1000万語 通過しました!

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13350. 1000万語 通過しました!

お名前: wkempff
投稿日: 2017/3/16(22:52)

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1000万語を通過したので、少し長くなりますが、レポートします。
興味のあるかたはおつきあいください。いくつかに分けます。

2013.10.20~2017.3.16
全73冊+3スクリプト
累計 1002万1千語

900万語~1000万語通過までに読んだのは、下記の8冊となります。

The Girl on the Train, by Paula Hawkins, 10.4万語
Let Me Die in His Footsteps, by Lori Roy, 12.5万語
Night Life, by David C. Taylor, 15.3万語
Angels & Demons, by Dan Brown, 15.5万語
World Gone By, by Dennis Lehane, 10.8万語
15th Affair, by James Patterson, 9.4万語
The Gods of Guilt, by Michael Connelly 12.8万語
The Wrong Side of Goodbye, by Michael Connelly, 12.7万語

2016.10.17-2017.3.16 累計 1002万1千語

こちらでは、900万語~1000万語の間の印象に残った本など

・昨年度Edgar賞、Lori Roy
ケンタッキーのラベンダー農家の数世代の確執と惨劇を描く、横溝正史風(八墓村風)ゴシックミステリー。
なにかすっきりした小説が多かった最近のEdger賞受賞作品とは、まったく様相を異にします。小説は、全米最後の公開絞首刑からイメージして構成されたそうですが、事実に基づいているわけではありません。
1952年、ケンタッキーの田舎では、少女は、15歳と16歳の誕生日の中間の日に大人になり、その日に井戸を覗くと、将来の伴侶が見える、と言われていました。しかし、Annieが井戸を覗いても何も見えず、かわりに、対立する家の老女の遺体につまずきます。
1936年、対立するBardie家でもっとも信頼されていた長男、Joseph Carlの公開絞首刑が執行されました。Carlは、Annieの叔母Junaへの暴行で処刑されますが、Junaは漆黒の瞳と魔力でCarlを誘惑したとうわさがながれ、姿を消します。Annieは叔母に似た容貌で未来を予見する魔力があり、だんだん隣人から孤立していきます。
田舎町の閉ざされた人間関係の中の疑心暗鬼や憎悪、裏切りなど、陰惨で息がつまりそうな小説でした。また、陰惨な小ネタも多く、印隠滅滅とした気分になってきます。たとえば、Carlは、人々に踏みつけられ、天国に行く道がわからないように、交差点に逆さに埋葬された、など。
英文は難しくはないのですが、露骨なケンタッキー訛りがあり、ときにぎょっとさせられます。
作者Lori Royは本作が3作目の新人。Edgar賞は、以前に新人賞も取っています。

Michal Connellyの新作2作
900万語までに、Harry Boschシリーズの新作2作(The Burning Room とThe Crossing)を読みました。時系列的には、The Gods of Guilt(Lincoln Lawyerシリーズ)、The Burning Room、The Crossing(Lincoln LawyerのMickey Hallerが重要な役割、Boschシリーズとのコラボ)、The Wrong Side of Goodbye(Boschシリーズ、Lincoln Lawyerとのコラボ)となります。
Harry Boschは、ベトナム戦争の生き残りで、きわめて高い捜査能力を持ちながら、命令無視の暴力的捜査ばかり行う、、ロサンゼルス市警のはみでし刑事でした。The Burning Roomで、市警内部の不正を暴きながら些細な不正をとがめられて辞職に追い込まれ、私立探偵をやっていましたが、最新作では、探偵をやりながら、ロス近郊のSan Fernando市警でアルバイト警官をやっています。最新作では、静かなFernandoを襲う連続レイプ犯を警官として追いながら、孤独な億万長者の遺児を探しだす探偵業を並行して行います。
Philip Marloweの後継者とも言われるハードボイルドのHarry Boschですが、年老い、子供ような年齢の女性刑事を教育しながら、静かに丹念に証拠を固めていくスタイルになっています。しかし、こわもての裏の正義感ややさしさは変わることなく、なにかほっとさせられます。

その他
Lehaneのギャングもの最新作であるThe World Gone By、Dan Brownのデビュー作Angels and Demonsには、ずいぶんと手こずりました。Lehaneの美文とギャングの会話は私には難しく、また、Angels and Demonsは語彙のレベルが高すぎました(文句なく面白いけれど)。作者は、カトリックや美術マニアの語彙力を買い被っていて、そのせいでAngels and Demonsはあまり売れず、ぐっと語彙のレベルを落としたDa Vinci Codeで一気にベストセラー作家になったような気がします。


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