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お名前: 杏樹
投稿日: 2008/1/7(00:11)
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ドラちゃんさん、こんにちは。
〉 私の考えでは、『樽にたまる』とは言い得て妙で、そうした時間の
〉かかる・無意識下で行われている、人間がなかなか自覚できない
〉プロセスをうまく喩えているなぁと思っています。
〉 つまり、(大人ですから、頭の柔らかさでは子供にはかないませんが…)
〉英文をたくさん読み、その具体的なイメージが無意識のうちに抽象化され、
〉連想が出来る様な記憶のネットワークが構築されるようになるのは、
〉それなりに時間がかかるし、その間に記憶の出し入れの反復も必要です。
〉 何よりも、人間は色々な事を忘れる生き物ですから、普段から使わない
〉英語などの他国言語の記憶を維持しようとしたら、それなりの時間を
〉とってその言語に触れ続けないと、記憶がどんどん風化してしまうと
〉思うのです。
〉 でも、記憶のネットワークが構築されるには、まずは英語にまつわる様々
〉な記憶自体が維持される必要がありますので…そういう意味で、多読は
〉言語学習メソッドとして優れていると思うんです。
「樽」ってそういう考え方ができるんですね。
〉 ちなみに、暮れから話題になっている『樽の穴』というのは、単に
〉『人間が忘れる』と言う事ではなく、時系列の記憶の風化要因(短期→中期
〉→長期の間に失われていく部分ですね)と、無意識に行われている抽象化・
〉連想に対する、意識下での阻害要因を考えてみようっていう話だと、私は
〉思っています。
さすがに酒井先生はそこまで考えて「樽の穴」とは言ってないと思います。でもたしかに単に「忘れる」というわけではなさそうです。
〉 『樽に水がたまる』という現象に関する私なりの結論を、以下に模式的に
〉まとめてみます。
〉 ・英文をたくさん読む
〉 ↓ ↓
〉 ↓ ・無意識下の記憶の選別
〉 ↓ ↓
〉 ↓ ・記憶の抽象化(無意識)
〉 ↓ ↓
〉 ・過去の記憶が呼び起こされる ↓
〉 ↓ ↓
〉 ・連想ネットワークの構築(無意識)
〉 この英語に対する固着化された記憶(単語や構文や文法)と、連想ネット
〉ワークがある程度成長することで、あるレベルの文章がスラスラと読める
〉様になっていた・話し始めたら/書き始めたらどんどん言葉が出て来る
〉自分に気付く、これが
〉 『樽にたまった水があふれ出した』
〉状態だと私は思います。
〉# 上記で書いた『(単語や構文や文法)』は、当然の事ながら
〉# 知識として詰め込まれたものではなく、たくさんの英文を
〉# 読んだものが頭の中で抽象化された結果を言っています。
そういうふうに理論化するとなるほど、と思うのですが、ただ「樽からあふれる」「穴からもれてる」と言われると、
↓こういう考えになってしまうこともあると思います。
〉〉樽からあふれるイメージを描くと、ペラペラ話したり、スラスラ書いたり「発信」することをイメージしてしまいます。でもそれが多読の目的でしょうか?「樽」を問題にすると、それだけの量をためることが多読の目的になってしまうような気がします。
〉 んーっ、それは(変な言い方ですけど)ゆゆしき問題ですね。
〉 なんか本末転倒チックな話です。
発言者本人よりも深い考察をしてくれる人がいるなんて、やっぱり掲示板はすばらしいですねえ。
〉 Happy Readingが一番♪
〉 だと思いますよ。
そうですね。Happy Readingが一番です。
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