Re: 本当にわかっていただけたのでしょうか。

[掲示板: 〈過去ログ〉過去ログ2(英語教育についての論争) -- 最新メッセージID: 983 // 時刻: 2024/11/22(14:36)]

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912. Re: 本当にわかっていただけたのでしょうか。

お名前: a university student
投稿日: 2002/3/11(11:43)

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〉参考にさせていただいたところはありますが、私の高橋氏への評価は
〉http://www.milkcafe.net/cgi-bin/readres.cgi?bo=sundai&vi=985692295&res=310&fi=no
〉に書きました。他の部分は駿台英語を経由したものが多かれ少なかれ感じていることなのではないでしょうか。真似というのはどの部分でしょうか?

「駿台生」さん;

私が駿台の「ミルクカフェ」で書いた文章を再度ここに添付させて
頂きます。"Focus on forms"という言葉などは真似されたのでは?
もっともこの用語は英語教育学者(名前は忘れました)がはじめて
唱えました

「私は駿台には講習だけでしたから、別に駿台の肩を持つわけではありませんが・・・
FLA(First language Acquisition)とSLA(Second language Acquisition)を明確
に区別する必要があると思います。Content based-methodの信奉者たちはこの点を
見過ごしている場合が多いようです。Content based-methodの信奉者たちにはTESOL
などの英語教育の学位をもつ母語話者(native speaker)が多いようです。無反省に何
でも母語話者が正しいと込む人たちが、この人たちの意見を無批判に取り込み、出て
きたのが「多読主義」だと思います。もっともこの「多読主義」もUpper intermediate
までは有効ですし、私も大学の時にそういう授業を受けましたが極めて効果的でした。
しかし、だからといって文法を学ばなくてよいと言うことではないと思います。FLAでは
文法を学ばなかったからという単純な理由でSLAでも文法を学ばなくてよいと言うこ
とではないと思います。

臨界期仮説(12〜13歳くらいを境に言語獲得がこんなになるという現象が、見ら
れるという仮説)は実証はされていませんが、英語圏に会社員が家族とともに派遣さ
れて、子供の方がずっと言語獲得が早いことからも、子供のときの方が言語獲得をし
やすいことは確かだと思います。FLAで無意識に行われている文法獲得は、SLAでは
意識しなければ困難です。(SLAでも、文法獲得が無意識に自動的に行われると仮定
すると、例えばアメリカに数年滞在した大人は英語が母語話者なみに理解・産出でき
るようになるはずですが、事実はそうではありません。また、小学校から10年くら
いアメリカにいた帰国子女も日本帰国後はほって置くと英語力が低下します。(←社
会言語学などの報告があったと思います。)このことからも生まれてからすぐ獲得過
程に入るFLAとSLAは質的に異なるものです。ですから、SLAでは教員が学習者の文法
獲得が促進されるように、適度に、文法の学習を支援する必要があるのです。その際
に学習される文法は母語話者の内臓言語に近くなければいけませんから、やはり、高
橋善昭先生のような文法の授業が有効となってくるのだと思います。英語母語話者が
無意識に文法操作を行っている証拠の一例は「高橋善昭師 大いに語る」の241に
書きました。」

「英語の上達にはExposureとFocus on Formsの両輪が必要だと思います。
確かに、中級のなかの上級(Upper Intermediate)までは、Exposureだけでも到達
しますし、実際、そういう人を何人も知っています。しかし、そういう人たちの英
語というのは、語彙が貧困で、文法の間違いが多く、構造も知的でないという傾向
があります。(私の知る範囲内。)また、アメリカに10年くらい幼少期のときか
ら滞在して英語を「自然に」に身につけた人たちを何人か見ても、「知的に高度な
英語を話せるどうか」は個人差があります。特に語彙や構造については、その人が
どれだけの教育を受け、どういう書物に接してきたかが現れます。

それが最も端的に出るのは、writingですね。Exposureだけに頼ってきた人の英語と
いうのは、実に読んでいて、困ったものだんなあと思います。
知的に高度な英語を書けるようになるためには、Focus on Formsがどうしても必要です。

多くの誤解は第二言語獲得を第二言語獲得と同様に捉えることから生じていると
思います。ReadingにしてもListeningにしても、Exposureだけで上級に達するのは
非常に困難です。

Listeningについては、dictationが効果的です。
実は接続詞や前置詞の聞き取りが一番難しいのです。
Content-based methodの信奉者たちは、そのような機能後の聞き取りは重要ではない
といいますが、whileがwellと聞こえたり、To work and live in...が
To work in live inに聞こえてしまうと、やはり、苦しく、そこで躓くと、後々まで
心理的ダメージを受け、「分からなくなってしまった」という気持ちが持続したまま、
聞き取り試験が終わるということがあります。やはり、Listeningにおいても、
「ただたくさん聞けばよい」というような無責任な指導法ではなく、機能語などに
焦点を絞った、聞き取りの授業を設置する必要があります。この点は、駿台英語あるいは
日本の受験英語が軽視してきたことです。聞き取りの訓練は実用面の要請以外にも、
脳の活性化にもつながります。」


▲返答元

▼返答


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