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13488. Re: ちょっと変わった本を2冊ご紹介します。
お名前: 杏樹
投稿日: 2019/1/15(00:15)
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wkempffさん、こんにちは。
〉Dead Mountain: The Untold True Story of the Dyatlov Pass Incident,
〉By Donnie Eichar
〉YL 8.0、お薦め度★★★★☆
〉世界でもっとも不気味で原因不明の山岳遭難事故として有名なディアトロフ峠事件を再調査し、事故原因の有力な仮説を提示するものです。
この事件のことは全く知りませでした。ずいぶん不可解な事件のようですが、現地へ行ったらわかることがあったのですね。おもしろそうですが、読むにはハードルが高そうです。日本語に逃げてしまいそう…。
〉さて、二冊目、私の天敵、ブッカー賞受賞作です。
〉ブッカー賞は、そう簡単に読めない複雑怪奇な作品ばかり受賞し、私のような英語力の低い日本人には読み通せない、というのを選考基準にしているのではないかと疑っているのですが、今回はもう意地です。
ブッカー賞ってそんなものなんですか?
〉Milkman, by Anna Burns
〉YL 9.5~10.0、お薦め度★★★★★ (本音は★★☆☆☆くらいかな)
〉2018年のThe Man Booker Prize (ブッカー賞)は、おおかたの予測を裏切り、Anna BurnsのMilkmanが受賞しました。
〉Anna Burnsは北アイルランド出身の女流作家。
〉主人公は18歳の女性。実名は登場せず、彼女の一人語りで物語は進みます。また、舞台となる都市も国も明らかにされず、兄弟や隣人の名前もほとんど明らかにされません(ma、wee sisters、 third brother-in-law、tablet girlなど)。
実名が登場しない一人語り、と言う部分は「レベッカ」みたいですね。しかし他の登場人物も名前が登場しないとは。
〉舞台は小説中では語られませんが、IRAのテロが跋扈していた、紛争がもっとも激しかった1970年頃の北アイルランド、その中心都市のベルファストが舞台と推測されます(作者の出身地でもありますし)
アイルランドには興味があるので、IRAがらみとなるといくらかは背景が想像できるかもしれません。
〉北アイルランドの社会情勢を題材に無責任な住民の「噂」や「集団真理」の恐ろしさをテーマとした大傑作、という評価が大勢を占めます。しかし、あまりの読みにくさに酷評する向きもあります。
〉例を挙げましょう。
〉One of the Booker judges defended “Milkman” by claiming it wasn’t too hard to read compared with reading “articles in the Journal of Philosophy,” which caused book publicists around the world to choke violently.
〉Dec 4, 2018, Washington Post
〉「Milkmanはブッカー賞らしく「罰ゲームですか?」みたいな文章」
〉渡辺由佳里さん(最新の洋書を日本に紹介する活動を継続している文筆家)のTwitter
ブッカー賞が「読みにくい」というのは周知の事実みたいなものなんですね。
〉私は、正確にこの小説を理解したかどうかも自信ありません。
〉最重要単語であるrenouncerやbeyond-the-paleも、正しくニュアンスを理解できているか自信ありません。なにせ、北アイルランドの雰囲気など予測しようもありませんから。
〉チャレンジャーの皆様と苦労を分かち合いたく、どなたか読みになって感想を教えていただければ幸いです。チャレンジャー求む。そういう意味の★5つです。
アイルランドには興味がありますが、ここまで読みにくいと言われると躊躇しますねえ…。私はまだ英語の本をそこまで読みこなす自信がありません。しかも内容も悲惨そうですし…。
〉ということで、1500万語を通過したら、もう少しまともに読めるミステリーなどをご紹介いたします。
興味深い本を紹介してくださってありがとうございます。
すぐには読めなくても、こんな本があるのかーと言う情報はありがたいです。
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