Re: ご助言ありがとうございます。

[掲示板: 100万語超 報告・交流 -- 最新メッセージID: 13567 // 時刻: 2024/6/27(03:14)]

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10151. Re: ご助言ありがとうございます。

お名前: Ryotasan
投稿日: 2007/11/29(09:45)

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オレンジさんというより、オレンジさんに似た方法でペーパーバックを読んでいた20歳のときの自分自身に対する手紙のつもりで書きます。

読む速度を上げるにしても、理解度を犠牲にすべきではないです。話の大筋が分からなければ面白く無いですから、細部は犠牲にしても8割か9割ぐらいの理解度は維持した方が良いです。

ではどうすれば良いでしょうか? もっと簡単な本をときには読むことです。3時間ぶっとおしで簡単な本ばかりを読めと言う意味ではなく、1日30分、本の入手が難しいなら週1冊で結構です。最初の1・2頁を読んでつまらなければ、やめて別の簡単な本を読んだ方が良いです。あとの時間は好きな本を読みましょう。

読んでいる文章が難しいと、どうしても遅くなります。分速100語未満のばあい、十中八九難しすぎます。分速150語ぐらいならその人に最適、200語ならもっと難しい本を読んでも良い、というのが多読経験が豊富な人の感じている目安です。

それから、語彙制限本をつまらないと感じる人の中には、レベル2ぐらいの中途半端に簡単な本から始めている人が多いです。このぐらいの多読教材は絵も少ないけれど、細かい描写はまだ少ないので、単語は分かるけれどスイスイツルツル読めるほど簡単ではないのです。日本語訳を介して英単語を勉強してきた人のばあい、このあたりから始めると単語を日本語に訳す習慣を払拭するのが難しいと思います。それでも、本当にツルツルと読めるなら John Doe や White Death の様な本はそれなりに楽しめるような気がします。

もう一つ、非常に簡単な本と言っても、外国語学習者むけに製作された語彙制限本だけではないです。英語文化圏の子ども向けに製作された絵本の中で、大人たちに喜ばれている本もあります。A Color of His Own や The Tiny Seed などです。

さらに、レベル3から6ぐらいの間にも沢山の財宝が隠れています。僕も多読を始めて5年後ぐらいから少しずつ見つかる様になり、もっと早く読んでおけば良かったと後悔してきました。挙げれば切りが無いほどありますが、Roald Dahl ぐらいから始めたらどうでしょう。

目的として、映画や会話などはあまり必要ないということでしたら、長期的に分速200語あたりを目標にすると良いでしょう。勿論、楽しさや理解度の次にです。(^-^;)

それでは Happy reading!


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[喜] 10156. Re: ご助言ありがとうございます。

お名前: まりあ@SSS http://buhimaman.at.webry.info/
投稿日: 2007/11/29(15:02)

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Ryotasanさん、オレンジさん、こんにちは。 まりあ@SSSです。

 読速について、少し補足させて下さい。
 
 ミステリやロマンス本ペーパーバックなど、日本語の新聞・雑誌を読む
 感覚でつるつると読めることが目標です。
  *児童書のレベル5・6位には大変文芸的・感動的な本もあり、じっくり
   噛みしめて読むべき本もあります。絵本もたっぷり絵を眺めて楽しむ
   ものですし、読速の例外とすべき本があります。

 ところで、日本語の読速にも個人差があります。赤川次郎や内田康夫の
 文庫本を読むのに、1時間の人も3時間の人もいます。理解度のために
 時間が違うと思えませんから、趣味の問題だと思います。
 ちなみに私は250頁くらいの文庫本でも3時間くらいでゆっくり読むのが
 楽しいです。

 こうした日本語での個人差をふまえて、英語の読速を考える必要が
 あると思っています。
 どの位の速度で読めば良いか?については、ようは「日本語で読むときと
 同じ感覚で」、という表現が抽象的には正確かと思いますが、これは
 つるつる読めるようになって初めて、「ああ、今日本語と同じように
 読めていたな」と実感出来ることなので、多読を始めたばかりの
 段階では数字で示す必要があります。 

〉読んでいる文章が難しいと、どうしても遅くなります。分速100語未満のばあい、十中八九難しすぎます。分速150語ぐらいならその人に最適、200語ならもっと難しい本を読んでも良い、というのが多読経験が豊富な人の感じている目安です。

 250頁くらいの文庫本を2.5時間くらいで読むのが普通かと思い
 ますが、そういう人には上記の数字で良いでしょう。日本語でも
 人よりゆっくり読んでいる人の場合、分速80未満なら難しすぎる本を
 読んでいる可能性あり、120〜130で快適、180語ならレベルアップを
 考える、と読み替えて良いと思います。

 それから、いいにくいんですが、年齢的なこともあります。 
 日常の雑談で、「え〜と、え〜と、あの人、なんていったっけ?
 そうだ松島菜々子」なんて、いいたい言葉がすぐ出てこない年齢に
 なると、英語の読速は落ちると思います。

 単語テストをしてみるとわかるのですが、正解率だけで判定する
 テストで測ると、多読を始めた55歳以来どんどん単語数が増えている
 結果が出るのに、解答時間x正解率で測るテストでは、60歳を超えて
 がくんと成績が下がり、昔の点数には到底及びません。
 当然文章を読む速度も落ちているに違いないと思います。

 またフォントの大きいものは早く読めても、通常のペーパーバックの
 小さい文字だと、分速を200語以上に上げると極端に目が疲れて、
 翌日頭痛がしたりします。

 ですから、Ryotasanさんの上げられた数値は、日本語を平均的速度で
 読んでいる、中年までの人にとっての指標だと思います。
 日本語でも遅い人、60代以上の人は読み替えて下さい。
 ただし、どんな人にとっても分速80語以下、というと翻訳しながら
 読んでいる、あるいは文法的に解説しながら読んでいる可能性を否定
 出来ません。もっとやさしい本をたくさん読みましょう。 

〉それから、語彙制限本をつまらないと感じる人の中には、レベル2ぐらいの中途半端に簡単な本から始めている人が多いです。このぐらいの多読教材は絵も少ないけれど、細かい描写はまだ少ないので、単語は分かるけれどスイスイツルツル読めるほど簡単ではないのです。日本語訳を介して英単語を勉強してきた人のばあい、このあたりから始めると単語を日本語に訳す習慣を払拭するのが難しいと思います。それでも、本当にツルツルと読めるなら John Doe や White Death の様な本はそれなりに楽しめるような気がします。

 これも、多読を始めたときの英語力のより個人差があるので、公開の
 掲示板で書くのは難しいところです。
 読書相談で、個別にお話した経験から申し上げますと、東大進学を
 目指す有名進学校出身者に、GR(語彙制限本)レベル6までほとんど
 知らない単語がなかった、100万語読み終えても「飛ばし読み」を経験
 しなかった、といわれたことがあります。
 とてもつまらなくて、100万語を超えて児童書を読むようになって初めて、
 知らない単語にたくさん出会い、ストーリーの中で、知らない単語の
 意味がわかってくる楽しさを知ったそうです。
 
 「読めると思ってもいなかった英語の本が読める!」というのが
 読む楽しさになりますから、多読前の語彙レベルが高いとGRはあまり
 楽しくないかと思います。

 それにひき替え、ネイティブの子ども向けに書かれたI Can Read Book
 などの学習用レベル別絵本などは、やさしくても受験向け単語集には
 出てこない日常生活用語がたくさん出てきますし、知っているつもりの
 単語も、単語集で覚えた訳語と違った意味で使われたりすることが
 あるのにも気づきやすく、GRよりずっと楽しく読めるという人も多い
 です。

 また、英語力や語彙レベルとは無関係に、GRのストーリーには偏りも
 あるので、ファンタジックなものやコミカルなものが好きな方には
 面白いタイトルが限られるかも知れません。

 一般的には、学校で習った英語の範囲で読みやすいのはGRなので、
 多読を始める場合の基本にしていますが、もしつまらないと感じる
 場合は、英米ネイティブ用の児童書にも手を伸ばしてみて下さい。

 また、オレンジさんのようなお悩みを抱えていらしたら、東京の方なら
 読書相談会、地方の方でしたら各地の講演会などにご都合をつけて、
 個別に多読経験者のアドバイスを受けられることをお薦めします。
 多読が楽しくて仕方ない人たちと、本の話題で盛り上がることは、
 とってもよいモチベーションアップになりますよ("-")

Happy Reading!
 


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10201. まりあさん質問です。

お名前: オレンジ
投稿日: 2007/12/11(21:29)

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〉Ryotasanさん、オレンジさん、こんにちは。 まりあ@SSSです。

『ミステリーから始める100万語』の著者のまりあさんからお返事がもらえるなんてうれしいです!!

ところで質問です。
 100万語多読というのは、100万語達成→P.B.→(Level1で英語→英語をして150words/min以上)→(Level2で英語→英語をして150words/min以上)→…→(P.B.で英語→英語をして150words/min以上)という風に進んでいくものなのでしょうか?


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[汗] 10204. Re: まりあさん質問です。

お名前: まりあ@SSS http://buhimaman.at.webry.info/
投稿日: 2007/12/13(14:34)

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オレンジさん、ご質問に気づかず失礼しました。まりあ@SSSです。

  たむさん、教えて下さってありがとうございました。

〉ところで質問です。
〉 100万語多読というのは、100万語達成→P.B.→(Level1で英語→英語をして150words/min以上)→(Level2で英語→英語をして150words/min以上)→…→(P.B.で英語→英語をして150words/min以上)という風に進んでいくものなのでしょうか?

  「いちおう」 なんですが、Level1を150〜180words/min で
  読めるならLevel2へ、 
  それも150〜180words/min で読めるならLevel3へ と上がっても
  まあ大丈夫でしょう、ということです。

  本当は、読んでいる様子を見て、感想などを聞き、この本の面白さが
  分かっているなぁ、とか、面白くなかったならなぜか?と尋ねたり、
  それによって指導者が判断してアドバイス出来れば一番良いのですが、
  掲示板ではそれが出来ませんから、バロメーターとして読速を示して
  いるわけです。

  150〜180words/minで読んで、内容の8割位が理解出来ていれば、
  レベルアップして良いのですが、ほとんど分かった、とぜんぜん
  分からなかった、は自分ですぐ分かりますが、8割位分かっている
  かどうかは、自分では良くわからないですよね。

  そういう方には、ミステリーならば、細かい点で分からない部分も
  あったけれど、犯人・動機・殺害方法・なぜ犯行が発覚したか、が
  分かって、「なるほどそういうことか!」と納得出来れば、その本が
  ちゃんと読めた、と自己判断出来るだろう、ということで
  「ミステリで英語100万語」を書いたわけです。 

  レベルの評価は絶対的なものではなく、それぞれの人によって
  感じ方が違います。レベル2の○○よりレベル3の××の方が読み
  やすかった、ということもあります。まあレベル2とされている本は
  誰が読んでもレベル4とされているものよりもやさしいと感じるとは
  思いますが。

  レベル1がしっかり読めているようだったら、レベル2に上がり、
  時々レベル1も読んですらすら感を再確認し、ときには興味のある
  レベル3も覗いてみて、とらせん階段を上るようにレベルアップする
  ことが望ましいです。

  レベル1が面白いからと100万語以上読んだ方もいらっしゃいますし、
  購入費用の点から、レベル1はあまり読まずに少し無理してレベル2に
  上がってしまったという方、レベル1〜2は普通に読んでからレベル3を
  100万語以上、その次はいきなりペーパーバック、とかいろいろな方が
  いらっしゃいます。レベルの上げ方は様々です。

  多読を始める時の英語力が普通の方は、100万語読み終わる頃には
  レベル3位まで読めることが目標ですが、これも目安に過ぎません。
  大切なことは、本当に楽しめているか?です。
  自分にとって低すぎるレベルは楽しくないし、難しすぎても良く
  分からないから楽しくないはずです。難しすぎるものをなんとか
  分かろうと無理をすると、読速が落ちます。そこで150〜180words/min 
  といバロメーターがある、というわけです。

Happy Reading!
  
   
  


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10158. Ryotasanさんもう1つ質問いいですか?

お名前: オレンジ
投稿日: 2007/12/1(18:12)

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 僕の英語の読み方なのですが、僕の頭の中でまとまってなかったので、うまく説明できなかったので、もう一度質問させていただきます。僕は英語を読むときに返り読みはしていなく、英語を逐語的に日本語に訳して読んでいます。しかし、時に勝手に目が動いたりして、英語を英語のままで理解できるときもあるのですが、それが自分では理解しているようには思えなくて、不安になり、日本語逐語読みになってしまうのですが、英語を英語のままにわかるところはそのまま理解していいのでしょうか?


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10160. そうです!

お名前: Ryotasan
投稿日: 2007/12/2(10:36)

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英語を英語のままでわかるところはそのまま理解した方がいいのです。

[たとえば]日本語で、自分の近くにある事物を指し示す言葉は「これ」です。相手の近くにある事物は「それ」です。自分からも相手からも遠くにある事物は「あれ」です。

英語では、自分の近くにある事物が "this/these" ですが、自分から遠くにある事物は、相手の近くでも相手から遠くでも "that/those" です。「それ」が "it" に対応するかのように日本では考えられていますが、本当は違います。遠い近いに関係なく it や they は使われます。

体の部位をあらわす名称は、どんな言語でも基本的な語彙とされていますが、日本語と英語で分類のしかたは違います。

日本語では頭と顔を区別することが多いです。顔と胴体をつなぐのが首です。首から上全体を「首」と呼ぶこともあります。

英語では首から上全体が "head" です。英語では "face" も "head" の一部です。硬貨に人の顔 (head) が刻印されている側を、その硬貨の "head" と呼びます。

英語では手の指を "finger" と呼び、足の指を "toe" と呼びます。手の指でも親指だけは "thumb" という名称で別扱いすることが多いです。日本語では手でも足でも指は指です。

日本語では湯と水を区別しますが、英語ではどちらも "water" です。熱湯も "boiling water" ですから "water" の一種です。

英語の "cat" は猫だけでなく、ライオンや虎などネコ科の動物全般を含みます。

こういう例はまだまだ沢山あります。単語レベルで英語を日本語に訳している限り、基本的な単語を正確に理解することはできません。さまざまな英単語のネットワークを森の木々に喩えれば、幹や根っこの位置がずれているようなものです。文全体の意味を理解する時間もかかるし、こういう読み方を続けても単語の知識は増えないと思います。(^-^;)

できれば、あらゆる単語を英語のまま理解するのが理想です。勿論、英語を母語とする人たちはみんなそうしています。日本人でも、非常に簡単な絵の多い本から始めればできます。


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