「音素判別能力」+「脳内字幕変換」=「高度シャドウイング能力」?(笑)

[掲示板: 〈過去ログ〉音のこと何でも -- 最新メッセージID: 3373 // 時刻: 2024/11/24(17:49)]

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2133. 「音素判別能力」+「脳内字幕変換」=「高度シャドウイング能力」?(笑)

お名前: 慈幻 http://mayavin.txt-nifty.com/labotadoku/
投稿日: 2005/7/6(02:14)

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どうも慈幻です。

"はまこ"さんは[url:kb:2131]で書きました:
〉はまこです。こんにちはー。
〉(その1)からのレス全てに反応したいのですが、取り合えずこっち
〉を最後まで書きますね。

〉〉〉私は洋楽から始まって、最初の頃は聞く音を全部分解して組み立
〉〉〉てながら聞いていたんですね。
〉〉〉それがだんだん、分解しなくてもそのまま聞いた通りの音で文字
〉〉〉になって。
〉〉この、「音を分解する」とか、「聞いたとおりの音で文字になる」
〉〉というのを、もう少し、詳しく説明して頂けますか?
〉〉今ひとつ、具体的なイメージが湧かないので、ぴんと来ません。

〉かなりややこしい聴き方なので、文章として書いてもイメージが沸き
〉にくいかも知れません。
〉できるだけ、具体的に書いてみますね。まず、
〉1.日本語以外の音に慣れていなかった。
〉2.フォニックスを一通り勉強してみた。

〉私が多聴を始めた時点ではこうだったと頭に入れておいてください〜。

了解です。

〉私が2003年4月から聴き始めたのは、3枚のオムニバスのCDと、
〉BBC2です。
〉CDはヘッドフォンで。BBC2は朝の15分ぐらいをながら聞きで。
〉CDの方なのですが、最初は聞いてもほとんどが雑音でした。それより
〉音、リズムが楽しくて仕方がないので、
〉聞きながら自然に踊っていました。この頃は英語ならちょっとはわか
〉るかな、という単語が少し。
〉全体の1%程度でしょうか。4曲(だったかな)の別の言語が入って
〉いるとは気が付きませんでした。

はい。ここまでは理解に問題ないです。

〉音読が40万語(だったかな。うろ覚え〜)ぐらいになると、CDへの
〉慣れもあるでしょうが、
〉かなり雑音も減っていました。意味はわかりません。
〉雑音が減るということは、聞こえる音が増えるということですよね。

はい。

「雑音」:意識に上らない=聞こえない音
「音」:判別できる=聞こえる音

です。

〉で、どうやって聞いているかというと、例えば「Moon River」の歌詞
〉なら
〉「Moon River wider than a mile, I'm crossing you in style〜♪」
〉ですね。
〉(実際にはこの歌を多聴を始めてから聴いたことありませんが)
〉これだけゆったりしたメロディだと、歌詞も書いてあるまま聞こえる
〉でしょうか?
〉とにかく頭のM から聞こえる音を全部文字に変えるんです。これが
〉「音の分解」です。

はい?

〉同時に「m.o.o.n」=「moon」、「r.i.v.e.r」=「river」と組み立
〉てています。
〉音がくっついてたら、くっついたまま、落ちていたら落ちたまま、わ
〉からなかったら
〉適当に。とにかく順番通りにしか理解できないので、そうしてました。

え〜と、それはつまり、「音素」そのものを判別できるということです
か?

日本人なら、普通、

「Moon」

という「英語音声」を聞いたら、

「M」→「ム」
「oo」→「ウー」
「n」→「ン」

という風に、「脳内カタカナ変換」をしてしまいます。

これは、日本語の「音素」は基本的に、

1「母音」のみ (あA、いI、うU、えE、おO)
2「母音」+「子音」(かKA、さSA、等)

という構成になっているからです。

従って、はまこさんが言うように、

「M」
「o」
「o」
「n」

それぞれを、順番に個別に判別していくということはできません。

当然、聞き取れないものを組み立てることもできません。

〉※例えば少しは理解ができる、という人なら、
〉「Moon River ほにゃらら〜mile, I'm ほにゃyou ほにゃ〜」
〉と聞くのでしょうか。

「ムーン・リバー ほにゃらら〜マーイル,アイムほにゃユーほにゃ〜」

となります。

けれども、「母音」と切り離した、「m」だけ、「v」だけを判別
することは普通出来ません。

「脳内カタカナ変換」は、全ての音を日本語と同じ「母音+子音」に
変換してしまうからです。

〉この頃は音の組み立てはほとんどできていなかったはずです。
〉あ、BBCもこれと同じ聞き方です。でもかなりのながら聞きです。

〉音読が80万語ぐらいになって、かなり英語というものに慣れてく
〉ると、CDの中に英語ではない曲が入っているらしい曲に気が付き、
〉衝撃を受けました。
〉何で気が付かなかったんだろー。

多分、「音素」のレベルまで分解して聴くと、全体としての音の特徴
やリズムの癖なんかは、逆に聴き取りにくくなるからではないかと。

〉まぁ、長い間そういう聞き方をしていたわけです。BBCでも意味が
〉わかるものは少なかったですが、
〉分解してから組み立てられる音がどんどん増えていきました。

え〜と、「音素」まで分解して判別し、それらを組み合わせて「語」
や「文章」レベルで「音の連なり」として理解できるようになった
ということでしょう。

〉そして多聴、多読が進むに連れて、理解できる音や意味が飛躍的
〉に増えていきました。

そして、「音素」で聞いていたのが、「語」や「文章」レベルの
「音の連なり」として判別できるようになったので、「音の連なり」
と「意味」が対応するようになった、ということですね。

〉この頃は日本語で考え事をしているときに、同時に英語を聞いて
〉理解することはできませんでした。
〉今のように書きながら聞く、なんてありえませんでした。
〉(今なら書きながらでも歌詞を聞いたり、ニュースやトークを理
〉解できます。成長したなぁ:笑)

〉でも多読を始めて8ヶ月か9ヶ月ぐらいになったらできるように
〉なってきたんですね。

はい。「音素」レベルまで分解して判別できるようになり、それを
「文章」レベルでの「理解」へ再構成することができるようになっ
たということですね。

確かに、そういう「音を分解する」処理をしているなら、より上位
レベルの「理解」には時間がかかると推測されます。

〉慈幻さんは日本語を聞くときどうしてます?例えばニュースを聞
〉いているとき、意識の下の方に注目してみてください。文字でも
〉理解していませんか?
〉「郵政法案が特別委で可決されました。小泉内閣の最重要課題で
〉ある郵政民営化関連法案は四日午後、衆院郵政民営化特別委員会
〉で一部修正の上、自民、公明両党の賛成多数で可決されました。」
〉と音声で流れてきた時は、特には意識していなくてもこういう文
〉字で理解していませんか?

いえ、同音異義語や難しい語であれば、脳内で文字を思い浮かべる
「脳内字幕変換」を行うことはありますが、何でもかんでも文字を
思い浮かべるということはないです。

〉私の言っている、「聞いたとおりの音で文字になる」というのは
〉こういうことなんです。
〉もちろん、かなりの割合で綴りは間違っていると思いますが。
〉本人にはわかるからいいんです(笑)

はい。ようやくはまこさんの仰っていることが分かりました。

つまり、

1 「子音」のみのような、日本語音声とは異なる「音素」そのも
のを聴き取ることが出来る。
2 さらに、その「音素」を「フォニクス」等の知識を駆使して、
「脳内字幕変換」をすることができる。

ということだったんですね。

確かに、「音素」そのものを判別し、それを瞬間的に「脳内字幕変
換」できるというなら、綴りは正確でなくても、

「どんな言語のどんな音素も判別できる」

のは不思議でも何でもありません。

はい。これで、何故はまこさんが20言語でシャドウイングできるか
が理解できました。

はまこさんは、どういう理由でかは分かりませんが、「絶対音感」の
持ち主が「音の種類」そのものを聴き取るように、「脳内カタカナ
変換」された「カタカナ音声」ではなく、「音素」そのものを判別で
きる「音素判別能力」を持っておられるんですね。

そして、「音素」を正確に把握できるなら、それを「シャドウイング」
するのは、「口の訓練」が十分ならそんなに難しくないでしょう。

ただ、はまこさんが言う「音の分解」=「音素そのものの判別」は、
「聴覚が優位でない人」は、普通できません。

そこはご理解頂けるでしょうか?(笑)

以上、要件のみですが、今回はこれで失礼します。


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