中1英語

80分があっという間!笑いの絶えない外国人講師とのオールイングリッシュ授業
生徒参加型のレッスンだから
高度な単語も自然に身につく

2019.02.02 UP

SEGは、「学ぶ楽しさ」「感動する授業」をモットーに、豊かな学力を身につけるための授業を展開する、中学生・高校生を対象とした進学塾。とりわけ英語では、「多読・多聴」と「外国人講師によるオールイングリッシュ授業」の二つの柱を軸に、生きた英語力を習得するカリキュラムを実践している。

この日、取材したのは、中1の英語多読Cクラスの授業で、男子生徒4名、女子生徒12名の合計16名が参加した。1回の授業のうち、前半は外国人講師によるオールイングリッシュの授業(80分)、後半は日本人講師による多読の個別指導(80分)に分かれており、一つの授業の中で「話す」「聞く」「書く」「読む」の4技能を総合的に伸ばすことができるのが特徴だ。

ここでは、前半パートである外国人講師による会話・文法授業の様子をレポートしよう。

出欠を兼ねた気軽なあいさつで、生徒の発言を引き出す

 “How are you 〇〇?(やあ〇〇、気分はどう?)”―。
イギリス人のRoss Harrison先生は、生徒の名前を一人ずつ呼びながら、軽快に話しかけていく。これは、中1英語多読の外国人パートの開始風景だ。

ross

rossRoss先生

“I’m happy.(幸せです)”と答える生徒には、
“Why are you happy? You are happy to see me, right? (どうして幸せなの? ぼくと会えたからでしょう?)”とRoss先生がジョークを交えながら言葉を返す場面も。

“I’m fine.(元気です)”
“I’m sleepy.(眠いです)”
と、自分の今の気分を率直に英語で答えていく生徒たちだが、Ross先生は必ず
“Why?(どうして?)”
と聞き返す。それに対して
“Because…(なぜなら…)”
と、自分の発言の裏付けとなる理由を、英語で一生懸命に説明する生徒の姿が印象的だ。もちろん、それは生徒たちの発言量を増やすためのRoss先生の工夫。答えに詰まる生徒には、
“What did you eat?(何を食べたの?)”
“Who did you see?(誰と会ったの?)”
“Where did you go?(どこに行ったの?)”
とさらなる質問を投げかけ、発言のヒントを与えてくれる。そして生徒が答えた後には必ず
“Excellent!(すばらしい)”
“Great!(すごいね)”

と大きなリアクションを返す。どんな内容でも否定せずに受け止め、ときには笑いに変え、最後には褒めてくれるRoss先生の姿勢が、生徒たちの積極的な発言を促していることがよく分かる一コマだった。


チェックテストで受動態の基本形をおさらい


本日のチェックテスト

 生徒全員が話し終えて教室が温まったところで、Ross先生は“The first section is the check test!(今日の最初のセクションはチェックテストです)”と、プリントを配布した。前回の授業で学んだ受動態の復習だ。受動態といえば、学習指導要領では中2の後半で学ぶ単元。一般的な中1生よりも、かなり高度な内容を先取りして学んでいることが分かる。
プリントには、文章の正誤を〇×で答えさせる問題や、イラストを見てその内容に合った英文を選択させる問題、前置詞「by」の有無を考えさせる問題がずらりと並んでいた。

“The table was cleaned by the waiter.”、“The waiter was cleaned by the table.”と、Ross先生は問題文を読み上げては生徒を指名し、“Correct or incorrect?(正しい?それとも間違い?)”と尋ねていく。“Incorrect”の場合は、“Why do you think so?(どうしてそう思うの?)”とさらに質問を重ね、生徒全員と受動態の文法ルールを確認、共有する。問題によってはペアを組ませて答えさせるシーンもあった。生徒たちは、「was+過去分詞だからこれは受動態だね」、「受動態だったら前置詞byは必要だよね」と、ペアになったクラスメイトと確認し合いながら文法の理解を深めていた


クラスメイト同士でも確認

生徒たちが自由に物語を創作していく、「TPRS」の授業

 チェックテストが終わると、“We’re gonna make an another story today(じゃあ、今日は違う物語を作ろうか)”と、オリジナルの物語を創作するセクションに入った。これは、「TPRS(Teaching Proficiency through Reading and Storytelling)」という指導法に基づいた、先生と生徒との質疑応答によって物語を作り上げていく授業だ。

生徒たちはまず、Ross先生に指定されたジャンルの中から、自分の好きな単語を考えるように指示される。たとえば、ある子は“Adjective(形容詞)”、ある子は“Color(色)”、ある子は“Animal(動物)”といった具合だ。ほかにも、“Job(仕事)”、“Age(年齢)”、“Country(国)”など。これらの要素が、のちのちオリジナルの物語を構成することになる。与えられる時間は5秒。生徒たちは、ほぼ直感的に答えていく。出そろった単語は以下のとおり。


・Dark ・Shiny ・Unicorn ・Toilet cleaner ・5 minutes ・UK (または、U.K.)


好きな単語を直感的に答えていく



さらに詳しく・・・



There was a dark shiny・・・

 これらを組み合わせてでき上がったのが、

“There was a dark shiny unicorn, who was a toilet cleaner from the UK. He was just 5 minutes old.”

(ほの暗く輝く色をしたユニコーンは、トイレの清掃員で、イギリス出身。さらに生まれてからたった5分しか経っていません)という文章だ。その荒唐無稽なストーリーに生徒たちは大盛り上がり。教室のあちこちから笑い声が上がった。

 さらに物語に肉付けしていくために、Ross先生は質問を重ねていく。“Is it a girl or a boy?(このユニコーンは女の子?男の子?)”。すると、ある生徒は、“No girl, no boy(女の子でも男の子でもない)”と発言した。“Oh! Neither a girl nor a boy! (女の子でも男の子でもないのか)”と、Ross先生はすかさず「Neither A nor B(AでもBでもない)」の構文を使って生徒の発言をフォローする。そして、先ほどの文章の「he」を「it」に変えて、


“There was a dark shiny unicorn, who was a toilet cleaner from the UK. It was just 5 minutes old. And the most important thing is it was neither a girl nor a boy.”

(ほの暗く輝く色をしたユニコーンは、トイレの清掃員で、イギリス出身。さらに生まれてからたった5分しか経っていません。そして最も重要なのは、このユニコーンは女の子でも男の子でもないということです)という新たなストーリーができ上がった。


会話の中で学ぶ参加型授業。新出単語もスムーズに習得


“Very big”・・・




“Jumbo” “Gigantic” “Enoumous”・・・

 Ross先生の質問はまだ続く。“Is it big or small?(ユニコーンは大きいの?小さいの?)” すると、ある生徒が“Very big!”と返答した。Ross先生は、“We can say “Very big” but it is little bit boring…(“Very big”と言うこともできるけど、それじゃちょっとつまらないなあ)”と言って、「Jumbo」「Gigantic」「Enormous」の三つの単語を読み上げながらホワイトボードに書いた。これらはいずれも「巨大な」という意味の形容詞。このような新出単語も、単語帳とにらめっこして学習するより、こうして自分たちが創作する物語にあわせて学ぶほうが、意味がすんなりと頭に入り、覚えやすい。
 生徒たちがアイデアを出し合って、自由に物語を創作するという、一見すると遊びのようなこの授業。しかし、実際に参加してみると、文法面や語彙面において非常に高度な学びが展開されていることに驚いた。何より、生徒自身に「やらされている」という意識がなく、積極的に授業に参加し、みずからの言葉で発言しているからこそ、授業内容がさらに深まり、理解したことがしっかりと定着されていくのではないだろうか。


テンポよく進んでいくゲームに大盛り上がりの教室

 これまでに出そろった「ユニコーン」についての情報を整理し、先生に続いて文章の復唱をしたら、そこからはしばし小休止。椅子を円座に移動させ、ゲームが始まった。ゲームの内容は、規則的なメトロノームのリズムに合わせて、順番に英語で数字を言っていくというものだ。きちんと拍に合っていれば、一人何個でも数字を言っていい。この日の数字の上限は「21」。ある生徒が“One, two.”と言えば、次の生徒は“Three, four, five.”といった調子で、それが“Twenty-one.”まで続いていく。答えに詰まったり、うまく拍に合わせて数字を言えなかったりすると、先生から“Stand up!”と指名され、起立しなければならない。注意深く前の生徒の発言を聞いていないと、自分が次にどの数字を言えばいいのか分からなくなるので、なかなかの集中力が求められる。


ゲーム中

 最初は時計回り、次は反時計回り。スタートとなる生徒はランダムに指名されるので、ひとときも油断できない。数字を詰め込み過ぎて、きちんと発音できなかった場合はもちろんだが、一人一つしか数字を言わずにリズムが停滞するのも起立対象になる。“Did you say four? Five! Stand up! (4って言った?正しくは5だよ。起立)”、“Too slow. Stand up! (遅すぎるよ。起立)”。テンポよく進んでいくゲームに、生徒たちも白熱。教室は、この日いちばんの盛り上がりを見せた。


物語の内容を英文にまとめ、この日の授業を総仕上げ


この日の授業のまとめ

 ひとしきりゲームで盛り上がったあとは、この日の授業のまとめに入る。先ほどみんなで創作したストーリーをもとに、一人ずつ英作文を書くのだ。先ほどのレッスンで出てきた「ユニコーン」にまつわるものであれば、書く内容は“Anything is O.K.(なんでもいいよ)”とRoss先生。与えられた5分間の中で、できる限りたくさんの英文を作る。さきほどのゲーム中の騒がしさとはうってかわって、しんと静まり返る教室内。たまに生徒が挙手をして先生にアドバイスを求める姿も見られるが、Ross先生は“You can do!(君ならできるよ)”と励ましながら回っていく。

 やがて、タイマーが制限時間の5分を告げると、“Stop writing!(書くのをやめて)”とRoss先生。先生は、“Now count. How many words did you write?(じゃあ、何語書けたか数えてみて)”と尋ねながら生徒の机を見て回る。A4サイズの罫線プリントに半分以上書けている生徒がほとんどで、語数にして50~60ワードといったところだろうか。なかなかの文量である。あまり書けなかったと落胆する生徒もいたが、Ross先生は“Don’t worry. Good job.(気にしないで。よく書けているよ)”と丁寧にフォローする。
 そして最後に“I want you to swap with a partner. What is the same, what is different? (パートナーと英作文を交換して。どこが同じでどこが違うか確かめてみよう)”と言って、生徒たちにプリントの交換を促した。「あーこのこと書けばよかった!」、「たくさん書けていてすごい」など、どの生徒もクラスメイトの英作文に大いに刺激を受けている様子。この日の授業で学んだことを最後に英文でアウトプットし、さらにクラスメイトの英作文と比較することで、自分の理解できたところとできなかったところを冷静に分析することができたようだ。

 その後は、プリントを先生に提出して前半パートの授業は終了。80分があっという間に感じるほど、内容の濃い、興味を引きつけられる授業であった。生徒たちはそこから20分間の休憩を取り、リフレッシュ。続いて始まる後半の多読パートに備えていた。


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制限時間の中でできるだけたくさん英文を書く

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