講師インタビュー
教科書にとらわれないで数学を教えられる喜びが得られる
──チューターになったきっかけを教えてください。
自分はSEGの卒業生ではなく、SEGが社会人向けに開講している「実数論入門」を大学3年で初めて受講したとき、難しいことをとても面白く、そして分かりやすく教えていることに興味を持ち、チューターに応募しました。前年まで続けていた塾講師のバイトを辞めたこともあり、講習を受けながら、バイト代わりにチューターでもやってみようかなという軽い気持ちでした。
チューターを続けながら大学院に進学しましたが、研究者向きではないことが分かりました。ただ、数学自体は好きで、数学に関わっていたいとの気持ちが強かったため、大学院修了後は就職もせずに、他の予備校の数学の講師をして生計を立てていくことにしました。その間もSEGのチューターは辞めず、結局、6年くらいチューターを続けました。
──専任講師を目指した動機は何ですか。
実は、大学院時代に一度、SEGの講師採用試験を受けたことがあります。我流の模擬授業が厳しい評価で不採用になったこともあって、自分がSEGの講師になれるわけがないと半分あきらめの気持ちを持ちながら、チューターを続けていたわけです。
予備校を3つくらい渡り歩き、さて、これからの人生をどうしようかと考えていたタイミングで、SEG代表の古川先生から「他で教えているなら、うちでも教えてみたら」とおっしゃっていただき、再度講師採用試験を受けることにしました。
まず中学数学の講師を希望したのですが、自分自身が中学数学にあまり真剣に取り組んでこなかったこともあり、半年くらいは主任講師の先生方のもとで週1回、模擬授業をやらせてもらいながら研修を受け、学び直しも含めて教える力を磨いていきました。現在は、中学・高校の双方で教えています。
──講師をしていて面白いと感じることは何でしょうか。
複数の予備校で働いた経験から、SEGの講師の面白さは、教科書にないことを教えられること、発展的な内容も教えられることだと思っています。そのためには、自分でしっかりと準備をしなければなりませんが、だからこそ自分の勉強にもなり、そこに大きなやりがいを感じています。
──授業に向けて、ふだんはどのような準備をしていますか。
SEGのテキストは、他の予備校に比べてレベルが高く、きちんと筋道を立てて授業を組み立てる必要があります。そのため、板書や授業の流れを考え、一度板書通りに書いてみるなど、授業時間と同じ時間は予習をするようにしています。準備のクオリティが低いといわれそうですが、自分としては、生徒に3時間向き合う以上、自分にも3時間はしっかり準備をしておきたいと思っています。
──SEGの講師を目指す人に一言お願いします。
うわべだけ教えて、証明もちゃんと書かない塾が多いなかで、SEGでは教科書にとらわれない数学を教えることができます。数学を教える人間には、大きな喜びを味わえると思います。