[掲示板: 〈過去ログ〉SSS雑談の掲示板 -- 最新メッセージID: 3556 // 時刻: 2024/11/25(04:18)]
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お名前: 杏樹
投稿日: 2008/3/6(00:25)
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まりあさん、こんにちは。
まりあさんの投稿の趣旨からはちょっとずれるかもしれませんが、やはりお伝えしたいことがありまして…。
〉 話者の気持ちを正確に表しているかどうか?が言葉としては
〉 重要です。
〉 あなたのお子さんが難病です。臓器移植をしないと助かりませんが
〉 1億円程度必要です。ああ、お金○欲しい!
〉 ○の中に「が」をいれますか?「を」いれますか?
〉 みなさん「が」をいれませんか?
〉 wantは「〜を欲しい」という他動詞と学びます。
〉 目的語は「〜を」と訳すのは文法上のお約束。
〉 Which do you want, money or a jewel?
〉 I want maney.の流れなら「私はお金を欲しい」と訳すのは
〉 不自然ではありません。
これは英語の文法をそのまま日本語に当てはめることから来る「誤解」です。
「私はお金を欲しい」は「誤り」です。
なぜならば…
英語のwantは「動詞」です。
日本語の「欲しい」は「動詞」ではありません。「形容詞」です。
ですから日本語で「〜を」という「目的語」にならないのは正しいのです。
これと同じようにたくさんの人が間違っているのが「好き」という言葉です。
これも「○○が好き」というのが普通で、「○○を好き」とは言いません。
英語のlikeは「動詞」ですが、日本語の「好き」は「好きだ」という「形容動詞」の語幹なのです。ですから同じように「〜を」でなくていいんです。
この誤解のおおもとは、英語と日本語の構造が根本的に違うのに英語で覚えた文法構造をそのまま日本語に当てはめてしまうことです。
英語の基本文型は「主語+動詞」で成り立っています。SVOとかSVOCとか…。
日本語の文型は「主語+述語」で成り立っています。「述語」は動詞とは限りません。英語では動詞が厳然と存在している文章でも、日本語に置き換えたら動詞が存在しなくなるのは珍しくありません。
たとえばマザーグースの一節。
Roses are red
Violets are blue
「are」が動詞です。
日本語にしますと(谷川俊太郎訳)
ばらはあかい
すみれはあおい
「あかい」も「あおい」も形容詞です。動詞は存在しません。
では「ばらはあかいです」にしたら、「です」が「are」にあたるではないかと言うと…「です」は助動詞であって動詞ではないのです。
某所でこるもさんが気にしていた「象は鼻が長い」という文章があります。これは「象は」が主語で、「鼻が長い」が述語です。しかもこの文にも動詞は存在しません。英語にはありえない文型です。
ですから構造の違う英語の文法で日本語の説明をするとおかしなことになるのです。
ついでに、品詞の見分け方は簡単です。
形容詞…最後が「い」で終わる(「欲しい」)
形容動詞…最後が「だ」で終わる(「好きだ」)
動詞…終止形の最後の母音が「う」
ちなみに「欲しい」と同じ意味で「欲する(ほっする)」という言葉があります。「る」→母音が「う」なので動詞です。これだと「○○を欲する」という風に「〜を」という目的語をつけることができます。
それでは、だらだらと失礼しました。
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