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Master and Margarita, The | ||||||
Mikhail Bulgakov | ||||||
この本を購入する |
YL(平均) | 7.0 |
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お薦め度(平均) | ★★★★★ |
シリーズ名 | Penguin Classics |
総語数 | 150,000語 (概算) |
その他詳細項目 | |
出版社/その他,
種類/一般,
ジャンル/Fiction:喜劇・風刺 , 空想小説,
総ページ/515ページ,
メディア/書籍:ISBN 9780241259320(0241259320),
言語/English,
価格/6.99 US$,
サイズ/,
縦mm×
横mm
厚みmm
重さg,
装丁/ペーパーバック,
主対象年齢/ , 初版発行年/2000, 備考/出版社:Harmish Hamilton |
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音源 | [音源情報はありません] |
邦訳 |
タイトル:「巨匠とマルガリータ」 備考:ミハイル・ブルガーコフ、水野忠夫訳、池澤夏樹の世界文学全集から岩波文庫 |
映画・ビデオ化 | [映画・ビデオ化情報はありません] |
書評委員のお薦め度:★★★★★ 読みやすさレベル(YL):6.0 ~ 8.0 |
ブルガーコフの「巨匠とマルガリータ」の英訳。ブルガーコフは1940年頃に作品を書いたが、ソヴィエト連邦の方針のため、徹底的に弾圧され、出版できなかった(ただし、スターリンが大ファンだったために殺しはしなかったという)。死後になって大変に評価され、現在では世界中で翻訳されている。ロシア文学の英訳で二度大きな賞を受賞したコンビ、Richard PevearとLarissa Volokhonskyの訳。注釈が20ページ近くついている。
詩人イワンが書いたイエスを主人公にした詩が、無神論に反しているとして彼は編集長に説教されていた。編集長というと、体制側の作家が優遇されているこの国では、大変な特権階級である。そこへ悪魔ヴォラント(一応、人間の男性の姿をしている)が現れ、この国では無神論が正しいとされていると知って喜び、イエスが実在した「第7の証明」として(イエスの実在の5つの証明はカントが否定し、その上で第6の証明を発表した)、イエス(作者の方針で、名前はイエスではなくイエスの話していた言語のヴァージョンのヨシュアとなっている)がユダヤ総督ピラトの前で弁明した時の様子を詳細に話して聞かせる。自分はそこに立ち会っていたのだと言う。さらに、編集長は「会議に出られない」なぜなら「共産党員の女に首を切断されて死ぬから」と予言する。直後、編集長は列車に轢かれて死亡する。運転手は女性だった。 基本的に喜劇なので、とんでもないことが次々に怒って笑いが止まらなくなるが、ヨシュアに死刑判決を下して以来二千年近く悩んでいるピラトと、ピラトのことを書いたものの発表できなくて精神病院に閉じ込められている「巨匠」の悲劇的な人生(死後含むが)が重い。【柊】 |