[掲示板: 〈過去ログ〉YL・語数・書評システム情報 -- 最新メッセージID: 1253 // 時刻: 2024/11/24(08:20)]
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みなさん、こんにちは。たむ2です。 前回、単純比例計算を14冊の本に適用してみました。 3頁目での総語数誤差をみると、10対4で、あたりと 大はずれになるという結果がでました。 あたりのうち8冊は5%台以内、2冊が10%台以内 というものでした。 はずれの方は、53%とか35%とかの数字で、大はずれ の感じです。中間の数字がないわけです。 10対4から、この単純比例計算も「けっこうあたる」と 言ってさしつかえないでしょう。また、誤差は均等に 散らばるのではなく、あたりと大はずれに二分される 現象がみられたわけです。 数字をどう眺めても、これ以上のことは出てきそうに ありません。 そこで今回は、それぞれの本の内側に入り込んで、 文字の散らばりぐあいをにらんでみて、可能であれば そのあたり・はずれのぐあいを探ってみようと思います。 ◆(1) Cold Mountain Number of words: 161,321 Amazon この本は、436頁もある堂々たるPBで、総語数も 上の通りです。 最初の頁は、上の10行分が空白で、まんなかに章のタイトルが あります。そのあとは、25行にわたってちいさい活字がぎっしり 詰まっています。 2頁目からは35行全面に活字が詰まって、23頁が1章の 終わりで、3行の空白があります。 もう見るからに比例計算向き!の本なのです。 語数を見ると、1頁から 289 / 409 / 437 / 420 / 423 / 352 / 382 / 400 / 401 / 396 たんたんと続いています。 したがって、誤差が −21.9 /−5.7 / 2.3 / 5.1 / 6.9 / 5.0 / 4.7 / 5.1 / 5.5 / 5.6となっているのもじゅうぶんうなずけます。 こういう典型的な本だと、3頁目で誤差最小の2.3%になって いる点が注目です。 前に、「最初の」「3頁」のうち、「最初の」に多少意味が あるかもしれない、と書きました。 この本では「3頁」にも意味があるわけですが、 「最初の」というのは、各頁の語数が小・大・大と 並ぶことが注目点です。(小とか大は感覚的な ものです。) つまり、小中大と並べば、平均は中となるでしょう が、小大大の並びだと、平均は中より大目の語数に なるでしょう。 たぶん、このことが単純比例計算をしたときに 「意外にあたる」理由なのではないでしょうか。 この「小大大の並び」を一つの仮説としておきます。 ◆(2) The Blue Bedroom & Other Stories Number of words: 74,770 Amazon この本は、頁数もすくなく(288)、(1)とは違った印象を 受けます。 語数は 178 / 291 / 276 / 272 / 266 / 262 / 305.5 279.5 / 235 / 270と並んでいるので、小大大の仮説 にあてはまるようです。 誤差は −31.4 /−9.7 /−4.3 /−2.1 /−1.2 /−0.8 / 1.8 / 2.6 / 1.2 / 1.5となります。 誤差は6頁が最小ですが、3頁でも5%以内です。 これも立派なあたり(妙な表現ですが)と思います。 ◆(3) The Sky is Falling Number of words: 71,816 Amazon この本は、私が語数計算にいれこむきっかけになった本で、 うらんでいいのか感謝すべきなのか、複雑な心境です。 語数の点からみると、この本はかなり特殊といえます。 お持ちの方も多いのではないかと思いますが、まず最初に 2頁のPrologueがあり、3頁から本文がはじまります。 Prologueをふくめた各頁の語数は 49 / 80 / 124 / 199.5 / 202 / 219.5 / 209 / 227 / 215 / 165と並び、はやくも波乱を 予感させます!(笑)小大大のパターンになっていないのです。 誤差も −73 /−64 /−53 /−37 /−28 /−19 /−14 /−9 / −6 /−6と続き、まったくのはずれパターンです。つまり、 3頁で誤差−53%では、どうにもなりません。 しかし、唯一の希望(笑)は、誤差が直線的に下がり 続けていることです。 この本(の語数計算)には私もむきになってしまって、 73頁!まで計算してみました。(笑) 結果、たしかに誤差が少なくなります。15頁で誤差が0になり ますが、そこまで誤差が下がりつづけます。その後、上下を 繰り返しますが、73頁まで誤差6%(正確には5.8%)を超える ことはないのです。 このパターン、つまり頁数を増やせば十分実用になる数字が えられること、と、小大大の仮説を考えあわせて、この本の 場合、最初の2頁がガンなのではないかと思いつきます。 そこで原則やぶりですが、最初の2頁を除外してみると、 語数 124 / 199.5 / 202 と並び、小大大のパターンが 確保されるようです。 3頁目までの累積語数は525.5となります。総頁398 (これにはPrologueの2頁も含みます)で計算すると、 予測総語数 = 525.5×(398 / 3) = 69716.3… この誤差は、 (69716 / 71816)×100 = 97.07… となり 97.1−100 = −2.9 (%) となるのです!! これはたしかに「最初の3頁」の原則をやぶるもの ですが、しかし、じっとにらんでみると文字の構成 から考えてなっとくできる「やぶり方」と思うのです が、どうでしょう。 ◆(4) The Best Laid Plans Number of words: 69,066 Amazon この本の著者はSidney Sheldonで(3)と同じです。 この本を入れてみたのは、同じ著者だと同じパターン がみられるかと思ったのです。 しかし、この本にはPrologueの部分はありません。 語数は 77 / 194 / 235 / 190 / 204 / 212 / 220 / 208 / 203 / 223とつづきます。これは、小大大の パターンでしょうか?ちょっと違うように思われます。 小中大は感覚的に、と申しましたが、どうもはっきり 定義しなければならないようです。 そこで次のように考えて見ます。 この本の総語数は69066、総頁数は372です。 したがって1頁には平均 69066 / 372 = 185.66… 186の単語があるということになります。 これは平均ですから、大中小の「中」の真ん中と すると、小(0〜124)、中(125〜248)、大(249〜 372)という計算ができます。 これで、上の3頁までをみてみると、小中中という 並びになります。どうも小大大の並びとはいえない ようです。 また、この本の最初の10頁には、「大」にはいる語数の 頁はないようです。つまり、本のはじめのあたりでは 語数がうすいんですね。 そこで、誤差は −58.5 /−27.0 /−9.2 /−6.3 /−3.0 / −0.2 / 2.5 / 3.7 / 4.3 / 5.9となります。3頁の誤差は −9.2%で10%以内ではあります。 なんとなく不満(5%台じゃない!)ですが、これはどう しようもない。はじめの部分をはずしても小大大の 並びにはならないし、そもそもその理由がみつからない わけです。 あえて前向きにいえば、単純比例計算で10%以内に 収まったと言えます。 つくづくSheldonさんは鬼門です。もちろん、語数計算に とって…ですが。 今日はここまでにします。 毎度おなじ言い訳で恐縮ですが、長くなりました。 読んでいただいてありがとうございます。
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