後半主人公とおじさんの会話を通してbraveということを深く思わされました。
電車の中で涙をこらえるのがきつかったです。
帰宅してから最後のあとがきを読んでどっと涙があふれました。
当時のデンマークを取り巻く込み入った状況を10歳の少女の目を通して簡潔に説明しています。
特に出色なのが主人公に「もし知らなければ勇敢に振舞える…」と幾度となく思わせているように、10歳の少女が見たなりの世界と、実際に進行している出来事のズレをうまく利用して読者に手に汗を握らせるところだと思います。
当時のことを知識として知っている自分たちにしてみたら、ナチスがどんな非道なことをユダヤ人たちに対してしかねないという思い込みもあるわけで必要以上にハラハラさせられました。
特にお母さんが××するところや、赤ちゃんに×を×××るところとか、嗚呼もうこの先は読めない!と思いましたが……
ただ多少牧歌的に書いてあって、当時のデンマークの状況が実際にはどうだったのか判らない自分には、人物名をどう発声するのかとともに、多少イメージしにくいところがありました。
くどいところがなくてスッキリした構成で、使われてる英単語も実に平易なので初学者にもうってつけだと思いました。
児童書というと、どうしても、おこちゃま向けになりがちな中、芯の通った骨太な話で、しっかり堪能しました。
とはいえ、よくも悪くも児童書です。非常に重い内容である話を軽く書き上げた所が良さであるとともに、物足りない部分でもありました。
いずれにせよ、軽い本にあきてしまったら、読み応えを感じさせてくれる一冊です。
子供の視点でナチス占領下のデンマークが描かれています。ナチスの兵隊に何度も質問をされ、なんとか逃れるAnnemarie。ピンチの度に読んでいるほうも力が入ります。
けなげで素直な主人公に何度もピンチが訪れます。
祈るような気持ちで一気に(5~6時間かかりましたが)
読みました。
子供の視線で描かれているので読みやすい。
文字の小ささを恐れず挑んでみてください。
ナチス占領下の市民生活の重圧をひしひしと感じつつ、子供たちの生き生きとした様子を楽しみつつ、更に、当時の歴史背景の勉強になる、すばらしい一冊です。重いだけでなく、軽いだけでもない、作者の上手さに感激です。是非、お読みください。
ファンタジーでもない、ほのぼの系でもない、小学生の日常を描いたわけでもない、こういう本をこのレベルで味わえることに感動。表紙が怖くてなかなか手が出ませんでしたが、読んで大正解です。
ナチス占領下のデンマークが背景なのですが、とにかく引き込まれます。ストーリーテリングの巧みさ、内面表現の豊かさ。子供向けでありながら、むしろこの手の大人を対象にした戦争モノよりズシンとくるものがありました。主題は重たいのですが、子供の視点で描かれているので、決して暗くはないところがまたグッドです。何度もハラハラドキドキさせられ、一気に読めました。語彙は、情景描写などのシーンで知らない単語も出てきましたが、このレベルを読んでいる方であれば、辞書なしでじゅうぶんのめり込めると思います。これはぜひとも一読を!
分からない単語や会話も結構ありましたが、評判の本ついに完読しました。
読み始めはちょっと無理かな?と思いましたが
どんどん引き込まれました。
特に16章のUncle HenrikとAnnemarieのやりとりは心にズシリときました。
17章の家族の回想も本当に重いです。
侵略された国の人々の気持ちの一端を知る事ができました。
侵略した側の人々はこの事を忘れてはいけませんね。
皆さんのお奨めで読んでみて、大変よかったです。最初、新幹線のなかで読み始め、ちょっとウルウルしてきたので、家に帰るまで待ちました。それぞれ、登場人物の描写がすばらしい。軍事力のないデンマークの市民がどのようにして占領軍に対応していったのか、怖さと勇気がよく描かれています。でも、この占領軍に、あの時の日本は、軍事同盟を結んでいたことを、私達は忘れてはいけませんね。