私の500万語(3)

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8368. 私の500万語(3)

お名前: ウルトラQの母
投稿日: 2006/8/31(12:43)

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英語500万語(9)—バレエで多読

「私色の多読」を目指して、バレエ物を多く読もうと思っている。しかし、バレエ物を読むと、けっこう切なくなる。バレエを目指す子どもたちの人生が、凡人の目にはあまりに過酷だからだ。

職業としてダンサーを目指すためには、とくにクラッシックの場合だと、すでにローティーンの頃から「プロ意識」が必要とされる。イギリスで子供向けのバレエ雑誌を読んだことがあるが、プロ養成のシステムの確立した国、プロが食っていける国ならではの内容だ。ちょっとびっくりする。

クラッシックのダンサーは16、17、18歳くらいからプロとして舞台に立つ。中にはプリセツカヤのように70歳超えても踊る人もいるけれど、普通は40歳前後まで踊れれば御の字っていう感じだろう。パリ・オペラ座でも女性ダンサーの定年は40歳だという。

デビュー前にはひととおりの「職業訓練」が終わってなければならないことを考えると、10代は非常にインテンシブにその訓練をする時期だ。12〜13歳の子が、「職業人」としてかなり成熟した意識を持っている。

一生を通して、そんな「職業意識」を持たずにのほほんと生きている大人も多い中、それは痛々しいくらいだ。

A Dance of Sisters(56の文献)という本を、SSSの掲示板で知って読んだ。胸が詰まる。

この話、バレエをある程度(>かなり?)知っている人が書いているのだと思われるけれど、舞台設定が悲しすぎ。

一体何を狙って書いているのだろうか。プロになるなら教師を選ばないと!っていう教訓? 

舞台はロシア人教師の経営するそれなりに水準の高いバレエ学校なんだけど、このバレエ教師の「言葉」によって主人公は追い詰められ自分を見失って行く。本当に優れた教師なら、こんな言葉ははかないだろう、と思ったりもするが、案外こういう教師は多いのかもしれない、と思ったりもする。

これって、けっこうリアルな世界なのかもしれないなぁと思ったりするととても恐い。

バレエの世界って、かなり「異常」な部分もある。平気で拒食症にかかった人なんかが登場していて、でも、この拒食症にかかった2人の生徒を、ロシア人の教師は、「そこまでバレエにかけてる」っていうことで案外可愛がったりしている。体重コントロールについての指導もかなりむちゃくちゃで、優秀な教師なら絶対にこんなことは言わないだろうけれど、でも、案外、方法は指示しないで「もうちょっと痩せなさいよ!」という先生は多いかもしれない。

この話の舞台はアメリカだけど、ダンサーというのが職業として確立しているからこそ、「痩せなさいよ!」という言葉も、ローティーンの子たちは重く受け止めてしまう。先生の言うとおりに痩せなければ、プロとして仕事の斡旋を受けられないかもしれない。

ここのバレエ学校では、プロになる直前まで生徒を手元に置いておきたがる。勝手にオーディションなどを受けると、その子は「いなかったこと」になってしまう。その代わり、能力があり、教師のプログラムに従って訓練を続ければ、あちこちのバレエ団に口をきいてくれる。

この辺りは、単に「先生に気に入られたい」というような「気持ち」の問題じゃなくて、キャリアの問題が関わってくるので、先生の一言というのも、生徒たちは重く受け止めてしまう。

まぁ、本当に才能のある人、本当にバレエを愛している人たちは、こんなことしないのかもしれないのだけれど、中途半端に才能のある人たちの「人の輪」の中に入ってしまうと、そこは、蟻地獄みたいな世界かもしれない。

バレエってけっこう恐いかも・・・。

ささいなつっこみだけど、この著者、ポアント(>ギャンバ)の底にある、X,XX,XXXを職人のマークと書いているけれど、これ「足幅」(>ワイズ)だよねぇ。

ここまでの総語数、928163語。

56.2006年7月3日:A Dance of Sisters :児童書: 40820語:☆☆☆☆☆:ジャクリーヌ・ウィルソンとは違う意味で胸がつまる話。バレリーナを目指す女の子たちは、10代はじめのころから「職業人」としての意識を持つ。彼女たちのキャリアは17、18歳くらいから始まる訳で、その前に職業人としての「訓練」をすませておく必要があるのだ。しかも、この訓練は生半可なものではない。

57.2006年7月4日:Hello Reader3(4冊) :SR3: 534語:☆☆☆☆:Floffy and the Fire Fighters, Growl! A Book About Bears, Friends Forever, Howl! A Bool About Wolvesの4冊。自然科学物はこういう子ども向けのもので慣れていかないと、単語が身につかないかも。

58.2006年7月4日:The Pit and the Pendulam and Other Stories :OBW2: 5000語:☆☆☆☆☆:ポーの作品。一気に読める。かなり恐い。新刊で単語数が分からないので一応5000語にしておく。

59.2006年7月4日:Starlight Ballerina :児童書: 300語:☆☆☆☆☆:光モノの入った絵がきれい。かなり低年齢の子ども向けの本だけど、でもバレエの厳しさ、その中でのダンサーの孤独が描かれている。

60.2006年7月5日:A History of Britain :PGR3: 8500語:☆☆☆☆☆:イギリスの歴史がコンパクトに分かりやすくまとまっています。でも、必ずしも「通りいっぺん」じゃないです。

61.2006年7月6日:Margot Fontayn: Prima Ballerina Assoluta of the Royal Ballet :一般書: 2000語:☆☆☆☆☆:フォンテンの写真集。多分、ロイヤル・バレエの関係のエキジビションがあったと思われます。その展示物と解説を本にまとめたもの? 著者はロイヤルの学芸員だそうです。フォンテンは、本当に雰囲気のあるバレリーナだと思います。マカロワが、「フォンテンについてテクニックが弱いと言う人がいるけれど、そんなことはない。彼女のテクニックは完璧だった。どんなに難しい技術でも、軽々とやっているように見えるのが本当の技術」というようなことを書いていたのを思い出します。

62.2006年7月6日:Washington D.C. :OFF1:3500語:☆☆☆☆: A Dance of Sistersの舞台がワシントンだったので読んでみました。ワシントンは昔仕事でちょこっとだけ行ったことがあります。スミソニアン博物館なんかをもっとゆっくり見てみたかったなぁ。

63.2006年7月7日:Alice's Adventure in Wonderland :OBW2:54500語:☆☆☆☆: 『不思議の国のアリス』のリトールド。オリジナルは「言葉遊び」が難しいとも聞く。これを読んでみて、ディズニー映画は案外原作に忠実に作ってあるのかも、と思った。
 
64.2006年7月8日:About a Boy :PGR4: : 21316語:☆☆☆☆☆: PGR4なのに、するするする〜っと読めてしまった。PGR1や2でももっと読みにくいのもいっぱいある。英語の難易度って、個人によって感じ方が違ったりするので、なかなかにはかりにくいものかも。これは映画を見たことがある。

英語500万語(10)—苦しい時のマンガだのみ?&投げた本との再会

本屋に行ったら、『名探偵コナン』の英語版の3〜5巻が置いてあった。地元の大きな本屋は洋書コーナーはそれなりには充実しているが、それほどスペースがある訳じゃないので、シリーズ物は、1〜2巻のみが置いてあることが多い。あとは「注文させよう」という意図なのだろう。

『名探偵コナン』は日本語でひととおり読んでいる。400万語で読んだ時には、「むずかしい!」と感じた。日本語で読んでなかったら分からないだろうなぁ・・・という感じがした。

今回は、「英語のマンガ」(>翻訳物?)に少し慣れたというのもあるのか、英語力が少しアップしたのか、前より読みやすくなったように感じた。

『名探偵コナン』は日本語バージョンの中にも外人さんが出てくると(>国際的な犯罪組織っていうかテロ集団?が関わってるので)、セリフが英語になってルビで訳が出ている形になることがある。その英語がけっこう本格的である。著者が英語が出来るのか、英語が出来るスタッフがついているのか・・・。

マンガは楽しく読めて、語数も稼げるので、ちょっと停滞気味でどよーんとした気分になった時に良い。「語数を稼ぐため」に多読をやっている訳ではないとはいえ、やっぱり語数が増えて行くのは、「励み」になることは間違いないし、語数が増えて行く「達成感」も多読の楽しみのひとつであることは間違いないので(>私の場合)。

実は、「記録漏れ」があって、読んだ本のリストの中に入っていないのですが、Girls in Loveは昔投げた本です。Girls in Tearsを読んだら案外するするっと読めたので、続けてGirls under Pressure を読み、さらにこれを読みました。

リストの最後のHolesもそうです。1〜2度読みかけたのだけど、すっと入って行けなかった。でも、今回はすっと入って行けた。

「昔投げた本」というのは、その時点では、何らかの事情で「出会えなかった」本だということなんだと思います。その事情というのは、英語力不足のこともあれば、その時の体調ということもあれば、時間的制約ということもあれば、その時の気分ということもあるでしょう。

そのまま、二度と「出会う」ことの出来ない本もあるけれど、こうやって、もう一度「出会う」ことの出来る本もあります。

Holeで500万語を通過しました!

これまでは、100万語の区切り事に、端数は繰り越さず捨ててました。でも、掲示板で「繰越し」もあり!と知って、最終局面を気楽に過ごすことが出来るようになりました。

前は、「あまり無駄が出ないように」と、あと少し!となってくると、読む物が自由に選べなくなって自縛自縄状態に陥ってたんですよねぇ。たとえば、99万語のとこで、10万語のPBを読み始めたら9万語も捨てなきゃ!と思うから読みたい本が読めない!みたいに・・・。

65.2006年7月9日:The Case Closed#3:マンガ:10300語:☆☆☆☆☆: 苦しい時のマンガ頼み・・・・。毎回、区切りの100万語まで後10万語・・・くらいになると、どうやってこの100万語を閉じよう・・・という気持ちが先に立ち、平常心で読書できなくなるかも・・・。たとえば、あと1万語・・・なんて時にPB読んじゃうと9万語くらいが「ムダ」になっちゃうからもったいない・・という気がしちゃったりして、あんまり「はみださない」ように計算してしまう。本当は、余った分は「繰越し」にすると良いのかな? そうすれば、最後、平常心を失わずに楽しく読める。手元にうまいぐあいの語数の「積読」の本がなくなってしまったので、シャカシャカ語数が稼げるマンガに手を出すことにした。語数にとらわれすぎるのもどうかと思うけれど、やっぱり語数は励みにもなる。『名探偵コナン』は日本語で一通り読んでいるのだが、1、2を読んだ時はもっと難しく感じた。少し力がついてるのかしら。だったらいいな。

66.2006年7月9日:Puffin Easy−to Read1(5冊)PER1:1147語:☆☆☆☆: Tiny the Snow Dog, When Tiny was Tiny, The Magic Cooking Pot, How Big is Big, The Ugly Ducklingの5冊を立ち読み(>本屋さん ごめんなさい。でもさ、他にいっぱい買ったから許してね)。評判の良いPuffinのシリーズを始めて手にしてみた。How Big is Bigはとても哲学的な本である。 絵も可愛いし、英語もいい感じ。買うのはちょっときついので、立ち読みさせてもらうことにしようっと。(>立ち読みという技も掲示板で学びました)
 
67.2006年7月10日:The Case Closed#4:マンガ:8000語:☆☆☆☆☆:コナンでサクサク。

68.2006年7月11日:Little Miss(2冊):児童書:1400語:☆☆☆☆☆:Little Miss Curious, Little Miss Lateの2冊。イギリスで人気のMr.Manというシリーズがあるのだけれど、その女性版Little Missのシリーズです。おかしな人がいっぱい住むナンセンスランドのお話です。Mr.Manも含め、互いに他の話に登場しあうので、沢山読むとだんだんナンセンスランドの全貌が明らかになるのかな? ほのぼのしてます。

69.2006年7月12日:Curious George(2冊):児童書:1400語:☆☆☆☆:Curious George's Great Costume Party, Curious George Makes Pankcakesの2冊。「おさるのジョージ」にこんなにいっぱい話があるのは知らなかった。これもほっと一息つけるシリーズ。
 
70.2006年7月14日:Great Crimes :OFF1:8800語:☆☆☆☆:犯罪史上有名な事件の紹介。ルーブルから『モナリザ』が盗まれた事件では、しばらくは守衛さんたちはみんな『モナリザ』が盗まれたと気づかなかったらしい。(>修復とか他の美術館に貸与とかで絵が時々壁からなくなるのはよくある)絵が見つかるまでの間に、「盗んだ絵がありまっせ」と2人くらいのコレクターがだまされてニセ物をつかまされたらしい、なんてことが書いてあった(>しかし事は秘密裏に行われたので真相は不明)。リンドバーグの息子が誘拐された事件(>しかも息子は殺されてしまった)なんていうのも知らなかった。リンドバーグ夫人がこんなに美人だったというのも知らなかった。犯罪というのも実は「創造性」を必要とする分野なのかもしれない。画家が絵を描くように、作家が小説を書くように、科学者が発明、発見するように、偉大な(?)悪人というのは、「誰もやったことのない犯罪」というのを目指すのだろうか。

71.2006年7月14日:The Case Closed#5 :マンガ:8000語:☆☆☆☆☆:コナンでサクサク。

72.2006年7月17日:Spot(2冊):児童書:200語:☆☆☆☆:Spots' Baby Sister, Spots goes to the Parkの2冊。イギリスで人気の子犬のスポットの話。しかけ絵本で楽しいです。最近実行するようになった「立ち読み」技を駆使。

72.2006年7月19日:Holes:児童書: 46938語:☆☆☆☆☆:SSSの掲示板や書評でも人気のHoles。一、二度読みかけたのだけれど、すっと入っていけなくて「積読」になっていた。私の場合、「つかみ」まで「ゆったり」した気持ちで読めるかどうかが、その本に入っていけるかどうかに重要みたい。以前「投げた」時は、時間や気分に余裕がなくて、細切れ時間の中で手に取ったので、ダメだったのだと思う。あるいは、その頃はHolesな気分ではなかったのかな? 評判が高いだけあって、面白かったし、なかなか深みがある。主人公は無実の罪で少年院(>矯正院?)に入れられ、毎日、穴をひとつ掘らされる。何の意味があるのか? 主人公の祖先の話とからまりあって、一見無意味なこの作業に実は隠された意味があることが明らかになっていく。設定自体は、リアルじゃないのに、いったん話の中に入ってしまうと、登場人物たちの心理は実にリアルだ。ある意味、人生そのものが描かれているといっても良いのかも。


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