SSS●Review SSS英語多読研究会

Jacqueline Wilsonの作品の紹介

2002年11月29日
しお

 Jacqueline Wilsonはイギリスの児童文学作家です。彼女の作品では両親そろった健全な家庭がでてくることは少なく、両親の不和、離婚、死、捨て子、いじめなどを題材にしています。しかし!どの作品もじめじめしておらず、現実的で、からっとしたユーモアに貫かれています。ほとんどの作品が主人公の少女(少年)が一人称で出来事を語っていく形式です。私は子供たちのいきのいい語り口、現実に向かい合う姿勢に惹かれて次々彼女の作品を買い続け、気づいたら20冊以上読んでいました。Jacqueline Wilsonの作品は全部で70冊以上あるそうですが、ここでは私の読んだことのある作品24冊を易しい順にご紹介します。(しお)

◇イギリス口語
 Jacqueline Wilsonの作品は、イギリスの小中学生が普通に使う言葉で書かれているので、初めて読んだとき、私はアメリカ英語とは違う言い回しに戸惑いました。特に、子供同士の悪口の応酬やからかい文句、お菓子の名前や服のブランドらしき単語などが???。しかし、内容は子供の日常生活を描いたものなので推測しやすいですし、テンポのよい会話に乗って1冊読み終わる頃にはだいぶ慣れました。イギリスの子供ってこういうしゃべり方をするんだなとしみじみ…。イギリスの日常会話に慣れたい方にも是非お勧めします。

◇レベル分けについて
 一番易しいLizzie Zipmouth, Sleepovers , The Cat Mummy以外はほぼ同じ語彙レベルで何度も同じ単語たちが出てくるという印象です。そのため、レベル3.5以上は主に語数で難度を分けています。

◇私のお勧め
 The Suitcase Kid、 Dustbin Baby、 Vicky Angel、The Illustrated Mumの4冊(全てRL:5.5)は、先が知りたくてページをめくる手がとまりませんでした。
 男の子が主人公で楽しく読める作品としてはCliffhanger(RL:3.7)、The Werepuppy(RL4.0)など。 Lizzie Zipmouth(RL2.5-3.0)は最も読みやすく心温まる作品です。女の子同士の友情がテーマのBadGirls(RL:5.0)もお勧めです。
 詳しくは下記の各作品の紹介を見てください。

レベル 2.5〜3.0(入門編)

GRのレベル2を楽に読めるようになり、次は何か一般の児童書を、という方にお勧め

★Lizzie Zipmouth (RL:2.5-3.0)総語数7000語
 なんといっても、一番易しく読みやすいのはこの作品。口語表現が最も少なく活字が最も大きい!可愛い挿し絵がふんだんにあり、思わず手に取りたくなるようなピンク色の装丁です。SSSの書評では私はレベル3としていますが、レベル2でも十分楽しめたという方が複数おられました。
(あらすじ)、母親と二人でくらすLizzieが、母親が2度目の再婚をすることになり、相手の男性の家で住むことになります。しかし、Lizzieは新しいパパも新しい兄弟も何もかも気に入らず、絶対にしゃべらないことを決意。母親の最初の再婚相手がLizzieを虐待したので、新しいパパもそうに違いないと心を閉ざしてしまったのでした。そんな中、ある出会いがLizzieの心を溶かしていきます。心温まるストーリーです。

★Sleepovers (RL:3.0)総語数14000語
 文章の易しさ、単語レベルはLizzie Zipmouthと同じですが、語数が2倍です。この作品も女子中高生に好まれるような可愛い装丁で挿し絵がたくさん。
(あらすじ)Daisyとその友達の仲良しグループは、お互いの誕生日に招き会い、泊まりがけで楽しんでいますが、Daisyは誕生日に友達を自分の家に呼びたくありません。というのも、彼女の姉は障害者で、いじわるな友達に見られていいふらされるのを恐れているのです。姉に対する複雑な感情や女の子の意地悪さがリアル。Daisy一家の家族愛が素敵な心温まる作品です。それぞれの家のお誕生日のごちそうやケーキの描写にも注目!おいしそうです。

★The Cat Mummy (RL:3.0)総語数9000語
 挿し絵がたくさんあります。
(あらすじ)主人公Verityの母親はVerityが生まれてすぐ亡くなりました。家族は母親についてVerityと話すのを避けているので、Verityが母親のことを話せるのは年取った飼い猫のMabelだけです。ある日VerityはMabelにきつい言葉をかけてしまいますが、その直後、Mabelが行方不明になり、Verityは次の日自分のクロゼットの中でMabelが死んでいるのを発見します。Mabelの死を受け入れられないVerityは、授業でエジプトのミイラについて習っていたことを思い出し、Mabelを誰にも秘密でミイラにしようと試みます。子供にもきちんと「死」について話す必要があるのではと考えさせられた作品です。

レベル 3.5〜3.7

GRのレベル3が楽になった方、そして分からない単語を飛ばして読むのに慣れた方にお勧め。もちろん未知単語恐怖症を直したい方も是非どうぞ。ストーリーは追いやすいです。

★Take a Good Look (RL:3.5)総語数12000語
 この作品は挿し絵が少ないですが、活字は大きいです。
(あらすじ)Maryという弱視の女の子が、家族が自分を過保護にしすぎるのにうんざりし、祖母が居眠りしたすきに自分一人で買い物にでかけます。すぐ近くのなじみの店で絶対安全だと思っていたのに、店に2人組の強盗がはいりMaryは人質にされてしまいます。Maryは怯えながらも必死に逃げる方法を考えます。強盗の会話にスラングが多めです。

★The Mum-Minder (RL:3.7)総語数8000語

 この作品は明らかに低年齢層向けなのですが、入門編で紹介した作品よりも「イギリスの子供に分かりやすいやさしい日常単語が多め」=「日本の教科書英語で習ってない単語が多め」です。しかし日常語だけに推測しやすく、ふんだんにある可愛い挿し絵が助けになります。活字も大きいですよ!
(あらすじ)ベビーシッターをしているママが流感でダウン。9才のSadineはママの代わりに子供たちの面倒を見ると言い張りますが、結局ベビーシッターを頼んでいた3人の母親が交代で子供たちをそれぞれの職場(警察署、お菓子屋さん、近代的なオフィス)に連れて行くことになります。各職場での子供たちの様子が可愛らしく、楽しい作品。ママとSadineの関係も素敵です。

★Cliffhanger (RL:3.7)総語数10000語
 これは珍しく男の子が主人公。各章の最初に主人公のTimが両親にあてた絵ハガキがついていて、それを読むだけでも話の流れは分かります。
(あらすじ)弱虫で運動のからっきしだめなTimは父親にサマーキャンプに送り込まれます。キャンプでは崖下り、カヌーなどいろいろな活動が用意され、4つのグループに分かれて得点を競います。Timはこのキャンプで生き残っていけるのか?Timがそのキャンプで友達をみつけ、自分の弱さを克服していく過程がさわやかな、ユーモアいっぱいの作品です。Timと同じグループの子供たちも個性豊かで楽しいですよ。

レベル 4

★The Werepuppy (RL:4.0)総語数14000語
(あらすじ)Micky少年は、ある日姉が借りてきた狼男のホラービデオをみてすっかり怯えてしまい、犬恐怖症になってしまいます。Mickyの母親は犬への恐怖心を克服させるためにMickyに子犬を飼わせることに決めます。ところが、Mickyが選んだのは、家族の誰もが反対するような可愛くない犬。Mickyはこの子犬を狼犬だと信じてWolfyと名付け大事にします。ところがWolfyは次々に騒ぎを引き起こします。ダメ犬だけど、自分だけになついている犬ってすごく可愛いかも。MickyとWolfyの友情が心温まる作品です。

★The Werepuppy on Holiday (RL:4.0)総語数18000語

 The Werepuppyの続編。
(あらすじ)Micky一家は休暇に海辺のホテルで滞在することに。しかし、ペットは厳禁なので、WolfyをつれていけないMickyは落ち込みます。ところがWolfyが預けた先から脱走してホテルまで来てしまいます。Mickyは大喜びですが、家族に見つからないようにWolfyを隠すのに苦労の連続。しかしWolfyは次々に騒ぎを起こします。

★Video Rose (RL:4.2)総語数11000語
(あらすじ)Roseはスナックを食べながらビデオを見るのが大好き。ある日、そのビデオが壊れるというRoseにとって最悪の事態が起こります。やっとみつけた修理人は触れただけでビデオを直し、驚くRoseに不思議な力を授けます。Roseはビデオを巻き戻し・早送りするように過去と未来を行き来できるようになったのです。お母さんは忙しそうだけど、他の家族のだらしない生活ぶりがリアル!Roseは力を使うけど、急にいい子になったりはしません。個人的にはちょっと結末が不完全燃焼でした。

★Glubbslyme (RL:4.2)総語数22000語
(あらすじ)Rebeccaは最近親友のSarahが他の子とばかり遊ぶので面白くありません。父親から聞いた魔女伝説のある池の話をしますが、相手にされません。その池でRebeccaは大きなガマガエルGlubbslymeに出会います。Glubbslymeは何百年も生きていて魔法が使えるのです。RebeccaはGlubbslymeを家につれて帰り、なんとか魔法を習おうとします。気位の高いGlubbslymeとRebeccaのやりとりや、現代社会を見たGlubbslymeのカルチャーショックぶりが面白いです。
 Glubbslymeは何百年も生きているカエルですから、言葉遣いも古めかしく難解語が多いですが、全部理解できないのはRebeccaも同じです。気にせず読みましょう。

★Buried Alive (RL:4.5)総語数27000語
 レベル3で紹介したCliffhangerの続編。
(あらすじ)主人公のTim少年は、両親、親友のBiscuitと海辺のホテルで休暇を過ごすことになり大喜び。しかし海岸でひどいいじめっ子とその子分に遭遇します。Timの「自称」ガールフレンドKellyも家族を説き伏せキャンピングカーで登場。今回もTimが自分の臆病さとどう向き合うかがテーマです。この続編では大人たちも個性豊かに描かれていて、TimのママとKellyのママが対照的。Kellyのママの自由さが素敵です。
各章の冒頭にTimとBiscuitの絵日記があり、これを読むと話の流れがつかみやすいです。

レベル 5.0

語数は30000語以上と多くなりますが、挿し絵がふんだんにある作品たちです。たくさんの可愛い挿し絵が理解を助けてくれます。

★Bad Girls (RL:5.0)総語数31000語
(あらすじ)Mandyはもうじき11才なのに8才に見えるほど幼い外見で、3人組の女の子から執拗ないじめを受け続けています。そんなある日、MandyはTanyaという少女と友達になります。エネルギーにあふれ、恐れをしらないTanyaにMandyはどんどん惹かれます。Mandyの母親はTanyaのことをこころよく思いませんが、Mandyは初めての親友をどんなことがあっても失いたくありません。しかし、Tanyaには万引癖があったのです。TanyaとMandyの友情が感動的です。

★Double Act (RL:5.0)総語数34000語
この作品は95年の英国児童文学賞受賞。テレビドラマ化され97年の調査では子供たちの好きな児童書トップ10のなかに現代作品として唯一選ばれたそうです。
(あらすじ)10才の双子の女の子RubyとGarnetが主人公。2人は外見では見分けがつかないほどそっくりですが、性格は正反対。3年前に母親が死んでからは、父親と祖母と4人で暮らしていました。ところが父親がRoseという女性と恋に落ち、再婚して田舎へ引っ越し古本屋をはじめます。姉妹はなんとか父親とRoseの結婚生活を妨害しようとします。

★The Lottie Project (RL:5.0)総語数50000語
(あらすじ)Charlieは11才の女の子でクラスの人気者。まだ少女のような母Joと2人暮らしです。Joは失業し、家政婦やベビーシッターの仕事をかけ持ちしますが、ベビーシッター先の男性Markとお互いに好意を抱きあうようになり、Charlieは猛反発。一方、学校では歴史の授業でビクトリア朝を題材に自由研究をすることになり、Charlieは自分と同じ年格好のメイドの写真を見つけ、彼女にLottieと名を付けて彼女の生活を日記形式で書くことにします。この作品はCharlieの現実の生活とLottieの生活が交互に描かれます。Charlieはお菓子づくりにもはまるのですが、これが物語の重要な味付けになっています。(もちろんとてもおいしそう!)

★The Bed and Breakfast Star (RL:5.0)総語数30000語
(あらすじ)Elsaはコメディエンヌ志望の女の子。Elsaの母親はMackという男性と再婚し、妹、弟ができました。Mackが失業したため一家は安ホテル(a Bed and Breakfast)に移り住むことになります。そのホテルはボロボロでひどい状態。住人たちも個性的。このホテルでのできごとがユーモアたっぷりにつづられます。
 Elsaはコメディエンヌ志望だけあって、どんな状況でもジョークを連発します。しかし、これらのジョークは日本人にはわかりづらいです。(例えば"Where do baby apes sleep?", " In apricots!") これがイギリス人の感覚でfunny??私の場合、全く理解できないジョークもたくさんありました。でも、ジョークが分からなくてもストーリー理解に影響はないので十分楽しめる作品です。

★The Story of Tracy Beaker (RL:5.0)総語数25000語

 Jacqueline Wilsonは91年に出版されたこの作品で一躍ベストセラー作家に。マンガチックなイラスト満載です。
(あらすじ)Tracyは児童保護施設に住む10才の女の子。会いにもこない母親を極端に美化し、いつかきっとママが迎えに来て、豪華な家で贅沢な生活をすると信じています。この作品はTracyが自分のことをノートに書きつづるかたちで進みます。(もちろんTracyは自分がいつか有名作家になると確信しています)Tracyの日記は饒舌で破天荒。しかし強がりながらも必死に自分の居場所を求めるTracyが痛々しく感じられます。はたしてTracyを受け入れてくれる人は現れるのでしょうか。

★The Dare Game (RL:5.0)総語数40000語
 The Story of Tracy Beakerの続編として2000年に出版されました。相変わらず口の達者なTracyに圧倒されそう。
(あらすじ)前作ではTracyが独身女性作家のCamにひきとられるかどうか曖昧なまま終わりましたが、TracyはめでたくCamに引き取られていました。しかし、TracyはCamにも新しい学校にも不満たらたら。学校をさぼった帰りに空き家をみつけ、そこにいりびたります。そこでAlexander(秀才だが弱虫)とFootball(サッカー好きのいじめっ子タイプ)という2人の少年と知り合います。そんなある日、Tracyはケースワーカーから、本当の母親から自分を引き取りたいという連絡があったと知らされます。

レベル 5.5

各章の冒頭以外ほとんど挿し絵がなく、活字だけになります。でも、このレベルに一番面白い作品がそろっていると思います!

★The Suitcase Kid (RL:5.5)総語数29000語
 (あらすじ)Andyの両親は離婚し、それぞれ別の相手と再婚しました。Andyはどちらの家で暮らすか決められず、一週間毎にスーツケースを持って両方の家を往復することになります。母の家では義理の妹に執拗ないじめを受け、父の家では若い義母と双子の弟たちに我慢がなりません。Andyは自分の居場所をなくし、家族から理解されず、どんどん孤独になっていきます。Andyがこの先どうなるのかハラハラしてつい読み急いでしまいます。

★Vicky Angel (RL:5.5)総語数36000語
(あらすじ)Vickyは学校中の人気者の女の子。JadeはVickyと幼稚園からの大親友ですが、目立たずVickyの影のような存在です。ある日VickyはJadeの目の前で交通事故に遭い、昏睡状態に陥って死んでしまいます。悲嘆にくれるJadeの前にVickyが幽霊となって戻ってきます。最初は心強く思うJadeですが、だんだんVickyが悪意のある命令をするようになり、Jadeが他の子と仲良くなるのを妨害します。だんだん孤立していくJade。Jadeは友人Samとカウンセラーの力を借りて、自分の内面をさぐっていきます。

★Dustbin Baby (RL:5.5)総語数38000語

(あらすじ)Aprilは自分の誕生日が嫌いです。彼女は生まれてすぐピザ屋の裏のゴミ箱に捨てられ奇跡的に発見されたのでした。いまは養母のMarionと一緒に暮らしていますが、友達に自分のことを悟られまいと必死に普通の子を装っています。しかし、心は母親のことでいっぱいです。14才の誕生日の朝AprilはプレゼントのことでMarionとケンカしてしまいます。Marionが心配していると気になりながらも、Aprilは取り憑かれたように昔の里親や児童保護施設などをまわり、自分の過去を旅していきます。読みすすむうちAprilの驚くべき過去が次々に明らかになります

The Illustrated Mum (RL:5.5)総語数71000語
 Jacqueline Wilson自身が一番気に入っているという作品です。
(あらすじ)Illustrated Mum、つまり「刺青をしたママ」Marygoldは、全身に思いでにちなんだ刺青をいれており、2人の娘StarとDolphin(異父姉妹)と3人で暮らしています。妹のDolphinは若く美しい母親を崇拝していますが、姉のStarはとっぴな言動をする母を最近毛嫌いしています。MarygoldはStarの父Mickyを長い間捜し続けていましたが、ついにコンサート会場で再会します。Mickyは自分に娘がいたことに驚き、Starと急速に親密になっていきますが、Marygoldのことは眼中にありません。Marygoldは、MickyもStarも失うのではと恐れるあまり、精神の平衡を失っていき、小学生のDolphinは母親を支えようとひとり絶望的な努力をします。Marygoldが最も愛しているのはMickyとStarで、自分はその次でしかない、というDolphinの悲しみに胸を打たれます。

★Girls in Love (RL:5.5)総語数33000語
女子中学生3人組シリーズ第1作。(3人はyear9なので14才ぐらい?)
(あらすじ)Elly、Magda、Nadineは仲良し3人組。主人公のEllyの父親は美術学校の教師で、生徒だったAnnaと数年前に再婚、弟のEggsが生まれました。EllyはEggsばかりちやほやされて自分がのけ者になった気持ちで面白くありません。一家でウェールズへ出かけたとき、EllyはDanという少年に出会います。DanはEllyに熱をあげますが、さえない男の子でしかも年下なので、Ellyはまともに相手にする気はありませんでした。しかし、ひょんなことから、MagdaとNadineにちゃんとしたボーイフレンドがいると嘘をついてしまいます。後半はNadineの恋愛を中心に話が進みます。

★Girls under Pressure (RL:5.5)総語数45000語
女子中学生3人組シリーズ第2作。
(あらすじ)セクシーなMagda、モデルなみにスリムなNadineにくらべて、Ellyは自分がちょっとぽっちゃりしすぎていると思っていました。そんなある日3人はショッピングモールでティーン雑誌のモデル募集イベントに出くわし、Ellyは決定的に自分が太りすぎであると思いこみます。いままで何度かダイエットで挫折していたEllyですが、今度は本気。しかし行き過ぎて拒食症に近づいていき深刻な事態に。一方Magdaはセクシーすぎる容姿が災いしてトラブルに巻き込まれます。Nadineはモデルコンテストの写真審査に合格、いよいよ本選へ。
 最初は容姿を気にする女子中学生の他愛のないお話かと思って読んでいたら、実は心の内面まで掘り下げる深い内容で、どんどん読み進んでしまいました。

★Girls out late (RL:5.5)総語数46000語
女子中学生3人組シリーズ第3作。
Ellyは、Magda、Nadineと立ち寄ったマクドナルドでRussellという男の子に声をかけられます。RussellはハンサムでEllyと同じく絵が趣味。Ellyに初対面からぞっこんのようです。美人の2人の友達ではなく自分に興味をもたれるなんて、とEllyは有頂天。しかし、Ellyの家の門限は9時、ゆっくりデートもままなりません。Russellとデートを重ねる内に、Ellyはだんだん親友2人とのつきあいが疎かになっていきます。

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