Re:道化師さん、こちらこそありがとうございます。

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304. Re:道化師さん、こちらこそありがとうございます。

お名前: しお
投稿日: 2004/2/2(20:54)

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道化師さん、こんにちは。しおです。

〉それは仕方ないですね。
〉点数で評価をしたいと思うのは、多分人間の性みたいなものなのではないでしょうか。
〉SSSの多読は、「競わない、点数で評価しない、自分が面白いだけが基準」
〉と言うのは、全く正しいのですが、自分の中だけに価値基準を置くと言うのは、
〉現代社会を生きている者にとっては、また逆に仙人の修行みたいな側面もあると思います。
〉なかなか「競う」「点数評価」という欲望に打ち克つのは難しいです。
〉仕事を定年して、余生を楽しむような立派なオジイサン達ですら、
〉「あいつは、勲○等だ」みたいな競争や評価を気にしますから。

そうですね。「点数」「勲○等」という尺度で、何をどれだけ計ったこと
になるのか、もう、一部だけを取り出して計ったことにしかならないけれ
ども、安心ですよね。
分かりやすいから。

〉〉結果は、もう入れる大学があるという点数だったのですが、これをみて
〉〉「留学したくなったとき試験勉強的なことにあんまり時間を費やさなく
〉〉ても大丈夫なんだ」と思って、かえって留学熱が落ち着きました。(笑)

〉自分に対する免罪符が出来て良かったですね。
〉(人を一番追い詰めるのは、自分自身ですから、自分に対する免罪符は大切だと思います)

よかったです(笑)
なにかで自分を許さないと、生きにくいことがありますね。

〉〉毎日、または週何回か50語でも100語でも
〉〉書き続けることが最も早道だと思います。

〉なるほど。毎日、いや週に何本かARTを書いていると、良いわけですね。(笑)
〉(あっ、しおさんはARTはご存知なんでしたっけ?)

いえ、私はARTって何か知らないのですが、某18金MLの関係ですか?

〉あっ、日記はダメです。私は日本語の日記だって、つけられない。
〉子供の頃の夏休みの宿題の絵日記なんて、地獄の苦しみでした。
〉日記という形式の持つ、あの「内面の吐露」みたいなのはどうもいけません。
〉だから、小学生の頃の作文も苦手だったなぁ。
〉中学生頃になって、「レポート」という自分自身以外の事についての文章を書いたり、
〉嘘八百をつく事を覚えてから、文章を書くのが、苦痛でなくなりましたが。(笑)
〉あっ、そうか、だから、「嘘日記」を付ければいいのか。

「ART(って何か知りませんが)」か「嘘日記」ってとってもいいと思い
ますよ〜。
ペギー双葉山さんのポエムみたいなのも、すごくよさそう。
私は惰性でやっているけど、日記はいかんです。
書くことも決まってきてしまいますしね。

自分が読んだものについて何か書くというのも、いいらしいです。
でも、道化師さんの場合だと、日本語で緻密な分析を書ける方だから
英語だと、いやになってしまうかもしれないですね。
簡単な「どうして、ここで○○しなかったんだ?」というちょっとした
ツッコミくらいの文章からがいいみたいです。

〉〉ここまでしなくても、レベル0,1の本、または好きな作家の文章を
〉〉書き写すだけでも効果があると思っています。効果は分かりませんが、
〉〉私も気が乗らないときは、これをやる予定です。

〉こんな予定まで教えていただいていいんですか?
〉人に言っちゃうと、プレッシャーで苦しくなりますよぉ。

私の場合、こういう予定を言うのは全然プレッシャーにならないタイプ
なので大丈夫ですよ。

〉〉タドキスト大会では「会社で英語で悔しいことがあったから
〉〉自分の考えがいえるようになりたかった」という表面的な
〉〉答えをしてしまいました。これも動機のひとつですが、
〉〉自分が本当に動機だと思うものをすぐ整理できなかったの
〉〉でした。それで、いつかお話できたらなと思っていました。

〉そんなに気にとめておいていただいて、ありがとうございます。
〉なんか、多読界のアフロディーテに語りかけられているようで、
〉恐縮やら、怖いやらです。
〉全国のしおさんファンに申し訳ない・・・。

いえ、そんな、タドキスト大会で答えたとき、
「これは違うな」と自分でも思ったんですよ。
「会社で英語で悔しいことがあったから」というのは確かに事実
だけれども、ちょっとした小石くらいのことで、真の動機ではない。
なぜ突き詰めてやっているかの答えにはなりません。
しかしその場ではうまく言語化できず、道化師さんも腑に落ちていな
いだろうなと思いました。それで自分の中ですごくひっかかっていた
のです。
私は道化師さんの文章がとても好きなので、道化師さんにこんなお茶
を濁した答えをしたくなかったな、と思っていたのでした。

〉〉私が会社勤めをしていたときは、1日12〜15時間くらい
〉〉会社で仕事し、休日出勤し、会社から歩いて5分くらいの寮に住み、
〉〉すごい田舎なのに車の免許もなかったので出歩けず、まさに
〉〉会社に住んでいるのと同じ状態を何年も続けていました。

〉おぉー非人間的な労働環境!まさに、日本の企業ですねぇ。

ええ、もう典型的です(笑)
どれだけ仕事に没頭してどれだけ家に帰らないかでエラさが決まります。

〉〉子どもが生まれると、自分が予想していたよりはるかに重労働で、
〉〉典型的な母子二人の密室育児状態です。育児がつらければつらい
〉〉ほど、同じくらい何か激しく打ち込むものがなければ私の精神の
〉〉バランスがとれませんでした。社会から離れてしまいそうで恐ろ
〉〉しかったというのも大きいです。

〉この恐怖は、男の場合、企業を定年退職した後に訪れるようです。
〉どちらにしても、企業がその責任も負える訳も無いのに、
〉社員である間は、その社員の人間としての生活、人生すべてを
〉覆い包もうとする悪弊の結果です。
〉もし、企業がそう望むのなら、昔の地域社会が担っていた
〉生活の場としてのコミュニティーを築かなければならないのでしょうけれど、
〉それは「株式会社」という組織の宿命として不可能でしょうし。

新聞などで、退職後の男性の心の危機についての記事を読むと、分かる
なあと思う部分があります。

〉しおさんだけでなく、子供が乳幼児期の母親の孤独感は大変なものです。
〉私の場合も、この頃ほど妻に帰宅を待ち望まれた事はなかったなぁ。
〉そして、今の社会は意識ある女性に「子育てさへしてれば充分」という
〉先ほども言った「免罪符」は与えていないですし。

〉「藁をも掴む思い」の藁が「英語」だったわけですね。
〉とても良く解ります。
〉もしかすると、私自身も心の中の何処かで、
〉仕事をしている自分、父としての自分、夫としての自分という
〉部分的「役割」以外に、「自分としての自分」な部分が欲しくて、
〉学生時代に徹底的に嫌っていた「英語」に触れてみようと思ったのかも知れません。

「自分としての自分」、大切ですよね。

〉〉だから、SSSに出会う前の3年くらい、教材を利用した
〉〉「修行」的な勉強になってしまったのも、私の精神状態の反映
〉〉といえます。ぎりぎりの状態にはぎりぎりの勉強で反撃しな
〉〉ければなりませんでした。

〉楽しくては「免罪符」にならない訳ですね。

その通りです。過酷であればあるほどいいという。
会社時代の名残もあったでしょうか。

〉〉多読1年目は「修行」が少し残ってました。2年目は、子どもが
〉〉幼稚園にはいり、自分だけの時間が初めてとれ、
〉〉余裕ができたら修行色が一気になくなりましたね(笑)

〉やはり、人間、自然な状態では楽しい方に流れるのでしょうね(笑)

あはは、そうそう、やっぱりこれが自然ですよね。

〉〉私にとって、多読・多聴は英語の力を育ててくれると同時に
〉〉精神的なリハビリになりました。多読にめぐりあった時期も
〉〉タイミングがよかったんだなと思います。

〉これも営業マン等の研修なんかでよく言われる事らしいですが、
〉「欲しいと思った物は必ず手に入る」そうです。
〉欲しいと思えば、手に入れる方法を考え、それに向かって努力するからだそうです。
〉ある意味、私もこの意見には賛成です。
〉タイミングというような「運命」的なものではなく、
〉きっと多読との出会いは、しおさんが本当に望んだ結果なのだと思います。
〉聖書にも「求めよ、されば与えられん」とあるみたいですし。

そうかもしれません。多読を通して自分が得たもの、いろいろなご縁など
を考えると、偶然では片付けられないような気がします。

〉英語である必然性はないけれど、何かが必要だったと言うのはとても良く解りました。
〉突き詰めた感じだったのは、「英語」に対してではなく、
〉「生きる」事に対してだったのですね。
〉そうとは知らず、軽ーーく尋ねてしまった非礼をお許し下さい。

そんなこと全然ないですよ〜!「別に仕事に使うわけでも、日常生活に
必要なわけでもないのに、どうしてこんなに突き詰めてやっているんだ
ろう?」というのは、普通疑問に思われるでしょう。(笑)

〉〉そしてTOEFLを受けて、さらに心が軽くなったので、
〉〉安定した精神状態で、まっとうに、自分のやりたい勉強をやれそうだな
〉〉と思っています。

〉私なんかに、こんなに深く動機を語って頂いて良かったのか解りませんが、
〉きっとしおさんと同じような状況で英語に関わっている方もいらっしゃるでしょう。
〉そんな方の心のリハビリの為にも多読は有効という素敵なお話を
〉ありがとうございました。

単に私が気になっていただけですのに、こちらこそ長い話を聞いて
いただいてありがとうございました。

道化師さんがおっしゃるように、同じような状況で英語に関わって
いる方もいらっしゃるはずですよね。
「こんな状況で落ち着いて本なんか読んでられない」という方もたく
さんおられると思います。でも、英語の多読という方法もある、という
ことが頭の隅に残っていれば、必要な時期がきたときに、きっと力に
なるのではと思っています。


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