[掲示板: 〈過去ログ〉本のこと何でも -- 最新メッセージID: 3237 // 時刻: 2024/11/23(07:59)]
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2099. Re: アメリカの教科書:Core Knowledge Series
お名前: とうふ
投稿日: 2007/1/29(09:12)
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ミグさん、ありがとうございます。
Hirschという人の書いた「what your 〜grader needs to know」について、質問を書きました。しかし、YLなんて人によって感じ方が違うだろうし、
愚問かなと思い、削除してしまいました。
ヘレン・ケラーの大人読み、おもしろそうです。とうふは、上のレベルはまだ読めません。そこで、YL1〜YL4のあいだで、下のレベルから順に3,4冊読んでみようかなと思いました。
最近、寝る前にrookie-biographyシリーズを読んでいます。総語数400語位の小学校低学年向きの伝記シリーズです。写真がきれいで、表紙も紺色で、落ち着いた雰囲気の小さい本です。
本を選ぶ時に、絵がかわいいとか、写真がきれいとか、視覚的なことも影響してくるなあ、と思いました。絵がいまひとつすきになれなくても、文章が好きというのも、もちろんありますが。
いろいろ教えていただき、ありがとうございます。
これからも、よろしくおねがいします。
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こんにちは、ミグです
〉YLなんて人によって感じ方が違うだろうし、
〉愚問かなと思い、削除してしまいました。
目安がないと選びづらいですから、愚問とは思いません。
〉ヘレン・ケラーの大人読み、おもしろそうです。とうふは、上のレベルはまだ読めません。そこで、YL1〜YL4のあいだで、下のレベルから順に3,4冊読んでみようかなと思いました。
色々試してみてください(=^▽^=)
〉最近、寝る前にrookie-biographyシリーズを読んでいます。総語数400語位の小学校低学年向きの伝記シリーズです。写真がきれいで、表紙も紺色で、落ち着いた雰囲気の小さい本です。
おそらくYL1.5からYL2ぐらいではないかと見当をつけています。
〉本を選ぶ時に、絵がかわいいとか、写真がきれいとか、視覚的なことも影響してくるなあ、と思いました。絵がいまひとつすきになれなくても、文章が好きというのも、もちろんありますが。
絵は重要だと思います。ミグRLについては分かりませんが、ブックガイドや書評
システムにない本を選ぶ際はAmazon.co.jpで対象年齢を調べて参考にしています
。8歳以下はYL3以下、 9歳から12歳がYL4からYL6あたりと見当をつけています。
しかし、対象年齢 9歳以上なのに随分やさしいなと思い、出版社のHPを見てみた
ら実際の対象年齢 8歳以下だったこともあります。
参考まで〜
〉これからも、よろしくおねがいします。
こちらこそ、よろしくお願いしますm(_ _)m
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2106. Re: アメリカの教科書:Core Knowledge Series
お名前: Ryotasan
投稿日: 2007/1/30(07:33)
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おはようございます。
このシリーズの実物を手にした経験は無いので推測の範囲ですが、最も読みやすいと思われる What Your Kindergartner Needs to Know: Preparing Your Child for a Lifetime of Learning から読み始めたらいかがでしょう?
この本を書いたE・D・ハーシュ教授は、米国の学校で reading を教えている先生や、子どもの教育に関心のある親たちのあいだで有名な人物です。読解力に対して80年代から独自の仮説を提唱してきました。
米国の学校では reading の方法を重視し、背景知識を軽視してきたため、子どもたちの reading 能力が低下したと言うのです。対策として、本を書く人たちが常識と仮定している共通の背景知識を子どもたちに教えるべきだと考え、そのための辞書や参考書を開発してきました。
もう少し具体的に言うと、フラッシュカードを使って単語を学んだり、断片的な例文を分析するような授業より、常識的な地名や人名、歴史上の事件、ことわざや、マザーグースの詩、有名な作品の題名などを教える方が reading の力を伸ばすことができるというものです。
本を読んでいて分からない箇所に出会ったとき、僕たちは単語や構文が分からないせいだと思いがちですが、分からないのは背景知識が足りないせいだと、この先生はおっしゃるわけです。皆さんどう思います?
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2113. Re: アメリカの教科書:Core Knowledge Series
お名前: Cheeks
投稿日: 2007/2/8(12:06)
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Ryotasan, ミグさん、そして皆様、おはようございます。
Cheeksと申します。私は、ネズミの鼻息でも飛んでいってしまいそうな小さな教室で、子供たちと英語を通じて遊ばせてもらっている幸運な者です。
Core Knowlegde Seriesは、りっぱな英会話学校を経営できている友人から聞いたことがある本です。とても面白いとききました。子供たちにというよりは、Core Knowledgeは私に必要と思われますので、ぜひ手に入れなければと思ってます。
〉この本を書いたE・D・ハーシュ教授は、米国の学校で reading を教えている先生や、子どもの教育に関心のある親たちのあいだで有名な人物です。読解力に対して80年代から独自の仮説を提唱してきました。
〉米国の学校では reading の方法を重視し、背景知識を軽視してきたため、子どもたちの reading 能力が低下したと言うのです。対策として、本を書く人たちが常識と仮定している共通の背景知識を子どもたちに教えるべきだと考え、そのための辞書や参考書を開発してきました。
なるほど。随分昔に、随分田舎の(オザーク、アーカンさー州)に行った際、小学校でslow learnersにreadingを教えるお手伝いをしました。其の時は、確か教科書をひたすら読むのを助けてあげた記憶があります。あまりにも、読むのが大変そうなので、もっと読み聞かせをしてあげてからにすればいいのになー!と思いました。
〉もう少し具体的に言うと、フラッシュカードを使って単語を学んだり、断片的な例文を分析するような授業より、常識的な地名や人名、歴史上の事件、ことわざや、マザーグースの詩、有名な作品の題名などを教える方が reading の力を伸ばすことができるというものです。
なるほどー。そこから、Info Trailのようなすばらしい本が出てきたのでしょうか。
〉本を読んでいて分からない箇所に出会ったとき、僕たちは単語や構文が分からないせいだと思いがちですが、分からないのは背景知識が足りないせいだと、この先生はおっしゃるわけです。皆さんどう思います?
多くの日本人が原文で洋書を読んだ場合、両方の欠落な気がしますが、確かに背景知識が足りないと英語の単語意味や構文を知っていても、なんの話だか分からないということってたくさんありますから。最近、大学生をしているので、所謂アカデミック(私のようなレベルの人にとって)な本を読む機会が増えて、自分の母国語の難しさと自らの教養のなさに驚きの毎日です。私は、背景知識が足りていない典型的な例かもしれないです。考える力なるものは、ある程度の背景知識を学んで、そこから沸き上がるものなのでしょうか?
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2114. Re: アメリカの教科書:Core Knowledge Series
お名前: Ryotasan
投稿日: 2007/2/10(06:03)
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Cheeks"さんは[url:kb:2113]で書きました:
〉Ryotasan, ミグさん、そして皆様、おはようございます。
〉Cheeksと申します。私は、ネズミの鼻息でも飛んでいってしまいそうな小さな教室で、子供たちと英語を通じて遊ばせてもらっている幸運な者です。
Cheeks さん、おはようございます。
〉Core Knowlegde Seriesは、りっぱな英会話学校を経営できている友人から聞いたことがある本です。とても面白いとききました。子供たちにというよりは、Core Knowledgeは私に必要と思われますので、ぜひ手に入れなければと思ってます。
早期教育や親子英語に興味を持っている人ならどこかでいずれ出会う話題なので、問題提起として書き込んで見たんですが、何日も書き込みがないので、こういう視点には賛成できない人が多いのかなと思っていました。
〉〉この本を書いたE・D・ハーシュ教授は、米国の学校で reading を教えている先生や、子どもの教育に関心のある親たちのあいだで有名な人物です。読解力に対して80年代から独自の仮説を提唱してきました。
〉〉米国の学校では reading の方法を重視し、背景知識を軽視してきたため、子どもたちの reading 能力が低下したと言うのです。対策として、本を書く人たちが常識と仮定している共通の背景知識を子どもたちに教えるべきだと考え、そのための辞書や参考書を開発してきました。
〉なるほど。随分昔に、随分田舎の(オザーク、アーカンさー州)に行った際、小学校でslow learnersにreadingを教えるお手伝いをしました。其の時は、確か教科書をひたすら読むのを助けてあげた記憶があります。あまりにも、読むのが大変そうなので、もっと読み聞かせをしてあげてからにすればいいのになー!と思いました。
米国の学校の先生でも、Cheeks さんと同じ考えの人は沢山いて、読み聞かせを実践する例もありますね。絵本から始めて段々と慣らしていけば、小学1年生になる前に Charlotte's Web の様な長編でも聴いて楽しめるようになるし、そういう実践例を知って驚く先生もいます。
〉〉もう少し具体的に言うと、フラッシュカードを使って単語を学んだり、断片的な例文を分析するような授業より、常識的な地名や人名、歴史上の事件、ことわざや、マザーグースの詩、有名な作品の題名などを教える方が reading の力を伸ばすことができるというものです。
〉なるほどー。そこから、Info Trailのようなすばらしい本が出てきたのでしょうか。
Info Trail は英国の出版社から出ているので米国の市場をどこまで意識しているかは分かりません。米国でハーシュ教授と同じ立場をとる人たちは、自国の歴史を重視する傾向があります。
〉〉本を読んでいて分からない箇所に出会ったとき、僕たちは単語や構文が分からないせいだと思いがちですが、分からないのは背景知識が足りないせいだと、この先生はおっしゃるわけです。皆さんどう思います?
〉多くの日本人が原文で洋書を読んだ場合、両方の欠落な気がしますが、確かに背景知識が足りないと英語の単語意味や構文を知っていても、なんの話だか分からないということってたくさんありますから。最近、大学生をしているので、所謂アカデミック(私のようなレベルの人にとって)な本を読む機会が増えて、自分の母国語の難しさと自らの教養のなさに驚きの毎日です。私は、背景知識が足りていない典型的な例かもしれないです。考える力なるものは、ある程度の背景知識を学んで、そこから沸き上がるものなのでしょうか?
そう主張する人もいますね。ただ、読解力だけを指して考える力と言えるかどうかは分かりません。本を読むより自然や人間を観察した方が良いとレオナルド・ダヴィンチなら言うかもしれません。現代の教育学者でも本から学ぶことに対して否定的な人はいます。(難しい本ばかり読んで読書が嫌いになった結果かも知れません。) 僕個人としては、観察と読書の両方が必要なんだろうと思っています。どれくらいの比率が理想なのかは、学ぶ人や分野によっても違います。
思考力の良し悪しを客観的に判断するのも難しいです。素晴らしいことを考えていても、それをうまく形にして表現できないと、まわりの人はなかなか判断できません。ただ、大学での成績に反映しやすい範囲での思考力ということなら、文章での表現を想定した思考力のある人が有利だと言えるでしょう。(勿論、文章とは別の表現手段に適した思考力もあると思います。)
単語の知識や構文分析力か? 背景知識か? 思考力か? 表現力か? こういった議論に加えて、そういう力をどうやって伸ばすかも大切ですよね。「背景知識が大切」などと言われると、僕たちはついカードでの暗記や問題集での勉強を考えてしまいます。でも、楽しくなければ長続きしませんよね。
1941年から80年代まで米国で大学入学者の読解力が低下してきた原因ですが、もっとも大きいのは母集団に起きた変化らしいという指摘が90年代に入ってから出されるようになりました。学校での教え方が悪かったというより、英国系以外の民族や貧しい人にも大学で学ぶ機会を与えた結果だというのです。1941年の大学入学者がひどく偏った金持ち白人エリート集団だったというわけです。
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お名前: とうふ
投稿日: 2007/2/10(15:53)
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Ryotasanさん、皆さん、こんにちは。 12月26日に米国人同士が、「merry christmas!」 とあいさつしているのを、そばで見て(観察して)、 「merry christmas」って12月24日と12月25日だけ使うあいさつ言葉ではないのだ、とわかりました。 お正月の三が日会わず、1月4日に、年があらたまってから初めて会う人に 「あけまして、おめでとう」と言うのと同じです。 そばで見て、観察して、「そうか!」と学ぶことってあるのですね。 本でこういう場面を読んでも、こんなに感動するだろうか? 読みとばしてしまうような気もします。 こういう場面で、こういうタイミングで、言う挨拶言葉みたいなのは、本を 読んでいても、言えるようにならないと思いました。 観察して、まねしないとだめです。 昔、なかにし礼のエッセイを読んでいたら、 「学ぶのは、本を読むこと、人と付き合うことから」と言う言葉に ぶつかり、感心したことがあります。本を読むことからだけでは、 学べないことが、ありますね。 いろんなことを思いだしたので、書いてみました。 それでは。
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お名前: Ryotasan
投稿日: 2007/2/11(18:38)
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とうふさん、ことしもよろしくお願いします。こんな歌を思い出しました。
So this is Christmas,
And what have you done?
Another year over,
And a new one's just begun.
John Lennon と Yokoさんによる "Happy Xmas: War Is Over" の歌い出しです。この歌から考えると、John Lennon にとってクリスマスは年末年始と同義だったように思えます。
もっと古い歌で "We wish you a merry Christmas and a happy new year" というのもあります。
もう少し古い、"Twelve Days of Christmas" という歌もあります。
多読でしたら、Hans Christian Andersen の "The Little Match-Girl" が大晦日の話なのにクリスマスツリーが出てきます。「なぜだろう」と思ったかたもいるでしょう。要するに、クリスマスは前夜祭と当日だけでなく、年明けまで続く12日間の行事なのです。ですから、年が明けてからクリスマスの挨拶をしても、そんなにおかしくはないのだと思います。
勿論、とうふさんのように生の英会話を観察というか聴取して分かったことには、多読とは別の価値があります。
ここからは冗談ですが、留学経験はおろかホームステイの経験さえ無い僕の様な人間が多読や歌を通して分かったことをこんな風に主張しても全く相手にしないという人も世の中には沢山います。(^-^;) とうふさんの様な経験に基づく見解でないと説得力をもって響かないこともあるでしょうね。
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お名前: 酒井@tadoku.org http://tadoku.org
投稿日: 2007/2/12(01:04)
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とうふさん、Ryotasan、こんばんは!
さかい@tadoku.orgです。
〉とうふさん、ことしもよろしくお願いします。こんな歌を思い出しました。
〉So this is Christmas,
〉And what have you done?
〉Another year over,
〉And a new one's just begun.
〉John Lennon と Yokoさんによる "Happy Xmas: War Is Over" の歌い出しです。この歌から考えると、John Lennon にとってクリスマスは年末年始と同義だったように思えます。
〉もっと古い歌で "We wish you a merry Christmas and a happy new year" というのもあります。
〉もう少し古い、"Twelve Days of Christmas" という歌もあります。
〉多読でしたら、Hans Christian Andersen の "The Little Match-Girl" が大晦日の話なのにクリスマスツリーが出てきます。「なぜだろう」と思ったかたもいるでしょう。要するに、クリスマスは前夜祭と当日だけでなく、年明けまで続く12日間の行事なのです。ですから、年が明けてからクリスマスの挨拶をしても、そんなにおかしくはないのだと思います。
〉勿論、とうふさんのように生の英会話を観察というか聴取して分かったことには、多読とは別の価値があります。
Ryotasan、いつもわたしたちの眼を開かせてくださって、ありがとー!
Ryotasanのコメントはいつも発見があって、実に楽しみです。
〉ここからは冗談ですが、留学経験はおろかホームステイの経験さえ無い僕の様な人間が多読や歌を通して分かったことをこんな風に主張しても全く相手にしないという人も世の中には沢山います。(^-^;) とうふさんの様な経験に基づく見解でないと説得力をもって響かないこともあるでしょうね。
じつはこのスレッドの題名「観察は大切ですね」を見て、
これはRyotasanの非常にすばらしい「姿勢」をそのまま
表していると思って、投稿に及んだ次第です。
僕の授業には毎年何十人という人多見学に来てくださいます。
それで、授業の形自体が変わっているので、
これから書くことは僕の授業を見てくださる方には当てはまらない
ことなのですが・・・
ずいぶんあちこちで授業見学をやり、そのたびにたくさんの先生、
親、教育委員などが授業見学する様子も見学してきました。
そうすると、Ryotasanをのぞいて、すべての先生、親、教育委員が
教室のいちばんうしろに立って、黒板の前で生徒を教えている先生を
見ています。
茨城大学でぼくが多読クラスを「指導」したとき、
そういう人たちとは逆に教室の一番前に立って
(つまり最初に話をしていたぼくの横、窓際に立って)
学生たちの方を見ているRyotasanを見て、非常にびっくりしました。
そんな位置に立って授業見学をする人はぼく以外に見たことが
なかったからです。
授業見学で、先生をじっと見ているのはぼくにいわせれば
素人で、僕以外の授業見学の人はそれまで全員素人でしたね。
全員が先生の方を向いている授業の見学は、先生の横に立って、
生徒や学生の様子を観察しなければいけないとぼくは思います。
先生がなにをどうしていようとそんなことはどうでもいい。
生徒が、学生が、その授業にどう参加しているかを観察しなくては
なんのための授業見学かと思います。
Ryotasanはそれを観察していた。
そして、Ryotasanは日本から一歩も出なくても、
文学を気持ちを込めて読んでいらっしゃる。
それでぼくには十分です。
留学した、学位を取ったという人たちはたくさん見ていますが、
実に一人も、ぼくはこの人は意味のある留学をし、
学位を取ったという人に会ったことがありません。
その少なさは、教室の前に立って授業見学をする人の少なさと
根がおなじだとぼくには思えます。
たとえ外国の地で「研究」し、そこで暮らそうと、
その地の、そこに住む人の空気が見えない人、読めない人は
なんの影響も受けずに帰ってきます。(ここは自戒を含めて・・・)
わが大学からも何人もの人が留学して帰って来ましたが、
行く前と後で、何も変わらない人ばかりです・・・
実はぼくは1年ずつ2年イギリスで暮らしておりまして、
一体何が変わったんだと問い詰められると、
内心忸怩たるものがありますが、上に書いた連中よりは
深刻に悩んできたと思います。漱石のように神経衰弱には
ならなかったけれども・・・
で、ここで急に我田引水になりますが・・・
多読多聴でこどもたちは「バイリンガル」のようになっています。
おなじことがおとなにも起きるというのがぼくの大胆な仮定です。
その推測をさらに延長すれば、日本にいて、読書と映画と朗読だけで、
辞書ばかり引いている「英文学者」を越えることは何の苦もないことと
ぼくは考えています。
もっとも、だからこそ、Ryotasanが外国でそこの暮らしを見てきたら、
どれほどの実りがあるか!とも思いますが・・・
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お名前: Ryotasan
投稿日: 2007/2/12(21:16)
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酒井先生、とうふさん、みなさん、今晩は。
茨城大学で授業を見学したとき、僕は午後の仕事があったので講演会には間に合わず、授業開始の時間を過ぎてから教室に辿り着きました。
後ろの入り口から覗いたら見学者の席は満杯だったので「これ幸い」と前の入り口から覗き込んだところ、茨大 (いばだい) の先生が最前列と黒板の間、窓際のところに椅子を用意して下さったのです。「せっかく多読の授業を見学するなら最高の席を用意しましたよ」とまではおっしゃらなかったと思いますが、これだけの offer を辞退する手はありません。ご配慮に甘えて前方でたっぷり見学させていただきました。
おかげさまで、座っていれば学生さんたちの集中している様子が良く分かり、立ってみれば教室全体の居心地良さそうな雰囲気が良く分かりました。あとで僕のことを茨大関係者と勘違いして質問してきたのは案山子さんだったかな?
留学の経験が無いのは、単にお金や機会が無かっただけです。通っていた大学で国際交流が遅れていたりとか、親に反対されながら大学院に通っていて資金のあてがなかったとか、勤務先に不公平があったとか、理由は色々です。今は留学よりも家族と日本で過ごすことの方が大事な時期だと考えているので日本にいます。それでも、ずっとむかし手探りで多読を始めてから今まで、英語の本を読む目的の上の方に留学はありました。いずれは行ってみたいと思っています。英語以外にも知りたいことや、見たいこと、経験したいことはありますから。
それと、ペーパーバックや洋雑誌を300冊以上読んでからの話ですが、1週間から十日ぐらいの短期旅行なら5回ぐらい行っています。多読で身につけたことを試してみる機会としては良かったし、いろいろと面白いこともありました。そのときに学校を見学したり図書館を利用してみた経験も、この掲示板に書いたことの土台にはなっています。ことしの5月にも一週間ほど出張で米国の中西部へ行く予定があり、楽しみにしています。
多読も観察も、海外で英語を使うのと同じぐらい頭を使う主体的な営みです。
それにしても、多読はお金がかかるという人は、会話学校や海外研修の費用・効果と比較してそう考えているのでしょうか? 皆さんのご意見をお聞きしたいところです。
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Ryotasan、こんばんは。みなさんも、おじゃまします。またまたCheeksです。
〉留学の経験が無いのは、単にお金や機会が無かっただけです。
私は、留学先で資金が底をつき、泣く泣く帰国しました。バイトをしようなんて甘かった。授業についていって、レポートを書くので精一杯でしたから。
通っていた大学で国際交流が遅れていたりとか、親に反対されながら大学院に通っていて資金のあてがなかったとか、勤務先に不公平があったとか、理由は色々です。今は留学よりも家族と日本で過ごすことの方が大事な時期だと考えているので日本にいます。それでも、ずっとむかし手探りで多読を始めてから今まで、英語の本を読む目的の上の方に留学はありました。いずれは行ってみたいと思っています。
こういう類いの経験をすることに、遅すぎることはありませんよねー。
ぜひ、実現させてください!私は、娘について再び渡米し、聴講するのが夢です!
英語以外にも知りたいことや、見たいこと、経験したいことはありますから。
玄関あけたら、ワンダーランドでしたから、楽しくないわけがないですよね。それには、そこに住んでみないとわからない空気がありますものね。
〉それと、ペーパーバックや洋雑誌を300冊以上読んでからの話ですが、1週間から十日ぐらいの短期旅行なら5回ぐらい行っています。多読で身につけたことを試してみる機会としては良かったし、いろいろと面白いこともありました。そのときに学校を見学したり図書館を利用してみた経験も、この掲示板に書いたことの土台にはなっています。ことしの5月にも一週間ほど出張で米国の中西部へ行く予定があり、楽しみにしています。
〉多読も観察も、海外で英語を使うのと同じぐらい頭を使う主体的な営みです。
主体的と言う意味では、多読や観察の方がそうだと思うのですが。海外では、必要に迫られて仕方なく話す状況が多い気がします。一方、多読や観察は、する必要のない行為に思われます。そこには、強い意志が感じられる。
〉それにしても、多読はお金がかかるという人は、会話学校や海外研修の費用・効果と比較してそう考えているのでしょうか? 皆さんのご意見をお聞きしたいところです。
はい。これは、酒井先生が様々な場面でそうおっしゃることも原因の一つに思われます。責めている訳ではないので、誤解がないようにお願いします。
酒井先生は、稀にみる先生中の先生と私は思ってます。ですから、トップダウンな事は決しておっしゃらない。そして、ORTを揃えました!と言うとご自分が悪い訳でもないのに謝ったりなさる。本代がかかるところが多読の欠点とまでおっしゃる。でも、なんちゃらシステムとかなんちゃら英会話学校に何年も通うより何倍もの効果が期待できて、どれだけ経済的かしれないと私は思います。確かに、多読を個人ではじめて、必要な本を全部揃えようとすれば、30万程度はかかるみたいですよね。でも、これ程、元がとれる方法もないかもしれません。30万では、英語圏では、ホームステイ1ヶ月程度しかできないですものね。私のように、一日¥1000程度の貧乏旅行をする人は別ですが、これは危険なので、おすすめできません。特に、女性には....
生きてるだけで奇跡のような無謀な行為ばかりしてきた私です。(反省)
しかも、今ではブッククラブを利用するとか古本を買うとかその他にも色々手段がある訳ですからね。だから、多読は、これだけ急速に広まったので
しょうね。児童英語業界でも、Extensive Readingは、一番HOTな方法なのだそうです。現在、私の英語を教えて(?)得ている収入の50%位は、本代として消えてゆく状態ですが、その分の見返りはあると感じてます。
でも、賢い方々はもっと違う方法で多読を楽しんでいらっしゃる事と思いますが。余計な話ばかりしました。Happy Valentine's Dayって事でお許しくださいませ。
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お名前: とうふ
投稿日: 2007/2/15(01:57)
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Ryotasanさん、cheeksさん、そして皆様こんにちは!
多読は、趣味 または(趣味+実用)×1/2 だという方が多いのではないでしょうか。趣味とは、そもそも、お金と時間をかけてもいいと思えるようなことではないでしょうか。多読は図書館を利用したり古本を買ったりもできるので、趣味のなかでは、お金がかからないほうだと思います。始めるにあたっての敷居は低いです。
ところで、多読をしているひとが、TOEIC や英検などの検定試験を
受け高得点を目指す場合、語彙対策はどのようにしたらよいですか。試験の点数があがるだけでなく、試験が終わっても効果が残るようなものがいいのですが。
Ryotasanさんは、英語を大学で教えていらっしゃるそうなので、ご意見を伺いたいです。よろしくお願いします。
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お名前: Ryotasan
投稿日: 2007/2/15(14:27)
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〉Ryotasanさん、cheeksさん、そして皆様こんにちは!
とうふさん、こんにちは。
〉多読は、趣味 または(趣味+実用)×1/2 だという方が多いのではないでしょうか。趣味とは、そもそも、お金と時間をかけてもいいと思えるようなことではないでしょうか。多読は図書館を利用したり古本を買ったりもできるので、趣味のなかでは、お金がかからないほうだと思います。始めるにあたっての敷居は低いです。
そうですね。勉強のつもりで始めても段々と趣味として楽しめるようになる人が多読には多いですね。そして、敷居も低い方でしょうね。
〉ところで、多読をしているひとが、TOEIC や英検などの検定試験を受け高得点を目指す場合、語彙対策はどのようにしたらよいですか。試験の点数があがるだけでなく、試験が終わっても効果が残るようなものがいいのですが。
今読んでいるペーパーバックの理解度を上げて飛ばし読みの箇所を減らしたいとか、もっと高度な本を読めるようになりたいということではなく、TOEICなどの点数が上がる語彙力をお望みというわけですか? (^-^;)
僕がこういう質問を差し上げているのは、試験で点を取れる語彙力や読解力と、実際に本を読める語彙力や読解力には違いがあるからです。どちらが良いか悪いかという話ではなく、この二つには相違点があるのです。(就職や昇進のために点数を上げることが必要な人もいると思います。)
実際に本や雑誌を読むばあいは、言葉の知識や理解力だけでなく、背景知識も重要になります。たとえば Time や Newsweek で時事英語を読みたいのであれば、試験で問われる語彙力よりも、政治や地理・歴史に関する本でも読んだ方が効果的です。
試験では、背景知識から始まるような読み方のできない例文で読解力を試されることの方が多いと思います。純粋に言葉の知識と理解力を問うというわけです。
留学してTOEICの点数が下がった例もあるそうですが、そういう人でも実際に本を読む能力は伸びていると思います。
〉Ryotasanさんは、英語を大学で教えていらっしゃるそうなので、ご意見を伺いたいです。よろしくお願いします。
はい。どちらを主となさるか教えていただければ、それに合わせてお答えできると思います。
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お名前: とうふ
投稿日: 2007/2/15(16:07)
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早速お答えいただき、ありがとうございます。 本が読めることと、検定試験で点数が取れることは、違うことなのですね。 これまでにも、背景知識のことが、話題に上っていましたね。 それでも、英語のYLのレベルが高い本が読める人は、試験でも点数が取れるように思っていました。 過去に2回,TOEIC を受験したことがあります。 大昔ですが、そのとき、試験の形式に慣れると、英語の実力が ついてなくても、点数が上がるように感じました。 翻訳の通信教育に興味があります。 その場合も専門分野を決めなければなりません。 ぼんやりしていたことが、教えていただいたことで、すっきりしました。 ありがとうございました。
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お名前: Ryotasan
投稿日: 2007/2/16(08:25)
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〉早速お答えいただき、ありがとうございます。
とうふさん、おはようございます。
〉本が読めることと、検定試験で点数が取れることは、違うことなのですね。
はい。重なる部分もありますが、違う部分もあります。違う部分に気づいていない人の方が多いかも知れません。言語としてのレベルが同じでも、まとまった内容の本と断片的な文章で読みやすさは違います。
本であれば背景知識から大雑把な見当をつけ、読み進めながらそれを修正していき、正確な理解に達することができます。
試験では断片的な文章が多く、背景知識から見当をつけられないように配慮してあり、正確な理解に達する前に文章が終わってしまいます。
〉これまでにも、背景知識のことが、話題に上っていましたね。
〉それでも、英語のYLのレベルが高い本が読める人は、試験でも点数が取れるように思っていました。
レベルの高い本を読み続け、得意分野を拡げていけば、段々には断片的な文章を読む力もついてきます。問題集などを使った不自然な勉強に比べれば文章に接する量は桁違いに多いです。長期的には試験でも点数を取れるようになります。
〉過去に2回,TOEIC を受験したことがあります。
〉大昔ですが、そのとき、試験の形式に慣れると、英語の実力が
〉ついてなくても、点数が上がるように感じました。
はい。そのとおりです。鋭い自己分析ができるんですね。素晴らしいです。
〉翻訳の通信教育に興味があります。
〉その場合も専門分野を決めなければなりません。
そうですね。翻訳家を目指すのであれば、試験の点数はあまり重要でないと思います。辞書や百科事典、地図帳などは何種類も必要になるでしょう。
〉ぼんやりしていたことが、教えていただいたことで、すっきりしました。
〉ありがとうございました。
語彙力増強について、まだ具体的なことは何も申し上げていませんが、よろしいのですか? (^-^;)
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お名前: りあ http://riepp.blog71.fc2.com/
投稿日: 2007/2/18(15:11)
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はじめまして。りあと申します。
お話とっても興味深く読んでおりました。
横レス大変失礼かと思ったのですが、思い切って書き込みいたしました。
語彙力増強についてのお話、ぜひお聞きしたかったのですが・・・
お話が中断されていたので、よろしかったら続きをぜひ
教えていただければうれしいです。
ちなみに私は試験英語は関係ない人間なので、
ペーパーバックの理解度を上げて飛ばし読みの箇所を減らしたいと
思っております。
とはいっても、YL6が何とか読めるという段階なので、
TOEICでもPBでもどちらにも必須な言葉を知らない段階かもしれません;;
素人ではあるのですが、いろんな洋書を読むようになって、
背景知識がないと読むのがしんどいなと思うようになりました。
せめて、マザーグースや聖書などのことだけでも知っていたら
今読んでいる本が読みやすくなるのに・・とあれこれ模索中です。
ということで、横レスではあるのですが、どうぞ教えていただければ幸いです。
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2126. BibleやMother Gooseの"大人読み"の可能性
お名前: ミグ
投稿日: 2007/2/18(22:22)
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皆さん、こんばんは。ミグです。ミグも横道へ進んで行く話を楽しく読んでまし
た(=^▽^=)
英語圏の常識を知るのに一番手っ取り早い方法が教科書ではないかと思い、この
スレッドを立てました!
〉素人ではあるのですが、いろんな洋書を読むようになって、
〉背景知識がないと読むのがしんどいなと思うようになりました。
〉せめて、マザーグースや聖書などのことだけでも知っていたら
〉今読んでいる本が読みやすくなるのに・・とあれこれ模索中です。
ミグは何でも"大人読み"ができると考えています。
聖書だと、A Child's First Bible(ISBN 0751357766)をジュンク堂新宿店で見か
けました!絵や文字が大きくICR2かICR3程度のYLだと思いました。幼稚園児から
小学生を対象に書かれた絵本はたくさんある筈です。AmazonでBibleを検索し、c
hildren's booksで絞り、次にbook on CDで絞るとレベル違いでなおかつ音源付
きの"Bible 大人読み"シリーズができると思います。
Mother Gooseも同様の手法で"大人読み"できると思いますが、Mother Gooseはrh
ymesなので音に対する配慮が児童書やGR以上に必要と思います。ミグは全くリス
ニングをしていないので、リスニングに関しては他の方のヘルプをお願いします
m(_ _)mもしかしたら、Scholasticなどから幼稚園児向けの手頃なMother Goose
の絵本(rhyme集)が出ているかもしれません!
でも、ミグはBibleもMother Gooseも今は興味がないのでリサーチはできても、
"Bible 大人読み"や"Mother Goose 大人読み"はできないかもしれませんf^_^;
参考まで〜
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お名前: りあ http://riepp.blog71.fc2.com/
投稿日: 2007/2/20(23:55)
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ミグさん、こんばんは!
横道すみませんでした;;
聖書、マザーグースについていろいろとありがとうございました。
両者とも児童書を読んでいたらよくでてくるのですが、
引用されているということすら分からないときもあるので、
それが分かるようになれば、また楽しめるかな〜と思っておりました。
もちろん背景となったことも知りたいのですが、このあたりは
研究が必要ですよね;;
YLのやさしいもの、それからマザーグースについては音からも
入っていきながら、楽しく多読を進めていこうと思います!
ありがとうございました♪
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お名前: 杏樹
投稿日: 2007/2/18(22:08)
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りあさん、こんにちは。
〉素人ではあるのですが、いろんな洋書を読むようになって、
〉背景知識がないと読むのがしんどいなと思うようになりました。
〉せめて、マザーグースや聖書などのことだけでも知っていたら
〉今読んでいる本が読みやすくなるのに・・とあれこれ模索中です。
マザー・グースは歌そのものを読んでも聞いても意味がよくわからないことがあります。当時のイギリスの風習や考え方、時代背景などは歌だけ見ていてはわかりません。歌の作られた背景などを知るにはこういう本があります。こういうことを知っておいた方が理解が深まります。
「マザー・グースの唄」平野敬一著
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お名前: りあ http://riepp.blog71.fc2.com/
投稿日: 2007/2/20(23:56)
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杏樹さん、こんばんは!
マザー・グースについてありがとうございました!
〉マザー・グースは歌そのものを読んでも聞いても意味がよくわからないことがあります。当時のイギリスの風習や考え方、時代背景などは歌だけ見ていてはわかりません。歌の作られた背景などを知るにはこういう本があります。こういうことを知っておいた方が理解が深まります。
たしかにそのものを読んでもよく分かりませんでした;;
せめて耳から入れておいて、これがマザー・グースなんだ・・・くらいは
分かるようになっておきたいなとは思っておりましたが、大切なのは
その背景になっている事柄ですよね。
いろいろ知りたいと思っていたので、本のご紹介、本当にありがとうございました。
ぜひぜひ、読んで研究してみたいと思います!
本当にありがとうございました。
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お名前: Ryotasan
投稿日: 2007/2/19(20:57)
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お待たせしました。それでは語彙増強についてお答えします。最も効果的なのは多読ですが、それでは答になっていませんね? (^-^;)
多読の中でより効果的な語彙増強をお望みであれば、次から次へと新しい本を読むより、気に入った本を何度も読む方が良いです。(科学的な根拠は示せませんが、経験的にそのことを強く感じています。) 勿論、頑張って何度も読むという意味ではなく、つまらなければやめ、再会の時期を待って下さい。
読み終えてすぐにその本を再読するより、何ヶ月か間をおいてからの方が楽しく再読できるかもしれません。僕は 80年代に Charlotte's Web を読み、90年代にロビン・ウィリアムズさんが映画の中でこの作品を朗読しているのを見て再読して、それから原作者の朗読を聴き、最近3度目の通読を終えました。
100万語を超えた人が多読を側面から補強する方法としては、辞書の読み比べが良いと思います。学習者用の英英辞典を中心に、興味のある項目を比較するのです。その際、重要なのは例文です。定義や語法だけ読むのではなく、例文も一緒に読んで下さい。近くにある関連語も目を通しておくと良いです。例えば line という単語の説明や例文を読んだら、そのあとに並んでいる lineage, lineal, lineament, linear なども読みます。一つ一つに単語に注目するより、さまざまな単語の相互関係を理解する方が記憶にも残ります。
背景知識については、地名や人名を手がかりに、百科事典、人名辞典、地図帳、地球儀や、それに類するソフトウェア、あるいはこのスレッドの上の方に出てきた参考書などを使って、楽しみながら調べるのも良いでしょう。(日本語で説明してある百科事典や人名辞典という意味ではありません。)
勿論、これらの勉強のために多読を中断することは好ましくないです。多読は多読で楽しみ、それ以外の時間に少しずつ行なうぐらいにとどめた方が良いです。多読の中で未知の単語に出会ったばあい、自分で使いこなせるほど正確にその単語を知らなくても構いません。前後関係で見当がつく程度に分かっていれば良いのですから、単語の勉強も気楽に行なう方が良いです。
ここから更に上のレベルを想定した語彙増強もありますが、ここで一旦切りますね。
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お名前: とうふ
投稿日: 2007/2/20(04:47)
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おはようございます。 今日(2/19)はpresident dayだそうです。 単語の増強法は皆さんが、興味のあることだと思います。お答えいただきありがとうございます。 茅ヶ崎出版の英語教本(中級)というのをやっていたんですが、進まなくなってしまいました。 こういうのをやっていると、多読の時間が減ってしまいます。 どうしたものかと、思っていました。 それから「朝2時起きで、なんでもできる!」(枝廣淳子著) という本も読みましたが、ここにでている単語力増強法は とても自分にはできそうにありませんでした。 100万語通過後もレベル1を中心に読んでいます。 私が住んでいるglendale市は移民が多いため、市内の出来事を伝える 毎日発行しかも無料の新聞glendale news press は大人向きでもやさしい英語で、書かれています。 通りや、公共施設の名前がわかると(脊景知識ですね)、だいぶ読めるようになりました。 自分にあった方法は、自分で見つけなければならないのでしょうが、 とても参考になりました。お話を続けて下さるとうれしいです。
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とうふさん、おはようございます。
カレンダーなどを通して祝祭日や年中行事を知るのも良い方法ですね。
茅ヶ崎出版の英語教本はサンプルを少し見ただけですが、多読の時間を減らしてまでやる必要のある教材には思えませんでした。これから1年以内に日本で英検や通訳ガイドの試験を受ける必要がある人などには、一時的な効果があるかもしれません。
『朝2時起きで、なんでもできる!』という本は読んでいませんが、東大の大学院を出たかたの本らしいですね。たしかに normal という意味での「普通」には当てはまる様ですが、もともと非常に勉強が得意な人物なのではという気もします。
米国に住んでいるかたのばあい、読書以外のところで何度も出会う単語に関しては英英辞典で調べた方がてっとりばやいこともあります。米国の出版社による英英辞典を購入なさるばあい、絵や写真の多いものを選ぶと良いでしょう。レベル1の本を中心に読んでいるかたであれば、英国製の英英辞典も通販で1冊ぐらい手に入れておいた方が、語彙増強には便利です。
それから、米国に住んでいるかたで、まだ難しい本を読む自信がないばあい、絵本や漫画を中心に多読すると良いでしょう。それでも、大人向けのテレビ番組より語彙レベルは高かったりします。
まだ上級編に入っていませんが、ここで一休みさせて下さい。
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お名前: りあ http://riepp.blog71.fc2.com/
投稿日: 2007/2/21(00:01)
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Ryotasanさん、とうふさん、はじめまして!
Ryotasanさん、お忙しい中お答えいただきましてありがとうございました!
お話を読みながら、やっぱり語彙増強には多読が一番効果的なのかも!?
なんて思い、安心して多読を続けていくことにしまいました。
実は、最近いろんな本を読んでいて、単語ひとつとりあげられても
意味をはっきり答えられないのに、文章中ならばなぜか意味が分かった
ような気になることが多々あって、これでいいものかどうか・・・
と思っておりました。
単語の色は分かるのですが・・・。
100万語を超してから、そんなに爆発的に語彙が増えたとも
思えないのに、なぜか前は読めなかったようなYL6くらいの本が
読めるようになり、もしかして、私は分かったような気になって
本を読んでいるだけ??なんて不安になっておりました。
(現在370万語程度読みました。)
楽しくストーリーを追っていて、苦しくない程度に読んでいるので
まぁいいかな・・・と思ってはいたのですが、理解度を問われると、
かなり怪しいものがあるかもしれません;;
ですが、Ryotasanさんのお答えを読みながら、このまま多読を
続けていくことで、ぼんやりしていたことも徐々に明確になり、
いずれは使い分けができるようになるのかもしれない・・・と
思いました。
辞書を使ったこともありましたが、ひいたものはすぐ忘れるので
私の場合は意味がなくて・・・やはり本の中でであった言葉が
一番定着しやすい感じがしております。
ですが、最近は定着しているかどうかが分からなくなっておりました。
多読にプラスアルファーとして余裕があったら、教えていただいた
方法でもチャレンジしてみたいと思います(*^_^*)
本当にありがとうございました!
(上のレベル・・・私には無縁な世界ですが、せっかくなので聞いてみたい気がします^^)
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りあさん、おはようございます。
これまで日本で英語を学んできた人の大半は、りあさんと逆だったと思います。単語は記憶しているのに本は読めないのです。難しい本しか読んだことが無いのでご本人は気づいていませんが、数百語レベルの簡単な本でもやはり読めません。
それに、単語テストで点が取れると言っても、head と頭の違いが分からなかったり、water が熱湯も含むことなどは知らない人が多いです。日本語の「それ」に相当する単語として that が頻繁に使われること、midnight が午前0時を指すこと、morning は午前1時も含むことなど、あまり知られていません。
それから、多読や会話では何となく分かれば用は足りますが、文章を書くときには完璧さを期待されることが多いです。ですから、多読で辞書を引かなくても、作文をするときには、辞書で確認した方が良いこともあります。(英和辞典や和英辞典は却って変な英文を書いてしまう原因になることも多いので、英和・和英以外の辞書で確認した方が良いです。) 勿論、文章を書く場合も流れや勢いは大切なので、辞書をひくタイミングは難しいです。
それでは、次の投稿で語彙増強の上級編を書きたいと思います。
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お名前: そうこ
投稿日: 2007/2/21(14:36)
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Ryotasanさん、みなさん、こんにちは。
そうこと申します。
こちらのスレッドを興味津々で拝見しておりました。
もう少し、お話を伺いたくてやってきました。
〉多読の中でより効果的な語彙増強をお望みであれば、次から次へと新しい本を読むより、気に入った本を何度も読む方が良いです。(科学的な根拠は示せませんが、経験的にそのことを強く感じています。) 勿論、頑張って何度も読むという意味ではなく、つまらなければやめ、再会の時期を待って下さい。
〉読み終えてすぐにその本を再読するより、何ヶ月か間をおいてからの方が楽しく再読できるかもしれません。僕は 80年代に Charlotte's Web を読み、90年代にロビン・ウィリアムズさんが映画の中でこの作品を朗読しているのを見て再読して、それから原作者の朗読を聴き、最近3度目の通読を終えました。
「気に入った本を何度も読む」の具体的なお話、とても参考になります。
〉100万語を超えた人が多読を側面から補強する方法としては、辞書の読み比べが良いと思います。学習者用の英英辞典を中心に、興味のある項目を比較するのです。その際、重要なのは例文です。定義や語法だけ読むのではなく、例文も一緒に読んで下さい。近くにある関連語も目を通しておくと良いです。例えば line という単語の説明や例文を読んだら、そのあとに並んでいる lineage, lineal, lineament, linear なども読みます。一つ一つに単語に注目するより、さまざまな単語の相互関係を理解する方が記憶にも残ります。
この単語増強法にはロングマン現代英英辞典(見出し語80,000語)と同等程度の英英辞典を使用すると考えていいでしょうか?今回久しぶりにロングマン現代英英辞典を読んで見ると、以前に比べれば抵抗感が減っている気がしましたが、手元に置いて使う辞典としては、まだ私には敷居が高いような気もします。一応、100万語を超えてはいるのですが、すぐに慣れてくるでしょうか?
〉背景知識については、地名や人名を手がかりに、百科事典、人名辞典、地図帳、地球儀や、それに類するソフトウェア、あるいはこのスレッドの上の方に出てきた参考書などを使って、楽しみながら調べるのも良いでしょう。(日本語で説明してある百科事典や人名辞典という意味ではありません。)
〉勿論、これらの勉強のために多読を中断することは好ましくないです。多読は多読で楽しみ、それ以外の時間に少しずつ行なうぐらいにとどめた方が良いです。多読の中で未知の単語に出会ったばあい、自分で使いこなせるほど正確にその単語を知らなくても構いません。前後関係で見当がつく程度に分かっていれば良いのですから、単語の勉強も気楽に行なう方が良いです。
〉ここから更に上のレベルを想定した語彙増強もありますが、ここで一旦切りますね。
私が現在使用している英英辞典はLongman Basic English Dictionary(見出し語7,800語)です。
単語の意味を調べたり、パラパラと読んだりしています。
それから、イラストいっぱいのThe DK Children's Illustrated Dictionary(見出し語5,000語)、
子供向けの百科事典Kingfisher The Little Encyclopedia(ミグさん、ご紹介の本)と
Scholastic Children's Encyclopedia(3行に要約された水色の文字の部分を主に読んでいます)を
多読の一環として読んでいます。絵本、児童書を読んで出会った単語をみつけてはよろこんでいます。
と、こんな状況の多読初心者なのですが、初級編としてはこのような方法はどうでしょうか?
良い方法をご存知でしたら教えていただけたらと思っています。
上級編の解説にも興味津々ですが、初級編についても少しふれてもらえるとうれしいです。
どうぞよろしくお願いします。
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お名前: Ryotasan
投稿日: 2007/2/22(11:32)
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そうこさん、みなさん、こんにちは。
語彙増強の初級編は、絵本と漫画の多読です。これを側面から補強する方法としては、米国で数多く出版されている言葉絵本が良いでしょう。
見開き2頁ごとに "At Home" とか "Town" とか "School" とか "Farm" とか "Zoo" の様に場所が決まっており、そこで頻繁に見かける人物や動物、物などの絵と一緒にその名前 (単語) が分かるようになっている大型絵本です。特に有名なのは以下の2冊ですが、ほかにも良い本は沢山あります。
Richard Scarry's Best Word Book Ever
Spot's Big Book of Words
辞書の読み比べは中級編です。
その準備段階として Longman Basic English Dictionary, The DK Children's Illustrated Dictionary, The Little Encyclopedia, Scholastic Children's Encyclopedia などを読み比べるのも良いでしょう。知らない単語を引くより、知っている単語を読んだ方が良いです。
本格的な学習者用英英辞典に抵抗を感じる人は、多読をもっと楽しんで、細かい字に慣れることが重要です。流行作家が大人向けに書いた長編を何冊か楽しく読めるようになったら、本格的な辞書に対する抵抗も薄れているでしょう。
Longman Dictionary of Contemporary English (通称LDOCE エルドス) は、まず最初に巻末の単語リスト ("The Longman Defining Vocabulary") に目を通すと良いです。この辞書で説明に使われている約2000の単語をABC順に並べたリストです。この2000語の中で、良く分からない単語があったら、それを同じLDOCEで引いてみると良いです。それで理解できるなら、その単語に関しては英和辞典に頼らなくてもすむことが分かります。
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Ryotasanさん、こんばんは。
お返事ありがとうございます。
〉語彙増強の初級編は、絵本と漫画の多読です。これを側面から補強する方法としては、米国で数多く出版されている言葉絵本が良いでしょう。
〉見開き2頁ごとに "At Home" とか "Town" とか "School" とか "Farm" とか "Zoo" の様に場所が決まっており、そこで頻繁に見かける人物や動物、物などの絵と一緒にその名前 (単語) が分かるようになっている大型絵本です。特に有名なのは以下の2冊ですが、ほかにも良い本は沢山あります。
〉Richard Scarry's Best Word Book Ever
〉Spot's Big Book of Words
このあたりが初級編なのですね。
そういえば、図書館で言葉絵本を眺めていると知らない単語をけっこう発見します。
こんな時、米国の子どもたちが普通に知っている単語を私は知らなかったんだと感じます。
〉辞書の読み比べは中級編です。
〉その準備段階として Longman Basic English Dictionary, The DK Children's Illustrated Dictionary, The Little Encyclopedia, Scholastic Children's Encyclopedia などを読み比べるのも良いでしょう。知らない単語を引くより、知っている単語を読んだ方が良いです。
なるほど、確かにこれらの本を読むことによって、うろ覚えの単語が定着するように感じています。
〉本格的な学習者用英英辞典に抵抗を感じる人は、多読をもっと楽しんで、細かい字に慣れることが重要です。流行作家が大人向けに書いた長編を何冊か楽しく読めるようになったら、本格的な辞書に対する抵抗も薄れているでしょう。
流行作家が大人向けに書いた長編...それなりに買い込んで読み始めていますので、先ずはそれらのPBを読んでいけばいいですね。
〉Longman Dictionary of Contemporary English (通称LDOCE エルドス) は、まず最初に巻末の単語リスト ("The Longman Defining Vocabulary") に目を通すと良いです。この辞書で説明に使われている約2000の単語をABC順に並べたリストです。この2000語の中で、良く分からない単語があったら、それを同じLDOCEで引いてみると良いです。それで理解できるなら、その単語に関しては英和辞典に頼らなくてもすむことが分かります。
これ、早速やってみます。このように取っ掛かりを教えていただくとありがたいです。
初級編だなんてどうかなと思っていたのですが、思い切って書き込みしてよかったです。
色々と教えていただいてありがとうございました!
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2139. Reありがとうございました。お宝の長期保存資料にします。
お名前: とうふ
投稿日: 2007/2/23(01:50)
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RYOTASANさん、皆さん、おはようございます。 そしてありがとうございました。 英語の学習法・語彙増強法については、多数の本が出版され、 情報が飛び交っています。 多読の時間を減らしても語彙増強をしたほうがよいかなど、 迷っていました。 RYOTASANさんの投稿は大切に長期保存させていただきます。 自分がレベルアップできた時に読み返したいと思います。 しばらく、THE BERENSTAIN BEARのシリーズにはまってみようかと 思います。レベル0〜2でたくさんあるようです。 FIRST TIME BOOKSのシリーズを数冊読みました。 文法的には「受け身」なども出てきて、やさしくはありません。 単語ももちろん知らないものが、あります。 これが、ネイティブの子供が始めて読む本なのですね。 近くの図書館に200冊ほど、このキャラクターの本があることが、 わかりました。絵も好きです。 今週末はアカデミー賞の発表があるそうです。 「硫黄島からの手紙」が、なん部門かで、受賞すると、思われます。 楽しみです。
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お名前: Ryotasan
投稿日: 2007/2/23(16:41)
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英語の文章を読んでいて、知らない単語がむやみに出会うのは、英語の中に外来語と言うか借用語が多いからです。
もともと英単語だったゲルマン系の単語は全体の1/4ぐらいで、あとはフランス語、ラテン語、ギリシャ語などから入ってきた単語です。
フランス語が多いのは、1066年から300年間ほどノルマン王朝、つまりフランスの貴族に支配されていた時期にフランス語がイングランドの公用語だったことと、その後もドーヴァー海峡を挟んですぐ隣の国だったこと、フランス語が国際語として影響力をふるった時代もあったことなどによるようです。語尾が -tion で終わる単語などはほとんどがフランス語起源の様です。
ラテン語はもともとローマ帝国の公式言語ですが、帝国が滅びてからも教会や学問の共通言語でした。ドイツ語にも、ラテン語起源の単語は沢山あります。シェイクスピアが学校で学んだのもラテン語だったようです。ケンブリッジでアイザック・ニュートンが書いた引力の論文もラテン語らしいです。前述のフランス語もラテン語の末裔と言って良いでしょう。パリ大学の教授や学生がラテン語を話していた地区はカルチェ・ラタンと呼ばれました。ハリー・ポッターにも沢山のラテン語が使われています。
ギリシャ語は、ラテン語が国際語になる少し前、地中海周辺の国際標準語でした。ギリシャの文芸や学問だけでなく、中東起源の新約聖書もギリシャ語です。ローマ帝国の学者もギリシャ語を勉強してそれをラテン語に翻訳しました。ルネサンスから近代にかけても、ギリシャ語はラテン語より一つ上の言語として学者のあいだで重視されました。近代以降も、欧米の有名大学ではギリシャ語の授業が行なわれ、大学では重要な記号としてギリシャ文字が使われました。英語の語彙の中でも、アカデミックな色彩の強い語彙にはギリシャ語起源が多いです。「アカデミック」という単語もギリシャ語起源です。現在では、医学用語や恐竜の名前などに、ギリシャ語が多いです。オリンピックもギリシャ語です。
こういった歴史があるため、英語で books と言えばすむところをラテン語風に library と言ったりする人が沢山います。もっと気取りたい人は、ギリシャ語風の biblio- で始まる合成語を使ったりします。新しい技術用語にも、ギリシャ語やラテン語を元にしている単語は沢山あります。
ですから、フランス語、ラテン語、ギリシャ語の単語を知っていれば、上級者むけの語彙はそんなに難しくないのです。辞書の読み比べをするとき、語源の項目に注目すると、さまざまな単語の相互関係が分かってきます。語源欄に "L" と書いてあればラテン語、"Gk" ならギリシャ語です。ギリシャ語やラテン語をもとにして、英国の学者や作家が新たに作り出した合成語もあります。ただし、こういう言語の文法は複雑なので、英語の語彙を増やしたい人のばあい、単語のレベルで大雑把に分かれば良いと思います。
それから、何千年ものあいだにいくつもの国で使われてきた言葉は、綴りがいい加減に扱われたり、発音も変わります。ですから、語源を学ぶ場合、化学式や数式のように割り切れないことも多いです。みなさんもいい加減な気持ちで語源に親しんで下さい。
最後に、ギリシャ・ローマについても、言葉だけを勉強するより、神話や、トロイ戦争を扱った叙事詩など、映画や多読を通して物語も知っていた方が抵抗無く吸収していけると思います。
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お名前: りあ http://riepp.blog71.fc2.com/
投稿日: 2007/2/25(09:20)
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Ryotasanさん、こんにちは!
語彙増強上級編、お忙しい中お答えいただきまして
本当にありがとうございました。
英語の中に外来語、借用語が多いということ、なるほど・・・と
思いました。
本当に語彙について追究していこうと思うのと、語源までさかのぼり
吟味していかないといけないのですね。
言語といえば、今の英語が全てのように思えていけなかったのですが、
日本語と同様、時代の流れとともに英語も変遷をたどってきたのだなと
感じました。
よく考えれば、当たり前のことなのですが、そんなことを感じさせない
くらい現代の英語というのは何か別格のような感覚でおりました。
これも英語がものすごく苦手な人間だからこそ、そう感じるかもしれないです。
Ryotasanさんの書き込みを読み、言葉というものは奥が深いというのを
再認識しました。
私は大学時代は言語関係の学部ではなかったのですが、もう一度
講義をうけてみたくなりました。
そして、世界史なども改めて勉強しなおしたい気分でおります。
こんなことを思えるようになったのも全て多読のおかげかもしれません。
ということで、重ね重ねどうもありがとうございました。
英語も多読も初心者ですが、これからもどうぞよろしくお願いいたします^^