に無理があったためで、
〉  講師の質が悪くて潰れたわけじゃない。 

金髪や青い目などの身体的特徴を看板に使っている会話学校には注意した方が良いと僕も思います。ただ、そこへ通っている人たちはそれなりに真剣だと思います。授業料だって安くはないし。それでも、まりあさんから見れば「甘い」のかもしれませんね。

〉   
〉  ここの掲示板に来ている方々は真剣に取り組んでいらっしゃると
〉  思っていますが、全人口からみたらまだほんのちょっと。

統計的なことは分からないので、全人口からみてどうなのかについての意見は控えますが、僕はあまり真剣じゃないです。真面目にはやってきましたが、真剣な方ではなかったと思います。難行苦行のふりをして、簡単なペーパーバックを読んできたことを白状しておきましょう。

それでは。まりあさんのご努力に敬意を表しつつ。


▲返答元

▼返答


Maintenance: SSS 事務局
KINOBOARDS/1.0 R7.3: Copyright © 1995-2000 NAKAMURA, Hiroshi.