会員の方はログインしてください。 会員登録がまだの方は こちら からどうぞ。
メールアドレス パスワード
パスワードを忘れた方は こちら ID、パスワードを保存する
SSS英語学習法研究会

ヘルプ
SSS●Review
登録者:[ しお ] 更新者:[ 699分の1 ] 登録日時:04/04/15 00:00:00 /更新日時:08/08/22 21:37:03
cd_syuppan:0000003032/cd_syoseki:0000003032
Dead Zone, The
Stephen King
この本を購入する      
YL(平均) 6.5
お薦め度(平均) ★★★★★
シリーズ名
  
総語数 145,550語 (出版社提供)
その他詳細項目
出版社/Time Warner UK, 種類/一般, ジャンル/Fiction:犯罪物, 総ページ/467ページ, メディア/書籍:ISBN 9780451155757(0451155750), 言語/English, 価格/  , サイズ/, 縦mm× 横mm    厚みmm 重さg, 装丁/ペーパーバック, 主対象年齢/
, 初版発行年/
, 備考/邦訳「デッド・ゾーン」上・下巻 新潮文庫
音源 [音源情報はありません]
邦訳 タイトル:デッド・ゾーン 上 ・下巻
備考:スティーヴン・キング著 吉野美恵子訳 新潮社 1987 新潮文庫
映画・ビデオ化 [映画・ビデオ化情報はありません]


 書評委員のお薦め度★★★★★    読みやすさレベル(YL)6.0 ~ 7.0
高校教師のJohnny Smithは、恋人Sarahとデートした夜、交通事故にあい、4年半ものあいだ昏睡状態に陥る。奇跡的に目覚めた彼を待っていたのは、過酷な現実だった。4年半の昏睡の間にJohnnyの筋肉は萎縮しており、激痛とつらいリハビリに耐える日々が始まる。そんななか、Johnnyは自分に特殊な能力が備わっていることを知る。神はどうして自分にこのような能力を授けたのか?特異な能力のため普通に暮らす幸せを失ったJohnnyの孤独さ、そしてJohnnyとSarahがお互いを想う気持ちが切なく胸に迫ります。(しお)

<レビュー>

■ この書籍には2件のレビューがあります
1. お薦め度:★★★★★  YL:6.5  運命のいたずらなのか
 投稿者:しお  2003/06/03 09:57:48

 昏睡で4年半を失っただけでなく、その先に広がっていたはずのJohnnyとSarahの2人の未来は永遠に失われてしまいます。約12年前に邦訳を読んだとき、Sarahの気持ちが分かった気がしていたけど、いまの方が、Sarahが平凡な生活の下に押し隠したその途方もない喪失感と悲しみがよく分かります。
 Johnnyが交通事故に遭うまでの50ページを超えると、物語の展開が早くなり、より面白くなります。事故の起きる日に、JohnnyとSarahがお祭りの出店で賭けをしたThe Wheel of Fortuneの不吉なイメージが物語の中で何度もあらわれるので、そのイメージをつかんでおけば、さっとすすんでも大丈夫だと思います。
 Jimmy Carter氏が民主党の大統領候補になる前後という時代設定で、選挙キャンペーンのシーンがよく出てくるので、このへんの政治状況を知っている方はより楽しめると思います。


2. お薦め度:★★★★★  YL:6.5  大いなる人間の力。感情をゆさぶられました。
 投稿者:ポロン  2003/06/02 18:24:10

キングは邦訳でも1冊しか読んだことがなかったため、ホラー作家という一面でしか捕らえていませんでした。でも、The Dead Zone を読んで、そんな先入観が吹き飛びました。
超現実的な話の設定の中でキングが描きたかったのは、ふつうの人間が苛酷な運命に翻弄されたときの孤独、苦悩、そして何よりも、その運命をいかに生きるのか、という点だと思います。
愛するSarahが人妻であるという葛藤、超能力によってもたらされる疎外感。Johnnyの苦悶が痛々しいです。彼は、何度も問いかけます。「神はなぜ、自分にこのような能力を授けたのか?」と。そして、Johnnyの選んだ道は・・・・。ラストには心がふるえ、思わず涙してしまいました。
キングの、伏線を見事に配した構成力、不吉な予感を煽るイメージ描写には脱帽です。これからも、他のキング作品を読んでいきたいです。