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お名前: Ryotasan
投稿日: 2006/12/14(17:32)
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はまこさんへ
またまた非常に興味深い返答をありがとうございます。
〉ありがとうございます。
〉酒井先生のお話は、もちろん非常に次元が高く、
〉一方の私の話は、地面すれすれ、超低空飛行であったにもかかわらず、
〉そのように言って下さり、お心遣いに感謝しています。
単なる英語学習の枠を超えた多読について論じているところ、「高い」というよりは「深い」お話と言うべきかもしれませんね。
〉味読の名付け親?はRyotasanだったようですね。
言葉の意味って、使う人や状況に左右されること、変わることがしばしばあります。それで、自分は味読という言葉をどう理解しているかを申し上げたのです。ミドクちゃんという同じ名前の子どもがあちこちに何人もいて、そのうち一人の名付け親が僕だと感じです。
〉私は日本語で書いてある小説には、線は引かないのですが、
〉英語の場合は何分ヒヨッコのピヨピヨ歩きでして、
〉線を引かないことには、ぼやけてしまうのです。
なるほど。森鴎外の小説には線を引かないのですね。
〉それと、お気づきだろうとは思うのですが、
〉私が線を引くのは、書評を書きたいからなんです。
〉私、多読を始めてからずっと、読後の感想が
〉「音とリズムと響きが楽しかった」だけだったんですね。
〉たぶん音読をしているせいでしょうね。
〉読んでいる間は、イメージとしてカラーで立体的に見ていて、
〉物語の世界を存分に楽しんでいるのですが。
「音とリズムと響きが楽しかった」というところが、宇宙とつながった深い理解に基づく感想なのだと思います。その本の作者たちは、音とリズムの響きが楽しさを保つように努力しながら書いているのだと思います。一つの物語全体を通してそういう楽しさを保つのは大変な作業です。
〉さらに眠りに入るとき、その日に読んだ内容を、五千語ぐらいまででしたら、
〉自分が読んでいる声と、見た文字がセットになり、再現しながらもう一度読む、
〉という日々を過ごしてまして、
凄いですね。これは味読した内容をすぐに引用できるのと同じです。
〉あるとき、そろそろPBを読んでみよう、ということになり、
〉10代の頃ハヤカワミステリで全巻読んだ、クリスティを原書で読むことにした
〉のですが、その時初めて線を引いてみました。
なるほど。これも納得です。Agatha Christie の探偵小説は、通読したあとで内容をまとめにくいのです。人物や謎解きは面白いけれど、あらすじや肝心の箇所を忘れてしまう人が多いという話を雑誌で読んだことがあるし、僕自身も同じ経験をしました。
〉自分の感想を書くときも、本の文章を参考にしますから、
〉以前に読み終わった本もあちこちひっくり返したりして。
〉そういうことも、私にとってはとても楽しいのです。
〉今の私には、PBは小説であり、教科書であり、きっと将来、このたどたどしさを
〉懐かしく、いとおしく振り返るであろう宝物だったりするのです。
書評を書く作業とそのための取材が楽しいとおっしゃるのは分かります。宇宙と繋がった深い理解やスロー・リーディングによる味読とは少し違うような気はするんですが(^-^;)。
〉酒井先生へのレスの中に、絵本や児童書には線を引かない、
〉子供たちが読むようになった時に邪魔になるから、
〉というような事を書きましたが、自分のためにも引きません。
〉何度も何度も読み返すものもあれば、その内また読むだろう、というのもあり、
〉そのたびに自由に読みたいと思うからです。
なるほど。素材や目的に応じて方法を変えているわけですね。こういう使い分けができる人はやはり次元が高いと思います。
〉Ryotasanなら、英語の本はどの分野もそういう読み方ができるのでしょうが、
〉私にとってはそのレベルが絵本と児童書という訳です(^^)
僕が示した味読の方法は、一冊の本を何度も通読しないとできないので時間がかかります。自分でもこれができる本の数は限られています。ほ
読んだ本の内容や感想を文章でまとめるのは、読み方とは別の技術かもしれません。これが上手になるには練習も必要です。ある段階まで行ったら文法を学んだり辞書を使うことにも肯定的な意義が生じるのと同じように、読んだことを文章でまとめる技術にも意義が生じるのかもしれません。
本当に、勉強になりました。感謝もうしあげます。
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