総語数の計算(12)

[掲示板: 〈過去ログ〉YL・語数・書評システム情報 -- 最新メッセージID: 1253 // 時刻: 2024/6/24(21:31)]

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844. 総語数の計算(12)

お名前: たむ
投稿日: 2005/9/1(21:34)

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みなさん、こんばんは。残暑はまだまだきびしいですね。
暑気を避けておりましたが、毎度暑苦しい話題で恐縮です。

(続き)
◆(5) These Happy Golden Years
  総語数: 64,113  Amazon

この本は、「挿絵のあるPBスタイルの本」ということで
選んでみました。

挿絵が入ると総語数計算に影響するのではと予想したのですが、
しかし、中を見てみると、挿絵はあまり多いわけではありません。
10頁までには、語数計算に影響しそうな挿絵はありませんでした。

語数は 129 / 254 / 262 / 275 / 226 / 272 / 229 /
252 / 280 / 195 と並びます。

1頁の平均文字数は、64113÷289 = 221.8…
3頁では222×3 = 666 になります。
はじめの3頁で誤差±5% におさまるためには
3頁の語数が 633〜699語であればよいことになります。

実際の数は129+254+262 = 645ですから、
5% 以内に収まることがわかります。

誤差は −41.9 /−13.7 /−3.1 / 3.7 / 3.3 / 6.5 /
7.0 / 9.1 / 7.0 となります。

3頁の誤差が−3.1%で、これはあたりに入ります。
この本でも最初の3頁で誤差が最小という結果に
なっています。

◆(6) Little House in the Big Woods
  総語数: 34,442  Amazon

この本も(5)と著者が同じです。別の著者のものを
選びたかったのですが、挿絵のあるPBというのは
これしか手持がありませんでした。

この本は、前のThese Happyよりは挿絵が多いよう
ですが、それでも語数計算に影響しそうなほどでは
ありません。

語数は 79 / 185 / 162 / 180 / 179 / 193 / 164 / 29 /
88 / 180 と並び、語数のすくない8頁、9頁には挿絵が
あります。

誤差は −45.4 /−8.8 /−1.9 / 4.7 / 8.5 / 12.6 / 12.7 /
1.1 /−3.3 /−0.6 となります。

3頁の誤差は−1.9% です。
この本も、最初の3頁で誤差が小さい現象がみられます。

◆(7) Lily’s Crossing
  総語数: 36,304  Amazon

この本の1頁目は章のタイトルで、下のほうに本文が
9行あります。2,3頁からは全体に文字がつまっています。
こういう本は単純比例計算があたります。

語数は 86 / 261 / 264 / 259 / 225 / 173 / 89 / 259 /
243 / 249 で、誤差は−57.4 /−14.0 / 1.0 / 7.8 / 8.6 /
4.8 /−3.9 / 0.2 / 4.5になります。

3頁誤差1.0%で、あたりです。
やはり、3頁目の誤差が少なくなっています。

◆(8) Holes
  総語数:46,554  Amazon

1頁は「Part One You are entering Camp Green Lake」
のタイトルだけ、2頁は空白頁で、3頁から本文が始まります。

3頁は章のはじまりで、本文は16行だけです。そして、次の
4頁ではもうこの章は終わりで、頁の下に余白があります。

この本の場合、1頁から数えても意味がないでしょう。
3頁からの語数は 158 / 147 / 95 / 159 / 256 / 248 /
266 / 173 / 155 / 281 となっています。

こういう調子ですから、誤差も−21.6 /−24.3 /−33.8 /
−30.7 /−19.1 /−12.1 /−5.8 /−6.8 /−8.6 /−3.8と
なり、3頁誤差は−33.8%と大はずれです。

そこで、前にThe Sky is Fallingに適用した方法を
準用して、次のようにしてみます。

最初の数頁をパラパラめくって、語数の少なそうな頁を
探します。5頁95語が少なそうです。次の6頁はタイトル
がありますので除外して、7頁(256語)8頁(248語)は
全部の行がつまっていそうです。この、5・7・8の3頁の
語数を足すと599語になります。

これで単純比例計算すると 599×(231 / 3) = 46123
となります。この誤差は (46123 / 46554)×100 = 
99.07…で、−0.9%となります。

◆(9) Afternoon on the Amazon
  総語数:4,969  Amazon

Magic Tree House #6のこの本は挿絵が
たくさんあります。それで各頁の語数もばらばらに
なっています。

最初の10頁の語数は 78 / 99 / 57 / 98 / 19 / 105 / 61 /
97 / 100 / 0 となっており、それぞれ誤差は 5.2 / 19.3 /
5.2 / 11.9 /−5.3 / 2.5 /−0.4 / 3.5 / 7.0 /−3.7となります。

最初の3頁の誤差は5.2%ですが、4頁では11.9% になり
あたり(5%台)とは言え、ちょっと薄氷を踏むようなあたりです。

最初の10頁から、語数の少ない5頁、語数の多そうな4、6頁を
取りあげてみると、19+98+105 = 222(語)になります。これで
単純計算をすると、222×(67 / 3) = 5106(語)となります。
この誤差は (5106 / 4969)×100 = 102.75…となりますから
+2.8 %になります。

◆(10) Matilda
  総語数:39,919  Amazon

本をのぞいてみると、これは語数計算がむずかしそうです。
挿絵が自由自在に入っています。たての挿絵(たてに挿絵が
入って、絵の横に文字がある)もあります。

各頁の文字数は 98 / 131 / 112 / 244 / 150 / 174 / 234 /
0 / 250 / 239となります。

誤差は −43.0 /−33.5 /−33.9 /−15.0 /−14.6 /−12.0 /
−5.1 /−17.0 /−10.0 /−5.2となります。

3頁誤差は−33.9 %で、大はずれです。

語数の少なそうな1頁、多そうな4頁、7頁をとってみると
98+244+234 = 576(語)、単純計算で 576×(232 / 3) =
44544(語)、これの誤差は (44544 / 39919)×100 = 111.58…
で、+11.6%ということになります。

◆(11) Two Lives
  総語数:14,358  出版社

CER level 3のこの本は、挿絵はなく、各頁に単語が詰まって
いるように見えます。語数計算しやすい本ではないかと予想して
おきます。

ただし、この本は5頁までは総語数に関係ない頁がつづきます。
また、6頁はPrologueで、手紙が載っています。

6頁を最初の頁として、語数を並べると、
159 / 189 / 308 / 261 / 307 / 118 / 242 / 276 / 237 / 267
となります。

誤差は −34.7 /−28.5 /−10.1 /−5.8 / 0.6 /−8.1 /−7.0 /
−4.5 /−4.3 /−2.9となり、3頁誤差は−10.1%ということで
ちょっと不満が残ります(笑)。

Prologueの6頁をのぞいて、7頁を最初の頁として計算すると、
189+308+261 = 758、予想総語数は 758×(59 / 3) = 14907
となります。この誤差は (14907 / 14358)×100 = 103.82…と
なりますから、誤差は3.8%になります。

◆(12) About a Boy
  総語数:21,316  出版社

PGR level 4のこの本はPBの小型版という趣で、章の区分も
流し込みになっています。つまり、章のはじめが新しい頁で
はじまるのではなく、前の章の終わった同じ頁で新しい章が
はじまります。

各頁の語数は 299 / 302 / 271 / 298 / 355 / 300 / 343 / 311 /
343 / 307、誤差は −1.8 /−1.3 /−4.5 /−3.9 / 0.2 /−0.1 /
1.7 / 1.8 / 3.0 / 2.8となります。3頁誤差は−4.5 %です。

◆(13) The Canterville Ghost
  総語数:5,504  出版社

これは挿絵の多い本で、2〜3頁に一つは挿絵が入っています。
1頁大の挿絵も多い。

語数は 84 / 229 / 247 / 34 / 238 / 103 / 78 / 164 / 78 / 164 /
115 / 249と並び、誤差は −39.0 / 13.7 / 35.7 / 7.9 / 20.9 /
13.3 / 5.2 / 6.9 / 4.3 / 12.0になります。

3頁誤差は35.7%で、まったく実用にならない数字です。

また文字の並び方をみて頁を選ぼうとしても、基準がみつかり
ません。どうしようもありません。

◆(14) A Dubious Legacy
  総語数:15,643  出版社

この本も挿絵はあるのですが、ぱらぱらめくってみると
それほど多くはないようです。

語数は 199 / 212 / 252 / 0 / 264 / 273 / 249 / 270 /
217 / 178で、誤差は −7.1 /−4.1 / 3.1 /−22.7 /−13.5 /
−6.7 /−3.4 / 0.3 / 0.4 /−1.3になります。

3頁誤差は3.1%です。ここでも3頁目で誤差が少なくなる
現象が出ています。

以上、ほんとうに長くなってしまいました。

それでは皆様も 
Happy Reading で
いきまっしょい!!

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[賛成] 845. Re: 総語数の計算(12)

お名前: 酒井@快読100万語!
投稿日: 2005/9/1(23:19)

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たむさん、こんばんは!
酒井@快読100万語!です。

新人セミナーではどうもありがとうございました!
録音のことも、ありがとうございました!!

〉みなさん、こんばんは。残暑はまだまだきびしいですね。
〉暑気を避けておりましたが、毎度暑苦しい話題で恐縮です。

とんでもない!
みなさん、たむさんのご貢献はよくわかっていると思います。
長いご報告をすべて読みました。

で、いちばんショックだったのはMatildaがなかなか手強かった
らしいことです。

また、GRは挿絵が結構多いので、総語数推定がむずかしいの
かなと思いました。つまり、3ページ目で誤差が少なくなる本と、
少なくならない本を見分ける方法があれば、かなりの数の本で
語数推定が非常に楽になるのですよね?

これからもぜひぜひいろいろ試して下さい。
楽しみにしています。

ところで、多読学会にはいらっしゃるのかな?
いらっしゃったら、英語教育についていろいろお話ししたいです。

〉それでは皆様も 
〉Happy Reading で
〉いきまっしょい!!

はい、そうしまっしょい!!!


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846. Re: 先生、こんにちは

お名前: たむ
投稿日: 2005/9/2(15:56)

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〉たむさん、こんばんは!
〉酒井@快読100万語!です。

先生、こんにちは!

〉新人セミナーではどうもありがとうございました!
〉録音のことも、ありがとうございました!!

新人セミナーではたのしいお話、ありがとうございました。
やはり肉声でお話をきくと、本で読むのとは違った感想を
もちました。先生が徹頭徹尾生徒さん学生さん中心に考え
られている姿勢に感銘を受けました。

録音はお役に立てたか心配です。もっと近くにもっていけば
よかったですね。講演を録音したことがなかったもので。
それと最近わかったんですが、添付ファイルにプレーヤを
つけて送る方法もあったようです。

〉〉みなさん、こんばんは。残暑はまだまだきびしいですね。
〉〉暑気を避けておりましたが、毎度暑苦しい話題で恐縮です。

〉とんでもない!
〉みなさん、たむさんのご貢献はよくわかっていると思います。
〉長いご報告をすべて読みました。

ありがとうございます。でも99%、自分の興味にしたがって
やっています。なんか成果といえるものが出るといいのですが。

〉で、いちばんショックだったのはMatildaがなかなか手強かった
〉らしいことです。

〉また、GRは挿絵が結構多いので、総語数推定がむずかしいの
〉かなと思いました。つまり、3ページ目で誤差が少なくなる本と、
〉少なくならない本を見分ける方法があれば、かなりの数の本で
〉語数推定が非常に楽になるのですよね?

そうなんです、Matildaともう一冊のGRが、中から見てみようと
してもうまくいきません。挿絵が問題ですが、すべてというわけ
でもなくて、入り方に問題があるようです。

〉これからもぜひぜひいろいろ試して下さい。
〉楽しみにしています。

はい、暇にまかせて進んでみます。

〉ところで、多読学会にはいらっしゃるのかな?
〉いらっしゃったら、英語教育についていろいろお話ししたいです。

今度の多読学会には用事があり参加できないんです。残念です。
9月末から多読教室を始めますので、少し経験を積んでまた
皆さんのお話を聞こうと思います。

SEG Bookshopの岡田さんにいろいろ説明していただいて、いま
本を選んでいる段階です。

現在の英語教育については、皆さんもちょっと言及されるようですが、
なかなか本音のところが聞けないなという感じを受けました。私など
よい対案のないまま、ともかく訳すのがダメと言い続けてきたんです
が。これはつまり学校教育はダメと言っているのと同じです。

先生の「多読」に出会って、私たち日本人に必要なのは、こういう
ことで、音の訓練は必要な人がやる、という方法しかないように
思っていました。でも、音の訓練のほうが先かなーと思ったり、
教室ではできないのでは、と思ったり。

自分の現状を考えてみると杉山先生がアメリカで感じられた
ショックがわかるような気がします。そんなこんなで、まず
「英語の先生」がほんとーに謙虚にならないとどうにも
ならないだろーなーという感じでいます。

先生、「仮説教育研究会」(だったかな?)はご存知ですか。
「たのしい授業」という雑誌を出していますが、SSS多読と
相通じる姿勢があります。楽観的で、評価はしない、興味を
中心にする姿勢です。とかく悲観的で破壊的になりがちな
私にはおおいに…という感じです。はなしがそれました。

〉〉それでは皆様も 
〉〉Happy Reading で
〉〉いきまっしょい!!

〉はい、そうしまっしょい!!!

はい、いきまっしょい!!

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