[掲示板: 100万語超 報告・交流 -- 最新メッセージID: 13567 // 時刻: 2024/11/23(21:52)]
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1442. 300万語通過。お試し期間が終わったという感じ。
お名前: 栄泉
投稿日: 2004/4/3(23:38)
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こんばんは、栄泉です。
3月30日、300万語を通過しました。始めたのが昨年1月末でしたから、
1年2ヶ月です。思っていたよりも早く到達しましたが、大切なのは自分に
合った多読をして成果を上げることなので、達成速度はそれほど気にかけて
いません。
300万語は1つの区切りかなと思っていました。そう言う方も実際にいま
すが、確かに、多読はこんなものか、もっとこうしたら良いのではないかと
いった感想や意見が持てたように思います。
1.あらためて、多読の意義を認識した次第
思えばこの1年2ヶ月ほど、これほど大量の英文を読んだことはありません
でした。それまで一体何をしていたのでしょうか。掲示板の通過報告には
英語力の変化について、「特に驚くような変化はない」とか「何か変な感じ」
という感想を見かけますが、私も同様の感想です。特に「変な感じ」という
のは重要なシグナルだと思いますね。今まで体験しなかったこと(多読)を
多量かつ継続的に行った結果、別世界にやって来た心境になったことによる
と思います。
実に,私たちは学校教育その他で「使える英語を身につける訓練」ではなく、
「英語に関する勉強」をする教育を受けていたのです。その教育は今も営々
と日本全国で続けられています。学校教育だけでなく、入学試験、英会話ス
クール、テレビやラジオの講座、TOEICなど各種の試験、英和辞典や文法の
参考書、単語集、例文集と、きりがありませんが、英語学習環境を形成して
いるこれらの要素はほとんどが、程度の差はあれ「英語に関する勉強」にド
ップリと浸かっているのです。私たちの大半は英語学の泰斗を目指している
のではないのです。
酒井先生が提唱した多読は、こうした既存の英語学習環境を構成する要素を
バッサリと斬り捨てて、使える英語の習得を果たすためのメソッドなのです
から、その点を認識して多読を進めることが肝要だと思うんですね。掲示板
には、○○万語読んでTOEICを受験したスコアがどうなったという話を見か
けますが、TOEICなんぞもPARTV、VIなんか勉強の臭いがプンプンすると思
うのですが如何でしょう。英検の語彙選択問題もそう。これら試験のすべて
が悪いとは言いませんが、こんな問題ができたからといって、それがどうし
たという視点も是非必要だと思いますね。そうでなければ、多読の本当の効
用の恩恵は受けられない恐れがあります。
2.多読の効果的な進め方について
もっとも、多読が普及しだしたのはここ2年くらいで、残念ながら、社会的
にはまだ知る人ぞ知る、マイナーな存在でしかないのも事実でしょう。従っ
てどう進めて行けばよいものか、私たちタドキストが模索して行かなくては
ならないのです。
私の場合、170万語くらいで、感じ始めたことがあって、読みたい本を無
限に探して読むのはある時点で一旦やめて、暫くは、今まで内容が良かった
り、読み易かった本を再読するのが良いと思うようになりました。100万
語か150万語までは、とにかく読みたい本を読めば良いでしょう。最初は
それしか基準がありませんし。
ただ、これは良い本だと思った本はチェックしておいて、ある時点からは、
それを集中的に何度も読むのが良いと思うのです。そうすることで、英語の
吸収の精度が飛躍的に上昇すると思っています。私は200万語から300
万語までの100万語のうち、実に67万語分が再読でした。これは効果が
あるなという感触を掴んでいます。
また、これなら何度読んでも飽きないと感じる本を46冊44万語分ピック
アップしたので、今後10回くらい読もうかと思っています。これだけで、
440万語分になります。ピックアップした46冊は、MGR2+34、OBW123、
PGR234といったところで分量も難易度も丁度いい。特に、MGR2+は読み易く、
内容も良いものが目白押しです。が、後で触れますが入手しづらいのは本当に
困ったことです。
また、この46冊中20冊は音声も入手したので、聞きながら読もうと思っ
ています。(これを「聞き読み」というらしい)
3.多読教材の評価
私なりの感想を述べてみます。
私は常々、English Learner向けの教材は、読みやすい、文字が一定の大
きさである、行間スペースにゆとりがある、挿絵や写真が豊富で質も良い、
紙の質が良いことが必要だと考えています。
3−1児童書
(1)Oxford Reading Tree (2)Step into Reading
(3)Hello Readers (4)An I Can Read
どれも文字は大きく、絵の質も良いかと思います。
(1)は英語能力ゼロから読めて、また、大人でも読める内容で実に素晴らしい。
(2)は何冊か揃っているノンフィクションものが面白い。
(3)はサイエンスものがユニーク。
(4)は大人が読める内容のものがあまりないかなという感じ。
3−2 Graded Readers
(1)Oxford Bookworms (2)Penguin Readers
(3)Macmillan Guided Readers (4)Cambridge English Readers
(5)Oxford Factfiles (6)D.K.ELT Graded Readers
(1)どの観点から見ても無難という感じ。
(2)読み易いものとそうでないものの落差が大きい。紙質は改善して
欲しいところ。紙質が悪いのに他のシリーズと比べて少しも安く
ないのはどうしたことか。また、文字が小さすぎるのと、レベル
5、6に挿絵が皆無なのはいただけない。English Learner向け
としての配慮を欠いているのでは。
(3)どの観点からみても良くできている。特に挿絵の良さは他の追随
を許さない。入手しづらいのが唯一の難点だが、これは致命的。
何とかならないかと思いますね。書店で入手できるタイトルは限
られているし、そもそも扱っている書店もごく一部。
どうも、日本での拠点(マクミラン ランゲージハウス)の組織が脆弱でバ
リバリとビジネスをやる体制ができていないらしい。国内の在庫
も少なく、注文数がまとまらな いと(一説によると500冊と
いうとんでもない数)英国からの取り寄せもままならないとか。
SEGブックショップで注文をとりまとめて(どれだけあるか分か
りませんが)同社に発注するなんてことはできませんかね。
(4)文字が大きく行間もゆとりがあって良い。ただし、レベル3以上
が挿絵が皆無でPGR56同様改善して欲しいところ。
(5)物語にとっつきにくい人にとって福音のシリーズ。私も最初はOFF
ばかり読んでいたのを思い出します。
(6)迂闊にも最近までこのシリーズの存在をきちんと認識していなか
った。どの観点から見てもOFFより素晴らしい。ちょっと高いのが
(750円/冊)のが難点。D.K.社は図鑑も出しているので、良いも
のがないか探してみたい。
4.最後に
300到達の少し前に何を思ったか「快読100万語」の「第2部
理論編」を読みました。以前とは比較にならないほどスラスラ理解
できました。これは何を物語っているのか。それにしても、目から
鱗のような指摘が次々と発せられていて、あらためて感激しました。
何百万語か進んでいる方には、キリの良いところで是非再読される
ことをお薦めします。自分にやっていること(多読)の意義がよく
分かります。
何はともあれ、1年2ヶ月も続いたことが大きい。多読は生活の一部
にしてこそ、大きな成果を生むことを確信した次第です。いずれ、
「英語の本を読んでいる」という意識さえなくなるでしょう。その
時が目標に到達した瞬間なのでしょう。そのためには、長続きさせる
こと。それが条件でしょうね。
まだ、書きたいことがあるのですが、そろそろ疲れてきたのでこの辺で
やめます。
今後ともなにかと宜しくお願いします。
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