[掲示板: 〈過去ログ〉本のこと何でも -- 最新メッセージID: 3237 // 時刻: 2024/11/24(02:18)]
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お名前: じゅん
投稿日: 2004/2/18(20:51)
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こんにちは。じゅんです。
700万語を通過したので、報告します!
正確にはもう少し前に越していたのだけれど(現在750万語弱)、700万語超の時点では、紹介できる本が少なかったので(なんせ1冊250万語超の本なんか読んじゃったもので)、せめて10冊は読んでから…と考えてたら、ちょっと遅くなっちゃいました。
実はこの前、英会話学校の勧誘につかまり(逃げ切れなかった)、レベルチェックを受けさせられました。
結果…ReadingとListeningは中級レベルなのに、Speaking、特に文法、発音はごくごく初級レベルで、すごく偏った能力の持ち主です…と言われちゃいました。
ふんっだ、放っといて!!とも思ったんですが、読める自分と話せない自分にすごーくギャップを感じるのも事実…このまま読んでいても、ちゃんと話せる様にはならないと言われて、ちょっとブルーだったりはします(でも日常話すわけじゃないし、まぁいいけど)。
能天気な私は、自分の英語力や読書力、本に対する愛情なんてものを深く考えたりしたこともないのだけれど(ただ面白そうだと思うから読む、それだけだったりします)、
れなさんの納得力を読んで、それこそ納得。私は自分が全然英語なんて得意じゃないし、できないと思っているのに(ちなみにSSSをはじめる前に強制的に受けさせられたTOEICは450点でした)、どうしてPB読めるのか、自分ですごく不思議だったんですよね…。完全に私は日本語の読書力に依存。解らない単語とか文章とか全然気にならないタイプです。
一般PB(厳密に言うと児童書であろうハリーポッターを含んでるけど)を読み始めて、今なんと50冊目を読んでいます。SSSを始めたのが2002年7月23日、PB1冊目を読みはじめたのが2003年4月30日。PBはSSSに出会うまでは1冊も読んだことがありません(読もうとして購入したことはあったけれど、知っている話でも全然読めなかった)。自分の英語力は読むことに関して言えば、もう、本当に、ものすごい進歩です。聞くことも、少し進歩しているような気がします(LRの効果かな?)。でも書くこと、話すことについては…??自分で感じるような変化は全く無かったりします。これは書く訓練、話す訓練をしていないのだから、当然と言えば当然の結果なのかもしれません。書くこともやさしいものから、徐々に難しいものへ…というなんかプログラムというか教材があるといいな…と思って探しているのですが、どなたかお薦めのものをご存知でしたら、是非教えてください。
では以下、いつものように今回読んだPBの紹介です。
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★ Shrink Rap (Robert B. Parker) 64,000語 レベル:7(易しい)
サニーランドルシリーズ3作目。今回サニーはベストセラー作家Melanie Joan Hallの、最新作出版記念サイン会ツアーの際の身辺警護を引きうけます。Melanieは精神科医である元夫のストーカー行為に苦しんでおり、この元夫が各都市でのサイン会に姿を見せ、Melanieは怯えつづけています。背後に何かがあるに違いないと感じたサニーは、この元夫の患者になり、事情を探りはじめます。そしてサニーは医者という立場を利用して女性患者に性的関係を迫るゆがんだ精神科医の姿をみつけ、告発しようと自分の体を張った手段を講じます。
このシリーズは、今出ているのはここまで。この作者で男性を主人公にしたものにスペンサーシリーズがあります。こちらも読みやすいらしいので(おまけに40巻くらいあるらしい)、そのうちチャレンジしようかなぁと思案中。
★ The Blue Nowhere (Jeffery Deaver) 133,000語 レベル:8(普通) お薦め!
Lara Gibsonという女性が殺され、これがコンピューターのハッキング技術を使って本人およびその周辺情報を盗み出し、相手を信頼させて殺したものだと判明。カルフォルニア州警察のコンピューター犯罪部長は、高度なハッキング技術を持ち、そのハッキング行為により服役していたWyatt Gilettを釈放して捜査に協力させます。犯人はハンドルネームをPhateと名乗る天才ハッカー、そしてその協力者にShawnという人物がいることがわかりました。GilettはなんとかPhateをつきとめようとしますが、Phateは次になんとコンピューター犯罪部長を殺害しました。
最初にGlossary(用語解説)があって、これがけっこう専門用語の羅列…本当に読めるのか?とけっこう不安になります。おまけに略称(例えばCCUとかVICAPとか)が多く、1度目は略称が本文中に解説されているものの、2度目からは無くて、これ何だっけ?と頁を遡ることもあり、ちょっと読みにくかったです。でも途中からはストーリーは面白くて、とにかく続きを知りたいと思う気持ちで読み進みました。コンピューターに強くない人には、話に勢いがつくまでの前半部分はちょっと辛いかも(ってこの掲示板にいる人達には無用な心配かな)。
★Angels Flight (Michael Connelly) 128,000語 レベル:8(普通) お薦め!
Harry Boschシリーズの6作目。金曜日の夜(土曜日の朝?)、Bosch は深夜2時すぎても帰ってこない妻を待ちつづけていました。そこへ事件発生の電話が入ります。Angels Flight(ロサンジェルスにあるケーブルカーの名称)の頂上駅で2名の死体が発見されました。そのうち1名は黒人の人権派弁護士で、月曜日には警察を相手にした、女児誘拐殺人事件に関する訴訟が開始されることになっていました。そして調査の結果、女児誘拐犯人として逮捕されている犯人が実は、犯人では無く、真犯人が存在する可能性が示唆されます。弁護士を殺害したのはこの真犯人なのか、それとも過去にこの弁護士にこっぴどくやられている警察関係者なのか…?
相変わらずの二転三転するストーリーで最後までぐいぐいと読ませます。同じ作者のものを続けて読んでいると、その作者の癖みたいなものに慣れて、すごく読み易くなるような気がします。
★One Door Away from Heaven (Dean R. Koontz) 256,000語 レベル:10(難しい)
主人公Mickyは子供の頃に受けた虐待の傷を引きずり、自分に絶望を感じながら生きていました。ある日、彼女の前に、非常に頭がいいけれど、手足に障害をもっている少女Leilaniが現れます。Leilaniは薬物中毒の母親とUFO好きで殺人狂の継父にはさまれて、辛い生活を過ごしていました。Leilani は10歳の誕生日までにエイリアンとコンタクトして自分の障害を治してもらうことになっているとMickyに話しますが、 それはLeilaniにとっては死を意味するものであり、Mickyは彼女をそんな状況からなんとか救おうとします。
一方で、親を殺され、自分もその犯人から狙われている少年が、一匹の犬とともに、ひたすら生き残るための逃走を行っていました。
そして、また家族関係に苦しみ、生きる意欲をなくした腕利きの孤独な私立探偵が登場します。
全く無関係にみえる三者の人生のが、物語の展開とともに交錯していき…。
いやぁ、とにかく難しかったです。Sakigoroさんや、あずきさんが絶賛していたので、その絶賛を少しでも感じ取りたいと、何とか読み進めました。読み終わると、生きるということについて考えさせられるというか…。でも、読んでいる途中は実は、さっぱりわからなくて、実は一般PBが読めるレベルになんて到達してないんじゃないかと不安になることしきりでした。
★ The Darkness More Than Night (Michael Connelly) 102,000語 レベル:8(普通)
Harry Boschシリーズの7作目。というかTerry McCalebの2作目というべきか。FIBを引退し、妻子と平穏な生活を送っていたMcCalebの元に、ある犯罪の解決を手伝って欲しいという依頼がきます。殺人現場のビデオやレポートを解析するうちに、犯人はBoschかもしれないという可能性が持ちあがり、McCalebはBoschの身辺を探りはじめます。一方Boschはそのころ、殺人容疑で逮捕したハリウッドの成功者である映画ディレクターを相手に、裁判中でした。
暖かい家庭を築きながらも、犯罪捜査への未練を捨てきれないMcCalebと、犯罪捜査に執念を燃やすあまり、結婚生活が上手く行かないBoschのそれぞれの苦悩が描かれています。また、過去の事件があちこちにちりばめられており、Connellyをずっと読んできた人にはとても楽しめますが、初めて読む1冊にはお薦めしません。
★ Postmortem (Patricia Cornwell) 101,000語 レベル:9(やや難しめ)
あの有名な検屍官ケイ・スカーペッタシリーズの第1作です。何年も前に日本語で読んでいるので、読もうかどうかかなり迷ってたんですけど、バーゲンで売っていたので購入しちゃいました。語彙がちょっと難しめです(医学用語とか)。
バージニア州リッチモンドで女性ばかりを狙った連続殺人が発生しています。被害者の女性は全裸で辱められ、絞め殺されていました。殺人は必ず週末に起きていますが、その間隔は徐々に短くなってきています。警察はなんとか次の殺人は防ぎたいと思うものの、被害者達の間には何の共通点もなく、捜査は難航し、住民は恐怖に震えながら生活していました。さらに、何者かが、ケイのオフィスのコンピューターに侵入し、事件の詳細情報をリークしてしまいます。
★ Dying to Please (Linda Howard) 93,000語 レベル:7(易しい)
SarahはLowell Robertsの執事をしています。ある日Roberts邸に泥棒が入り、Sarahは見事に泥棒をやっつけ、TVにすばらしい執事として紹介されます。その後、Sarahの元に、もっと良い給料で彼女を雇いたいという申し出があったり、とても効果なペンダントが送り主不明で届けられたり…とSarahは不安定な日々を過ごしていました。そしてついには、Sarah が外出している間にLowell Robertsが殺されます。Lowell Robertsは何故殺されたのか?恨み・お金・女性関係いずれも殺人に結びつくものは無く、捜査は難航します。
…って書くとふつーのミステリーみたいですが、実は妖しげな本の初級者編だったりします。Sarahとこの殺人事件を調査する刑事Cahillとの間に特別な感情が生まれ、そして関係は進展…。私にとって18禁デビュー作ですが、「きゃぁ、18禁だぁー」という先入観のかたまりの下に読んだため、なかなかそんなシーンにならず、まだかな?まだかな?と、わくわく、どきどきで読んでました。
★ The Godwulf Manuscript (Robert B. Parker) 55,000語 レベル:8(普通)
スペンサーシリーズ1作目です。Spenserは、大学の図書室から中世の貴重な資料であるGodwulf Manuscriptが盗まれ、金銭を要求されているが、払えないので何とか取り戻して欲しい、という依頼を受けます。大学警備担当者から、大学内の学生組織が絡んでいるらしいという情報を聞き、その組織の秘書役をしているTerry Orchardという女子学生に話を聞きます。その直後、Terryから真夜中に助けを求める電話がかかってきます。行ってみると、Terryと同棲中のDennisが撃ち殺され、拳銃は彼女の手に握られていました。Terryは自分の無実を主張し、Spenserは彼女を信じて、なんとか彼女の無実を証明しようとします。
同じ作家のサニーランドルシリーズを気に入ったので、こちらも読んでみましたが、サニーシリーズの方が、読みやすかったし面白かったです。
★ Mr. Perfect (Linda Howard) 90,000語 レベル:7(易しい)
デトロイトのコンピューター会社に勤務するJaineは30歳、給料計算部署勤務。過去3回婚約したもののすべて破談になり、まだ未婚、彼氏無し。つい最近、憧れのマイホームを購入したものの、隣の1人暮しの男性と相性が悪く、顔を合わせば喧嘩。同じ会社に勤める女友達Marci(41歳、経理部勤務)、Luna(24歳、営業部勤務)、T.J.(30歳、人事部勤務)と毎週金曜日の夜に集まって飲んで、憂さ晴らしをしています。ある金曜日の集まりの話題が「Mr.Parfect(理想の男性)」になり、彼女達は思いつくままに理想の男性の条件を上げ、盛り上がっていました。ところが、それが何故か、会社内に広まり、さらに地方紙、テレビに取り上げられてしまい、すっかり有名人になってしまいます。ところが、この「Mr.Parfect(理想の男性)」を気に入らない男性がいて、彼女たちを殺害する計画を立てて実行に移しはじめます。
これも妖しげ系。ミステリーの範疇に入るらしいけど、前半はどう考えてもラブコメでしかありません。気の強いJaineと隣人のSamの掛け合い漫才の会話が結構笑えます。そして彼らの関係の進展も興味を引きます…(かな?)。個人的にはとても楽しめました。
★ Roses Are Red (James Patterson) 65,000語 レベル:7(易しい)
Alex Crossシリーズの6作目だそうです(が、実はこれを最初に読んじゃいました)。相変わらずの細切れ章で、通勤電車読書向き。
銀行強盗が頻発しますが、ただの銀行強盗ではなく、支店長の家族を人質にとってその人質を殺したり、抵抗せずにお金を差し出す行員を殺害したりと、かなり凶悪な犯罪でした。Alexは捜査を続け、背後にMastermindと名乗る人物が、犯罪者を雇ってこれらの銀行強盗を実行させていることをつきとめます。しかしMastermindが何者か解らず、しかもMastermindは銀行強盗の現場にAlexへの伝言を残すなど兆発します。さらにMastermindは会社重役たちの家族の乗ったバスを乗っ取り、身代金を要求してまんまと大金を手に入れ、捕まえられるものなら、捕まえてみろ…という感じで、次々に様々な犯罪を企て、更には捜査担当者を殺害していきます。
が、しかし!!全然納得の行かない終わり方。ここまで読ませておいてそれはないだろう、なんてことするんだ!というのが感想です。
★ Mystic River (Dennis Lehane) 140,000語 レベル:9(難しい)
11歳のSean、Jimmy、Daveは遊び友達でした。ある日いつものように3人で遊んでいたとき、警察を装った2人組の男がDaveを連れ去り、Daveは4日後に脱出してきます。この4日間に何があったのか…人々はDaiveを好奇、さげすみのような目で見るようになり、さらにこの3人の友情はこの出来事で終結を迎えました。
25年後、Jimmyの長女Katieが何者かに殺害され、警察官となっていたSeanが捜査を担当します。そしてKatieが殺害直前にいたBarにDaveがいて、しかもは何故かDaveは手に怪我をしています。
Daveの4日間に何かがあって、それが事件の鍵になっているらしいのだけれど…この事件は最初の50ページくらいで語られてしまい、その後、大きな出来事も起きないまま、ひたすら人の心情や状況を描きながら物語は進行します。4日間に何があったんだろう?それを知りたいという気持ちだけで、400ページくらいを読み進めなければいけないので、かなり辛い本でした。人生って?運命って?って考えたい人には向くかもしれません(多分…)。
★Undying Lust (Ray Gordon) 84,000語 レベル:7(易しい)
えっーと、実はこの本はばりばりの18禁です。でもあまりに同じ描写が繰り返されるので、面白くなくて50pほどで挫折しました(全部で343pほどあります)。やっぱり面白くないものは投げ出さないとね(でもこんなにためらわずに投げ出せる本も珍しいかも)…。もう少しストーリーが無いとちょっと読めないです。それでも一応50pのストーリーを紹介すると…
主人公のWendyは手術を受けますが、その手術中に仮死状態に陥ってしまいます。目覚めたらこれまでの貞淑な人格がすっかり淫乱な人格に代わってしまい、お見舞いに訪れた人々を次々に誘惑し…2章までしか読んでないんですけど、どうも1章に1人づつ誘っていくみたいです。これが16章まであるのですが…??
★ Mandarin Plaid (S. J. Rozan) 95,000語 レベル:8(普通) お薦め!
Bill&Lydiaシリーズ第3作目。このシリーズはBillとLydiaが交互に主人公を務めるのですが、今回はLydiaが主人公。これから売りだそうとしているデザイナーGennaの春物コレクションのスケッチが盗まれ、現金が要求され、Lydiaはこの現金の受け渡しの仕事を引き受けます。犯人からの指示通り、公園のゴミ箱に現金を置いたところ、銃撃があり、現場の混乱のうちに現金は消滅、犯人からは現金を受取っていないという連絡があります。Gennaから犯人は以前彼女のプロデューサーをしていたWayneが犯人ではないかと思っていると打ち明けられ、Wayneとコンタクトを取り、会う約束を取りつけた途端、Wayneが撃ち殺され、公園の襲撃と同じ銃が使われていることがわかりました。その後Gennaから突然、これ以上仕事をしなくていいと通告されますが、事件が気になって仕方がないLydiaはBillとともに、調査を続けます。
とっても読み易いし、面白かったです。シリーズもので自分にあったものを見つけると、しばらく読むものに困らないので、嬉しいです。
では、Happy Reading!
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