[掲示板: 〈過去ログ〉過去ログ2(英語教育についての論争) -- 最新メッセージID: 983 // 時刻: 2024/11/22(14:24)]
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お名前: AKIO FURUKAWA http://www.seg.co.jp/fakio/
投稿日: 2002/7/18(14:57)
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基本的に、下記のことは、HPに既に書かれているのですが、
重ねて答えさせていただきます。
1 SSSでは、文法の学習を否定しているわけではありません。
初期の段階で、文法を教えることは効率的でないと主張しています。
100万語〜200万語読んだ段階で、文法の学習をする方が
効率的であると主張しています。
〉・本来業務で多忙なビジネスマンは本当に自由時間が少ない。そうした中では、
〉自然な例文を使い的確な説明に則った文法学習であれば、効率的に英語の理解力と
〉運用力を増すことにつながりはしないか。貴サイトでは文法学習の欠陥として
〉例えば文法書のtheの説明をあげておられる。確かに学校で文法的規則を覚える
〉ことで冠詞はマスターできなかったかもしれない。が一方で、多読だけで冠詞の
〉概念を掴み運用できるようになるには、どれほど膨大な量の読書と時間が必要に
〉なることだろう。意識的に英語の仕組みを理解するよう努めることを、多読で
〉英語をそのまま呑み込む事とあわせて両輪とするのが、効率的な学習になりうると
〉考える(最近は実用的視点に立った文法解説書も出てきている印象もあります)。
〉・多読だけでは、フィーリング的理解に留まるおそれが拭えない。「精読は
〉否定せず、専門文献を読むときには、ゆっくり正確に読むことが必要」と
〉おっしゃっているが、専門文献でなくても、時にはじっくりと英文を読み込む事は、
〉思いこみによる理解を排し、作文や会話でより的確に自己表現をする上でも有効と
〉考える。また契約などに使われる英文は、いかに言質を与えないかに配慮した
〉書き方がされている(書き方をする)ことがあるのが社会の現実。英語を仕事の
〉武器としてウラまで読む込み、ケガをしないためには、英文構造や単語の意味を
〉解析する力も必要になる(実は、これが私の「転向」のきっかけのひとつでした)。
2 「自然な例文を使い的確な説明に則った文法学習であれば、
効率的に英語の理解力と運用力を増すことにつながりはしないか。」
もし、そういう理想的な文法書といものがつくれるというのなら
ぜひ作っていただけばと思います。私達自身は 結局そういう文法書
は作れない と思っています。 しかし、もし、誰かが 本当に
そういう文法書を作れるのであるならば、そのような文法書を
使うことを否定するものではありません。
3 契約などの文書を読むときには、もちろん、70%読みというわけには
いきませんね。
>時にはじっくりと英文を読み込む事は有効
ということについても、同意します。
要するにバランスの問題ですから。
そいうことが必要な場合にそうすることを否定するわけではなく、
必要に応じて、精読すれば良いのではないでしょうか。
私達の主張は、学習の初期段階に精読を強調するのは無意味
というだけのものです。
〉・学習には「動機づけ」が重要と考えるが、英語学習ではしばしば教材が文学系に
〉偏りがちの感がある。貴サイトでもお勧めや教材で目立つのは小説で、児童書も
〉あり、社会人には不備と感じる(児童書がくだらないというのではありません。
〉小生も「モモ」やエーリヒ・ケストナーの作品の英訳など、今でも時々拾い読み
〉します。しかし大人にとって児童書は適不適の個人差が大きすぎると思います)。
〉社会人のためには、もっとノンフィクションや時事社会問題、異文化論などを
〉増やし、実社会に即した選択肢を拡げた方が動機付けとしても好ましいと
〉考えますがいかがでしょうか。
4 ノンフィクションの選択を増やすべきということについては全く
その通りです。ぜひ、易しい英語でかかれた
ノンフィクションや時事社会問題、異文化論
について、推薦できる本があれば、ご推薦下さい。
私達も読んで紹介します。
〉「多読だけで自然に英語力がつく」という考えは、いかにも実用英語の指導を
〉ご専門とする方々が提唱する、学生など時間ある人や英語を趣味とする人に向けた
〉方法論、という印象があります。それは一種の理想型ではあるでしょう。しかし、
〉会社勤めの多忙な社会人にとっては、場合によっては回り道になりかねないと
〉思います。「鯨の公式」のように、従来の文法学習が不自然な例文と無味乾燥な
〉解説に終始していた側面があるのは事実でしょう。しかし相当量のエネルギーを
〉積み重ねた学校での学習を無益有害として捨て去るのではなく、それをassetとして
〉再生利用する手だてを探ることも必要ではないかと思う次第です。
〉長文失礼しました。
5 私自身は、全くasset だとは思った経験がありません。
しかし、asset だと思われる方が そのような 再生法を提唱し、
実践されるのであればそれはとても素晴らしいことだと思います。
ぜひ、そういうことを発表して下さい。
6 私達は、文法であれ、精読であれ、他の学習法を否定するものでは
ありません。どのような方法であれ、英語力が伸びるのであれば
それでよいと思っています。ただ、その方法で現実に伸びていない人が
多い、英語を嫌いになる人が多いので、多読による学習法を提唱して
います。 文法・精読で英語が好きになり英語が伸びるタイプの方
は、そのように学習されれば良いのではないでしょうか?
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