柊様、コメントありがとうございます。

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13118. 柊様、コメントありがとうございます。

お名前: wkempff
投稿日: 2014/10/25(15:35)

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柊様

コメントをありがとうございます。

たいへん励まされました。

英文を読む速度が上がらない、むしろ遅くなる、という現象は、私だけではないのですね。非常に安心しました。
まだまだ、集中力が途切れると理解できなくなるレベルなので、さらに精進します。

さて、ご質問いただいた、The Serialistですが、べつに怖くもなんともないです。
ただ、おすすめかというと。。。。。
相当に猟奇的な女性連続殺人事件がテーマで、主人公の売れない小説家が巻き込まれていく話です。しかしながら、グロいとは思っても、記述が平板で、ちっとも怖くない。謎解きも凡庸です。
しいて言えば、立派な学歴に似合わず、偽名でポルノや吸血鬼小説を書いて糊口をしのいでいる主人公のペーソスや、これに絡んでくる勝気な女子高校生やストリッパーとの不思議な関係がみどころでしょうか。
作中に、主人公の数血鬼小説など挿入されますが、べつに、重要な伏線になるわけでもありません。そして、文体。関係代名詞、接続詞、カンマ、コロンなどを多用し、ずるずると長い文なんですね。一文300語超え、などもあります。だらだらしているだけで、名文とも思えません。

ということで、まあ、捨てるよりは、ちょっと読んでみたほうが、という程度です。

それよりも、Ordinary GraceやSycamore Rowなどをぜひお読みください。The Luminariesも、いいかと思います。

ひとつだけコメントしますと、読みにくかった、と書いた、The Luminariesは、ニュージーランドのゴールドラッシュ、という背景知識のない舞台設定、ヴィクトリア朝の英文を模した大仰で過剰装飾の文体、に加え、複雑で斬新な構造に挑戦する、という、実験小説のような側面もあります。
下記、2013年度のブッカー賞を受賞した直後の、イギリスの書評です。
A ship made of matchsticks in a bottle is a feat of construction but not necessarily a great work of art.
The Luminaries sold 2,970 copies after being Booker shortlisted. Since winning, Catton’s publisher, Granta, has printed 100,000 more. How many of those that are bought will be read to the end? One out of 10?
超、意訳すると、「複雑ならいいっちゅうもんじゃないんだよ。ブッカー賞に調子こいて10万部も増刷したけれど、大丈夫なのかね。買っても、10人に一人も、最後まで行かないよ。」
でも、いい小説なんですよ。ぜひ、手に取ってみてください。幸い、まだ、大手の書店には並んでいます。


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