Rosamunde Pilcher コンプリ直前コンプリ報告です

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896. Rosamunde Pilcher コンプリ直前コンプリ報告です

お名前: ゆきんこ
投稿日: 2005/6/17(22:34)

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こんばんは、ゆきんこです。

Pilcher lover の私、多読もピルチャーで始めました。
ほぼコンプリしたので報告するとともに
これからペーパーバックを読んでみようかと思っている方々のために
ピルチャーを簡単にご紹介したいと思います。

なんでややっこしい表題なのかといいますと
The Carousel がいまだに入手できないからなのです。
もう二ヶ月以上届かずしびれをきらして報告しています。
まあいいか。

以下、2年5ヶ月前より今までに読んだ順序で一通り報告し
この順序がいいかなあというのを最後に書きます。

1、ピルチャー本リスト
*Wild Mountain Thyme  ★★
若いブティック店員のヴゥクトリアはかつて愛した男性が
 いきなり小さな息子をつれて彼女のところに現れ動揺します。
 そして、始まる旅・・・
 ちょっと不思議な最後はハッピーエンドな物語。

*The Empty House ★★★★
 夫を亡くした二人の幼い子の母であるヴァージニアは
 古い友人のところに避暑に訪れ、
 かつて本当に愛していたのに別れた男性の近況を知り
 偶然に出会います。
 そして、自分のひ弱さを知らされ人生に立ち向かう決心をします。
 裕福な婚家を去り、子供たちを一人で育てようと。
 愛と再生の物語
 風景描写のうまいピルチャーです。

*The End of Summer ★★★
 カリフォルニアで父と暮らすジェインはスコットランド人。
 ある日突然その懐かしい故郷から祖母に依頼を受けた弁護士が現れ、
 彼とともにスコットランドへ帰った彼女を待ち受ける
 懐かしい人々、そして運命は・・・

*Another View   ★★★
 エマには俳優のいとこ、クリストファーがおり彼に振り回されています。
 そして父の突然の結婚にショックを受けます。
 本当に彼女が愛しているのは誰なのか。

*Sleeping Tiger   ★★
 まだ見ぬ父を持つセリーナはスペインの小島に向かい
 そこで会った人とは。

*The Day of the Storm ★★★
 レベッカは死んでいく間際の母から自分の祖父のことを聞かされ
 本当の自分に会いに行く決心をします。
 そして信じられない出来事が彼女を待っていました・・・

*The Winter Solstice ★★★★★
 愛する人を亡くし郊外に家を買い引っ越したエルフリーダ。
 隣人になったオスカーに悲劇が襲い
 彼は最愛の妻と娘をいっぺんに失いうちひしがれます。
 オスカーを助け彼とともにスコットランドのどっしりした旧家に向かい
 そこで新たな友人や長いこと会わなかった家族と会い
 それぞれが苦悩から新しい道へと歩む物語。
 愛と再生。
 この本に捧げられている書評、
 "Charming like her other books,this one is as fomfortable
as a favorite tweed jacket"
がとてもぴったりです。

*Flowers in the rain ★★★★
 短編集です、彼女のお話はいつも美しい小箱にはいったチョコレートのよう
 でも甘いだけじゃなく、ちょっぴりビター
 ペーパーバックをそろそろという方におすすめ。

*Under Gemini ★★★★
 フローラは偶然ロンドンで彼女と瓜二つの若い女性に会い
 二人が離婚した両親によってそれぞれ育てられた双子とわかります。
 その妹ローズにフローラはなりすますことをはからずも強制され
 ローズの婚約者の実家に招待され
 そして、彼女の運命の人が・・・

*Voices in Summer     ★★★★
 内気なローラは病気の療養のため
 夫の実家であるコーンウォールの海岸にある美しい家に招待され
 暖かく迎えられます。
 さまざまな人に出会い少しずつ変わっていくローラ
 彼女の本当の愛は・・・

*The Blue Bedrooms and Other Stories ★★★★
 これもまた短編集です。
 どれもハートウォーミングな作品ばかりです。

はい、ここから三つは大作です。
*September ★★★★
 スコットランドの名家エアド家とバルメリーノ家の人々。
 ある友人の娘のパーティーをきっかけに
 長いこと帰らなかった一族のblack sheepパンドラが帰郷します。
 美しく奔放な彼女がみんなの心にさざなみをたて、
 やがて、悲劇が。
 美しい再生の物語です。

*Coming Home ★★★★★
 彼女の自伝的作品といわれるもの。
 ジュディスは家族がインドに行くため
 一人寄宿学校にはいり、複雑。
 そこで名家で育った美しいお嬢様レブデイに会い
 実家に招待されます、そこで過ごした美しい日々。美しい自然。
 やがて第二次世界大戦に翻弄される彼女の運命、そして恋。
 両親を失い、幸運にも妹は助かり
 ジュディスにもやがて幸せがおとずれます。
 長い小説のうえ、戦争の描写もあり簡単に読めるわけではありませんが
 イギリスを知るうえでもこのうえなく最適な作品。

*The Shell Seekers ★★★★★
 Coming Homeと並びピルチャーの代表的作品。
 この上なく風景などの描写が美しい彼女のこと、
 これは特に絵画がとても重要なモティーフになっています。
 有名な画家の娘のペネロペの大切な宝物、それは
 父親の遺してくれたシェルシーカーズと呼ばれる美しい絵画でした。
 でも3人の子供のうちナンシーとノエルは絵を売ることを薦めます。
 やがて彼女は自分の長く苦しかった人生を振り返り
 自分の故郷を二人の若い連れと共に訪れ、
 人生の喜びを再発見します。
 語られる第二次世界大戦中の悲しい恋。
 最後に彼女は何を遺すでしょうか。

*Christmas with Rosamunde Pilcher ★★★★
 この本だけがアメリカから取り寄せたもの、
 ピルチャーのクリスマスの思い出やレシピーが満載。
 そして、彼女やご主人、家族のすてきな写真が素敵です。
 クリスマスの美しい様子がとても美しく装丁もハンサムな本です。
 短編のおまけつき。

2、振り返ってみて
多読を始めた時(といってもそのときは多読という言葉を知りませんでしたが)
最初に浮かんだのがピルチャー本。
それ以前に8割がた、日本語で読んでいました。
だからするする読めたわけです。
でも、一人の作家をしっかり読むのは大変というよりは
喜びのほうが大きく
やはり「多読は愛」でしょうか。
ピルチャー自身がどういう人なのかもとても興味がありました。
彼女の写真を見ると彼女の歳がいっても凛としたたたずまいに
本当に感動してしまいます。
セプテンバーのなかの登場人物ヴァイオレットが一番ピルチャーに
似ている気がします。
若いときは美人というのではなかったけれど
歳とともに魅力をます人と形容されています。

短編集2冊をまず読まれてから
中篇に進まれるのがいいかと思います。
長編も慣れればシェルシーカーズやウィンターソルスティスは
比較的読みやすいかもしれません。

とても女性的なおはなしばかりなので
男性はYuck!かなあ。
イギリス人の知り合いには「それは僕のマムが読んでた本」
と言われているぐらいですから。
でも家族を大切にし、
ティータイムや日常の些細なことをとても大切にしているイギリスのよさが
余すことなく描かれているところが彼女の魅力
お試しあれ!

ではでは〜
皆さんHappy Reading!


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