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お名前: ウルトラQの母
投稿日: 2004/2/23(13:33)
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前回紹介したシェークスピアものは、書いた人の「頭が悪い」ためスッキリ教養が身につくというわけには行かなかったのですが、書いた人の「頭が良く」いろいろな知識をきちんと消化し、きっちり自分の中で整理して書いてくれていると、やはり前回紹介したクリスティものも、今回紹介するブロンテ姉妹もものように、非常に「お手軽」に教養が身につきます。
当初、文学作品をこういう「簡単バージョン」で読むことに抵抗があったのですが、考えてみれば、たとえ「お手軽」でも、「知らないより知ってる方がマシ」かも。たとえば子ども向けに書き直された『秘密の花園』や『レ・ミゼラブル』を子どもの頃読んだことが、私の精神的成長にとってマイナスになったとも思えないし、どうせ読むなら「原書」で、とか、「せめて原作に忠実な翻訳で」なんて「見栄」はってるより、いつの日か原書で読むことができるよになった日にも、「簡単バージョン」の知識が頭に入ってる方がいいかも・・と思い直しまして、これからは、文学作品の「簡単バージョン」にも手を出してみようかと思っています。
12.
8月22日(土):House by the Sea (CER3) 1300語:15000語:72100語: ☆☆☆ ロンドンに出る列車の中で読んだ。やっぱりケンブリッジのものは「大人向け」ということで一番面白く読めるかも。ちょっと物哀しいミステリー。使ってる単語数も総単語数も少ないけど、ちゃんとひねりも利いていてドキドキできる。
つまるところ「仕事しすぎ」の真面目な夫が捨てられる話なんだけど、この程度ので捨てられてたら、日本なんて「捨て夫」だらけになっちゃうんだろうなぁ。でも、すでに数年前から、旧大蔵省&現財務省の役人は「仕事しすぎ」っていうんで結婚難だっていうし(昔だったらエリートっていうことで結婚市場で価値が高かったんだろうけど)、ま、日本も変わりつつあるのかな?
13.
8月30日(土):The Bronte Story (OBW3): 1000語:9600語:81700語:☆☆☆
ブロンテ姉妹の家は、留学前英語研修のコースのエクスカージョンで行ったことがある。また、去年の夏、NBT(イギリスのバレエ団です)の「嵐が丘」のワークショップにも出て、ワールドプレミアも見たので、興味深く読めた。
『ジェーン・エア』『嵐が丘』は翻訳では読んだことがあるし、両方とも映画でも見たことがある。でも、ブロンテ姉妹のことや、ブロンテ家のことは、ちゃんとは知らなかったので、この本で全体像が掴め、『ジェーン・エア』や『嵐が丘』の背景にある彼女たちの(辛い)「体験」というものがあることがよく理解できた。
ハワーズのブロンテ姉妹の家ももう一度改めて訪ねてみたいと思った。
14.
8月30日(土):Daddy’s Little Girl: ?: 50000語: 131700語: ☆☆☆☆:
これは、Mary Higgins Clarkのペーパーバック。グレーディッドリーダーズのシリーズじゃないので、レベルや総単語数は不明ですが、私が参考にしている酒井先生の本によれば、ペーパーバックは10万語ぐらいということなので、その半分の5万にしときます。
ロンドンに行く電車の中で読み始めたので、最初の部分をまとまった時間がとれたということもあるし、話にいきなり引き込むストーリー展開になっているということもあって、ぐんぐん読めました。ただし、帰ってきてからは寝る前にちょこちょこ読むという生活になってしまったため、なかなか読み進まず(読み出すとコトンと寝てしまう。電気つけっぱなし。日本だとQが消してくれるんですが)、話は面白いのにもどかしい思いをしました。
すごく読みやすかったので、グレーディッドリーディングを始めて実力ついたのかなぁとも思ったのだけど、多分、ストーリーの内容との関連で単語が易しめだったのと、ストーリー運びの上手さと、最初の100ページぐらいを一気に読んだのが大きかったみたいです。同じ作者の新作を後で読んだ時はもう少し難しく感じました。
15:
9月9日(日):Sherlock Holmes and Duke’s Son(OB1): 400: 5900: 136600: ☆☆☆:
「名作」の簡単バージョンも手に取ってみようと思って読んだのがこれ。易しくしてあっても、ちゃんと読みごたえもあります。シャーロック・ホームズは中学生の時にはまって読みまくったのでなつかしかったです。
16:
9月11日(水):Mary, Queen of Scots (OB1): 400: 7300:143900:☆☆☆:
これは、スコットランド女王メアリの伝記です。「事実は小説より奇なり」を地で行くような波乱万丈の人生を送ったメアリの物語は演劇や映画などにもなっています。
これはメアリが息子ジェームズ(スコットランド王ジェームズ6世、イングランド王ジェームズ1世)にあてた手紙という形式を取ってるところがおしゃれ。また、彼女の心象風景がよく描かれており、楽しめました。たった400語しか使ってないのに上質な歴史小説に仕上がってます。
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