一周年&停滞脱出報告(やっぱり長文になってしまいました)

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8786. 一周年&停滞脱出報告(やっぱり長文になってしまいました)

お名前: 柊
投稿日: 2006/11/20(17:51)

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 こんにちは、柊です。タドキスト大会行けませんが、楽しそうで、いつか行きたいです。

 先日、どうやら多読一周年を迎えました。どうやらというのは、いつ始めたかはっきりしない(徐々に移行したため)ので、どの日を記念日にしようか迷っているうちに、多読の掲示板で過去の投稿を探すことを思いつき、結果18日にするのが妥当かと気づいたのが、昨日だったのです。

 そういえば昨日、TVで北海道日本ハムファイターズの森本選手が、ハッピー・バースデイの歌を歌っているのを見たような。誰か知り合いで誕生日がいたというより、ただ単に十八番なので何かあるとこの歌を歌うようですが、森本ファンでもあるタドキスト・柊への一歳おめでとうの歌として、勝手にお受け取りしておきましょう。

 近況ですが、なんだかはっきりしません。語数カウントはやめると宣言してしまったし、それからあんまり読んでいないので、200万語通過もしていないはずです。
 ただ、英語力がついたかという観点から振り返ってみますと、1年前よりは絶対的に上です。瞬間最大風速のような意味では、半年ぐらい前が一番でしたが、かといってそれから落ちたかというと、ただ単に、あの時読んでいたモンテ・クリスト伯ほどのめり込んでいないだけだと思います。あるいは、The lady in the towerとか。

 他の英語学習サイトを見たり、英語学習法の本を読んだりすると、新聞が読めるというのがかなり上の方に来るようですが、わたくし実は、疲れると日本語の新聞も読めなくなる性質があります。
 YLもありますが、どうも、世の中にこれだけ問題があるというのがきついらしく、特に自殺記事の連打が堪えます。そもそも、自殺というのは連鎖するものという説もありましたが、自殺に限らず、一つ報道されると、他のものもどんどん似た事例の報告があるような。

 そんな状況ですが、先日、いつも読んでいる新聞に英語版があると判明し、ネット上で無料記事を読みましたが、日本語記事の要約に近いせいもあり、全くストレスなく読めて理解できるとわかりました。あとは、中国と朝鮮半島の地名・人名が、漢字と英語読みが一致すれば、日本語と同じ理解度になると思います。

 リスニング、シャドーイング関係は、ほとんどやっていません。多聴・多読マガジンも買いましたが、一番速いのでも、「聞き取れる」ため、カタカナ変換がおきそうです。
 気も向かないので、向くまで放っておきます。

 ただ以前、小公女は聞き取れるのに、ドリトル先生もグリーン・ノウも聞き取れず、なぜ!?と思っていたのが、多読が進むと自然に理解できるようになったということもあり、多読だけでも結構出来るだろうと思っています。
 全部イギリス英語なので発音はあまり関係なさそうで、ただ、ドリトル先生とグリーン・ノウの方は、BBCのラジオドラマだったため、速すぎて読解能力がついていけなかったのかという仮説を立てています。リスニングを休んでいたのに、聞き取れるようになったので。

 それから、リスニングをしようと思っていたのではないのですが、リーグ戦も終盤になった頃から北海道日本ハムファイターズを応援するようになり(90%ぐらいが森本のせいです。あとはヒルマン監督と新庄が半分ずつ)、ヒルマン監督のインタビューも、何試合分も聞きました。
 一つ目の試合では、何を言っているのかさっぱりわかりませんでした。考えながらゆっくり話しているのはわかったので、ゆっくりなのにわからないと、ちょっとショックでした。
 二回目の試合は、アクセントを置いているらしい動詞だけが聞き取れました。
 そしてついに、アジア・リーグ優勝の回では、通訳の人が訳す前に、「あららら、優勝インタビューなのに、相手チームほめまくるところから始めてるよ」というぐらいにわかりました。ま、喜んでいる勝ったチームの隣で、ずっと待っていないといけないらしい負けたチームへの配慮は大事だと思うので、そういうところが好きです。そのうち、質問する人の方が、それより日ハムの選手はというような質問をするほどでした。
 来期続投が決定しているので、来年にはさらに聞き取れるようになると思います。

 しかし、来期には、ヒルマン監督が全部日本語でしゃべるようになるかもしれない。それぐらいに、日本語を覚えること、日本で愛されることに力を入れているのを感じます。「しんじられなーい」が有名ですが、発音だけでなく、どこにアクセントを置き、どこで伸ばすのかという辺りも、かなり自然な日本語になっていると思います。リーグ優勝の翌日には、北海道新聞に色紙が載り、「みなさん、ありがとう」とひらがなで書いてありました。
 ニュースで特集など見ていても、報道陣に顔見知りがいたらしく「久しぶりー。元気ですか?」などと声をかけていました。
 アメリカ人は外国語を覚えない、と色んな本で書かれていたので、その国の言葉を話すと受けがいいらしい、と気づくだけでも大した人だなと思います。しかも、TPOに合わせて、言い方を変えるのもわかっているようですし。
 外国語学習者としてみた場合、とても参考になる人です。

 さて、停滞の件ですが、過去の停滞についての投稿を見たり、考えたり(考えてループにはまるのが、基本パターンで危険ですが)した結果、「本人が苦しくなければ停滞じゃない」という定義(誰かすでに作ってます?)を採用し、最近苦しくもなければ焦りもしないので、停滞脱出と判定しました。
 色々とアドバイスを下さった皆さん、ありがとうございました。

 ついでに、勝手に新庄選手にもお礼を言っておきたいと思います(すっかり野球ファン)。彼の場合、俳優気取りの服装(似合うからいいけど)だし、いつもお気楽だし、と思っていたのが、どうやら、この人の脳天気さのかなりの部分は努力のたまものらしいと思うようになり、「英語の勉強、難しいけど頑張ってます」より、「英語? 楽しいよー」の方が、大変な場合もあるだろうと、悟り(?)を開きました。

 それから、酒井先生にいただいた、自分の時は多読もないから停滞もなかったという趣旨(柊流解釈)の返信を読み、多読の掲示板に来る前を考えると、今の状況はかなり継続して英語に触れているなと思ったのも大きかったです。

 それは、以前に比べればマシという、ネガティブな意味ではないのですが、なんというか、「この間読んだあれは面白かったし、次読もうと思っているこれも面白そうだし、来年辺り読めるかと思っていあるあれも面白そうだし」という状態って、楽しい毎日なのでは?と気づいたのでした。
 段々、なぜ悩んでいたのかもわからなくなり、悩んでいないような気がしてきました。以前から、三歳下の妹にまで(しかも当時まだ十代半ば。三歳の重みが大きい時期です)、暗示にかかりやすいタイプとは言われていましたけど。

「暗示と悟りは紙一重、人生が狂わなければ、楽な方を取って良し」という迷言(自分で言っておきます)を残し、停滞脱出報告を締めくくります。いえ実際、きみょーな思いこみや強迫観念というのはあるので、断ち切った者勝ちという気はしますし、断ち切ってはいけないものだけ確認しておけば、あとはいいんじゃないかと思います。

 最近読んだ本など、書きたいのですが、何があったのかかなりの部分忘れております。ほぼ全部購入派なので、本棚を見れば、大体思い出しますが。
 邪魅の最後が許せーん、などと言っても、ここ、英語の話をするところなので、ちょっと違いますし。

 たしか、You wouldn't want toシリーズを、二冊読みました。ヘンリー八世(そればっかり)の巻とギリシャ奴隷の巻です。書評もあげましたので、YLがおかしいと思われた方は、がんがん直して下さい。以前からだいぶん大雑把なので、書評登録のYL判定は3〜5とか、そういうことにした覚えばかりがあります。

 あとは、ヒストリカル・ロマンスでBridegertonを何冊か読み、Dead famousを読みかけ(例によってエリザベス一世と、メアリ・ステュアート)、Jean Plaidyを読もうとして読めなかったので、代わりにAmazon.co.ukでレビューを読んで読んだつもりになってみたり。メディチは初期なのでやっぱりあまり上手くないとか、Murder most royalは最高だとか、結構書き込み多かったです。このレビューも英語なので、読めると嬉しい。

 ヴァンパイア・クロニクルズの最終巻Blood Canticleも挑戦して、あれはページを開いてしまえば、レスタトが一人称で「ちょっと黙っててくれる?」と言いたくなるぐらいしゃべり出すので読むのは楽なんですが、何しろ最後なのでもったいなくて、もっともっとニュアンスがわかるようになってから、初めて読む時から細かく味わいたいと、大事にしまってあります。
 しかしこの本、エピグラフと言うんでしょうか、最初の部分にキング・ジェームズ・バージョンの聖書が引いてあるのですが、確かこのキング・ジェームズはエリザベス一世の後継者のジェームズなので、イングランド国王即位が1603年(徳川幕府成立の年・エリザベス一世の没年。私の覚えている数少ない年号の一つ)で、それまでも20何年かはスコットランド国王をやっているので、いくらなんでも、1700年にならないうちに死んでいます。
 つまり、この聖書は滅茶苦茶古いんです。多読のやり方で読んでも、短いせいもありtheeってなんだと言いたくなります。

 今後の目標としては、ずーっと探していた、「メアリ・ステュアートの無実が証明された」と日本のサイトで書かれていたものの元ネタらしい本が、やっと、Alison Weirの本らしいとわかったので、それを読んで考えてみたいのが一つ。どうも、全てはエリザベス一世(と多分共犯が、時期的には父の方のセシルになるんでしょう)の罠だという説らしいのですが、そうだったとしても、統治者としてはメアリ・ステュアートは史上最悪と考えて良さそうだし、エリザベス一世は史上最高の有力候補だと思っているので、メアリが好きになれないのは変わらないでしょう(この辺そもそも、悲劇の女王とか、悲劇の王妃が好きじゃないらしい)。

 それから、David Handlerのホーギー・シリーズも読みたいのですが、これがまた、英語の意味がわかっても場面の意味がわからない本の筆頭なので、なかなか難しそうです。ただそれだけに、翻訳を何度読んでいても、原書で読みたいわけですが。
 あとは、有栖川有栖が日本の作家で一番好きなので、最新作「乱鴉の島」で出てきたポー(何しろ推理小説の祖とされているので、有栖川有栖の尊敬の度合いも並大抵ではない。あ、ポー本人は出てきませんよ)の大鴉の詩が読みたい。the ravenとわかっていますし、手に入れてはあるのですが。
 そして、Jean Plaidyのテューダー・シリーズ(多分、残り10冊)全制覇への野望もあります。

 と、こんな感じで、どん底から持ち直し、割と気楽に一周年通過です。ただ、どうも英語以外の経験からすると、どん底まで行くと割と楽で、あとは戻ってくるだけという気もします。何やら、私の場合、坂道を転がって行って、ここから落ちると大怪我という手前に、必ず柵があって、そこに引っかかると、あとは帰るしかなくなるようです。

 そういえば、ホーキングも読みたいのでした。物理用語って、英語で読むと結構日常の言葉と同じものを使っていて、日本語でわからなかったことが一気に腑に落ち、「日本語で悩んだ時間を返せー!」と叫びたくなることがあります。
 身内に理系大学生がいますが、物理がわからんと言うので「ホーキングを読め。君の悩みは解決しないが、物理が大体どういうものかはわかる」と言ったら、「(リチャード)ドーキンスの方が読みたい」というので、「おー、セルフィッシュ・ジーン、ブラインド・ウォッチメイカーの。この間、科学番組見てたらドーキンスにインタビューをしていて、ドーキンスだ、動いてる、生きてる、って感激したよ」と言ったところ、奴は生物系なのに、「ドーキンスって、ブラインド・ウォッチメイカーもなの?」と言うので、勝った、と密かに思いました。
 本が読める人間は強いです。ちなみに、ブラインド・ウォッチメイカーは日本語で読みましたが、10ページも行かずに挫折しました。それは奴には内緒です。日高敏隆(ドーキンスを日本に紹介した人。一応生物系ですが、やっている翻訳が半端じゃない数の言語と冊数)は最後まで読んだから、それでチャラにして欲しい。

 それでは、Happy reading!

 あ、カール・セーガンのThe haunted world Science as a candle in the darkも読みたい。このタイトルの味わい深さも、最近わかってきました。日本語では「カール・セーガン科学と悪霊を語る」で今一味気ない。


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