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2020 卒業生座談会【医系】: 最後まで考え抜く力を身につけてくれたSEG

2020 卒業生座談会【医系】

医学部に進学されたSEGの卒業生に集まっていただき、志望大学を決めたきっかけや学習方法、大学生活等についてお話しいただきました。

村上 晴香さん/東京医科歯科大学医学部1年
種田 桐子さん/慶應義塾大学医学部1年
村松 優さん/東京慈恵会医科大学医学部1年
重田 裕太郎さん/順天堂大学医学部1年
速水 萌々香さん/日本医科大学医学部1年

個性的で印象深い先生方と、とにかく楽しい授業に惹かれた

─ 最初に自己紹介を兼ねて、SEGを受講し始めた時期や経緯についてご紹介ください。

村上 都立西高校出身の村上晴香です。現在、東京医科歯科大学医学部に通っています。中学のときは他塾に通っていましたが、高校からは受験を見据えて、楽しみながら力がつくような塾に変更しようと思っていました。高校に合格したときにもらったSEGのパンフレットを見て、多読の授業が楽しそうだと思い、親の勧めもあって高1からSEGの受講を始めました。

種田 慶應義塾大学医学部1年の種田桐子といいます。出身は吉祥女子高校です。母の知り合いの息子さんがSEGに通っていて、とてもいい塾だと勧められたため、中1の春期講習でSEGの多読と数学を受講しました。その授業がとても楽しかったため入塾を決め、結局、全教科SEGに通うことにしました。

村松 麻布高校出身で、現在、東京慈恵会医科大学に通っている村松優です。中1の2学期にSEGの多読に通い始めました。英語があまり好きではなく、得意でもなかったので、楽しみながら勉強したいと思い、通うことにしました。中学受験が終わったときに配られたパンフレットでSEGの存在を知り、英語の多読に惹かれたのがきっかけでした。

速水 女子学院高校出身で、日本医科大学1年の速水萌々香です。中3になる前の春期講習でSEGと出会いました。数学が苦手で授業がつらかったのですが、SEGの講習に通っていた友人からSEGの授業は楽しいと聞き、受けてみました。想像以上に楽しい授業だったことから、中3の春からはその友人と一緒に通い始めました。

重田 暁星高校出身で、順天堂大学医学部に通っている重田裕太郎です。SEGを知ったきっかけは、種田さんと同じで母の知人の息子さんが通っているSEGを勧められたことです。試しに受講した春期講習が楽しかったので、そのまま入塾することにしました。最初は数学だけでしたが、その後、多読と物理も受講しています。

─ SEGに入ったときの印象を教えてください。

種田 数学の井上先生のイメージが強烈でした。今まで通っていた塾の先生のイメージとはまったく違い、生徒との距離が近くて、質問しやすい雰囲気がありました。数学の勉強というよりは、数学で遊ぶといった感覚の授業がとても新鮮でした。多読に関しては、当時は春期講習の前に体験授業があって横川先生の体験授業を受けたのですが、絵本を読んだり、付属のCDを聴いたり、一緒に歌ったりと、勉強している感じがしない楽しい授業でした。

村松 多読の授業に関しては、僕も同じような印象でした。とにかく英語を勉強している感じがしません。最初に渡された本が、非常に簡単な絵本で、英語を勉強するハードルが下がったように感じました。外国人パートと多読パートの授業が半々でしたが、外国人パートの授業は英語の挨拶やディスカッションなど、簡単な会話をしているうちに英語が身についていく感覚がありました。

速水 春期講習で伴先生の授業を受けたとき、「こんなに数学を楽しそうにしゃべる人がいるのか」と驚いたことを覚えています。ひたすら公式を暗記して、問題集を解いて……といった苦しい数学、やらなければならない教科としての数学ではなく、数学を使うとこんなことができるようになるというポジティブな感じを受けました。学ぼうと思えばどんどん学べるし、また学びたくなるような授業でした。

重田 6年以上前のことですが、伴先生が初めて教室に入ってきたときの印象が、今でも強く脳裏に焼きついています。昔は髪が長くてサラサラで(笑)、今まで思い描いていた塾の先生というイメージをぶち壊すような感じの人でした。授業自体も興味深く、式を導き出す仕組みや、公式の根底にあるようなものをまず教えてくださるため、それ以降、問題の仕組みを自分で考えようとするきっかけになりました。教えられた知識を問題に使うというより、自分で手を動かす感覚を上手に教えてくださるような授業でした。

村上 公立中学から高校受験で都立高校に入学したのですが、都立はあまり進度が早くないため、受験に間に合うかどうか大きな不安がありました。しかし、SEGには高1に公立高校生向けのクラスがあり、高2で中高一貫校の生徒と一緒になるため、スピードがけっこう速いのです。その授業を受けたとき、この授業のスピードについていけば受験も大丈夫ではないかと安心した覚えがあります。

先生自身が楽しそうで熱量があり、授業もユニークで実力がついていく

─ SEGの授業で印象に残っているものがあれば、教えてください。

速水 ある日の数学の授業で、授業の終わりに「ちょっと雑談をします」とおっしゃって、先生が自分で作った公式を紹介し始めたのです。それから30分くらい延長して話をされたのですが、実に楽しそうで、あらためて先生方の数学への熱意を感じました。先生が楽しそうだと、こちらまで楽しくなります。そんな楽しい授業から、数学に対するマイナスのイメージが払拭されていった気がします。

重田 高2の木村浩二先生の数学の授業で「楽をするための努力を怠るな」とおっしゃった言葉が強く印象に残っています。数学の問題にはたくさんの解法があり、後でものすごく大変になる解法や、一見大変そうに見える計算を経てもその後のことを考えたら必要な解法があります。この言葉で、木村先生が解法と一緒に問題全体を俯瞰して考えていらっしゃることがよく分かりました。その授業以降は、数学を解くときに「木村先生だったらどう解くだろうか」とまず考えるくらい、大きな影響を受けました。

村上 特定の授業ではありませんが、全体として大澤先生の授業の印象が強く残っています。板書を非常に丁寧に書いてくださるため、授業中はあまり分からない部分があっても、とりあえず板書を写しておいて、後で見直すと理解できることが多いのです。過去問を解いていくとすぐに見てくださいますし、テストゼミの添削も速くしてくださるので、本当に助かりました。

種田 私は何といっても数学の青木先生の授業です。高校3年間ずっとお世話になったのですが、最初の授業でびっくりしたのを覚えています。超絶早口で、まるで落語を聞いているような授業なのです。しかも、生徒に矢継ぎ早に質問を投げかけてくるため、落語を聞きながら、質問の嵐に晒されているような感覚です。質問に答えるためにちゃんと集中して授業を受けているうちに、いつの間にか数学ができるようになっていました。高3のクリーム本やテストゼミの授業では、数学の定石のようなものを教わったのですが、それが“青木語録”とも言えるユニークなもので、耳に残るワンフレーズにまとめられていて、実際の受験でも大いに役立ちました。

村松 高2からは化学の受講を始め、基本的に阿部先生の授業を受けていました。ベテランの先生なのにエネルギッシュで、息を切らしながら必死に授業をしてくださっている姿を見て、こちらが応援したくなるような授業でした(笑)。高校範囲の化学を理解するために、高校化学を超える範囲にまで拡張して、根底から教えてくださいました。そのため、自分の力で根底から考え直す力が身につき、本当の理解を問うような最近の入試問題にも対処することができました。もっとも、阿部先生の本当の魅力は人間性です(笑)。高3になるとSEGでは個別面談が前期、後期で2回ありますが、阿部先生は別枠で個別対応をしてくださるなど、生徒思いの気持ちがひしひしと伝わってきます。そういう先生だからこそ、信頼できるし、先生のおっしゃっていることを信じて頑張ろうという気持ちになれたのだと思います。

日常生活への応用例を知って、嫌いな物理が突然好きになった

─ 今、数学と化学の話が出ましたが、他の教科でも印象深い授業はありましたか。

村上 多読の町田先生には高1と高2のときにお世話になっていました。個人面談のときも感じましたが、生徒への愛情にあふれていました。「一度読んだ本は、表紙を見ただけですぐに思い出せるように覚えておきなさい」というアドバイスでも、あらためて英語の本をしっかり理解しながら読もうという気持ちになりましたし、全体として生徒への優しさを感じる先生でした。

村松 英語で印象的だったのは、高2から受けた精読パートの松木先生の授業です。独特な語り口調で授業を進めていく先生で、まるでラジオを聞いている感覚でした。英語を教えてくださるのはもちろんですが、授業で扱うトピックに関連した周辺知識もふんだんに教えてくださるため、そのトピックに対する理解が高まります。英語の授業を通して、幅広い教養を身につけられるような授業でした。

速水 高2のときの物理の夏期講習が印象に残っています。物理が本当に嫌になっていた時期で、理解が追いつかず、勉強するモチベーションも下がっていました。しかし、ある日の授業で、突然ディズニーランドの話になりました。そして「本当は動いていないのに、動いて見えるアトラクションの仕組みが、今学んだことから説明できます」とおっしゃるのです。私はディズニーランドが大好きなので、物理がこんなふうに使われていることが分かり、この授業で物理が突然好きになりました。

重田 物理に関しては、吉田先生の「物理は考えてはだめだから」という名言が印象に残っています。理解した物理現象について適切な物理法則を適用すれば、あとは数学の問題として解くだけだから、そこに自分が思考する余地はないという意味だと自分は理解しました。自分が思っている以上に物理の基本には数学があり、客観的に問題が解けることを実感しました。できるだけ自分の主観を排除して問題を解こうと心がけるきっかけになりました。

種田 吉田先生のHクラスは、高校物理の範疇を超えて、いきなり大学の数学の授業になることもありました。問題を解くだけなら、公式を覚えればいいのですが、その公式がどのように導かれるのかを、高校数学ではできないようなやり方で証明してくださったり、基本的なことだけで解ける難しい問題をたくさん出題してくださいました。そのおかげで、一見して「無理!」と思えるような問題でも、どこから手をつければいいかを考えられるようになりました。そして、入試で難しく見える物理の問題が出ても「どうせ解ける」といった感覚で挑むことができました。

 

座談会はまだまだ続きます!

座談会の全容はこちらをご覧ください。
*受験や大学生活の話も掲載されています。

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